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28、成功(亮視点)
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「好きです、付き合ってください」
「…へ?!で、でも」
やっぱり西山だよな…俺は気持ちを伝えたいだけと言った。
「返事は…もう少し待ってもらいたいな」
思ってた言葉とは全然違くて俺は驚いてしまった。
そのあとは、もう天にも昇る気持ちで帰った。
「付き合えるかもしれないんだ…」
俺はその日は興奮して寝れなかった。
1週間くらいが経ち、俺はそろそろ返事が欲しいなと思っていたところで雪に呼び出された。
「亮」
「分かってる、返事だよね…」
正直、振られると思っている。雪は西山に夢中だし…でも、諦めるわけではない。
「俺ね、よく考えたんだ」
うん、分かってるよ…1週間も待たされたしね
「小学生の頃、慎二に助けてもらってから、ずっと好きで好きで…」
俺も雪と幼馴染だったら良かったのにな…
「やっと、付き合えたと思ったら邪魔ばっかりされて」
西山あいつ最悪だよ、雪にこんなに想われてるのに。
「それでも、好きだったんだ…でも、今は違う」
「え?」
雪はニコッと笑った。
「亮が好き」
俺はその言葉を聞いて、雪を抱きしめた。
「俺も好き!付き合って、くれるんだよね?」
「もちろん!あ、でも…まだ、慎二に別れを告げてないから、それがおわってからね?」
ようやくだ…俺は涙が出そうなのを堪えた。
「うん!」
俺が待っていると、雪が走ってきた。
「亮!俺、慎二と別れた!」
「じゃあ、付き合ってください」
「フフ!もちろん!」
俺は雪の笑顔を見てそのまま、キスをした。雪は少し驚いていたが、すぐに首に手を回してくれる。
「んっ♡んぅ♡すき♡…」
「俺も大好き」
その日は手を繋いで一緒に帰った。途中で人に見られて雪が恥ずかしがっていたが俺は構わずに手を繋いだ。
「はぁ…やった」
俺は家で一息ついた。今日のことを思い出すとニヤけてしまう。
「雪…可愛い、やっと付き合えた」
俺は雪の写真を見て画面上の雪にキスをした。すると、スマホがなった。
「ゆ、雪?!」
『えへへ、声聞きたくなっちゃった。ごめんね」
「全然!俺も、雪の声聞きたかったよ」
「本当?嬉しい」
電話越しでも喜んでいるのが伝わってくる。
「雪、大好き」
『俺の方が好き』
「俺の方が大大大好き」
『俺の方が大大大大大好き』
雪の言葉に俺は喜びを隠しきれない。それから、たわいないことを話して1時間も経った。
『じゃあ、そろそろ切るね』
「うん…」
『亮、愛してる』
電話先からチュッというリップ音がして切れた。
「っ~///ずるいよ…」
雪は今頃、顔が真っ赤だろうな。そんで、俺のことを考えてるんだろうな…
冷蔵庫から雪が作り置きしてくれたハンバーグをレンチンする。
「美味しい…あー、早く会いたいな」
俺は雪の写真を見ながらそっと眠りについた。
翌日
「亮!おはよう」
今日も可愛い雪が俺の机の前に来てくれる。いつもとは少し違って、雪は俺と距離が近い。
「昨日ね、亮と電話してたらさお母さんに『亮くんと付き合ったんだね』って言われてさ」
「え?!バレたんだ?」
「うん!でもね、お母さんが亮くんと幸せになりなさいって言ってくれた」
雪は俺の手をぎゅっと握った。それだけで、俺は鼻血が出そうだ。
「幸せに、してくれる?」
「もちろん!雪が離れたいって言っても離さないから!」
「えへへ」
雪は控えめに笑った。けど、耳は真っ赤で照れていた。
「雪」
「あ、慎二…」
西山がやってきた。
(いつもは雪よりも女の子の方に真っ先に向かってるくせに…)
「こっち来て」
「え?あ!」
「ちょっと待てよ」
雪の腕を掴む西山を俺は睨みつけた。
「雪と話すなら俺もついてく」
「2人きりで話したいんだけど?」
「亮…大丈夫」
俺はそう言われて仕方なく引き下がった。数分して雪と西山は戻ってきた。
雪の腕は赤くなっていて、西山に強く掴まれたのだろう。
「大丈夫?腕、赤くなってる」
「うん、大丈夫…」
「雪」
明らかに悲しそうな顔をする。涙を流したのか涙の跡があり目が赤くなっている。
「…西山あいつ」
「ダメ!亮…やめて」
「でも…」
雪は俺の服を引っ張った。震える手を握ってあげる。
「…大丈夫だよ」
「ごめんなさい、本当にごめんなさい」
涙が溢れて止まらない。俺はどうすればいいか分からなくて、とりあえずホームルームが始まる前に保健室に連れて行ってあげた。
「大丈夫…雪」
「亮!」
俺に抱きついてワンワン泣く雪。服がびしょびしょだが、それは洗わずに取っておこうなんて考えていると雪は少し落ち着いた。
「亮、愛してるって言って」
「愛してる」
「俺も…このまま、ぎゅってしてて」
もう1時限も始まってるだろう。
「分かった」
それから、1時限も終わり俺たちは戻った。雪はもうすっかり落ち着いて席に戻って行った。
