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21、タワマン
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「うわぁ!綺麗」
タワマン最上階からの景色は素晴らしいものだった。
「凄いね!めっちゃお金持ちじゃん!」
「…うん、まぁね」
「そういえば、親御さんは?」
そう聞くと亮はなんだか、暗い顔になった。
「親は…いないよ、俺は一人暮らしだから」
「…え?!ひ、一人暮らしなの?」
「うん、父親は単身赴任。母親はどっかほっつき歩いてる…このマンションも親に買い与えられたもの」
「そ、そうなんだ…ご飯は?」
「コンビニかカップ麺」
(高校生だよね?しかも、食べ盛りの時期にコンビニ飯にカップ麺?健康に悪いじゃないか!)
「なら、俺がなんかつくろっか?」
「え!いいの?」
「うん!冷蔵庫見ていい?」
「もちろん!でも…何も入ってないと思う」
冷蔵庫を開けると見事に空っぽ。あるのは調味料系とかしかない。
「あ!でも、卵あるし、そうだな…ケチャップもあるしオムレツとか?」
「え、つくれるの?!」
「うん、簡単だよ」
自炊をしないからか、フライパン一個しかない。
「まぁ、なんとかやってみるよ」
「ありがとう!」
「はい、どうぞ」
「すご!美味しそう!」
「えへへ」
パクッと一口食べて自分でも上手にできたなと思う。
「美味しい!雪は料理が上手だね」
「そう?嬉しい」
「毎日、来てほしいな」
「え~?流石に毎日は無理かな?」
「じゃあ、週1で来て!」
「まぁ、それならいいけど」
ということで、俺は週一で亮の家に行くことになった。
お風呂をすまし俺の寝る場所の話になった。
「雪…一緒に寝よ」
「ふ、布団とかないの?」
「友達連れてくるの初めて」
そういえば、そんなこと言ってたような…結局、俺たちは2人でベッドに寝ることになった。
「…おやすみ」
「うん、おやすみ」
俺は亮の抱き枕として活躍しました!さらに亮の心音が聞こえて意外と落ち着いてしまった…
「雪…」
「ん?」
「どこにも行かないで…」
寝言?にしては、はっきり聞こえる。亮は汗をかいて、うなされてる。
「大丈夫だよ、どこにも行かない」
俺は頭を撫でて、亮をぎゅっとする。すると、亮の顔が見間違いか少し笑った。
「おはよう」
「雪…なんで?」
朝、今日は俺の方が早く起きた。亮は寝ぼけているのか自分のほっぺをつねって夢か確認している。
「昨日のこと覚えてないの?」
「え?!もしかして…襲ったりした?」
「何言ってんの?海に行ってその後泊まったでしょ?寝ぼけてんの?」
「あ…そっか」
俺は卵を使って目玉焼きをつくってあげる。
「はい」
「ん!美味しい!」
「いつも、何食べてんの?」
「朝はゼリー飲料」
「…親御さんは、帰ってきたりさないの?」
「うーん…ここは俺の家だから帰るとしたら本邸かな?」
(本邸?なんだそれは?貴族かな?)
俺が想像してたよりお金持ちらしい。
「そっか…本邸で暮らすことはできないの?」
「うん…もう戻りたくない」
何か…あるようだな。俺は何も聞かずに朝ごはんを食べて帰った。
(そういえば、七瀬って…)
携帯で調べてみると、『七瀬財閥』というのが出てきた。
どうやら、亮の家は七瀬財閥なのか?
「……そういえば」
高校一年生の時、亮と彼女さん?らしき人と帰ってるのを見たことがある。
あの時、亮は彼女さんに色々あげていたような…
「そういえば、そうだった」
お金持ちだと何か大変なこととかあるのかな?
「雪?慎二くん来てるわよ」
「え?!」
急いで玄関に行くと慎二がいた。
「どうかしたの?」
「雪、七瀬の家に行ったろ」
「なんで知って…」
肩を掴まれる。グッと力を込められて逃げられない。
慎二の顔はなんだか、凄く怖かった。
(まさか…嫉妬?!)
「あんまり、俺を怒らせないで」
「ごめん…でも!その」
「言い訳はいいから、こっち来て」
「え?あ!」
俺は内心、喜びの気持ちがあった。
(えへへ、エッチなお仕置きされちゃうかな?)
手を引かれて、俺は慎二の家に連れて行かれそうになった時に誰かが慎二の名前を呼んだ。
「慎二!」
「…高橋」
「何してんの?」
「ちょっとごめん」
慎二は俺の手を引っ張りながら走った。
「慎二?」
「俺のものなのに!」
珍しく取り乱しているようだ。部屋に強引に連れてかれてベットに押し倒される。
「えへへ!嫉妬ですか?俺は慎二のものだから大丈夫」
「……」
「ほら、甘やかしてあげる」
慎二は素直に俺の元に来てくれる。頭を撫でながら疑問に思う。
(どうして、泊まったこと知ってるんだろう?)
タワマン最上階からの景色は素晴らしいものだった。
「凄いね!めっちゃお金持ちじゃん!」
「…うん、まぁね」
「そういえば、親御さんは?」
そう聞くと亮はなんだか、暗い顔になった。
「親は…いないよ、俺は一人暮らしだから」
「…え?!ひ、一人暮らしなの?」
「うん、父親は単身赴任。母親はどっかほっつき歩いてる…このマンションも親に買い与えられたもの」
「そ、そうなんだ…ご飯は?」
「コンビニかカップ麺」
(高校生だよね?しかも、食べ盛りの時期にコンビニ飯にカップ麺?健康に悪いじゃないか!)
「なら、俺がなんかつくろっか?」
「え!いいの?」
「うん!冷蔵庫見ていい?」
「もちろん!でも…何も入ってないと思う」
冷蔵庫を開けると見事に空っぽ。あるのは調味料系とかしかない。
「あ!でも、卵あるし、そうだな…ケチャップもあるしオムレツとか?」
「え、つくれるの?!」
「うん、簡単だよ」
自炊をしないからか、フライパン一個しかない。
「まぁ、なんとかやってみるよ」
「ありがとう!」
「はい、どうぞ」
「すご!美味しそう!」
「えへへ」
パクッと一口食べて自分でも上手にできたなと思う。
「美味しい!雪は料理が上手だね」
「そう?嬉しい」
「毎日、来てほしいな」
「え~?流石に毎日は無理かな?」
「じゃあ、週1で来て!」
「まぁ、それならいいけど」
ということで、俺は週一で亮の家に行くことになった。
お風呂をすまし俺の寝る場所の話になった。
「雪…一緒に寝よ」
「ふ、布団とかないの?」
「友達連れてくるの初めて」
そういえば、そんなこと言ってたような…結局、俺たちは2人でベッドに寝ることになった。
「…おやすみ」
「うん、おやすみ」
俺は亮の抱き枕として活躍しました!さらに亮の心音が聞こえて意外と落ち着いてしまった…
「雪…」
「ん?」
「どこにも行かないで…」
寝言?にしては、はっきり聞こえる。亮は汗をかいて、うなされてる。
「大丈夫だよ、どこにも行かない」
俺は頭を撫でて、亮をぎゅっとする。すると、亮の顔が見間違いか少し笑った。
「おはよう」
「雪…なんで?」
朝、今日は俺の方が早く起きた。亮は寝ぼけているのか自分のほっぺをつねって夢か確認している。
「昨日のこと覚えてないの?」
「え?!もしかして…襲ったりした?」
「何言ってんの?海に行ってその後泊まったでしょ?寝ぼけてんの?」
「あ…そっか」
俺は卵を使って目玉焼きをつくってあげる。
「はい」
「ん!美味しい!」
「いつも、何食べてんの?」
「朝はゼリー飲料」
「…親御さんは、帰ってきたりさないの?」
「うーん…ここは俺の家だから帰るとしたら本邸かな?」
(本邸?なんだそれは?貴族かな?)
俺が想像してたよりお金持ちらしい。
「そっか…本邸で暮らすことはできないの?」
「うん…もう戻りたくない」
何か…あるようだな。俺は何も聞かずに朝ごはんを食べて帰った。
(そういえば、七瀬って…)
携帯で調べてみると、『七瀬財閥』というのが出てきた。
どうやら、亮の家は七瀬財閥なのか?
「……そういえば」
高校一年生の時、亮と彼女さん?らしき人と帰ってるのを見たことがある。
あの時、亮は彼女さんに色々あげていたような…
「そういえば、そうだった」
お金持ちだと何か大変なこととかあるのかな?
「雪?慎二くん来てるわよ」
「え?!」
急いで玄関に行くと慎二がいた。
「どうかしたの?」
「雪、七瀬の家に行ったろ」
「なんで知って…」
肩を掴まれる。グッと力を込められて逃げられない。
慎二の顔はなんだか、凄く怖かった。
(まさか…嫉妬?!)
「あんまり、俺を怒らせないで」
「ごめん…でも!その」
「言い訳はいいから、こっち来て」
「え?あ!」
俺は内心、喜びの気持ちがあった。
(えへへ、エッチなお仕置きされちゃうかな?)
手を引かれて、俺は慎二の家に連れて行かれそうになった時に誰かが慎二の名前を呼んだ。
「慎二!」
「…高橋」
「何してんの?」
「ちょっとごめん」
慎二は俺の手を引っ張りながら走った。
「慎二?」
「俺のものなのに!」
珍しく取り乱しているようだ。部屋に強引に連れてかれてベットに押し倒される。
「えへへ!嫉妬ですか?俺は慎二のものだから大丈夫」
「……」
「ほら、甘やかしてあげる」
慎二は素直に俺の元に来てくれる。頭を撫でながら疑問に思う。
(どうして、泊まったこと知ってるんだろう?)
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