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9、どっち
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「ん……んぅ」
「「雪!」」
目を覚ますと、俺は保健室にいた。
「雪、大丈夫?」
「うん、もう大丈夫」
「本当?心配だなぁ」
俺が立とうとすると2人ともすごい心配してくれる。
「大丈夫だよ、そんなに心配しなくても」
「もうちょっと寝てたら?」
「そうだよ、また倒れちゃうかも」
俺は無理矢理、寝かされる。亮は俺のおでこに手を当てた。
すると、すかさず慎二がその手を掴む。
「…何」
「熱じゃないんだし、触んなくてもいいだろ」
「は?熱があったらどうすんの?てか、いつまでここにいんの?」
「お前こそ、早く戻れよ」
2人ともいつもより、低い声で睨み合っている。この間もこんなことがあった気がする。
(でも、心配されるのって嬉しいかも…しかも慎二にも心配されちゃった)
「2人とも戻っていいよ、もう大丈夫だし」
そう言ってもなかなか戻ってくれずに、喧嘩を始める。
「雪はどっちにいてほしい?」
「俺だよね?!」
「もう大丈夫だって…保険の先生は?」
「職員室だって。だから俺たちのどっちかが雪を見てようって」
「今、昼休みだよね?2人ともご飯は?」
俺がそう言った瞬間に保健室のドアの方から声がした。
「慎二~、いる?」
「お弁当食べよ~!」
「あ、今日はその…」
「早く行こうよ~!」
やっぱり慎二は女の子に囲まれている。
(知ってたけどさ、もうちょっとそばにいて欲しかったなぁ)
自分で大丈夫と言っときながら、慎二がいてくれたことに内心喜んでいてもう少しいて欲しいなんて思っていた。
「俺もう大丈夫だし、お昼行こ」
俺は亮の服を引っ張る。すると、亮はいつものように胸を押さえてブツブツ言う。
「行かないの?」
「い、行く!」
俺は入り口付近にいる、女の子達をどうにか抜け出して亮と教室に戻ってお昼を食べる。
「やっぱり、西山より俺を選んでくれると思ってた!」
「選んでなんかないよ」
「でも、俺とお昼食べるって言ってくれたし、あの時も本当は俺を選ぶつもりだったんでしょ?」
亮は俺に上目遣いでたずねる。
(くそぉ、自分の顔の良さを理解してるな…)
「違うもん!俺は慎二が1番だし!」
「本当?じゃあ俺のこと嫌いなの?」
「き、嫌いじゃない!けど、選べない…」
「…フフ、やっぱり雪は優しいね」
亮は俺に優しく微笑む。急に褒められたのと亮の笑顔で俺はまた鼻血が出そうだ。
「亮も優しいよ、それにカッコいいし」
「本当?!じゃあ、俺の方が好き?」
「だから選べないって…それに、慎二もカッコいいし」
「へぇ、嬉しいね」
俺が照れながら話すと、いきなり慎二が横から出てきた。
「し、慎二!えっと、その…今のはその」
「俺のことカッコいいって思ってたんだ」
「うん……」
面と向かって言うと恥ずかしい。慎二も凄く機嫌が良くなった。
「ちょっと、イチャイチャしないでくれる?それに、俺もカッコいいって言われたし」
「は?こいつにも言ったの?」
「だ、だって亮もカッコいいんだもん」
そう言うと、いきなり慎二の機嫌が悪くなって俺に問い詰めてくる。
「雪さ、いつも俺にばっか女の子と距離が近いって言ってくるけど雪だって距離近いじゃん」
「亮は俺のこと好きじゃないし、慎二みたいにずっとは一緒にいないもん!」
そういうと、今度は亮が機嫌悪くなる。
「ずっと一緒にいるじゃん!」
「いないもん」
「いるよ、この間もパンケーキ食べに行ってた」
「慎二だってそうじゃん!それに、昨日も女の子達が泊まりに行ったんでしょ?」
怒りながら言うと慎二は少し笑った。
「でも許可したのは雪でしょ?フフ、嫉妬してるんだ。でもキスマークつけてたから何にも起こんなかったよ、安心して」
「っ!慎二の馬鹿…」
俺は恥ずかしがっていると、慎二が机の下にある俺の太ももを少し触る。
すると、顔を顰めた亮が助けてくれる。
「西山、呼ばれてるけど?」
「……それじゃ、今日は泊まりにきてもいいよ」
「え、本当?!」
俺が振り向くと慎二はもう女の子と所へ戻ってしまった。
(どうせ嘘なんだ…期待しちゃダメ!)
「慎二の馬鹿…」
「……雪はさ、本当に西山と付き合ってていいの?」
「え?」
「俺とか浮気しないし、優しいよ?」
そう言って俺の髪を耳にかける。その手つきが優しくて、なんだか心があったかくなる。
「し、慎二だって優しいもん!それに、浮気もしてないし」
「デートに女の子連れてくるのに浮気じゃないの?」
「ち、違う…もん」
「…ふーん」
俺の髪で遊びながら痛いところをついてくる。
「慎二には良いところ沢山あるし!」
「俺の方が良いところ沢山あると思うよ?」
(さっきからずっと口説いてきてる?)
