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第十四章

レベル218 ☆

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「ガウッ、オオモノ、ゲットダゼ!」

 色々手続きも終わってヤマト大国のお爺さんの家に戻ってきたら、ロゥリがこれまたどでかい鯛を獲って来ていた。
 エクサリーのおなかが大きくなって以来、あちこちから、食材を持ってくるようになったロリドラゴン。
 これはあれか? 習性なのか? 竜種はめったに子供が生まれないため、とにかく妊婦や子供を大切にすると聞く。

「しかし、どうみても食いきれない大きさなんだが……」
「ロゥリにとっては、竜の胃袋が基準ですからね」
「ガウガウ、コレクッテ、ゲンキナコドモウメ!」

 エクサリーがロゥリにありがとうね、とお礼を言ってお料理セットから板前さんを召喚する。
 その板前さんがお料理セットを斬馬刀のような巨大な包丁に変える。
 そしてそれで、鯛のカシラを落としたその時だった!

 ロリドラゴンの全身が光に包まれる。

 どうやら40レベルに達した模様。
 前の時も魚だったな。
 お魚さんって経験値多いのだろうか?

 オレの目の前に1枚のカードが浮かび上がる。

 ロゥリの場合は、ラピスやカシュアと違って2枚現れなかった。
 元々、強クラスだからルート選択がないのかな?
 そう思いながらそのカードを手に取る。

 そこに描かれていたものは……

『天竜王・ロゥリ』
 ☆13・レベル40
 スキル:ホワイトブレス、天の岩戸
 備考:クイーズ特効

 おぉおおい! クイーズ特効ってなんだよ!?
 しかもスキルに天の岩戸。
 天の岩戸ってアレだよな? きっと特定の敵を完全無効化するとかそんな感じだろう。

 オレを捕まえて閉じ込める気か?

 コイツはオレの敵なのか味方なのか。
 いったいどっちなんだよ?

「………………」

 なにやらラピスがそのカードを見て険しい表情をしている。
 あれかな?
 レアリティが☆13と、今まで最高ランクだった自分を超えられて焦っているのかな?

 しかしこれはどうしたものか……

 オレは目の前の巨大なドラゴンを見上げる。
 スキルに擬態も人化もついていない。
 見た目は真っ白な巨大なドラゴン。

 竜の中でも最大サイズのニースより更に大きく、あちこちキラキラ煌いている。

 これ飼えないじゃね?
 夜中にキラキラ光って邪魔だし、普通に場所とりすぎ。
 食費だってシャレにならないだろう。

 というより、もうエロゥリには戻れないのだろうか?

 ちょっとだけ残念ではある。
 と、思っていたら、ホワイトドラゴンの全身が輝きだし徐々に小さくなって行く。
 最後には人間サイズになって、エロゥリさんが現れる。

 あれ? 擬態がないから人間にはなれないんじゃないの?

 あと、いつものエロゥリさんとちょっと見た目も違う。
 衣服は例の、大事な所だけ隠れたウロコみたいな感じなんだが、今までにはなかった肩当てや腰当てなど一部の場所に鎧が設置されている。
 なんだが裸に鎧を着ているようで、露出が減ったにもかかわらず、前よりエロく見える。

 オレはふと手元のカードを見てみた。

『神竜騎士・ロゥリ』
 ☆12・レベル40
 スキル:擬態+、万有引力・神
 備考:竜種特効、モンスターカード+2、モンスターCカード+1

 何だこれ? さっきと表示が変わっているぞ。
 ドラゴンナイトから神竜騎士へクラスチェンジ。
 スキルも重量操作から万有引力に変わっている。

 しかし、万有引力に神とついているのは極の上位なのだろうか?
 万有引力ってことは重力操作みたいな感じなんだろうな。
 というか、先ほどまでのドラゴンはどこにいった?

 いったいどういうことだってばよ?

「これはもしかしたら、クラスチェンジ、ではないですか?」
「えっ、お前、クリスタルカード使ったの?」
「使ってませんよ。まあ、あのまま放置はできないので使おうかとは思っていましたが」

「ということは……カード無しでクラスチェンジしたってことか」

 ロゥリの場合はルート選択がなかった。
 その代わりといってはなんだが、竜タイプと人タイプ、いつでも切り替えることが出来るようになったという事か。
 なお、今現在のカードはこうなっている。

『スーパースター・ラピス』
 ☆12・レベル50
 スキル:超繁殖→聖母、カード統率・極、命名(使用不可)、テンカウント
 備考:モンスターカード+2、モンスターCカード+1

