東ノ村の若妻・熟妻

山田ジギタリス

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4.たねをまく

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広間で二組の男女が抱き合っている。
二組ともまだ若い。

一組目の少女は細い身体に可愛らしい乳房だが乳首がその存在感を誇示するように立っている。乳房まで日焼けしているけど乳首と乳輪は桃色でかわいらしい。お尻はまだ堅そうな青い果実のようだ。
それでもすでに熟した果物のような艶やかな声をあげ少年を迎えている。少年は足を抱え上げ腰を大きく動かす。
少年の腰が動くたびに少女の頭が揺れる。少年も少女も汗一杯だ。

二組目の少女は一組目の少女に比べぽっちゃりとした体をしている。その幼い顔に不似合いな立派な乳房。乳首は小さめだが乳輪は大きくやはり桃色だ。乳房は日焼けしておらず白い。お尻も大きい。彼女も少年にだきかかえられて大きな声で喘いでいる。少年は豊かな乳房に手を伸ばし顔を寄せて舌で乳首を転がし始める。少女は首を振り声を出し続ける。少年がつかんでいない方の乳房は腰の動きにつれて大きく揺れる。

やがて一組目の少年が射精をしたようだ。手をついて荒い息を整える。少女も息が荒く胸が大きく上下している。力を出し切りだるいのだろう、のろのろと手を伸ばし頬を挟み愛おしそうになでる。

二組目も射精したようだ。二人とも荒い息を整えながら口付けをする。

さくらはそれを見て立ち上がった。
「どうかな、これからは二人で気持ちいいところ教え合ってね。大事なことはお互いに話す。それが大事。それが難しいけどね。それから、相手を交換し合ってもおばさんなにも言わないし見てない。けれど後悔しないようにね。」
少年も少女も頷くと、少年が立ち上がり部屋の隅に向かう。
桶と手ぬぐいが部屋の隅に置いてあるが、少年たちが手ぬぐいを絞り自分の相手の少女を拭いているのを見届けて部屋を出た。

少女はご近所の娘さんで少年はその相手。相手のまぐわいかたが下手すぎると手ほどきを依頼してきたのだ。さくらは断ったのだが母親まで連れてきて頭を下げたのでさすがに近所付き合いもあるから引き受けた。
ただし、最初は相手の少年たちをさくらが手ほどきさせるつもりだったらしい。けれど、さくらは、
「最初にやり方を教えるから恋人同士で試してみなさい。お互いにちゃんと話せば気持ちよくなれるから。」
と当事者同士でやらせたのだ。

部屋の中からはまた声がする。まぁ、一回じゃ終わらないだろうね。

「いいなぁ、肌もきれいで肉もついていないし。」

少年少女のまぐわいに当てられさくらも躰が熱くなっている。少年少女のまえでは冷静にしていたけど、もう我慢できない。足早に夫婦の寝屋に入ると待っていてくれたごろうに抱き付いた。
そういえば、少女たちの母親が『私たちも手ほどきしてもらえないかしら』とあからさまにごろうとまぐわいたいと要求してきたな。『そういうのは旦那さんにおねがいしたら?』と断ったけど。
ほんとうにずうずうしい。ごろうは私のだ、、、姑とのりなら良いけど他には貸さない。ごろうも誰にも渡したくないと言ってくれる。
ごろうに組み敷かれてまらが入ってくる。甘い声が漏れる。腰が勝手に動く。ごろうが乳首をなめるとさくらは手でごろうの胸を撫でる。手のひらがちくびに当たるとごろうもぴくりと動く。その動きすら愛おしい。
若い頃のようには頑張れないがそれでもお互いに満足して眠りについた。


さくらの息子ものりの息子も嫁を迎え独立した。彼らがこの畑の後継ぎだ。嫁も順番に孕み子供がいる。
娘たちもそれぞれ相手を見つけて家を出て行った。

さくらを手籠めにして罰を受けた若者二人、捨三と留吉は、その後まじめに働いている。さすがに人参をぶら下げるだけではかわいそうだと話していたらそれぞれで相手を見つけてきた。
「まじめにやってるといいことあるっすね。」
二人はしたり顔で言っていた。
彼らの嫁は一人が孕んだ。もう一人も時間の問題だろう。

若い者たちは、ごろうとろくすけの指導を受けて開墾を続けている。元からある畑も収穫が多い。
はたけが広くなるにつれて家から森はだいぶ離れてきた。
若いはたけには若いたねがまかれている。立派に育ってくれている。

姑が亡くなったのは初冬だった。収穫も冬の準備も終わったころだった。
埋葬の前の晩、ごろうとろくすけが姑のそばについて一晩見守った。裾にたねがついていたけど誰も何も言わない。姑の夫として最後の務めを果たしたのだろう。

ゆうじが死んでからだいぶ経つ。
いまのさくらにとってごろうが一番だろう。でも、一生では?
もう、顔もおぼろげになって来たけど死ぬとき枕元に立つのは、ゆうじかもしれない。
でも、姑に立ってほしい。
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