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第八章
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「お兄ちゃん、私の所為で怒られたの?」
オレとラピスの話が、どうやら部屋の外まで聞こえていたらしくて、心配そうな顔をしたレリンが駆け寄って来る。
「大丈夫だ。レリンが心配する事はなにもない」
その頭をなでながらそう答える。
「でも……私みたいに、なんの役にも立たないモンスターをげっとしても……」
「今は、だろ?」
「お兄ちゃん……」
オレはお前の将来に期待している!
きっとお前は素晴らしい魔法戦士になる。に違いない!
「……うん! がんばる!」
ラピスが、ハァ……とため息を付いて立ち上がる。
「まあいいでしょ。見たところ、今クラスチェンジしても碌な物がありませんね。クラスチェンジして戦力アップになりそうなのは、ハーモア、サウ、レリンの3名ぐらいです」
そんなにひどいのか?
「今ここに無いカードはどうだか知りませんが……カシュアのとかひどいですよ?」
ふむふむ、うわっニクダルマやっ! こわっ!
膨張して街とか破壊しそうだな。
ギターにお料理セットは普通に元のモンスターになるだけだし、骸骨と竜王はクリスタルカードで見ても大して変化が無い模様。
鉱石Mに至っては、見た所、なにが変わったか分からないレベル。
「ハーモアは虎になるのか?」
「虎じゃねえ! ライオンだ!」
まあメスの場合は区別つかねえし。
いたたた、冗談だって!
「それでは、今後の育成方法は、レリンを20レベルにしてエロフにする。でいいですね」
「だな」
「はいっ!」
ちょうどその時、エクサリーが店から帰ってくる。
あっ、ちょっとそこのロリドラゴン! いい顔してどこへ行く!?
「ガウガウ、クイーズガ、マタ、コドモコサエタ!」
ちょっ、おおお、おまっ、言い方! その言い方はまずいだろっ!
「また?」
笑顔でロリドラゴンを迎えようとしたエクサリーの表情が凍り付く。
「こいつ浮気してたぞ! いやらしい目つきで顔をナデナデしてた!」
ハーモアの奴までそれにのっかかる。
サウが隣でウンウンと頷いている。
しかも言った後逃げ出しやがった。
「どういう事かなクイーズ」
凍りついた笑顔で迫ってくるエクサリーさん。うぉっ、これはこれで怖い。
「いやだなあ……ボクが浮気なんてするはずないじゃないですか~」
オレはエクサリーの両頬に人差し指をそれぞれあてて笑い顔を作る。うん、怖い。
なんか悪魔がニタァって感じになった。
「何やってるのクイーズ?」
「いや、こうすれば少しは怖くなくなるかなと。逆に悪魔の微笑みになったがな」
「………………」
あっ、ヤバイ。エクサリーの目がだんだんつり上がって行く。
スマイル、スマイルっすよ?
――ニタァ
「ひぃいいい!」
なんとか事情を話して許してもらった。
「もう、ロゥリちゃんもあまりからかっちゃだめよ」
「デモコイツ、ゲットシタラビジンガ・・モゴモゴ」
おい! いらんでいいことは言わんでよろしい。
――ガブリ
「イダダダ! このクソドラゴン!」
「ガウガウ!」
「もう、こんな所で暴れちゃダメよ」
そしてその日の夜中。
「えっ、一緒に寝る?」
どうやらまだ幼かったようで、一人では寝られないご様子。
まあいいか、一緒に寝るかってなったんだが。
「ずるいぞ! ハーも一緒に寝る!」
ハーモアの奴まで潜り込んでくる始末。
ちなみに、サウの奴は前から足元に潜り込んで来ている。小さいから皆、気にはしていなかった。
「…………じゃあ私も」
いやいや、さすがにアポロさんはまずいっしょ。
なお、ロリドラゴンの奴は冬場は潜り込んでくるが、夏場は熱いので寄り付いてこない。ほんと自由な奴だ。
「お坊ちゃま、モテモテですね~」
「幼女にモテてもなあ」
で、いざ寝ようとした時、なにやらシクシクと泣き始めるレリン。
堪えていたものが溢れだした模様。
それにつられてハーモアの奴まで泣きだす始末。
サウの奴が一生懸命二人を笑わそうと変顔をしている。
オレはそんな三人を胸に抱きかかえてゴロンと横になる。
「今は泣いて良いぞ。泣けるだけ泣いて、涙を枯らしておけ。そうすれば明日はきっと笑える」
なにやらサウの奴まで泣きだし始めた。
こいつの両親はどうだか知らないが、孤児にはかわりない。
もしかしたら悪戯癖も、寂しさを紛らわせる為の手段だったのかもしれない。
「オレ達はもう家族なんだ。血よりも濃い、同じ命を共有する存在なんだ。互いが互いを支えあい、皆で一緒に生きていこう」
「お兄ちゃん……」
「ウウッ……」
と、そこへ、バンと扉を開けてロリドラゴンが飛び込んでくる。
「イダダダ! 何しやがるこのクソドラゴン!」
「ナカシタナ! テンチュウ!」
だから、天誅じゃねえ!
