[本編完結]彼氏がハーレムで困ってます

はな

文字の大きさ
上 下
46 / 51
番外編

ifルート 慎二編 『もしも雪がモテていたら』

しおりを挟む
※雪が男にヤられそうなシーンがあります





「はぁ」
「雪ちゃん、どうしたの?」
「何か悩んでるの?」
「話聞くよ!」

俺がため息をついた途端に、周りの男子が話しかけてくる。

「だ、大丈夫だよ…」 
「本当?雪ちゃん溜めすぎるから心配」
「俺でよかったらいつでも、話聞くからね!」
「うん、ありがとう」

ニコッと笑うと男子たちはいつものように頬を赤らめた。
すると、慎二が俺の裾を引っ張った。俺は慎二の方を向いて皆んなに見えないように手を握った。




慎二の部屋でくつろいでいると、後ろから誰かに抱きしめられた。

「相変わらず、モテモテだね」
「フフ、怒らないで?慎二だけだから」

恋人の慎二も女子にモテているのだが、いつも俺に嫉妬して怒る。
俺だって慎二に問い詰めたいくらいだ。

「機嫌なおして?」
「…キスしてくれたらいいよ」
「うん!えへへ」

慎二の膝に座って肩に手を置く。少し怒った表情の慎二の唇に自分の唇を当てる。
すると、舌が口の中に入ってきた。息が苦しくなって、慎二の背中を叩く。

「ぷはぁ♡…」
「雪はキスが下手だね」
「んっ♡うるさい…」

すると、慎二の携帯が鳴った。女の子たちからだろう。

「出なくていいの?」
「出て欲しいの?」
「ううん!出ないで欲しい…」
「じゃあ、出ない」

ニコッと笑って、俺にキスをした。今度は軽いキスを色んなところにされる。
手、腕、頬、額…

「んぅ」
「雪はモテモテだから、牽制しないとね」

そう言って首筋にキスマークをつけられた。

「慎二、大好き」
「俺もだよ…」
「女の子のこと好きじゃない?」
「うん、好きじゃない」
「俺のこと好き?」
「大好き」

慎二に色々質問して満足した俺は慎二にまた甘えるのだった。
電話は数回鳴ったので流石に慎二は電話に出ていた。

  


次の日、いつものように男子達に挨拶されて笑顔で返す。
すると、廊下で女の子に囲まれている慎二を見つけた。

(なんか楽しそう…)

俺は陰からそっと見ていると、話が弾んでいるようだ。

「……」

すると、後ろから誰かに抱きしめられた。

「ひっ!」
「雪ちゃん…雪ちゃん、可愛いね」
「え?ちょ!」

俺は人気の少ない所に連れて行かれて、体を抱きしめられたり、じろっと見られたりする。

「だ、誰?」
「分かんない?隣のクラスの山田だよ」
「し、知らない…」

涙目になりながら興奮するその人を目にして俺は抵抗する。

「離して…」
「フフ、力が弱いんだね。暴れちゃダメだよ」

すると、ワイシャツのボタンを片手で器用に外されていく。
服がはだけて、乳首が見える。すると、その人は俺の体を舐めてきた。

「うひゃ!」
「可愛い声だ…肌もスベスベで舐めていて気持ちいいよ」

(気持ち悪い!)

俺はなんとか、逃れようと大声を出そうとするが、口を抑えられてしまう。

「んー!」
「フフ、気持ちいい?」

ニヤリと笑って聞いてくる。俺は恐怖と不安と気持ち悪さで吐きそうだった。

(慎二…助けて)

「おい」
「は?うわっ!」

すると、口から手が離れて息がしやすくなる。

「し、慎二!」
「何やってんの?汚い手で触んないでくれる?」
「な、何だよお前!」
「雪の恋人ですけど?」
「は?!恋人?いないんじゃなかったのかよ!」

慎二は俺を抱きしめて、いつもみたいな優しい雰囲気に戻った。

「雪、大丈夫だった?」
「うん!ありがとう!凄いカッコよかったよ」
「本当?ついカッとなっちゃった」
「えへへ」

俺も慎二に抱きついて、2人でいつものように喋る。すると、地面でポカーンとしていたその人が立ち上がって慎二に殴りかかった。

「おら!」

すると、スッと拳を避けてその人の顔面を殴った。

「し、慎二!大丈夫だった?」
「雪を汚したこいつに制裁を加えなきゃ」

そう言って倒れたその人に股がって拳を振り下ろした。

「ぐあっ」

という悲痛な声がして、俺はすぐに慎二を止めた。

「やめて!」
「なんで?こいつは雪を襲おうとしたんだよ?殺さなきゃでしょ」
「何言ってんの?ダメだよ!ほら、俺は無事なんだし行こう?…上書きして?」
「っ!もちろん!」

2人で手を繋いでそこを後にした。その後、その人は保健室に行ったそうだ。

一応、お見舞いに行ったんだけどそうしたら、またなんか色々と貴方は神ですとかなんとか言われてしまった。

「まぁでも、モテてて良かったかも」

慎二が助けに来てくれて、愛を再確認できた気がする。
ちなみに、慎二と俺が付き合ってることがバレてしまってからは付き纏う人も少しは減って存分にイチャイチャできました!

