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1話 ヤンデレな彼は
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僕の恋人はヤンデレです。僕達は男同士だけど付き合っています。
「隼人!えへへ、見つけた」
早速、茂みに隠れている彼を見つけました。彼はいつも、ああして隠れながら好きな人を見ているのです。
「離れろよ、付き合ってると勘違いされたらどうすんの?」
彼は僕の手を叩いた。そう、彼の好きな人は僕ではないのです。
彼をみた瞬間に一目惚れして、それからアピールして付き合えたのはいいものの、彼には好きな人がいたのです。
「また盗撮?ダメだよ」
「…チッ」
彼は好きな人のゴミを漁ったり盗撮したり尾行したりと犯罪を犯していたのです。
「僕のことは撮ってくれないの?」
「玲なんか撮っても楽しくない」
「恋人の僕なんかより、あの子がいいって言うの?僕の方が可愛いもん」
「…別れるって言った」
彼はなかなか振り向いてくれません。
「またそんなこと言って…僕がいなかったら隼人は捕まってたかもね」
「うるさい、俺は梨花と結ばれるんだ」
「むぅ…梨花梨花って僕のことも見てよ!」
「玲には魅力がないんだよ」
そういうと立ち上がってスタスタと歩いて行ってしまった。
「あーあ…やっぱりダメか」
僕と隼人が出会ったのは中学の頃です。席が隣で話すようになり、クールで優しい隼人が好きになってしまいました。
僕は男が好きとかでもなかったのに、隼人のことを目で追うようになっていき、好きということに気づいたのです。
「隼人は僕が嫌いなのかな?」
でも、隼人は僕にだけ話しかけることを許してくれるし、僕にだけお弁当のおかずをくれたり、友達は僕だけでいいと言われたりしたので、僕は諦めずに頑張りたいと思います!
講義が終わり、俺は隼人を探していました。すると、やはり茂みに隠れていました。
「隼人!えへへ」
「うわっ!何だ怜か…悪いけど邪魔しないでくれる?」
「何やってんの?」
「見てわかんないの?梨花を追ってるの」
「え?ストーカーまだ辞めてなかったの?ダメだよ、もう…」
隼人は僕の言葉なんて気にせずにスタスタと歩いてしまいます。
「今日は、ストーカーしない方がいいんじゃない?」
「…なんで」
「最近、梨花ちゃん彼氏ができたらしいよ。しかも空手で黒帯なんだって。隼人じゃ敵わないでしょ」
「…ならいっそ、梨花を殺して僕も」
よく、怖いことをブツブツ言います。でも、その怖い内容ですら僕向けだったら全然許せます。でも、いつも好きな人へ向けたものなのです。
「ダメだよ、隼人が死んだら僕も自殺して2人の心中を邪魔するもん」
「……」
フフン!と自慢げにいう僕に隼人はデコピンして違う方向へ向かって行きました。
「隼人!今日は僕とデートなんてどう?」
「は?」
「僕ね、クレープ食べたい!行こう!」
渋々と言った感じでついてくる隼人に僕は思わず笑みがこぼれます。
隼人と人気のクレープ屋さんに来ました。
「うわぁ、行列だね」
「…」
僕は隼人の手を引っ張って行列に並びます。順番が来て僕はいちごの入ったクレープを頼みました。
隼人は甘党なので、クリームとバナナとチョコの入った甘そうなクレープを頼みました。
「フフ、僕のもあげる」
あーんしようとすると、手を掴まれてガブっと食べられる。
「あ、いちご…」
「食べて良いって言ったのは玲でしょ」
「そうだけど…じゃあ、僕にも頂戴」
そう言って口を開けます。なのに、隼人はなかなかくれません。
「くれないの?」
「僕のものは僕のもの」
「フフ!ジャイアンじゃん」
僕がくすくす笑うと、隼人も微笑んでくれました。
その顔がすごく、カッコよくて僕は顔が赤くなるのが分かります。
「顔、真っ赤」
「べ、別に…」
「そう?ほら」
「ひゃっ!」
彼は頬に手を添えてくれました。その手は冷たくて、気持ちよかったです。
(少し、甘えてもいいよね…)
僕は冷たい手に頬をすりすりし甘えてみます。すると、彼は手を離してしまいます。
「調子乗りすぎ」
「隼人が期待させるから…」
「何?手を当てただけだよ?」
彼はまるで僕を試すように言い、僕は拗ねてそっぽを向きます。
「…機嫌なおしたら?」
彼は僕に手を差し出してくれました。
「手、繋いでいいの?」
「それはダメ」
彼はポッケに手を入れてしまいました。