格闘を繰り広げるオレとロリドラゴンを見て、いつの間にか三人の顔に笑顔が溢れているのだった。
オレとラピスの話が、どうやら部屋の外まで聞こえていたらしくて、心配そうな顔をしたレリンが駆け寄って来る。
「大丈夫だ。レリンが心配する事はなにもない」
その頭をなでながらそう答える。
「でも……私みたいに、なんの役にも立たないモンスターをげっとしても……」
「今は、だろ?」
「お兄ちゃん……」
オレはお前の将来に期待している!
きっとお前は素晴らしい魔法戦士になる。に違いない!
「……うん! がんばる!」
ラピスが、ハァ……とため息を付いて立ち上がる。
「まあいいでしょ。見たところ、今クラスチェンジしても碌な物がありませんね。クラスチェンジして戦力アップになりそうなのは、ハーモア、サウ、レリンの3名ぐらいです」
そんなにひどいのか?
「今ここに無いカードはどうだか知りませんが……カシュアのとかひどいですよ?」
ふむふむ、うわっニクダルマやっ! こわっ!
膨張して街とか破壊しそうだな。
ギターにお料理セットは普通に元のモンスターになるだけだし、骸骨と竜王はクリスタルカードで見ても大して変化が無い模様。
鉱石Mに至っては、見た所、なにが変わったか分からないレベル。
「ハーモアは虎になるのか?」
「虎じゃねえ! ライオンだ!」
まあメスの場合は区別つかねえし。
いたたた、冗談だって!
「それでは、今後の育成方法は、レリンを20レベルにしてエロフにする。でいいですね」
「だな」
「はいっ!」
ちょうどその時、エクサリーが店から帰ってくる。
あっ、ちょっとそこのロリドラゴン! いい顔してどこへ行く!?
「ガウガウ、クイーズガ、マタ、コドモコサエタ!」
ちょっ、おおお、おまっ、言い方! その言い方はまずいだろっ!
「また?」
笑顔でロリドラゴンを迎えようとしたエクサリーの表情が凍り付く。
「こいつ浮気してたぞ! いやらしい目つきで顔をナデナデしてた!」
ハーモアの奴までそれにのっかかる。
サウが隣でウンウンと頷いている。
しかも言った後逃げ出しやがった。
「どういう事かなクイーズ」
凍りついた笑顔で迫ってくるエクサリーさん。うぉっ、これはこれで怖い。
「いやだなあ……ボクが浮気なんてするはずないじゃないですか~」
オレはエクサリーの両頬に人差し指をそれぞれあてて笑い顔を作る。うん、怖い。
なんか悪魔がニタァって感じになった。
「何やってるのクイーズ?」
「いや、こうすれば少しは怖くなくなるかなと。逆に悪魔の微笑みになったがな」
「………………」
あっ、ヤバイ。エクサリーの目がだんだんつり上がって行く。
スマイル、スマイルっすよ?
――ニタァ
「ひぃいいい!」
なんとか事情を話して許してもらった。
「もう、ロゥリちゃんもあまりからかっちゃだめよ」
「デモコイツ、ゲットシタラビジンガ・・モゴモゴ」
おい! いらんでいいことは言わんでよろしい。
――ガブリ
「イダダダ! このクソドラゴン!」
「ガウガウ!」
「もう、こんな所で暴れちゃダメよ」
そしてその日の夜中。
「えっ、一緒に寝る?」
どうやらまだ幼かったようで、一人では寝られないご様子。
まあいいか、一緒に寝るかってなったんだが。
「ずるいぞ! ハーも一緒に寝る!」
ハーモアの奴まで潜り込んでくる始末。
ちなみに、サウの奴は前から足元に潜り込んで来ている。小さいから皆、気にはしていなかった。
「…………じゃあ私も」
いやいや、さすがにアポロさんはまずいっしょ。
なお、ロリドラゴンの奴は冬場は潜り込んでくるが、夏場は熱いので寄り付いてこない。ほんと自由な奴だ。
「お坊ちゃま、モテモテですね~」
「幼女にモテてもなあ」
で、いざ寝ようとした時、なにやらシクシクと泣き始めるレリン。
堪えていたものが溢れだした模様。
それにつられてハーモアの奴まで泣きだす始末。
サウの奴が一生懸命二人を笑わそうと変顔をしている。
オレはそんな三人を胸に抱きかかえてゴロンと横になる。
「今は泣いて良いぞ。泣けるだけ泣いて、涙を枯らしておけ。そうすれば明日はきっと笑える」
なにやらサウの奴まで泣きだし始めた。
こいつの両親はどうだか知らないが、孤児にはかわりない。
もしかしたら悪戯癖も、寂しさを紛らわせる為の手段だったのかもしれない。
「オレ達はもう家族なんだ。血よりも濃い、同じ命を共有する存在なんだ。互いが互いを支えあい、皆で一緒に生きていこう」
「お兄ちゃん……」
「ウウッ……」
と、そこへ、バンと扉を開けてロリドラゴンが飛び込んでくる。
「イダダダ! 何しやがるこのクソドラゴン!」
「ナカシタナ! テンチュウ!」
だから、天誅じゃねえ!
格闘を繰り広げるオレとロリドラゴンを見て、いつの間にか三人の顔に笑顔が溢れているのだった。
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