365日のこまり。

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12日目 前向きな1歩 残365感想①(週末の共有まで)

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4月18日、月曜日。
何も予定がない月曜日だか、先週とは異なりこまりの気分は前向きだった。

頭の中にあったもやもやを行動に変えてみると、不安な気持ちが少し和らいできたのだ。ほんのちょっとだけだけど、痩せたのも嬉しかった。

昨日作ったチキンカツも上手くできた。安く手に入れた鳥のむね肉を、漬け込んだり、叩いたりして柔らかくして、揚げ焼きにしたのだ。まだ残りのむね肉は軽く焼き色をつけてから、圧力鍋で照り焼きチキンにする予定である。
むね肉はパサパサしがちで敬遠してきたが、安いし低脂肪高蛋白食材なので、これからは積極的に活用していこう。

節約を趣味にするのも良いかもしれない。人に迷惑をかけず、自分も負担を感じない程度ならばメリットしかないのではないか。

こまりの頭の中には次から次へと楽しいアイデアが沸き上がってきていた。

ライブとかいったことないから、お笑いライブとか行ってみたいなぁ。

好きなバンドのツアーはいつかな?

チューリップが見頃だから、お出かけしたいなぁ。

あー、カラオケも久しく行ってないからいきたいな。

楽しいことは今ならいくらでも思いつきそうだ。ただし、やはりお金は有限である。思ったこと全て実現できる訳ではない。

明日は図書館でも行くかな。

元々こまりは本を読むのが好きだった。難しい純文学は読まないが、軽く読める小説は好きである。

気分が暗いときは活字を読むのも億劫で、なかなか読めずにきたが、今の状態なら読めるかもしれない。

幸いなことに図書館は徒歩圏内にある。お金をかけずに楽しむことができるし、ダイエットや料理の本もあるから実生活にもメリットになる。

レシピを増やしたいな~。鶏肉を焼きながらら、考える。ナンプラーを先日買ってきて、思いの外、色々な料理に気軽に使える調味料だったことに驚いた。

新しいことに徐々に挑戦していこう。

調味料をいれて、煮たってくると照り焼きの香ばしい匂いがこまりを包んだ。
圧力をかけて、厚が抜けたら味をみながら、たれを煮詰める予定だ。

使った調理器具を洗い、一旦ソファーに腰をおろす。

なんか読みたいけど、今日は図書館は休みだった気がするし、ネットでなんか読み物を探してみようかな。
私と同じで1年でなんかしようとしてる人とかいないかな。

検索画面に「365日 小説」と入力してタップする。スクロールしていくと一つの小説に目が止まった。

「残365日のこおり。」
こおりそうた27歳。4月7日「君の存在は一年後に消える」と言われた。人の記憶からも何もかも消えるらしい。監視下の中、残りの時間に何をするかは自分に委ねられた。欲望のままに生きるか、自分の周りの人のために生きるか、こおりは葛藤する。


「4月7日って私と一緒じゃん?この人は一年後に消えちゃうのか」

スマホ画面をタップし、こまりは「残365日のこおり。」を読み始めた。


【今日できたこと】
・前向きかつ経済的な方法で1日を楽しむ。
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