「フフ、俺幸せだなぁ」
「急にどうしたの?」
「ううん!ほら、早く食べよ!」

2人でお弁当を食べながらそう思うのでした。






しおりを挟む
感想 9

あなたにおすすめの小説

「誕生日前日に世界が始まる」

悠里
BL
真也×凌 大学生(中学からの親友です) 凌の誕生日前日23時過ぎからのお話です(^^ ほっこり読んでいただけたら♡ 幸せな誕生日を想像して頂けたらいいなと思います♡ →書きたくなって番外編に少し続けました。

泣き虫な俺と泣かせたいお前

ことわ子
BL
大学生の八次直生(やつぎすなお)と伊場凛乃介(いばりんのすけ)は幼馴染で腐れ縁。 アパートも隣同士で同じ大学に通っている。 直生にはある秘密があり、嫌々ながらも凛乃介を頼る日々を送っていた。 そんなある日、直生は凛乃介のある現場に遭遇する。

心からの愛してる

マツユキ
BL
転入生が来た事により一人になってしまった結良。仕事に追われる日々が続く中、ついに体力の限界で倒れてしまう。過労がたたり数日入院している間にリコールされてしまい、あろうことか仕事をしていなかったのは結良だと噂で学園中に広まってしまっていた。 全寮制男子校 嫌われから固定で溺愛目指して頑張ります ※話の内容は全てフィクションになります。現実世界ではありえない設定等ありますのでご了承ください

【完結】I adore you

ひつじのめい
BL
幼馴染みの蒼はルックスはモテる要素しかないのに、性格まで良くて羨ましく思いながらも夏樹は蒼の事を1番の友達だと思っていた。 そんな時、夏樹に彼女が出来た事が引き金となり2人の関係に変化が訪れる。 ※小説家になろうさんでも公開しているものを修正しています。

いとしの生徒会長さま

もりひろ
BL
大好きな親友と楽しい高校生活を送るため、急きょアメリカから帰国した俺だけど、編入した学園は、とんでもなく変わっていた……! しかも、生徒会長になれとか言われるし。冗談じゃねえっつの!

周りが幼馴染をヤンデレという(どこが?)

ヨミ
BL
幼馴染 隙杉 天利 (すきすぎ あまり)はヤンデレだが主人公 花畑 水華(はなばた すいか)は全く気づかない所か溺愛されていることにも気付かずに ただ友達だとしか思われていないと思い込んで悩んでいる超天然鈍感男子 天利に恋愛として好きになって欲しいと頑張るが全然効いていないと思っている。 可愛い(綺麗?)系男子でモテるが天利が男女問わず牽制してるためモテない所か自分が普通以下の顔だと思っている 天利は時折アピールする水華に対して好きすぎて理性の糸が切れそうになるが、なんとか保ち普段から好きすぎで悶え苦しんでいる。 水華はアピールしてるつもりでも普段の天然の部分でそれ以上のことをしているので何しても天然故の行動だと思われてる。 イケメンで物凄くモテるが水華に初めては全て捧げると内心勝手に誓っているが水華としかやりたいと思わないので、どんなに迫られようと見向きもしない、少し女嫌いで女子や興味、どうでもいい人物に対してはすごく冷たい、水華命の水華LOVEで水華のお願いなら何でも叶えようとする 好きになって貰えるよう努力すると同時に好き好きアピールしているが気づかれず何年も続けている内に気づくとヤンデレとかしていた 自分でもヤンデレだと気づいているが治すつもりは微塵も無い そんな2人の両片思い、もう付き合ってんじゃないのと思うような、じれ焦れイチャラブな恋物語

僕の王子様

くるむ
BL
鹿倉歩(かぐらあゆむ)は、クリスマスイブに出合った礼人のことが忘れられずに彼と同じ高校を受けることを決意。 無事に受かり礼人と同じ高校に通うことが出来たのだが、校内での礼人の人気があまりにもすさまじいことを知り、自分から近づけずにいた。 そんな中、やたらイケメンばかりがそろっている『読書同好会』の存在を知り、そこに礼人が在籍していることを聞きつけて……。 見た目が派手で性格も明るく、反面人の心の機微にも敏感で一目置かれる存在でもあるくせに、実は騒がれることが嫌いで他人が傍にいるだけで眠ることも出来ない神経質な礼人と、大人しくて素直なワンコのお話。 元々は、神経質なイケメンがただ一人のワンコに甘える話が書きたくて考えたお話です。 ※『近くにいるのに君が遠い』のスピンオフになっています。未読の方は読んでいただけたらより礼人のことが分かるかと思います。

絶対にお嫁さんにするから覚悟してろよ!!!

toki
BL
「ていうかちゃんと寝てなさい」 「すいません……」 ゆるふわ距離感バグ幼馴染の読み切りBLです♪ 一応、有馬くんが攻めのつもりで書きましたが、お好きなように解釈していただいて大丈夫です。 作中の表現ではわかりづらいですが、有馬くんはけっこう見目が良いです。でもガチで桜田くんしか眼中にないので自分が目立っている自覚はまったくありません。 もしよろしければ感想などいただけましたら大変励みになります✿ 感想(匿名)➡ https://odaibako.net/u/toki_doki_ Twitter➡ https://twitter.com/toki_doki109 素敵な表紙お借りしました!(https://www.pixiv.net/artworks/110931919)

処理中です...