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第一章 第三幕 サバイバル

三十八話 一ヶ月ぶりの再会

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 サバイバル生活最終日。


 ――ほわん。

 起床と同時にアザール学院長が、一ヶ月ぶりに俺たちの前に姿を現した。


「ア、アザール学院長?!」
「どうしてここに?」


 いつものように、まるで今まで一緒にいたかのように軽い口調で口を開いた。


「ようお前ら。生きてるか?」
「最初にかける言葉がそれですか?」


 イシャールは少し怒ったように口をついた。
 別に怒ってるわけじゃないだろうけど、わかる気がする。

 みんななんだかんだ言って嬉しいんだ。
 アザール学院長に会えて安心してるんだ。

 俺もそうだ。


「色々大変だったみたいだな」


 アザール学院長は全てをわかっているような口調でそう告げる。


「今日が最終日だ。妙な事を起こすなよ? お前ら四人・・で無事に帰ってこいよ」


 アザール学院長は笑顔でそう言った。
 そして続けて大事な事を俺たちに告げた。


「夕方で終わりだ。終わったらこの島に合図が響くはずだ。そうしたら最初にみんなで集まった場所にくるんだ。いいな? 遅れるなよ」


 そう伝えると、笑顔を残して魔法陣と共に消えて行った。


「後少し、頑張りましょう」


 ユミールが俺たちを鼓舞するように笑顔を向ける。


「学院長、俺たち四人・・で無事に戻ってこいって言っていた……なぜ知ってるんだ?」


 ふとイシャールがそんな事を呟く。
 確かに。
 チャチャがいなくなった事にも触れなかったし、気にもしていない様子だった。
 もしかしてもう誰が死んだとか、何人生き残ったとか、リタイアしたとかそういうの把握してるのか?
 リタイアしたとしたら学院に戻るから、そのまま退学で知ってるのもわかるけど。
 っていうか、退学になるのにリタイアとかする人いるのか?


「多分アザールは全部わかってる」
「前から思ってたんだけど、学院長とニカってどういう関係なんだ?」


 イシャールがそう切り出した。
 誰もが聞けなかったその事を。

 実は俺も気になってたけど、何かニカってそういう話とか好きじゃなさそうだし、同じ部屋だけど聞けないでいたんだ。


 するとニカは少しの沈黙の後、ため息をつき話始めた。


「私が小さい頃に拾ってくれた」
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