53 / 103
53日目 涙と冷たさに耐えても食べたいハンバーグ
しおりを挟む
冷たい。もう止めたい。
こまりは右手の冷たさに耐えていた。正直もうそろそろ止めてもいいかなと思ったけれど、いかんいかんと首を振り、挽き肉を捏ね続ける。
こまりはハンバーグを作っていた。
挽き肉系の料理は好きだ。ハンバーグも餃子も焼売も。ただ、冷蔵庫で冷やされた挽き肉を捏ねる作業は好きにはなれない。最初は良くても段々冷たさが増してくる。この作業は苦行である。
玉ねぎのみじん切りも苦手だ。細かくなった彼らはぽろぽろと好き勝手に散らばるし、涙が出てくる。フードプロセッサーを使ってもいいのだが、前に使ったときに粉砕され過ぎてペースト状になってしまった。
そんな数々の苦難を乗り越えてまで、こまりはハンバーグが食べたかった。何故なら好きだから。
絹豆腐でかさ増ししたので、少し柔らかくはなるがたっぷりと食べられる。大根おろしとお肉に合う専用のポン酢もスタンバイオーケーだ。
ナスの味噌汁に中華春雨サラダも作ってある。
今日は大根おろしの和風ハンバーグ。君に決まり。
出来上がったハンバーグのタネを冷蔵庫にしまい、手を良く洗ったこまりはお茶を入れて一服した。
【今日できたこと】
・日々夏に近づく中で冷たさに耐える。
こまりは右手の冷たさに耐えていた。正直もうそろそろ止めてもいいかなと思ったけれど、いかんいかんと首を振り、挽き肉を捏ね続ける。
こまりはハンバーグを作っていた。
挽き肉系の料理は好きだ。ハンバーグも餃子も焼売も。ただ、冷蔵庫で冷やされた挽き肉を捏ねる作業は好きにはなれない。最初は良くても段々冷たさが増してくる。この作業は苦行である。
玉ねぎのみじん切りも苦手だ。細かくなった彼らはぽろぽろと好き勝手に散らばるし、涙が出てくる。フードプロセッサーを使ってもいいのだが、前に使ったときに粉砕され過ぎてペースト状になってしまった。
そんな数々の苦難を乗り越えてまで、こまりはハンバーグが食べたかった。何故なら好きだから。
絹豆腐でかさ増ししたので、少し柔らかくはなるがたっぷりと食べられる。大根おろしとお肉に合う専用のポン酢もスタンバイオーケーだ。
ナスの味噌汁に中華春雨サラダも作ってある。
今日は大根おろしの和風ハンバーグ。君に決まり。
出来上がったハンバーグのタネを冷蔵庫にしまい、手を良く洗ったこまりはお茶を入れて一服した。
【今日できたこと】
・日々夏に近づく中で冷たさに耐える。
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説


百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

鬼母(おにばば)日記
歌あそべ
現代文学
ひろしの母は、ひろしのために母親らしいことは何もしなかった。
そんな駄目な母親は、やがてひろしとひろしの妻となった私を悩ます鬼母(おにばば)に(?)
鬼母(おにばば)と暮らした日々を綴った日記。

幸せなお飾りの妻になります!
風見ゆうみ
恋愛
私、アイリス・ノマド男爵令嬢は、幼い頃から家族のイタズラ癖に悩まされ、少しでも早く自立しようと考えていた。
婚約者のロバート・デヴァイスと、家族と共に出席した夜会で、ロバートから突然、婚約破棄を宣言された上に、私の妹と一緒になりたいと言われてしまう。
ショックで会場を出ようとすると引き止められ、さっきの発言はいつものイタズラだと言われる。
イタズラにも程があると会場を飛び出した私の前に現れたのは、パーティーの主催者であるリアム・マオニール公爵だった。
一部始終を見ていた彼は、お飾りの妻を探しているといい、家族から逃げ出したかった私は彼の元へと嫁ぐ事になった。
屋敷の人もとても優しくて、こんなに幸せでいいの?
幸せを感じていたのも束の間、両親や妹、そして元婚約者が私に戻ってこいと言い出しはじめて――。
今更、後悔されても知らないわ!
※作者独自の異世界の世界観であり、設定はゆるゆるで、ご都合主義です。
※誤字脱字など見直して気を付けているつもりですが、やはりございます。申し訳ございません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる