365日のこまり。

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71日目 紫陽花の季節

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 昨日恐らく殆んど歩かなかったこまりは今日は歩く予定で起きた。

 薬を飲むために仕方なくブルーベリーヨーグルトを食べ、鎮痛剤を飲む。

 天気は曇り。雨は降りそうにないので良いだろう。そして今が丁度見頃の筈だ。

 こまりは紫陽花を見に出掛ける予定だ。お花が好きだと気づいたのはいつだろうか?

 育てている訳でも、家に切り花を飾っている訳でもない。花の種類や花言葉に詳しい訳でもない。ただ、道に咲いている花を眺めるのが好きなだけ。

 こまりのスマホの待ち受け画面は、自分で撮った季節の花や風景の写真になっている。今の画面は満開の桜と真っ青な空、所々に浮かぶ白い雲。この写真も気に入っているが、紫陽花をみに行くので、気に入ったものが撮れたら差し替えるつもりだ。

 電車を乗り継いで近くの紫陽花の名所に行く。花菖蒲も丁度満開の時期で、敷地内は花をみに来た人達で溢れかえっていた。

 紫陽花といえば、全体的に均等な花が沢山集まっているイメージが昔はあった。色はピンクとか青とか。
 最近は紫陽花自体の品種が増えたのか、花をよく見るようになったのか、開いた花の集合体みたいなものだけでなく、中心部に蕾の様なものが集まったものなど様々な紫陽花を見かける。花びらの形も、大きさも、枚数も様々だ。
 ひとつの花びらでも当然色が均一な訳ではなく、グラデーションのようになっていたりとしていて、その絶妙な色合いは美しい。花の集合体に葉っぱ、それだけでも見応えがあるのに、同じ株でも花の色合いが微妙に異なるので見ていて飽きない。更にここは名所というだけあって、様々な種類の紫陽花がずらりと並んでいる。
 ひとつの紫陽花を撮っても、少し遠目にいくつか違う色の紫陽花を一緒に撮っても味わいがある。もちろん花菖蒲とも。池も。紅葉も。空も。

 別にカメラが趣味な訳ではないので、スマホの写真機能で撮った。帰りの電車で乗り物酔いになりかけながらも、待ち受け写真を変更する。

 去年の紫陽花の写真は色々な色のものが集まったものを設定してたな。

 去年も同じ場所に行った。「これ可愛い」と言った覚えのある場所で、今日も同じ紫陽花に同じ言葉をかけた。

 今年の紫陽花の写真は、ひとつの紫陽花のクローズアップ。
 中心部に蕾のような濃い青と黄色の集合体、周りに大きめの花びらの花。花びらの色は淡い青と紫。大きめの緑の葉とのコントラスト。
 万人受けはしないだろうが、何故だか今年はこれが気に入った。

 今は6月、紫陽花の季節。

【今日できたこと】
 ・目の保養

★こまり=作者ではありませんが、こまりの待受の紫陽花の写真を載せておきます。
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