夜空に瞬く星に向かって

松由 実行

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第四章 Bay City Blues (ベイシティ ブルース)

51. はじめての軌道降下

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■ 4.51.1
 
 
 レジーナがデテソト星系に侵入してから、既に二日が経過していた。
 星系外のジャンプポイントを出てすぐ、レジーナの舳先は真っ直ぐ第四惑星ビロルナエに向けられた。
 レジーナにとっては巡航速度とでも言うべき加速度であるが、貨物船としてはかなり破格の千五百G程度の加速を維持したまま、進路は一度も変更されていない。
 
 そのビロルナエには、船内時間であと一日もすれば到着する。
 星系内に進入した事で、ビロルナエに住むエイフェの母親であるハファルレアと直接の通話をする事が出来る様になった。
 最初は俺達の事を完全に疑ってかかっていたハファルレアだったが、エイフェの映像を見せられ、ブラソンの話を聞いて、かなり俺達の事を信用してくれる様になっていた。
 少なくとも、彼女を騙してクレジットを巻き上げようとしている詐欺師や、どこかに連れ去ろうとしている人攫いだとは、もう思われていないはずだ。
 
 エイフェと言うべきか、メイエラと言うべきか、いずれにしてもエイフェの身体とメイエラの人格の間の接続は、ニュクス達機械の大きな助力もあってすでに成功していた。
 多少ぎこちなさが残るものの、メイエラはエイフェの身体を操作して船内を自由に歩き回れるまでになった。
 ぎこちなさについては、メイエラのコントロールの問題と言うよりも、長い間生命維持装置に囚われていた為に筋力が落ちてしまっているエイフェの身体の方にある様だった。
 
 よろよろとしながらも船内をうろつくエイフェの姿はミスラに目敏く見つかり、自分とほぼ同じ年頃の友人が出来た事にミスラは喜んでいた。
 本当は、ミスラを彼女に会わせるべきでは無かったのだが。
 しかし、チップを持たないミスラは、レジーナでさえ所在を見失ってしまう事が有り、そして子供特有の順応性の高さを見せたミスラは、既に色々なドアやハッチの開け方を覚え、冷蔵庫の開け方や、ドリンクマシンの使い方まで覚えてしまっていた。
 レジーナがミスラの行き先を僅かな間見失ってしまっている内に彼女は、飲み物を作りにやってきたダイニングルームでメイエラに出会ったのだ。
 
 メイエラは、レジーナからこの船の乗員構成を聞いており、勿論ミスラの存在を知っていた。
 年齢相応の自由奔放な振る舞いをするミスラに対して、メイエラは機械知性体らしく冷静かつ穏やかに対応した様だ。それを優しい対応と勘違いしたミスラは、すぐに彼女に懐いてしまった。
 見た目が、ニュクスよりもさらに自分に近い年齢だというところもあったのだろう。
 いずれにしても、夕食を終えて遅い時間となり、ルナから自室に戻ってベッドに入る様に言われるまで、ミスラはメイエラのそばを離れなかった。
 
「済まないな。なんかミスラのお守りまで押しつけてしまっているみたいになって。」
 
 ミスラと隣り合わせに並んで食後のクレームブリュレにチョコとブラックベリーのクレーブを頬張りつつも、ミスラから頻繁に話しかけられるため落ち着いてデザートを楽しめないメイエラに、ネットワーク越しに謝った。
 
「大丈夫よ。これはこれで、この年代の子供がどう振る舞うかというサンプリングになっているから。」
 
 ニュクスやルナの様に、奔放に振る舞う訳には行かない彼女の苦労だった。
 機械知性体らしい行動をしてしまえば、年端のいかない少女にしては、論理的過ぎ、そして冷静すぎる振る舞いとなるだろう。
 どの様な小さな事でも、ハファルレアが違和感を感じる元となる様なものは、できる限り潰す必要があった。
 
