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万聖節

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「魔王、覚悟!」
勇者が魔王様に向かい呪文を投げつける。
私が魔法でそれを防ぐ。
「ちっ、お前をまずやらないとだめか、、、女の子にはひどいことしたくないんだが」
「そうよ、かよわい女の子にひどいことしないでよ」
勇者が鼻白む。
「かよわい女の子、、冗談は寝て言え、それにメグミはどこにやった」
「メグミってあんたと一緒に召喚された女の子ね。もう、元の世界に帰したわ」
「はん、嘘をつくな!元の世界に戻るには王城にある魔法陣じゃないとだめなのは知ってるんだ、よ」
彼の投げつける魔法を防ぎながら魔王様の様子を伺う。
魔王様は奥の部屋に逃げ込んだようだ。計画通り。
私もそのあとを追う。
「逃がすか、、、ってなんだ、おい、、離れろ」
この勇者、童貞かな。私が本来の姿になって彼に抱き着くと顔を耳まで真っ赤にしている。
「………@〇✖△……」
転移の魔法陣を発動させるには十分な隙だ。
目がくらむような光が満ちて、転移の魔法陣が発動する。
私は魔力を使い果たして意識を失った。

◆◆◆

気が付くと宿屋のような狭い部屋だった。天井も低いし、この世界の冒険者の宿かしら?

「目が覚めたのね、よかったぁ」
声のする方を見るとメグミさんが心配そうにこちらを見ていた。
その隣には仏頂面した勇者、いや、タケルだったかな、が居る。

「本当にメグミを戻してくれたんだな、、、ごめん」

私は白い柔らかい服を着せられて柔らかいベッドの上にいた。

「ここは、、、?」
「タケルの部屋。ユリさん、タケルを帰してくれてありがとう」

うん、よかった、メグミさんもタケルも元居た世界に戻せたんだ。
それはそうと、、、私までこっちに来ちゃったのは失敗だったなぁ。戻る方法考えないと。

◆◆◆

二人からこちらの世界のことを教えてもらった。主にメグミに聞いたけど、、、こちらの世界は私の世界と全く違う。

こちらには魔法がなくてカガクがある、らしい。
そして私、サキュバスなんだけど、のような存在は想像上の存在だということだ。

魔法がないと聞いて心配したけど、私の魔法はなぜか使えた。それだけは良かった。

「それで、あちらに戻る方法はあるの?」
メグミさんが心配そうに聞いてくる。
「あるよ、こっちで魔法陣書けばいいの」
あからさまにほっとした表情のメグミさん、いい娘だ。
「でも、今の魔力の量じゃ無理ねぇ、回復には時間かかるかなぁ」
今度は落胆した表情になるメグミさん。コロコロ表情が変わってかわいい。
「簡単に魔力を回復する方法あるんだけどね」
「え、なになに、どうやればいいの、私にできることある?」
メグミさんが勢い込んで聞いてくる。
「セックス」
「え?」
「だからセックス、こっちのことばだとまぐあい?」
「言い替えなくてもわかるよ、で、セックスって、、、」
顔を赤くして可愛いな、食べちゃいたいくらい(性的に)。
「タケルとセックスすればだいぶ回復できるか…」
「ダメ―!」
大声出さなくてもわかるよ、二人の様子見てれば。でもちょっと意地悪しよう。
「タケルがだめならメグミさんでも」
「だめに決まってるだろう、お前、やっぱり殺す」
タケルがどすの利いた声で脅してくる。
「はいはい、冗談だから。二人とセックスする気はないよ」
あからさまにほっとした二人だけど、さて、どうしようかね。セックスしないと魔力がたまらないのは確かなので、、、とりあえず、後で考えればいいか。

とりあえず、タケルの家にお世話になっているが、私はタケルのおかあさんの妹でしばらく海外に行っていたけど1月程戻っている、ということになった。
まぁ、私の魔法でそういうことにしたんだけど。もちろん、容姿もそれに合わせてるけど、
「ユリ叔母さんそっくりだよ、特に胸が」
とタケルの軽口に女二人が制裁をくわえた。

でも、昼間家にいるといろいろぼろが出そう。

だから、、観光も兼ねていろいろ見て回る。
もちろん、他の人からは普通の人間の女に見えるようにしてるけどね。
人が載るだけで動く馬車とか空を飛ぶ船とか、カガクってすごいなぁ。
建物も天に届かんばかりの高さだし。
夜でも明るいし。

でも、飽きた。一人だとつまらない。

メグミさんとタケルのあとをこっそりついていって普段の様子を見ることにした。
二人は気が付いているようだったけど、何も言わなかった。
姿を消してるから大丈夫って思ってくれたのかな。

授業を受けてるときのタケルは結構真面目なんだな。頭の中にも筋肉が詰まってるのかと思った。
メグミさんは優等生みたい。

聞いていてもつまらないので部屋の中にいる先生にちょっかいを出してみる。

先生が書いた文字をすぐに消してみる。

生徒の机の上のものを隣の生徒の机の上に置いてみる。

殺気を感じた私が振り返るとメグミさん、、二回りくらい大きく見える。
そのまま廊下に連れ出されて、、、、説教された。
なぜかタケルも一緒に説教されていた。どうやら私の陰に隠れてイタズラしてたらしい。バカだ。

早々に教室を追い出された私は今度は生徒のような格好で校内を探検してみる。

「お腹すいたなぁ…」

朝ごはんは食べたし昼ごはんにはまだ早い。
そう、こちらにきてからまだ男性の精を食べてない。ぶっちゃけセックスしてない。

学校はそういうことする場所じゃないことは知ってるけど、、、あれ、、、この感じ。誰かがしている。

私は感じるままに向かうとそこは倉庫に使ってる建物みたいだった。
カギがかかってる、、ので、私は姿を消し建物のまわりをまわってみる。
壁の上の方の窓が開いている。そこから私は建物の中に入り込んだ。

「はぁん、、いいわぁ、、、、、」
声を潜めた少女が、少年の上にまたがって腰を振っている。
少女は長く黒い髪を振り乱し、服ははだけて豊かな胸がぷるぷる震えている。
「へへ、、お上品に振舞っていても、一皮むけばこんなかい、、」
少女の下の少年が下卑た声をかける。少年はこの国では珍しい金髪だけど、、、染めているのか。

「むぅむむ、、むぅ、、、、むむ、、、」
もう一人、声がする。陰に隠れてわからなかったけど、少年が猿ぐつわをされ縛られている。
下半身は裸でビンビンに勃っているちんちんが丸見えだ。

「どうだい、書記さん、あこがれの生徒会長さんの艶姿は。へっ、、こいつ好きな女がやられてるのにビンビンに鳴ってやがる」

「可哀そうよ、そんなこと言ったら、、、はぁん、、いいわぁ、、、人に見られてするの気持ちいい、、」

「うぅ、、、お前、真面目そうな顔してほんと淫乱だなぁ、、、最初お前から誘ってきたとき、、、罠かとおもったぜ」

「はぁ、、、あん、、、あなたが、、、一番上手って聞いてたからね、、、」
「そのために可愛がってる後輩、俺に抱かせるってひどい女だ、、、よ、、、出すぜ、、、中に」

私はここまででこの二人から精力もらうことに決めた。まぁ、多少取りすぎても問題ないだろうし。

「あ、、あれ、、、でない、、、」
少年が驚いた声を出すと
「あ、、、わたし、、逝きそうだったのに、、、それに身体が動かない」

「あらあら、こんなところで、、悪い子たちね」

私が姿を現すと3人とも驚いた表情で私の方を見る。

「だ、、だれよ、あんた、、、」

「だれでもいいでしょ。みんな勉強してるのに、こんなところで、それにこの子縛ったりして、悪い子なんだから」

「お、、お前には関係ないだろう、、ちきしょう、なんだ、、動けねぇ」

「おお、怖い、、、かよわい女性にそんな怖い言葉いわないでよ、、、そうね、ちょっとだけ協力してもらおうかしら」

私が少女を見ると、少女は少年の上から立ち上がり、彼の横に倒れこむ。
彼女の股間からはつーーと水滴が糸を引いて垂れる。

少年のおちんちんは、行き場を失った精液を早く吐き出したいのか、ビクンビクン動いている。

「ふふん、ちょっと、こっちの子より粗末だけど、まぁいいか。いただくわね」

私は元の姿、幼い少女の姿に戻って彼の上にまたがり、、一気におちんちんを割れ目に咥えこんだ。
「うう、、きつい、、、かな、、、うんでも大丈夫このくらいなら、、、はぁ、、、だめよまだ出しちゃ」

「き、、きつい、、、なんだよ、、、これ、、、頼む、、もう出させてくれ、、、」

「なによ、、あんた、、動かない、、、あんたのせいね、、戻しなさいよ、、、はぁ、、はぁ、、なに、、なにしたの、身体が痛い、、しびれる、、、」
少女は罵倒すると身体に痛みとか痺れが返ってくるようだ。
「ちょっとおとなしく待ってなさいよ、、まったく、、、はぁん、、ふふん、粗品とはいえまぁまぁね、、そこそこ使ってからかしら、、、はぁん、、合格点、、、あ、げ、る、、、はぁん、」
「あ、、ありがとうございます、、、あぁ、、、気持ちいい、、ご主人様とお呼びしても、」
少年の言葉遣いが変わると、
「あ、、、なんなの、、、ごめんなさい、、、ご主人様、、、もう、逆らいませんから、、」
少女の言葉遣いまで変わる。ちょっと魔法使っただけでちょろい。

「ふうん、簡単ねぇ、、、まぁいいわ、そろそろお腹すきすぎてたまらないからいただくわね」

「うぅ、、、しぼりとられる、、、でる、、、でる、、、まだ、、、」
「あらぁ、、、気絶しちゃったのぉ、、だらしないわねぇ。まぁいいわ、少しお腹の足しになったし、今度はあなたね」
「はい、、、私の粗末なおちんちんをご主人様の中に入れさせてください」
いつの間にか、彼女の芯芽が巨大化して男性のようになっていた。

「ふふ、、、こっちの子より少しはましかしら、、、いっただきまーす」

「はぁ、、、これが男の気持ち、、、気持ちいい、、、ご主人様、、私はご主人様の中に汚いものを入れている悪い子です。お仕置きを、、、」

「あらあら、、、でも、まだお腹すいてるから、お仕置きは後でね」
「はぁ、、はぁ、、、はい、わかりましたぁ、、、、初めての精液を、、ご主人様の中にださせていただい、、、て、、、も、、もう、、もう我慢が、、、」

「いいわよ、、さっさと吐き出しなさい」

「はぁい、、、はぁ、、出るのって気持ちい、、、クセになりそう、、、吸い取られる、、、はぁ、、」

少女も射精した後気を失っている。

「さ、て、、あとは、、」

縛られている少年の方を見るとおびえているのがわかる。
この子、たしかタケルとメグミさんの友達だったね。それに、縛られているってことはこいつらにつかまったってところかな。
「黙っていられる?」
かれはこくこくと頷く。
おちんちんを見た私は顔を顰めた。彼のおちんちんは根元で縛られていて色が変わっている。このままだとおちんちんは使い物にならなくなる。
私は縛っている紐を解いてあげると、
「むぅ、、、」
彼がひととうなりすると、彼のおちんちんは私の顔に精液を吐き出した。
「うん、さっきの子より濃くて美味しい」
私はおちんちんを丁寧ねなめる。これ、、、これが私の中に入ったらどうだろう、、、。

建物の外に人の気配がする。
やばい、このまま見つかるとまずいね、またメグミさんのお説教どころじゃないかも。
男の子のズボンを探して彼に渡してあげると、
「あ、、ありがとうございます、、こ、、この人たちの」
「あ、、そこまで時間ないみたい。二人の記憶は消しておくから、逃げましょ」

有無を言わせずに二人で窓から逃げた。

もちろん、後では大騒ぎになっている。
なにしろ、優等生でまじめな生徒会長と問題行動ばかり起こす生徒が体育倉庫の中で授業中に密会していたから。しかも、生徒会長の股間には少女らしからぬものまでついているのがしっかりと見られてしまった。
二人は即時停学となり、その後自主退学していった。

もちろん、私は黙ってたけどバレるよね。後でメグミさんにこってり絞られた。

助けた男の子は、メグミさんとタケルの友達で生徒会の書記をやっているらしい。
うん、魔王国で言うと四天王の一人?

そんな彼は生徒会長の女の子が好きで、彼女が金髪少年に脅されて関係していると思って助けに行って、捕まったらしい。
まぁ、あの生徒会長、ろくでもないよ。頭いいからなおさらね。

彼がそれをメグミさんに説明してくれたので、お説教が短くなって助かったよ。

◆◆◆

この世界に来てから1カ月近く経ってしまった。
そろそろぼろが出そうなので、タケルの家は出て学校に住んでる。

そして、なぜか教育実習生として生徒会の手伝いをしている。

この世界のことよくわからないのにこんなことしていていいのだろうか?
疑問はあるけどメグミさんから頼まれたらいやとは言えない。

前生徒会長は犯罪すれすれなことにも手を出していたようだ。
それに関わっていた生徒会メンバーも数人居なくなった。
メグミさんはクラス委員だからと生徒会役員として巻き込まれていた。

手伝うといっても部外者なので表立って活動なんかできない。
私を知ってる人、メグミさんとサトル君が居るときだけ手伝うことにしている。
教育実習生というのは何かあった時のため。
頭を使う仕事は役に立たないので、魔法を使って物を運んだり書類の数を数えたりしていた。

サトル君、話すようになってみると良い男だよ。
ただ、奥手だからなかなかソッチ方面では仲良くなれないのが残念だ。

だから、デートに誘われたときはびっくりした。
耳まで真っ赤になった彼がかわいい。でもいいの? 私魔物だよ。

デートの前日、メグミさんが張り切って私の服を選んでくれた。
可愛い服って気分もあがるね。
もちろん買うわけにいかないから、魔法で着替えた。

デートは水族館。
タケルは小学生でもあるまいしと言っていたけど。
メグミさんに、じゃ今度は私一人で水族館に行くね、って言われて慌ててた。ばかめ。

私は花柄のワンピースを着て薄いピンクのバッグを持ってサトル君が待つ最寄駅前に急いだ。
サトル君は駅前で緊張した表情で待っていてくれた。
普段の制服とは違う服がイメージが変わる。結構かっこいいじゃない。


水中は苦手なのであちらの世界では水中の生物とは縁がなかった。
だから水槽の中を生き物が泳いでいるのを見るのは楽しい。

水槽の中にオレンジ色の小さな魚がいる。
「これってなに?」
サトル君に聞くと、
「こいつは南の方にいる魚でクマノミ、きれいだよね」
と答えてくれる。詳しいね。
「子供のころに見た映画で、好きだったから」
ちょっと照れてる。かわいいなぁ。

いろいろな魚が泳いでるのはきれいで面白い。
「これ、大きいね」
「あれはなにしてるの?」
サトル君とはあちらの世界とこちらの世界の動物の違いの話で盛り上がった。

水族館のあとは、ファミリーレストランというところでご飯を食べておしゃべりをして、、
楽しい時間はすぐに終っちゃう。

最寄り駅までもどったあと、学校の近くまで送ってくれる。

名残惜しそうにしているサトル君が、ちょっとかわいくて、、、周りに人が居ないのを見て彼にキスをした。
びっくりした表情のサトル君だけど、背中に手をまわしてきて抱きしめてくる。背中に手が暖かくて安心する。
あ、、だめだ、これはまずいかも。

お互いのくちびるが離れたあと彼のセリフは予測がつく。
「好きです、付き合ってください」
だめだよ、私は魔物でこの世界にいつまでも居れない、だから断らないと、、、
「ありがとう、私もあなたが好き」
どうしよう、断らないといけなかったのに。

結局、彼には断ることはできなかった。
自分の感情がここまでコントロールできないのは初めてだ。

◆◆◆

あちらに帰る方法はもちろん探している。これはメグミさんが協力してくれている。
魔法陣を書く場所も決まった。学校の屋上がちょうどよい場所だった。
あとは、私の魔力の回復。でも、サトル君とのデートのあとどうもうまくいかない。
それまでは女の子を襲ってる不埒な男を見つけるとそいつから空っぽになるまで搾り取っていたけど、どうもそれができない。女の子は助けてるけど、どうもセックスしようとすると心にブレーキがかかる。
『サトル君以外としたくない』
それに気が付くまでだいぶ時間が掛かった。

「どうしよう、メグミさん」
「すれば?」

メグミさんが冷たい。
どうやら、メグミさんがタケルとケンカしている様だ。
「あいつ、最近、剣道部のマネージャーと仲良くてさ、それでこの間ショッピングセンターに二人で出かけててさ、、、私かわいげないから、、、嫌われちゃったのかな」

ありゃぁ、、メグミさん、生徒会と私とサトル君の面倒で忙しくて、最近はちょっとイライラしてたしなぁ。

「ハロウィンでデートするはずだったのになぁ」
ポツリと寂しそうに言うメグミさん。

「ハロウィンって、なに?」

なんでも外国の風習で、11月1日が万聖節でその前の日がハロウィンだそう。
ハロウィンには魔物に仮装して街を練り歩く風習があるの?

なんか私に話して吹っ切れたみたい。

「ね、ユリさんは魔法で変身できるんでしょ? 私と一緒に仮装して遊びに行こう」
「良いけど、タケルはどうするの?」
「あんな奴の事、しらない」

結局、強引に参加が決められちゃった。
私は魔女のコスチューム。大きな帽子とマントに黒いワンピース、そして杖。
メグミさんは猫女。大きな耳と黒いスーツ。

さて、、このままじゃだめだと思うからサトル君に相談してみよう。

「あぁ、あれね、大丈夫タケルはメグミさん一筋だよ。でも、メグミさんが誤解しているのかぁ」
「なんとかならない?」

サトル君は少し考えてから、
「当日、ぼくらもコスプレして参加するからそこで仲直りさせよう」
と言ってくれた。タケルのことはサトル君に任せておいて大丈夫かな。

◆◆◆

ハロウィン当日、私とメグミさんは繁華街に来ている。
街はハロウィンの飾りつけがしてあって、仮装している人でごった返していた。

「すごい人ねぇ、いつもこんなにいないのに、どっからわいてきたの」
「ユリさん、そんな虫かなにかみたいに」
メグミさんが苦笑いしている。

私は体の線をマントで隠しているけど、メグミさんの豊かな胸は上から羽織ったコートでも隠しきれていない。

「ねぇねぇ、一緒に…」
「まにあってますぅ」
時々声をかけてくる若者がいるけどメグミさんはそっけなく断る。
そろそろタケルとサトル君来ないかな、ちょっと、声をかけてくる奴らがうざったい。

「ねぇ、お姉さんたち二人? 一緒に飲まない? 美味しい店知ってるんだけど」
「まにあってます」
「そんなぁ、つれないなぁ。見たところ彼氏もいないんでしょ、一緒に遊ぼうよ」

しつこい奴らだなぁ。

「だからまにあってますって、どいてください」

「えーー、そんなこといわないでさ、楽しもうよ」
よく見ると3人組、いや後ろにも1人いるので4人組か、で私たちを囲んでいる。
「いい加減にしてください、通して」
「あらら、こわいねぇ、かわいい顔が台無しだよ、ちょっと遊ぶだけだからさ」

そろそろまずいかな、こいつら女の子にひどいことしてるやつらの匂いがする。

その時、ちょっとセンサーによく知った人の気配が引っかかる。ここは彼に任せるか。

「嫌がってるじゃないか、やめろよ」
一番しつこい奴の手をねじりあげる、、、カボチャ頭。
「ん、、なんだぁ、おまえ女の前だからっていい恰好しようとするんじゃねえ、、、ぐぇ」
カボチャ頭が男の手をひねると男はたまらず体勢を崩し倒れこむ。

「おい、やりやがったな、、」
残りの男が殴り掛かるので、ちょっとだけ動きを止めてやる。
カボチャ頭は2人をよけて股間を蹴り上げ背中に肘を入れる。

最後の一人が私を羽交い絞めしようとするのでよけてちょっとズッコケてもらう。
そのまま倒れている男たちの上に倒れこんだのでちょっと細工してやる。

「おい、ぼーっとしてるな、逃げるぞ」
カボチャ頭のことばに私もメグミさんを引っ張ってカボチャ頭の向かう方に走った。
男たちにはメグミさんと私のイメージをカボチャに変えて覚えさせたので後でトラブルは起きないだろう。

カボチャ頭が向かった先はこぎれいなお店。
店にはヴァンパイア、いや、サトル君が待っていた。
「おそかったね」
「いや、こいつら絡まれていたから」
カボチャ頭の下からは見慣れたタケルの顔が出てきた。
あからさまにほっとするメグミさんだけど、すぐにプイと横を向く。
「なんでここにいるのよ、あんた、美人マネージャーとデートしてればいいのに」
「ごめん、彼女とは何もない。それに彼女にはちゃんと彼氏いるし」
「はぁ、じゃあ、この間デートしてたのはなんでよ。彼女は彼がいるのにあんたとデートしてたっての?」
「あれは、、、」
言いよどむタケルにサトル君が助け舟をする。
「言葉よりちゃんとあれ見せてあげたら」
「そうだな、、、これ、、、早いけどさ、お前の誕生日のプレゼント」
取り出したのはちょっとした大きさのリボンが付いた包み紙。
「え、え、、ありがとう」
「メグミさん、開けてみたら?」

「え、でも、、」
「いま、開けてあげなよ、タケル、だいぶ考えたんだから」
サトル君も背中を押す。
「ありがとう、、」
包みの中から出てきたのは、かわいいポーチだった。
「おまえがさ、いつも使ってるポーチがくたびれてきたっていってたからさ、俺、よくわからないからマネージャーに頼んでおしえてもらってさ、あ、ちゃんと選んだの俺だから」

メグミさん、目が潤んきてる。
「あ、ありがとう、、」
「そ、、、それでだな、、、こういうの、今更なんだけど、、メグミ、お前が好きだ。付き合ってくれ」

「バカねぇ、こんな、、、ところで」

そう言いながらメグミさんはタケルの胸に飛び込んでいった。

「やるねぇ、兄ちゃん!」
そばから声がかかってようやく周りが見えてくる。もしかして、私達注目のまと?

「お客様」
店員が寄ってくる。これ、追い出される?
「あ、、すみません、、」
「こちらにお席を移動されますか?こちらなら囲われていますので」
「ありがとうございます」
ありがたくお店の配慮に甘えることにした。

◆◆◆

「おいしかったねぇ」
メグミさんはご満悦だ。

もちろん私も。
サトル君、私にプレゼントを用意してくれていた。
お花をモチーフにした首飾り。
 
最寄り駅に着いたら2人と2人に分かれる。
あれ、そういえば、タケルの両親出かけてるんじゃ?
うん、タケルがんばれ。

私は学校に帰ろうとすると、思いきったようにサトル君が誘ってきた。
「僕の家に来てみない」
あぁ、耳まで真っ赤だよ。こっちまで恥ずかしくなるよ。
「お、、、お邪魔していいの?」
「だ、、大丈夫」
「わか、、、った、お邪魔するね」

◆◆◆

彼の家は集合住宅でそれほど広くはない。
彼はそこで一人暮らしをしている。
「これ、お母さん」
黒い箱の中に女の人の写真が立ててある。
「かあさんただいま。この人、恋人のユリさん」
私も彼に倣って手を合わせる。

お茶を出してもらい一息ついたところで、彼が何か言いたげにしている。
うん、大丈夫、私も同じ思い。だから私から声をかける。
「サトル君の部屋、見せてほしいなぁ」

彼の部屋は本がいっぱいで、ちょっと散らかってるけどタケルの部屋よりきれいだ。

部屋の真ん中で向き合う二人。
彼の手が肩にかかってきたので、目をつぶり彼の方を向く。
無言でくちびるを重ねる。そして、私は彼の口の中に舌を入れる。
長いくちづけ。
2人が離れると彼の手が私の服にかかる。
魔法で出した服だから魔法で消せるけど、彼はそれを望んでいないだろう、
ゆっくりと魔女の服を脱がせていく彼。

やがて丸裸になった私は今度は彼の服を脱がせていく。
そして最期にパンツを脱がせると、中からポロンと、もうカチカチになったおちんちんが出てきた。

私は彼のおちんちんを口でほおばる。
ちょっとしょっぱい? でも、前に味わったおいしさがある。

こちらの世界だからわからないのだろうけど、、彼、魔力をいっぱい持ってる。タケルやメグミさんも結構魔力盛ってるけど、彼は断トツ。

彼のおちんちんを舐めているとだんだんどくどくとして来るのがわかる。
「うぅ、、」
彼が呻くので一度口から離して聞いてみる。
「気持ちいい? ふふっ、気持ちいいみたいね、我慢しなくていいのよ」
「はぁ、、はぁ、、、」
彼の息がだんだん荒くなる。

彼の玉袋を柔らかく包み込むように持って軽くもむ。
そしてまた口におちんちんを咥える。
さっきよりおちんちんの先から出るお汁が濃くなってきている。
「べぇろ、、ぺろぺろ、、じゅぼ、、、じゅぼ、、、べぇろ」
わざと音を立てて彼を刺激する。
「うぅ、、、きもち、、いい、、、、よすぎる、、、」
見上げると彼のまゆを顰め我慢している様だ。

「良いのよ、出して、、、出しなさい」

なんて言ってまた口に咥えたところで我慢できなくなったのか彼は今日一度目の射精をした。
美味しい。こちらで飲む精子の中でダントツに美味しいのは彼から魔力をいっぱいもらえるから。
射精したばかりでさきっぽが敏感だからか最後の一滴まで搾り取ろうとする私の口から逃げようと腰が引けている。

そのまましゃぶり続けると彼のおちんちんがまた大きくなってくる。

彼は私をベッドに押し倒し、そして私の胸にむしゃぶりつく。
「あん、、、がっつかないの、逃げないから」
ちょっと痛いかな。
「痛いっ、だめよ、もっと優しくして、、」
「ごめん…」
彼の手が止まる。
「大丈夫よ、もう少しやさしく、ね、、」

少し落ち着いた彼を誘導する。
だんだん私も気分が乗ってくる。
「はぁん、、、いいわ、上手ね、、、」
今は私の下半身に夢中だ。つたないながら私の芯芽を舐め、内腿をやさしく愛撫してくれる。
「ああん、、、そこ、、、いいの、、、」
彼の舌の刺激で、身体が、びくっっとする。

「はぁ、、はぁ、、、あん、、、もう、、我慢できない、、」

彼も我慢ができないようで、
「ねぇ、、挿入れて、、いいかな」

私は黙って足をM字に曲げ、彼を誘う。

彼は、少し戸惑いながらも割れ目に亀頭を合わせ、私に入ってくる。

「あぁ、、いいわ、、、すごい、、、すごいん、、、」

うごきはつたない。でも、彼からにじみ出る魔力が私を酔わせる。

「はぁん、、、ううん、、、は、、、いい、、いいの、もっといっぱい動いて、、」

彼は我慢が出来なかったようだ、私の声に応えようとすると同時に私の中に射精をした。

「はぁ、、はぁ、、、ごめん、、、我慢できなかった、、」
美味しい。彼の精力、、魔力、美味しい。

「うううん、いいのよ、、気持ち良かった、」

しょぼんとしていた彼が私のことばでぱぁっと笑顔になる。
かわいい!

私は魔物だからいくらでもできるけど、いくら魔力をいっぱい持っていても人間だと限界がある。

そのあと、私が彼の上で腰を振り搾り取り、次は彼に後ろから責められ、、、そのあと、彼は疲れて眠ってしまった。

うん、私の魔力もいっぱいだ。
そろそろ真夜中。彼に布団をかけてあげて、ほっぺたにキスをして私は彼の部屋を後にした。

校舎の屋上は誰もいない。空には星が瞬いて、月が大きく、煌々と屋上を照らしている。

「………@〇✖△……」

まずは魔法陣を描く。描き終わったところで私の後ろと前のドアから人影が現れた。

「ひどいじゃない、俺たちに挨拶なしで行くなんて」
タケル? なんでここに?
「そうね、お別れの挨拶ぐらいしてもいいじゃない?」
メグミさんも。

「メグミさん、タケルはやさしくしてくれた?」
メグミさんは真っ赤になってる。
「そ、、そんなこと、、今はどうでもいいじゃない」
見るとタケルも顔が赤い。
「メグミさんおっぱい大きいでしょ。美味しかった?」
「ふわふわで、、、って、ばっきゃろう、そんなの、、なに言わせるんだよ」


2人をちょっとからかったり、しているうちに夜中を過ぎてそろそろ時間だ。
ハロウィンは終わって今日は万聖節。

「そろそろ、いくね、二人には本当に世話になったわ。ありがとう。あちらに行くのは簡単じゃないけど、メグミさんには魔法陣、教えたよね。頑張って練習してみて」
メグミさんは泣き顔だ。タケルもちょっと目が赤い。

「僕には、何も言わないで行くつもり?」

3人目が現れた。

「だって、、、つらく、、、なるから、、、」

「一緒に行っちゃだめか?」

「何言ってるのさ、そんなの、、、、連れて行きたいよ」

「じゃぁ、、いいね、一緒に行く」

そんな軽くいわないで。あなたが居ないと悲しむ人くらいいるでしょ。

「この間、母さんが死んで、ぼくは一人なんだよ。まぁ、タケルとメグミちゃんは、、、」
「大丈夫、私が魔法陣使えるようにして二人で会いに行くから」

「だから、ぼくも一緒に行く」
「こっちと違って、簡単に死んじゃうような世界だよ」
「僕も魔法をおぼえて自分もユリさんも守るよ」
「そんなに簡単に、」
私が逡巡していると、焦れたタケルが叫ぶ。

「あぁ、、もう、俺があっちに呼ばれて大丈夫だったんだから大丈夫だよ!」

「なにそれ、、、いいわ、、一緒に行こ」

私に抱き着いてきたサトル君を一緒に魔法陣の真ん中に行く。
「………@〇✖△……」
最期の呪文を唱えるとまわりの風景が変わり、懐かしい魔王様の城に居た。
最期に目に入ったメグミさんと寄り添うタケルは泣いてるのか笑ってるのかわからない表情だった。
そして、隣にはサトル君がいる。

「良く帰って来たな。それからお客人ようこそ」

魔王様が玉座から声をかけてくる。
私とサトル君はオジギをして答える
「ただいま帰りました」
「はじめてお目にかかります、サトルです」
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