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20、ノリ
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「う、海?!」
『うん一緒に行かない?』
「行く!もちろん行く!」
『8月2日空いてる?』
「うん!空いてる!」
『じゃあ、10時に銅像の前ね』
銅像というのは、誰だか分からないけど置いてある裸の銅像。待ち合わせスポットとして有名だ。
「うん!楽しみ」
俺は亮に海に誘われた。先週の夏祭りは最悪だったし俺の夏を取り戻そう!
「フフフ!えっと、水着水着~!」
翌日
「亮~!」
「雪!」
俺は亮のもとへ走っていく。すると、スピードを出しすぎて、転びそうになったところを支えてくれる。
「大丈夫?」
「はわわ……」
「はわわ?雪どうかしちゃったの?」
俺は亮がイケメンすぎて言葉を失ってしまった。
(おれがやっても絶対に様にならない…)
「大丈夫!それより早く行こう!」
「本当?大丈夫?」
「大丈夫だって!」
俺は亮の手を引く。すると、ぎゅっと手を握られた。
「り、亮?」
「ん?どうかした?」
とぼける亮に俺は少しノッてあげることにした。俺もぎゅっと握り返してあげる。
「ダーリン」
「………」
すると、急に亮が黙ってしまった。だが、手の力は緩められることもなく俺は不安になってきた。
「だ、ダーリン?」
「雪」
「ひ、ひゃい!…」
なんだか、凄く声が低い。すると、肩を掴まれた。
(もしかして、怒ってる?やっぱり、俺なんかが気持ち悪かったかな?)
「可愛い!」
「へ?」
「ダーリンって!一生幸せにしてあげるね!子供は2人くらいでいい?あと、犬とか飼う?あ!でも、雪は猫の方が好きか?じゃあ、どっちも飼おう!」
「り、亮?」
いつもとは違って大きい声なので、俺達は通行人に見られ放題。
「亮、落ち着いて!」
「あ、ごめん…」
「ほら、海行こ」
「うん!」
久しぶりの海に俺は興奮していた。
「亮!海だよ!綺麗だな…」
「雪は泳げるの?」
「…泳げない」
「ハハ!それで海に来たんだ?」
「だって!亮と海行きたかったんだもん…」
俺がしょぼんとすると、亮は俺を抱きしめた。毎回、抱きしめられるのは嬉しいのだが人の目が気になって仕方ない。
「雪…」
「あの、亮さん?離してくれません?」
「なんで?」
「いや人の目が…うひゃ!」
亮は俺の背中をつーとなぞるので変な声が出てしまったじゃないか!
「雪って敏感なんだね」
「う、うるさい!」
照れながらいうと、頬に手を添えられる。
「顔真っ赤、可愛いね」
「っ~~///」
こんなセリフ、ブスが言ったら通報案件だよ!それをサラッというのイケメンすぎませんか?!
「亮がイケメンすぎて辛い」
「え?!辛いの?大丈夫?」
「…俺かき氷買ってくる」
「俺も行くよ!雪が変な人に話しかけられたりしたら困るしね!」
周りからの視線が痛い。皆んな俺じゃなくて亮に話しかけると思うけどね。
「あの~」
「はい?」
「お兄さんカッコいいですね!学生さんですか?」
(早速話しかけられてるし…)
「はい!高校生です」
「あの、良かったら一緒にいていいですか?」
亮の方を見ると、笑顔でもなく戸惑っているのでもなく真顔だった。
「あ、ごめんなさい。今から、この子と遊ぶんで」
「え?!私も一緒に…」
「この子人見知りもんで…それじゃ」
大丈夫か?あの人すごい顔してるけど…
(に、睨まれてる?…)
かき氷を買って2人で食べていると、また話しかけられる。
「お兄さん!私たちとビーチバレーしません?」
「いや、いいや」
「えー…」
またしても何故だか俺が睨まれる。
「ねぇ、亮!」
「ん?」
「俺の舌、青くなってる?」
舌をべーとする。すると、亮がカメラを取り出した。そして、胸を抑えてぶつぶつ言い出す。
「おー!青くなってんね」
写真を見せてもらうと、見事に青くなっていた。
「にしても、恥ずかしいな…消していいよ」
「ダメ!」
「うわっ!ビックリした…」
「家宝にする!」
(じ、冗談だよね?…)
俺はイケメンなので許してしまった。イケメンは何しても許されるというのは本当らしい。
そして、俺は泳げないので亮が泳いでるのを見ながら楽しんだのだった。
「雪、俺の家くるよね?」
「いいの?親に確認してみるね」
電話でOKしてもらったのでお邪魔することにした。
「え…ここ?!」
「うん、入って」
まさかのタワマン。しかも、最上階。
「異世界?…」
「フフ、何言ってんの?」
俺は戸惑いながら最上階までエレベーターを使って行く。
(こんなに長い時間エレベーターに乗るのは初めてだ…)
戸惑いながら俺は亮について行くのだった。
『うん一緒に行かない?』
「行く!もちろん行く!」
『8月2日空いてる?』
「うん!空いてる!」
『じゃあ、10時に銅像の前ね』
銅像というのは、誰だか分からないけど置いてある裸の銅像。待ち合わせスポットとして有名だ。
「うん!楽しみ」
俺は亮に海に誘われた。先週の夏祭りは最悪だったし俺の夏を取り戻そう!