 勿論、メイエラがエイフェの役を完璧に演じる事など不可能だ。これは彼女自身を含めて誰もが理解している。
 元々の性格が異なる。記憶も受け継いでいる訳では無い。
 孤児院で酷い扱いを受け、さらに違法人身売買組織に囚われ続けた事で、エイフェは少し心を病んでしまった。治すには時間がかかるだろう、という説明を俺達は用意していた。
 それでハファルレアがどれだけ騙されてくれるかは分からない。
 だが、他に上手く辻褄を合わせる方法も無かった。
 
 ライブラリ化したエイフェの意識体をどうすれば良いか、これも俺達に残された大きな問題だった。
 展開して破損データを修復し、エイフェの狂気を取り払った上でエイフェの身体に書き戻す案も出されたが、却下された。
 一体いつになるか分からないが、その時まで長くメイエラと暮らしたハファルレアへの影響や、その間に発生するエイフェの記憶の断絶などを考えれば、母子を不幸にし、エイフェの狂気を再び呼び戻しかねない。
 同様に、生義体に書き込む案も却下された。
 取り敢えずは、エイフェを展開して破損部分を修復してから、エイフェ自身に聞くしか無いだろう、というのが今のところの結論となった。
 機械達には面倒ばかり掛けているが、エイフェの展開・修復作業は機械達が主体となって作業を行ってくれている。
 
 レジーナは惑星ビロルナエに接近する。
 ビロルナエまでの距離があと一光時程度となった時に、ハファルレアとの通信が繋がらなくなった。
 俺達は最悪の事態を想定した。
 ハファルレアが居住していたのは、ビロルナエ星上のルポルアという中規模の都市だった。アパートメントも、職場も街の中心部に近いところにあった様だ。
 ブラソンにノバグ、メイエラまでが協力してビロルナエネットワーク上で情報収集を行い、ハファルレアは通勤途上で何者かに拉致されたという事を突き止めた。
 しかし、ビロルナエとの間に直接の量子通信回線が開けていない現状では、彼らの腕をもってしてもそれ以上の情報を得る事は出来なかった。
 
 元々予定していた通り、俺達はハファルレアの身柄確保に向けて用意を開始した。
 例え生死が不明であろうとも、ハファルレアの身柄を確保してバペッソからの干渉を排除する為だ。
 今回、ビロルナエに突入するのは、俺とアデールだ。
 目標であるハファルレアがヤクザに拉致されている事はほぼ確実であるので、目標を確保する為の実力行使は想定の範囲内だ。
 皆、船長である俺が直接ビロルナエに突入する事に反対したが、では誰が代わりに行くのかと言えば誰も適当な者が居らず、結局は皆俺が行く事に渋々同意した。
 
 アデールと共にAEXSSを着用し、貨物室に下りる。
 そこにはニュクスが居り、そしてニュクスの前に長さ四mほどで、縦に引き延ばした落花生の様な形の銀色の物体が二つ横たわっている。
 
「降下兵が使う突入用ポッドを使った事はあるか?」
 
 銀色の物体の前に立ったアデールが俺に聞いてくる。
 
「ある訳無いだろう。俺はただの船乗りだぞ。」
 
 軌道降下兵と言えば、陸戦隊のいわゆる花形部隊となる。
 敵の軍事拠点に向けて電撃的な降下作戦を展開し、時には破壊工作で敵の軍事的作戦行動能力を無力化し、時には軍事拠点を強襲占拠し、時には戦局を左右する程の軍事的重要目標を奪取する。
 敵に囲まれる中、孤立や全滅の危険や恐怖と戦い、成功すれば幾多の報償と勲章を受けて輝かんばかりの功績となり、失敗すれば絶望に塗れて敵中で命を落としてその亡骸が故郷に帰る事も無い。
 もちろん俺にそんな経験などある筈も無い。そもそも従軍した経験が無い。
 
「今や下手な陸戦隊兵士よりも戦闘経験を積んでいる様だがな。」
 
 なりたくて経験豊富になっている訳では無い。
 全ては、勝手に一人歩きを始めた「荒事専門の運び屋」というレッテルのせいだ。
 もっとも今回に限って言えば、依頼も何も自分から進んで飛び込んだ形になってはいるのだが。
 
