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17、甘え上手
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「叱ってくれたら、元気でるかも」
「叱るってどうするの?」
「えっとね、じゃあ俺この間、女の子に告られたんだけどさ、「お前なんかと付き合えると思うか?どけブス」って言って振ったんだ」
「そ、そんなこと女の子に言っちゃダメだよ!」
「えへへ~、そうだよね」
(反省してる?むしろ、喜んでない?)
「あとね、この間ね「やっぱ無理!」えー…」
「健斗くんを褒めたいなぁ…」
そう言うと、嫌そうな顔をした。
「分かった…俺ね、この間テストがあって学校で学年3位だった」
「え!凄いじゃん!昔から勉強頑張ってたもんね」
「ううん、凄くないよ…一位じゃなかった」
「凄いよ、健斗くんは頑張ってるね。よし!雪兄が健斗くんに何かしてあげよう!」
「本当?!」
そう言うと、健斗くんは一気に明るい顔になった。そして、俺を抱きしめた。
(やっぱり褒められた方が嬉しそう)
「いっぱい、ぎゅーしてほしい。あと、よしよしして?」
「もちろんだよ!いくらでもしてあげる!」
「えへへ」
健斗くんの大きい体を抱きしめる。すると、俺の背中にも手を回した。
その手は昔のような小さな手ではなくて、大きくてしっかりした手だった。
「よしよしして」
「よしよ~し」
髪の毛はフワフワで撫でていて気持ちいい。
しばらく、撫でていると誰かが上がってくる足音がした。
「健斗、電子辞書返して……なんで雪がいるの?」
「あ、慎二」
「……」
健斗くんは手を離すと、電子辞書を慎二に渡すとドアを閉めようとした。
「ちょっと待てよ、雪こっち来て」
「ダメ…雪兄は俺といるの」
健斗くんと慎二が睨み合う。まるで、亮と慎二のようだ。
「喧嘩しちゃダメだよ」
「…分かった、兄貴は出てって」
「なんでだよ。雪こっちに来て」
「え?あ!」
腕を引っ張られて、慎二に抱きしめられる。
「残念、雪は俺のものなんだ」
「し、慎二?」
すると、健斗くんも俺の腕を引っ張る。俺は2人に引っ張られて腕が痛くなってきた。
「慎二、また後で部屋に行くから」
「…分かった」
不機嫌な顔をした。そして、バタンと音を立てて扉を閉めた。
「雪兄、大好き」
「フフ、ありがと」
健斗くんは俺に抱きついて、また甘える。健斗くんは俺を離す気がないのかずっと、抱きついている。
「雪兄……」
「へ?あれ、寝ちゃった?」
昔から、よく甘えてきていたがその度に健斗くんは寝てしまう。
(この光景も久しぶりだな)
コンコンとノックして部屋に入る。すると、不機嫌な顔をした慎二がいる。
「慎二」
「…遅い」
「フフ、ごめんね」
俺は慎二の隣に座った。それで、慎二の手を握ってあげる。
「寂しかった?」
「…違う」
「甘えてもいいよ、ぎゅーする?撫でてあげようか?」
「全部」
いつもの慎二とは違って弱々しくて俺はみていて楽しい。
「分かった。おいで?」
「…うん」
手を広げると抱きついてくる。それが、可愛くてもっと甘やかしたくなる。
「慎二、大好きだよ」
「…」
「寂しかったね、ごめんね」
「寂しくない…」
そうは言ってるものの慎二は健斗くんと同じように、まったく離してくれない。
(兄弟だなぁ…)
「珍しいね、甘えてくるの」
「…甘えてくるの嫌?」
「そんなわけないじゃん、嬉しい」
「…」
慎二はそのまま黙って力を入れる。俺は少し痛かったが我慢して撫でるのを続けた。
「それじゃあね、健斗くんはもう起きたかな?」
「健斗の名前出すな…」
「はいはい、バイバイ」
玄関でキスをして俺はドアを開けた。すると、慎二が胸ぐらを掴んでディープなキスをしてきた。
「んっ♡んぅ♡んちゅ♡んあっ♡……ダメだよ、またね」
「うん」
西山兄弟は結構違うんだな。健斗くんは甘え上手。慎二は甘え下手。
「ふぅ、疲れた」
「お兄ちゃん遅かったね」
「うん、慎二の家に行ってた」
「そういえば、最近家に来てないよね」
家族には恋人だと言うことは秘密。知ってるのは俺たち2人と亮だけ。
「ねぇ、舞」
「ん?」
「あのさ!……やっぱりいいや」
「えー?何?」
(いつか、言わなきゃね)
「ううん,今日の夕飯は?」
夏祭りの前日、俺は気合を入れていた。
「明日は、2人でイチャイチャするんだ!」
(高橋さん達は…来ないといいんだけどな)
「来たら…どうしよ。1人で花火見るのかな」
「叱るってどうするの?」
「えっとね、じゃあ俺この間、女の子に告られたんだけどさ、「お前なんかと付き合えると思うか?どけブス」って言って振ったんだ」
「そ、そんなこと女の子に言っちゃダメだよ!」
「えへへ~、そうだよね」
(反省してる?むしろ、喜んでない?)