俺が俯いていると、亮が何かに気づいたのか俺の首を触る。
「あーあ、こんなのつけられて…ハハ!独占欲強すぎだろ」
「亮?」
俺はいつもと違う亮に少し戸惑っていた。
「「雪!」」
目を覚ますと、俺は保健室にいた。
「雪、大丈夫?」
「うん、もう大丈夫」
「本当?心配だなぁ」
俺が立とうとすると2人ともすごい心配してくれる。
「大丈夫だよ、そんなに心配しなくても」
「もうちょっと寝てたら?」
「そうだよ、また倒れちゃうかも」
俺は無理矢理、寝かされる。亮は俺のおでこに手を当てた。
すると、すかさず慎二がその手を掴む。
「…何」
「熱じゃないんだし、触んなくてもいいだろ」
「は?熱があったらどうすんの?てか、いつまでここにいんの?」
「お前こそ、早く戻れよ」
2人ともいつもより、低い声で睨み合っている。この間もこんなことがあった気がする。
(でも、心配されるのって嬉しいかも…しかも慎二にも心配されちゃった)
「2人とも戻っていいよ、もう大丈夫だし」
そう言ってもなかなか戻ってくれずに、喧嘩を始める。
「雪はどっちにいてほしい?」
「俺だよね?!」
「もう大丈夫だって…保険の先生は?」
「職員室だって。だから俺たちのどっちかが雪を見てようって」
「今、昼休みだよね?2人ともご飯は?」
俺がそう言った瞬間に保健室のドアの方から声がした。
「慎二~、いる?」
「お弁当食べよ~!」
「あ、今日はその…」
「早く行こうよ~!」
やっぱり慎二は女の子に囲まれている。
(知ってたけどさ、もうちょっとそばにいて欲しかったなぁ)
自分で大丈夫と言っときながら、慎二がいてくれたことに内心喜んでいてもう少しいて欲しいなんて思っていた。
「俺もう大丈夫だし、お昼行こ」
俺は亮の服を引っ張る。すると、亮はいつものように胸を押さえてブツブツ言う。
「行かないの?」
「い、行く!」
俺は入り口付近にいる、女の子達をどうにか抜け出して亮と教室に戻ってお昼を食べる。
「やっぱり、西山より俺を選んでくれると思ってた!」
「選んでなんかないよ」
「でも、俺とお昼食べるって言ってくれたし、あの時も本当は俺を選ぶつもりだったんでしょ?」
亮は俺に上目遣いでたずねる。
(くそぉ、自分の顔の良さを理解してるな…)
「違うもん!俺は慎二が1番だし!」
「本当?じゃあ俺のこと嫌いなの?」
「き、嫌いじゃない!けど、選べない…」
「…フフ、やっぱり雪は優しいね」
亮は俺に優しく微笑む。急に褒められたのと亮の笑顔で俺はまた鼻血が出そうだ。
「亮も優しいよ、それにカッコいいし」
「本当?!じゃあ、俺の方が好き?」
「だから選べないって…それに、慎二もカッコいいし」
「へぇ、嬉しいね」
俺が照れながら話すと、いきなり慎二が横から出てきた。
「し、慎二!えっと、その…今のはその」
「俺のことカッコいいって思ってたんだ」
「うん……」
面と向かって言うと恥ずかしい。慎二も凄く機嫌が良くなった。
「ちょっと、イチャイチャしないでくれる?それに、俺もカッコいいって言われたし」
「は?こいつにも言ったの?」
「だ、だって亮もカッコいいんだもん」
そう言うと、いきなり慎二の機嫌が悪くなって俺に問い詰めてくる。
「雪さ、いつも俺にばっか女の子と距離が近いって言ってくるけど雪だって距離近いじゃん」
「亮は俺のこと好きじゃないし、慎二みたいにずっとは一緒にいないもん!」
そういうと、今度は亮が機嫌悪くなる。
「ずっと一緒にいるじゃん!」
「いないもん」
「いるよ、この間もパンケーキ食べに行ってた」
「慎二だってそうじゃん!それに、昨日も女の子達が泊まりに行ったんでしょ?」
怒りながら言うと慎二は少し笑った。
「でも許可したのは雪でしょ?フフ、嫉妬してるんだ。でもキスマークつけてたから何にも起こんなかったよ、安心して」
「っ!慎二の馬鹿…」
俺は恥ずかしがっていると、慎二が机の下にある俺の太ももを少し触る。
すると、顔を顰めた亮が助けてくれる。
「西山、呼ばれてるけど?」
「……それじゃ、今日は泊まりにきてもいいよ」
「え、本当?!」
俺が振り向くと慎二はもう女の子と所へ戻ってしまった。
(どうせ嘘なんだ…期待しちゃダメ!)
「慎二の馬鹿…」
「……雪はさ、本当に西山と付き合ってていいの?」
「え?」
「俺とか浮気しないし、優しいよ?」
そう言って俺の髪を耳にかける。その手つきが優しくて、なんだか心があったかくなる。
「し、慎二だって優しいもん!それに、浮気もしてないし」
「デートに女の子連れてくるのに浮気じゃないの?」
「ち、違う…もん」
「…ふーん」
俺の髪で遊びながら痛いところをついてくる。
「慎二には良いところ沢山あるし!」
「俺の方が良いところ沢山あると思うよ?」
(さっきからずっと口説いてきてる?)
俺が俯いていると、亮が何かに気づいたのか俺の首を触る。
「あーあ、こんなのつけられて…ハハ!独占欲強すぎだろ」
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