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第四章
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「かわいい~」
「これも、これもおいしッスよ」
「ウム! ハグハグ、モグモグ」
あのロリドラゴン、オレ以外には結構懐いているって、どういう事よ?
特にエクサリーさんへの懐きっぷりがハンパじゃない。
エクサリーを見かけたとたんに駆け寄って行ったので、ヤバイ、殴られるって思ったら、頬ずりしてやんの。
「そりゃあエクサリーは毎日、ドラゴンスレイヤーを磨いてあげていましたしね」
雨が降ったら濡れないように、傘とかも立てかけていたらしい。
店の皆さんも、あのドラスレがこの店の看板だと、大切に扱っていたご様子。
どうやら、全てのヘイトはオレだけに向いているようだ。
「これも自業自得だと、いうものなのだろうか?」
「日ごろから物を大切にしないからですよ」
「そもそもおめえ、あんな高価そうなものをぞんざいに扱う時点でおかしいんじゃないか?」
確かに最初の頃は、このドラスレ使えねーなって、ぞんざいに扱いすぎたかも知れない。
なんとか仲直りの手立てはないものだろうか?
最近じゃ、このドラスレのおかげで凌げているというのに。
「あ、あのぉ、ロリドラゴンさん。こちらに大変高価で美味なお菓子がですね……」
――ガチンッ!
「ヒィイイ!」
そっちはお菓子じゃない! オレの腕ですよ!
「ガルルル!」
「クイーズはちょっと離れていたほうがいいと思う」
そんな……! エクサリーさんまで……
ガックリと膝を付くオレに、勝ち誇ったような目で見下ろすロリドラゴン。
オノレッ、下手に出ておれば!
「クイーズ……」
「ハイッ! 自分、自室に戻っています!」
トボトボと部屋に戻るオレであった。
「あのクソドラゴンめ、どうしてくれよう」
最早和解などありえない! どっちが上が、思い知らしめてくれる!
オレはドラスレのカードを取りだす。
攻撃力一辺倒なので、ほかの部分は、まだまだゲージが短い。
剣の状態ならともかく、人の状態なら、つけいる隙はどこにでもある。
フッフッフ、今に見てろよロリドラゴン……
翌朝、オレはそんなロリドラゴンを裏庭に呼び出す。
「お前の言い分は良く分かった! 確かにオレはやりすぎた! どんだけ謝っても謝りきれない!」
「ガルルルゥ」
「だが、何を言ってもお前は許しはしないだろう。ならば、コレで決着をつけないか?」
そう言って握りこぶしを突きだす。
「ガルゥ?」
「オレからは一切手をださない、好きなだけ掛かって来るがいい」
訝しげな顔でオレを見てくる。
オレはクイッ、クイッと、手で挑発をする。
するとロリドラゴン、とたん真っ赤になって飛び掛ってきた。
だが、
「ガルッ!?」
「手は出さないが……避けないとは言っていない」
遮二無二にロリドラゴンが襲い掛かってくる。
オレだって、そこそこの腕前の冒険者、これぐらいの攻撃はたやすく避けられる。
カスリもしない攻撃に、ムキになるロリドラゴン。
しかし、だからと言って余裕がある訳ではない。なにせ一撃貰ったらはじけるからな。
どれぐらい繰り返しただろう、徐々に目に涙を浮かべ始めるロリドラゴン。
ヤベッ、もしかしてやりすぎた!?
まずい、一発ぐらいはくらったほうが良かったか? いやでも、一発食らったら死ぬし。
「クイーズ!」
そこへエクサリーが駆け寄ってくる。
そんなエクサリーを見たロリドラゴン、その胸に飛び込んで泣きだし始めた。
あっ、これはヤバイ……
その内、皆が起きて集まってくる。そしてその場面を目撃することになる。
その場面とは、エクサリーに抱き付いて泣いているロリドラゴン。
ひたすら土下座をして許しを請うオレ。
「クイーズさん、見損なったッス」
「こんなちっちゃい子に、いったい何をしたんですか?」
「おう、おめえ、どんな理由があるにしろ、泣かれたら全面敗北だぞ」
皆さんからの、ザクザクと突き刺さる言葉が凄く痛いで候。
「まあ、少しは雪解けしたのじゃないですかねえ」
そんな中、ラピスがホッとした表情でそう呟くのだった。
そしてその日から、ロリドラゴンのオレいじめが始まった。
「どうしたのロゥリちゃん。遊んで欲しい? いいわよ」
オレとエクサリーさんが、二人っきりで居ると必ず邪魔をしにくる。
「よし、オレも一緒にあそ・」
――ガチンッ!