「フフフ!えっと、水着水着~!」
翌日
「亮~!」
「雪!」
俺は亮のもとへ走っていく。すると、スピードを出しすぎて、転びそうになったところを支えてくれる。
「大丈夫?」
「はわわ……」
「はわわ?雪どうかしちゃったの?」
俺は亮がイケメンすぎて言葉を失ってしまった。
(おれがやっても絶対に様にならない…)
「大丈夫!それより早く行こう!」
「本当?大丈夫?」
「大丈夫だって!」
俺は亮の手を引く。すると、ぎゅっと手を握られた。
「り、亮?」
「ん?どうかした?」
とぼける亮に俺は少しノッてあげることにした。俺もぎゅっと握り返してあげる。
「ダーリン」
「………」
すると、急に亮が黙ってしまった。だが、手の力は緩められることもなく俺は不安になってきた。
「だ、ダーリン?」
「雪」
「ひ、ひゃい!…」
なんだか、凄く声が低い。すると、肩を掴まれた。
(もしかして、怒ってる?やっぱり、俺なんかが気持ち悪かったかな?)
「可愛い!」
「へ?」
「ダーリンって!一生幸せにしてあげるね!子供は2人くらいでいい?あと、犬とか飼う?あ!でも、雪は猫の方が好きか?じゃあ、どっちも飼おう!」
「り、亮?」
いつもとは違って大きい声なので、俺達は通行人に見られ放題。
「亮、落ち着いて!」
「あ、ごめん…」
「ほら、海行こ」
「うん!」
久しぶりの海に俺は興奮していた。
「亮!海だよ!綺麗だな…」
「雪は泳げるの?」
「…泳げない」
「ハハ!それで海に来たんだ?」
「だって!亮と海行きたかったんだもん…」
俺がしょぼんとすると、亮は俺を抱きしめた。毎回、抱きしめられるのは嬉しいのだが人の目が気になって仕方ない。
「雪…」
「あの、亮さん?離してくれません?」
「なんで?」
「いや人の目が…うひゃ!」
亮は俺の背中をつーとなぞるので変な声が出てしまったじゃないか!
「雪って敏感なんだね」
「う、うるさい!」
照れながらいうと、頬に手を添えられる。
「顔真っ赤、可愛いね」
「っ~~///」
こんなセリフ、ブスが言ったら通報案件だよ!それをサラッというのイケメンすぎませんか?!
「亮がイケメンすぎて辛い」
「え?!辛いの?大丈夫?」
「…俺かき氷買ってくる」
「俺も行くよ!雪が変な人に話しかけられたりしたら困るしね!」
周りからの視線が痛い。皆んな俺じゃなくて亮に話しかけると思うけどね。
「あの~」
「はい?」
「お兄さんカッコいいですね!学生さんですか?」
(早速話しかけられてるし…)
「はい!高校生です」
「あの、良かったら一緒にいていいですか?」
亮の方を見ると、笑顔でもなく戸惑っているのでもなく真顔だった。
「あ、ごめんなさい。今から、この子と遊ぶんで」
「え?!私も一緒に…」
「この子人見知りもんで…それじゃ」
大丈夫か?あの人すごい顔してるけど…
(に、睨まれてる?…)
かき氷を買って2人で食べていると、また話しかけられる。
「お兄さん!私たちとビーチバレーしません?」
「いや、いいや」
「えー…」
またしても何故だか俺が睨まれる。
「ねぇ、亮!」
「ん?」
「俺の舌、青くなってる?」
舌をべーとする。すると、亮がカメラを取り出した。そして、胸を抑えてぶつぶつ言い出す。
「おー!青くなってんね」
写真を見せてもらうと、見事に青くなっていた。
「にしても、恥ずかしいな…消していいよ」
「ダメ!」
「うわっ!ビックリした…」
「家宝にする!」
(じ、冗談だよね?…)
俺はイケメンなので許してしまった。イケメンは何しても許されるというのは本当らしい。
そして、俺は泳げないので亮が泳いでるのを見ながら楽しんだのだった。
「雪、俺の家くるよね?」
「いいの?親に確認してみるね」
電話でOKしてもらったのでお邪魔することにした。
「え…ここ?!」
「うん、入って」
まさかのタワマン。しかも、最上階。
「異世界?…」
「フフ、何言ってんの?」
俺は戸惑いながら最上階までエレベーターを使って行く。
(こんなに長い時間エレベーターに乗るのは初めてだ…)
戸惑いながら俺は亮について行くのだった。
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