ロゥリ・竜型スタイル
『天竜王・ロゥリ』
 ☆13・レベル40
 スキル:ホワイトブレス、天の岩戸
 備考:クイーズ特効

ロゥリ・人型スタイル
『神竜騎士・ロゥリ』
 ☆12・レベル40
 スキル:擬態+、万有引力・神
 備考:竜種特効、モンスターカード+2、モンスターCカード+1

『メタルスライム・スラミィ』所持者・アスカ
 ☆2・レベル34
 スキル:擬態・極
 備考:モンスターカード+1

『聖王ホーリークラウン・カシュア』
 ☆7・レベル44
 スキル:未来予見・極、聖王
 備考:天敵・オーク、アンデッド特効、モンスターカード+2、モンスターCカード+1、ホーリーノヴァ

『マンドラゴラ・ギター』
 ☆7・レベル26
 スキル:オート演奏、擬態
 備考:モンスターカード+1、音の世界

『骸骨王・ダンディ』2枚使用
 ☆8・レベル12
 スキル:天啓(使用不可)

『お料理セット』所持者・エクサリー
 ☆4・レベル25
 スキル:オート料理、料理人召喚
 備考:モンスターカード+1

『鉱石M』
 ☆1・レベル38
 スキル:擬態+、素材変化
 備考:モンスターカード+1

『グランドピアノ・セレナーデ』所持者・カユサル
 ☆9・レベル29
 スキル:擬態+、英雄の旋律
 備考:一子出産、モンスターカード+1

『ソーサー』所持者・カユサル
 ☆1・レベル2

『グリフォン・アイリスブラッド・カイザー』所持者・エルメラダス
 ☆8・レベル25
 スキル:龍風圧無効、超加速、擬態+
 備考:獣種特効、モンスターカード+1

『竜王・ニース』
 ☆10・レベル6
 スキル:聖剣の担い手、竜化、輪廻転生(使用不可)
 備考:全属性特効(小)

『ウィンディーネ亜種・アクア』所持者・アポロ
 ☆7・レベル34
 スキル:混合魔法、科学知識
 備考:水系統倍化、火系統倍化、モンスターカード+1

『ライオンハート・ハーモア』
 ☆5・レベル25
 スキル:獣人化
 備考:モンスターカード+1

『ダークエルフ・サウ』
 ☆2・レベル23
 スキル:幻惑+
 備考:モンスターカード+1

『エルフ・レリン』
 ☆2・レベル24
 スキル:器用貧乏
 備考:モンスターカード+1

『パワードスーツ』
 ☆6・レベル31
 スキル:全パラメーター+
 備考:モンスターカード+1、魔法無効(エリア・調整可能)、リミットブレイク

『スカウター』所持者・ラピス
 ☆9・レベル1
 スキル:叡智

『ミュージックプレイヤー』所持者・カシュア
 ☆11・レベル1
 スキル:聴覚探知・極、鷹の目

『エンゲージリング』所持者・エクサリー
 ☆10・レベル10
 スキル:精霊化

『烏天狗・ムハク』
 ☆5・レベル12
 スキル:変化、風魔法

『ニンフ・アイリスブラッド・リーフ』
 ☆6・レベル7
 スキル:誘惑

『ビックフット・アイリスブラッド・レーサー』
 ☆7・レベル19
 スキル:脚力増強、危機察知

『シンセサイザー』
 ☆8・レベル8
 スキル:奏者

『聖痕・アポロ』
 ☆9・レベル4
 スキル:魔法王
 備考:物理攻撃無効

『リライフ』
 ☆1・レベル1

『フルドラムシンセ』
 ☆8・レベル3
 スキル:ミキシング、アンプリファイアー、サウンドウェーブ

 総レベルは500を超えた。
 それによりゴールドホルダーの性能もアップ。
 使用時間は5分、クールタイムは15分に縮まった。

 もう使えないなんて言わせない。

 ラピスが使うと、上級モンスターですら圧倒してしまう。
 下手すりゃ竜種に単騎で挑んでも勝てそうな勢いだ。
 しかし、ロゥリの竜型スタイルはどうしたものか。

 使い道が見当たらない。

 クイーズ特効ってオレに特攻してどうするんだよ?
 ホワイトブレスがどんなものか知らないが、ただでかくて邪魔なだけかもしれない。

「ガウガウ、オオキサナラ、カエラレル」

 そう言ってロゥリが子供ドラゴンの姿になる。
 だからそれ擬態のほうだろ?
 えっ、違う? ほんとだ、カードが天竜王になってるな。

「天竜王の特性? でしょうか」
「エロゥリが本体なのに、ずっと子供になっていたからな、その影響があるのかもしれない」

 ふと見ると、大量のボーナスポイントが表示されている。
 こっちはこっちで別途ボーナスポイントを振れる訳か。
 たぶんレベル1から全部のボーナスポイントが余っているのだろう。

 よし、こっちも攻撃特化にするかな。

 知能には決して振らない。
 もう腹黒はコリゴリだ。
 ロゥリ、お前だけは、バカなままのキミでいて欲しい。

「ガウガウッ!」
「いででで! お前だって攻撃力高いほうがいいだろ!?」
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