「大丈夫だ。パイロットなら問題無く操縦できるだろう。空力航空機を飛ばした経験はあるか?」
 
 翼を持ち、空気からの揚力で機体を浮き上がらせるタイプの航空機は、最近では珍しい。
 実用では殆ど用いられていないだろう。個人の趣味で飛ばしている連中は居るだろうが。
 銀河では辺境の未開文明扱いの地球でさえ、物流や移動はとっくに全てジェネレータを用いた重力浮揚方式に切り替わっている。
 
「最近飛ばしたばかりだ。」
 
 あれは正確には、重鈍な重力浮揚方式の大気圏シャトルを無理矢理高機動させる為に補助翼を使って空力飛行したのだが、まあ似た様なものだ。
 
「良いだろう。動力が付いていないから、急激な機動は失速の原因になるし、ターン時のバンクを大きく取り過ぎると滑って高度が落ちる。それだけ気をつけろ。乗るぞ。」
 
 そう言ったアデールは、銀色の落花生のくびれの部分を空け、中に潜り込んだ。
 俺もそれに倣う。
 落花生の鞘の中に腹這いになると、周りから泡が吹き出してきて身体を包み込み、急速に硬化する。
 カプセル外モニタが、AEXSSの入力ポートに繋がり、ヘルメット内面にカプセル外の画像を投影する。
 同様にチップにも繋がり、AAR画像を送って寄越す。
 
 このポッドには、推進力も無いが、武装も無く、そして操縦桿も無い。
 軌道降下中に重力ジェネレータなど使用したら、発見され撃墜される程度ならまだ良いが、折角の電撃作戦が全て台無しになり作戦失敗に直結する。
 武装を付けたところで、動力の無いポッドがドッグファイトをする訳にもいかない。そんな事よりもさっさと地上に降りて、作戦行動を開始せねばならない。
 バイオチップを持っている者であれば誰でも操縦システムに接続でき、難しい事は考える必要なく感覚的にポッドを操縦する事が出来る。
 推進力は無くとも小型のリアクタは搭載しており、ステルスや光学迷彩などのパッシブ系の機能は満載だ。
 
 ガタリという固い衝撃と共にポッドが持ち上げられた。
 全長四mの軌道降下用ポッドをニュクスが持ち上げて運ぶ。
 幼女がその様なものを片手で軽々と持ち上げて運ぶ図は、精神衛生上余り見たくないのだが、いかんせんこの船の中で一番の力持ちが彼女なのだから仕方が無い。
 もっとも「船で一番の力持ち」などと本人に言うと、間違いなくニュクスは拗ねるので注意が必要だ。
 
 ニュクスがポッドを運ぶ先は貨物室の隅、最近増設した船底部レールガン弾倉だ。
 弾倉の中には五連マガジンに組み込まれた1200mm弾頭が、マガジン一個分だけ装填されている。
 その脇に「割込み弾投入口(Ext. Bullet Insertion)」の表示がしてある巨大なスリットが見える。
 まずアデールの乗ったポッドがスロットに投入された。
 
「割込弾装填確認。」
 
 レジーナの声が響く。
 大きな硬い衝撃と共に俺が乗るポッドも投入された。
 
「割込弾2装填確認。」
 
 再びレジーナの声が聞こえた。
 大丈夫だとは判っていても、まるで死刑宣告をされているかの様に緊張する。
 
「割込弾1、チャンバーロード。ジェネレータ出力上昇。割込弾1、2ともに初速1km/secにて射出します。ホールショット展開準備完了。ホールショットは0.3秒展開、目標は距離20光分、ルポルア沖50km、対海面高度二万m。ホールアウトは8分12秒後。割込弾1発射。」
 
 アデールの乗るポッドが射出された衝撃は特に感じなかった。
 空になったチャンバーを覆っているバレルカバーが外れ、自分のポッドがローダーに掴まれて重力レールガンのチャンバーに装填された衝撃で、アデールのポッドが既に射出された事を知った。
 ポッドがチャンバー内にセットされると、バレルカバーが閉じて周囲が暗闇に閉ざされた。
 