「ヒィイイ!」
「よし、今日はレベル上げに行くか。えっ、お前も付いてくる? 愁傷な心がけだな」
と、ロリドラゴンと一緒に冒険に行くと。
「おまっ、やめろよ! どっからそんな大量のモンスター連れて来るんだよ!」
ふと目を離すと、大量のモンスターを引き連れてコッチへ駆けてくる。
おいバカやめろ! それはトレインって言って、マナー違反なんだぞ!
ちょっ、待てカシュア、盾役のお前が逃げたらダメだろ!? えっ、オークが居る、あ、ホントだ。
「ヒィイイ!」
「クイーズ、お風呂が沸いたよ」
「今日も一日頑張った、フイ~……ん? なんか熱いな? ウワッ、アツツツゥ!」
入っていたお風呂が急に沸騰しだした。
良く見ると、中に裸のロリドラゴンが沈んでいる。
体温を調整してお湯を沸騰させた模様。
大方、全身大やけどをするとこだった……
「助けてラピえも~ん!」
「誰かラピえも~んですか。いいじゃないですか、命まで奪おうとしてる訳じゃないですし」
「いや、最後のは一つ間違えたら死んでたぞ!」
ラピスが顎に手をやって考え事をする。
「まあ、あの子も別に悪気があって、そうしている訳じゃないんですけどね。むしろ……そう言えば、そろそろヘルクヘンセンに出かけないといけない時期ですね」
骸骨の知恵でも借りますか。と言ってくる。
そうか! オレ達にはまだ、悪知恵が働く骸骨が居たじゃないか!
「これも、これもおいしッスよ」
「ウム! ハグハグ、モグモグ」
あのロリドラゴン、オレ以外には結構懐いているって、どういう事よ?
特にエクサリーさんへの懐きっぷりがハンパじゃない。
エクサリーを見かけたとたんに駆け寄って行ったので、ヤバイ、殴られるって思ったら、頬ずりしてやんの。
「そりゃあエクサリーは毎日、ドラゴンスレイヤーを磨いてあげていましたしね」
雨が降ったら濡れないように、傘とかも立てかけていたらしい。
店の皆さんも、あのドラスレがこの店の看板だと、大切に扱っていたご様子。
どうやら、全てのヘイトはオレだけに向いているようだ。
「これも自業自得だと、いうものなのだろうか?」
「日ごろから物を大切にしないからですよ」
「そもそもおめえ、あんな高価そうなものをぞんざいに扱う時点でおかしいんじゃないか?」
確かに最初の頃は、このドラスレ使えねーなって、ぞんざいに扱いすぎたかも知れない。
なんとか仲直りの手立てはないものだろうか?
最近じゃ、このドラスレのおかげで凌げているというのに。
「あ、あのぉ、ロリドラゴンさん。こちらに大変高価で美味なお菓子がですね……」
――ガチンッ!
「ヒィイイ!」
そっちはお菓子じゃない! オレの腕ですよ!
「ガルルル!」
「クイーズはちょっと離れていたほうがいいと思う」
そんな……! エクサリーさんまで……
ガックリと膝を付くオレに、勝ち誇ったような目で見下ろすロリドラゴン。
オノレッ、下手に出ておれば!
「クイーズ……」
「ハイッ! 自分、自室に戻っています!」
トボトボと部屋に戻るオレであった。
「あのクソドラゴンめ、どうしてくれよう」
最早和解などありえない! どっちが上が、思い知らしめてくれる!