(西山…あいつ何話したんだ)
睨みつけると、西山もこっちを睨んでいたのだった。
「…へ?!で、でも」
やっぱり西山だよな…俺は気持ちを伝えたいだけと言った。
「返事は…もう少し待ってもらいたいな」
思ってた言葉とは全然違くて俺は驚いてしまった。
そのあとは、もう天にも昇る気持ちで帰った。
「付き合えるかもしれないんだ…」
俺はその日は興奮して寝れなかった。
1週間くらいが経ち、俺はそろそろ返事が欲しいなと思っていたところで雪に呼び出された。
「亮」
「分かってる、返事だよね…」
正直、振られると思っている。雪は西山に夢中だし…でも、諦めるわけではない。
「俺ね、よく考えたんだ」
うん、分かってるよ…1週間も待たされたしね
「小学生の頃、慎二に助けてもらってから、ずっと好きで好きで…」
俺も雪と幼馴染だったら良かったのにな…
「やっと、付き合えたと思ったら邪魔ばっかりされて」
西山あいつ最悪だよ、雪にこんなに想われてるのに。
「それでも、好きだったんだ…でも、今は違う」
「え?」
雪はニコッと笑った。
「亮が好き」
俺はその言葉を聞いて、雪を抱きしめた。
「俺も好き!付き合って、くれるんだよね?」
「もちろん!あ、でも…まだ、慎二に別れを告げてないから、それがおわってからね?」
ようやくだ…俺は涙が出そうなのを堪えた。
「うん!」
俺が待っていると、雪が走ってきた。
「亮!俺、慎二と別れた!」
「じゃあ、付き合ってください」
「フフ!もちろん!」
俺は雪の笑顔を見てそのまま、キスをした。雪は少し驚いていたが、すぐに首に手を回してくれる。
「んっ♡んぅ♡すき♡…」
「俺も大好き」
その日は手を繋いで一緒に帰った。途中で人に見られて雪が恥ずかしがっていたが俺は構わずに手を繋いだ。
「はぁ…やった」
俺は家で一息ついた。今日のことを思い出すとニヤけてしまう。
「雪…可愛い、やっと付き合えた」
俺は雪の写真を見て画面上の雪にキスをした。すると、スマホがなった。
「ゆ、雪?!」
『えへへ、声聞きたくなっちゃった。ごめんね」
「全然!俺も、雪の声聞きたかったよ」
「本当?嬉しい」
電話越しでも喜んでいるのが伝わってくる。
「雪、大好き」
『俺の方が好き』
「俺の方が大大大好き」
『俺の方が大大大大大好き』
雪の言葉に俺は喜びを隠しきれない。それから、たわいないことを話して1時間も経った。
『じゃあ、そろそろ切るね』
「うん…」
『亮、愛してる』
電話先からチュッというリップ音がして切れた。
「っ~///ずるいよ…」
雪は今頃、顔が真っ赤だろうな。そんで、俺のことを考えてるんだろうな…
冷蔵庫から雪が作り置きしてくれたハンバーグをレンチンする。
「美味しい…あー、早く会いたいな」
俺は雪の写真を見ながらそっと眠りについた。
翌日
「亮!おはよう」
今日も可愛い雪が俺の机の前に来てくれる。いつもとは少し違って、雪は俺と距離が近い。
「昨日ね、亮と電話してたらさお母さんに『亮くんと付き合ったんだね』って言われてさ」
「え?!バレたんだ?」
「うん!でもね、お母さんが亮くんと幸せになりなさいって言ってくれた」
雪は俺の手をぎゅっと握った。それだけで、俺は鼻血が出そうだ。
「幸せに、してくれる?」
「もちろん!雪が離れたいって言っても離さないから!」
「えへへ」
雪は控えめに笑った。けど、耳は真っ赤で照れていた。
「雪」
「あ、慎二…」
西山がやってきた。
(いつもは雪よりも女の子の方に真っ先に向かってるくせに…)
「こっち来て」
「え?あ!」
「ちょっと待てよ」
雪の腕を掴む西山を俺は睨みつけた。
「雪と話すなら俺もついてく」
「2人きりで話したいんだけど?」
「亮…大丈夫」
俺はそう言われて仕方なく引き下がった。数分して雪と西山は戻ってきた。
雪の腕は赤くなっていて、西山に強く掴まれたのだろう。
「大丈夫?腕、赤くなってる」
「うん、大丈夫…」
「雪」
明らかに悲しそうな顔をする。涙を流したのか涙の跡があり目が赤くなっている。
「…西山あいつ」
「ダメ!亮…やめて」
「でも…」
雪は俺の服を引っ張った。震える手を握ってあげる。
「…大丈夫だよ」
「ごめんなさい、本当にごめんなさい」
涙が溢れて止まらない。俺はどうすればいいか分からなくて、とりあえずホームルームが始まる前に保健室に連れて行ってあげた。
「大丈夫…雪」
「亮!」
俺に抱きついてワンワン泣く雪。服がびしょびしょだが、それは洗わずに取っておこうなんて考えていると雪は少し落ち着いた。
「亮、愛してるって言って」
「愛してる」
「俺も…このまま、ぎゅってしてて」
もう1時限も始まってるだろう。
「分かった」
それから、1時限も終わり俺たちは戻った。雪はもうすっかり落ち着いて席に戻って行った。
(西山…あいつ何話したんだ)
睨みつけると、西山もこっちを睨んでいたのだった。
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