「マサシ、ご武運を。」
 
 まるで地獄に現れた女神に声をかけられたかの様に、心配そうなルナの声が聞こえた。
 
「割込弾2、チャンバーロード。諸元同一。発射。」
 
 ルナに向けて何か言う暇もなく、レジーナの声が聞こえた次の瞬間には俺の視野はワームホール特有のダークグレイに包まれていた。
 距離はたかだか20光分程度しかないのだが、ホール突入速度が余りに遅い為、ホールアウトまで10分近くかかる。
 ワームホール空間はダークグレイ一色で、自分が進んでいるのか落ちているのか、感覚的に全く何も掴めない。
 
 視野の中央でカウントダウンする緑色の数字がゼロを指した瞬間、腹に来る衝撃と共に周囲の景色が変わった。
 頭上に星空、眼下には夜の闇の中で星明かりを受けて光る銀の雲海。
 視野正面に緑色の線シンボルと数字で表示される機位情報やマーカーの群れの中、中央右側に表示されている高度計が素晴らしい勢いで数字を減らしていく。
 
「レジーナ、こちらマサシ。ホールアウトした。まずいな、現地は曇りだ。」
 
「こちらレジーナ。無事で何よりです。雲はルポルア上空まで続いています。一部降雨が認められます。高度の下げすぎと速度の減衰に注意して下さい。」
 
 携帯型の量子通信ユニットを持っているので、レジーナやアデールとの通信は可能だ。
 軽い衝撃と共に大気圏内滑空翼が開く。高度計の目盛りが流れていく速度が眼に見えて遅くなった。高度一万八千m。ルポルアまで43km。
 ルポルアまで滑空していく為に必要な十分な高度と速度は維持できている。赤色の水平線で示されるグライドスロープラインは、表示シンボルの最下部に密着しており、現在高度がルポルアまで滑空する為に十分以上である事を示している。
 
 秒速1kmという速度でビロルナエ大気圏内に打ち出されたが、空気抵抗による減速で既に対地速度は半分程度までに落ちている。
 グライドスロープラインが最下部から動かない程度に慎重にポッド先端を下げ、減速を緩やかにする。
 
 ルポルアまでの距離が30kmを切った辺りから、都市上空を飛ぶビークルのマーカーがうるさくなってきた。
 速度は200m/sec前後を上下している。
 ポッドは既にこの地方を広く覆う雨雲の中に突入しており、視界はほぼゼロだ。
 夜間でも有り、そもそも最初から計器飛行で接近するつもりであったので、今のところ雨雲は大きな問題とはなっていない。
 
「市街南側のビーチ沖合2km辺りで着水しろ。上手く着水しろよ。水の中を2km歩くのは大変だぞ。」
 
 アデールが着水ポイントを指示してくるが、その声は俺をからかう様な色を含んでいる。
 
 一応AEXSSにジェネレータユニットは装備してきているが、軍警やバペッソに見つからない様に隠密行動であるため、ジェネレータを使うのは最後の最後だ。
 海岸から遠く離れた場所に止まれば、それだけ分の距離を自分の脚で稼がなければならない。
 
 こちらに近づいてくるビークルは居ない。まだ誰にも気付かれていない。
 少し高度を下げると、雲の下に出た。
 低く垂れ込めた雲に反射した街の灯で、辺りが明るい。
 黒く浮かび上がる建物の輪郭、白く浮かび上がる砂浜。明かりが煌々と灯る街の中心部。
 前方に着水地点を示す赤色のマーカーが見える。
 グライドスロープラインの上端が近づいて来た。
 少し前部を下げ、一気に高度を下げる。同時に速度が上がる。
 真っ黒な海面が近づいてくる。
 海面に接触する直前急に前部を持ち上げて、後部から水面に接触する様にする。
 
 ポッドの後端が水面に触れた瞬間、突然天地がひっくり返り、シンボルが狂った様にぐるぐると回った。
 
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