オレはドラスレのカードを取りだす。
攻撃力一辺倒なので、ほかの部分は、まだまだゲージが短い。
剣の状態ならともかく、人の状態なら、つけいる隙はどこにでもある。
フッフッフ、今に見てろよロリドラゴン……
翌朝、オレはそんなロリドラゴンを裏庭に呼び出す。
「お前の言い分は良く分かった! 確かにオレはやりすぎた! どんだけ謝っても謝りきれない!」
「ガルルルゥ」
「だが、何を言ってもお前は許しはしないだろう。ならば、コレで決着をつけないか?」
そう言って握りこぶしを突きだす。
「ガルゥ?」
「オレからは一切手をださない、好きなだけ掛かって来るがいい」
訝しげな顔でオレを見てくる。
オレはクイッ、クイッと、手で挑発をする。
するとロリドラゴン、とたん真っ赤になって飛び掛ってきた。
だが、
「ガルッ!?」
「手は出さないが……避けないとは言っていない」
遮二無二にロリドラゴンが襲い掛かってくる。
オレだって、そこそこの腕前の冒険者、これぐらいの攻撃はたやすく避けられる。
カスリもしない攻撃に、ムキになるロリドラゴン。
しかし、だからと言って余裕がある訳ではない。なにせ一撃貰ったらはじけるからな。
どれぐらい繰り返しただろう、徐々に目に涙を浮かべ始めるロリドラゴン。
ヤベッ、もしかしてやりすぎた!?
まずい、一発ぐらいはくらったほうが良かったか? いやでも、一発食らったら死ぬし。
「クイーズ!」
そこへエクサリーが駆け寄ってくる。
そんなエクサリーを見たロリドラゴン、その胸に飛び込んで泣きだし始めた。
あっ、これはヤバイ……
その内、皆が起きて集まってくる。そしてその場面を目撃することになる。
その場面とは、エクサリーに抱き付いて泣いているロリドラゴン。
ひたすら土下座をして許しを請うオレ。
「クイーズさん、見損なったッス」
「こんなちっちゃい子に、いったい何をしたんですか?」
「おう、おめえ、どんな理由があるにしろ、泣かれたら全面敗北だぞ」
皆さんからの、ザクザクと突き刺さる言葉が凄く痛いで候。
「まあ、少しは雪解けしたのじゃないですかねえ」
そんな中、ラピスがホッとした表情でそう呟くのだった。
そしてその日から、ロリドラゴンのオレいじめが始まった。
「どうしたのロゥリちゃん。遊んで欲しい? いいわよ」
オレとエクサリーさんが、二人っきりで居ると必ず邪魔をしにくる。
「よし、オレも一緒にあそ・」
――ガチンッ!
「ヒィイイ!」
「よし、今日はレベル上げに行くか。えっ、お前も付いてくる? 愁傷な心がけだな」
と、ロリドラゴンと一緒に冒険に行くと。
「おまっ、やめろよ! どっからそんな大量のモンスター連れて来るんだよ!」
ふと目を離すと、大量のモンスターを引き連れてコッチへ駆けてくる。
おいバカやめろ! それはトレインって言って、マナー違反なんだぞ!
ちょっ、待てカシュア、盾役のお前が逃げたらダメだろ!? えっ、オークが居る、あ、ホントだ。
「ヒィイイ!」
「クイーズ、お風呂が沸いたよ」
「今日も一日頑張った、フイ~……ん? なんか熱いな? ウワッ、アツツツゥ!」
入っていたお風呂が急に沸騰しだした。
良く見ると、中に裸のロリドラゴンが沈んでいる。
体温を調整してお湯を沸騰させた模様。
大方、全身大やけどをするとこだった……
「助けてラピえも~ん!」
「誰かラピえも~んですか。いいじゃないですか、命まで奪おうとしてる訳じゃないですし」
「いや、最後のは一つ間違えたら死んでたぞ!」
ラピスが顎に手をやって考え事をする。
「まあ、あの子も別に悪気があって、そうしている訳じゃないんですけどね。むしろ……そう言えば、そろそろヘルクヘンセンに出かけないといけない時期ですね」
骸骨の知恵でも借りますか。と言ってくる。
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