「どうして?」
「見られたら困る」
「…分かった」
なんだかんだ言って恋人っぽいことができていません。友達みたいな感じです。今後に期待ですね。
「隼人!えへへ、見つけた」
早速、茂みに隠れている彼を見つけました。彼はいつも、ああして隠れながら好きな人を見ているのです。
「離れろよ、付き合ってると勘違いされたらどうすんの?」
彼は僕の手を叩いた。そう、彼の好きな人は僕ではないのです。
彼をみた瞬間に一目惚れして、それからアピールして付き合えたのはいいものの、彼には好きな人がいたのです。
「また盗撮?ダメだよ」
「…チッ」
彼は好きな人のゴミを漁ったり盗撮したり尾行したりと犯罪を犯していたのです。
「僕のことは撮ってくれないの?」
「玲なんか撮っても楽しくない」
「恋人の僕なんかより、あの子がいいって言うの?僕の方が可愛いもん」
「…別れるって言った」
彼はなかなか振り向いてくれません。
「またそんなこと言って…僕がいなかったら隼人は捕まってたかもね」
「うるさい、俺は梨花と結ばれるんだ」
「むぅ…梨花梨花って僕のことも見てよ!」
「玲には魅力がないんだよ」
そういうと立ち上がってスタスタと歩いて行ってしまった。
「あーあ…やっぱりダメか」
僕と隼人が出会ったのは中学の頃です。席が隣で話すようになり、クールで優しい隼人が好きになってしまいました。
僕は男が好きとかでもなかったのに、隼人のことを目で追うようになっていき、好きということに気づいたのです。
「隼人は僕が嫌いなのかな?」
でも、隼人は僕にだけ話しかけることを許してくれるし、僕にだけお弁当のおかずをくれたり、友達は僕だけでいいと言われたりしたので、僕は諦めずに頑張りたいと思います!
講義が終わり、俺は隼人を探していました。すると、やはり茂みに隠れていました。
「隼人!えへへ」
「うわっ!何だ怜か…悪いけど邪魔しないでくれる?」
「何やってんの?」
「見てわかんないの?梨花を追ってるの」
「え?ストーカーまだ辞めてなかったの?ダメだよ、もう…」
隼人は僕の言葉なんて気にせずにスタスタと歩いてしまいます。
「今日は、ストーカーしない方がいいんじゃない?」
「…なんで」
「最近、梨花ちゃん彼氏ができたらしいよ。しかも空手で黒帯なんだって。隼人じゃ敵わないでしょ」
「…ならいっそ、梨花を殺して僕も」
よく、怖いことをブツブツ言います。でも、その怖い内容ですら僕向けだったら全然許せます。でも、いつも好きな人へ向けたものなのです。
「ダメだよ、隼人が死んだら僕も自殺して2人の心中を邪魔するもん」
「……」
フフン!と自慢げにいう僕に隼人はデコピンして違う方向へ向かって行きました。
「隼人!今日は僕とデートなんてどう?」
「は?」
「僕ね、クレープ食べたい!行こう!」
渋々と言った感じでついてくる隼人に僕は思わず笑みがこぼれます。
隼人と人気のクレープ屋さんに来ました。
「うわぁ、行列だね」
「…」
僕は隼人の手を引っ張って行列に並びます。順番が来て僕はいちごの入ったクレープを頼みました。
隼人は甘党なので、クリームとバナナとチョコの入った甘そうなクレープを頼みました。
「フフ、僕のもあげる」
あーんしようとすると、手を掴まれてガブっと食べられる。
「あ、いちご…」
「食べて良いって言ったのは玲でしょ」
「そうだけど…じゃあ、僕にも頂戴」
そう言って口を開けます。なのに、隼人はなかなかくれません。
「くれないの?」
「僕のものは僕のもの」
「フフ!ジャイアンじゃん」
僕がくすくす笑うと、隼人も微笑んでくれました。
その顔がすごく、カッコよくて僕は顔が赤くなるのが分かります。
「顔、真っ赤」
「べ、別に…」
「そう?ほら」
「ひゃっ!」
彼は頬に手を添えてくれました。その手は冷たくて、気持ちよかったです。
(少し、甘えてもいいよね…)
僕は冷たい手に頬をすりすりし甘えてみます。すると、彼は手を離してしまいます。
「調子乗りすぎ」
「隼人が期待させるから…」
「何?手を当てただけだよ?」
彼はまるで僕を試すように言い、僕は拗ねてそっぽを向きます。
「…機嫌なおしたら?」
彼は僕に手を差し出してくれました。
「手、繋いでいいの?」
「それはダメ」
彼はポッケに手を入れてしまいました。
「どうして?」
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