「あとね、この間ね「やっぱ無理!」えー…」
「健斗くんを褒めたいなぁ…」
そう言うと、嫌そうな顔をした。
「分かった…俺ね、この間テストがあって学校で学年3位だった」
「え!凄いじゃん!昔から勉強頑張ってたもんね」
「ううん、凄くないよ…一位じゃなかった」
「凄いよ、健斗くんは頑張ってるね。よし!雪兄が健斗くんに何かしてあげよう!」
「本当?!」
そう言うと、健斗くんは一気に明るい顔になった。そして、俺を抱きしめた。
(やっぱり褒められた方が嬉しそう)
「いっぱい、ぎゅーしてほしい。あと、よしよしして?」
「もちろんだよ!いくらでもしてあげる!」
「えへへ」
健斗くんの大きい体を抱きしめる。すると、俺の背中にも手を回した。
その手は昔のような小さな手ではなくて、大きくてしっかりした手だった。
「よしよしして」
「よしよ~し」
髪の毛はフワフワで撫でていて気持ちいい。
しばらく、撫でていると誰かが上がってくる足音がした。
「健斗、電子辞書返して……なんで雪がいるの?」
「あ、慎二」
「……」
健斗くんは手を離すと、電子辞書を慎二に渡すとドアを閉めようとした。
「ちょっと待てよ、雪こっち来て」
「ダメ…雪兄は俺といるの」
健斗くんと慎二が睨み合う。まるで、亮と慎二のようだ。
「喧嘩しちゃダメだよ」
「…分かった、兄貴は出てって」
「なんでだよ。雪こっちに来て」
「え?あ!」
腕を引っ張られて、慎二に抱きしめられる。
「残念、雪は俺のものなんだ」
「し、慎二?」
すると、健斗くんも俺の腕を引っ張る。俺は2人に引っ張られて腕が痛くなってきた。
「慎二、また後で部屋に行くから」
「…分かった」
不機嫌な顔をした。そして、バタンと音を立てて扉を閉めた。
「雪兄、大好き」
「フフ、ありがと」
健斗くんは俺に抱きついて、また甘える。健斗くんは俺を離す気がないのかずっと、抱きついている。
「雪兄……」
「へ?あれ、寝ちゃった?」
昔から、よく甘えてきていたがその度に健斗くんは寝てしまう。
(この光景も久しぶりだな)
コンコンとノックして部屋に入る。すると、不機嫌な顔をした慎二がいる。
「慎二」
「…遅い」
「フフ、ごめんね」
俺は慎二の隣に座った。それで、慎二の手を握ってあげる。
「寂しかった?」
「…違う」
「甘えてもいいよ、ぎゅーする?撫でてあげようか?」
「全部」
いつもの慎二とは違って弱々しくて俺はみていて楽しい。
「分かった。おいで?」
「…うん」
手を広げると抱きついてくる。それが、可愛くてもっと甘やかしたくなる。
「慎二、大好きだよ」
「…」
「寂しかったね、ごめんね」
「寂しくない…」
そうは言ってるものの慎二は健斗くんと同じように、まったく離してくれない。
(兄弟だなぁ…)
「珍しいね、甘えてくるの」
「…甘えてくるの嫌?」
「そんなわけないじゃん、嬉しい」
「…」
慎二はそのまま黙って力を入れる。俺は少し痛かったが我慢して撫でるのを続けた。
「それじゃあね、健斗くんはもう起きたかな?」
「健斗の名前出すな…」
「はいはい、バイバイ」
玄関でキスをして俺はドアを開けた。すると、慎二が胸ぐらを掴んでディープなキスをしてきた。
「んっ♡んぅ♡んちゅ♡んあっ♡……ダメだよ、またね」
「うん」
西山兄弟は結構違うんだな。健斗くんは甘え上手。慎二は甘え下手。
「ふぅ、疲れた」
「お兄ちゃん遅かったね」
「うん、慎二の家に行ってた」
「そういえば、最近家に来てないよね」
家族には恋人だと言うことは秘密。知ってるのは俺たち2人と亮だけ。
「ねぇ、舞」
「ん?」
「あのさ!……やっぱりいいや」
「えー?何?」
(いつか、言わなきゃね)
「ううん,今日の夕飯は?」
夏祭りの前日、俺は気合を入れていた。
「明日は、2人でイチャイチャするんだ!」
(高橋さん達は…来ないといいんだけどな)
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