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第一章 第三幕 サバイバル

三十七話 決意

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 サバイバル生活を始めてから二十七日が経過した。
 この頃の俺たちは食べるものや水はあったものの、別な意味でやつれていた。
 俺たちはあれからみんなで狩りに出かけたり、みんなで何かをしに行くように心がけていた。
 もう離れないように。

 それも――

 チャチャのあの姿を見てから。

 俺たちは狩りをしに森林に入っていた。
 すると、あのチャチャを最後に見た所から少し西へ行った木に囲まれた場所。
 そこにズタズタに切り刻まれたチャチャの姿を発見したのだ。

 犯人はすぐにわかった。
 おそらくあの時いた男たちなのだろう。

 だが俺たちは自然と敵を討とうなどと思わなかった。
 その死体を見た時は悲しかった。
 でもよく考えると自業自得だ。

 チャチャは俺たちを裏切って、チャチャはそいつらに裏切られた。
 ただそれだけだ。

 俺たちは、野ざらしになっていたチャチャの遺体を土に埋めた。
 せめてもの計らいだ。

 そしてそこを後にした。

 今は思い出す事もない。
 はっきり言って俺はチャチャの事を許してはない。
 あぁなったのは可哀そうだけど、それもこれも自分が仕出かした事だから。

 これがサバイバルというものだから。



 サバイバル生活残り三日、絶対に生き延びてやる。
 もうご褒美とかそういうのはいらない。

 確かに最初は少し期待してたりもしたけど、アザール学院長の言う通り、このサバイバルは俺たちの為なんだ。
 俺たちが学院を無事に卒業してもやっていけるように、死なないように今訓練しているんだ。

 ここで死ぬようなら、それまでの命。
 それまでの運命だったという事。

 このサバイバル生活を通して、これまでアザール学院長が口酸っぱくして言っていた事が理解できた気がする。



 俺たちは……この四人で絶対に生き抜くんだ。
 サバイバルを通して、俺たちの絆がより深くなったような気がする。





 ◇ ◇ ◇

 学院長室にて。


「今年は何人残りますかね」
「あぁ……少なくても四人は残るだろうな」


 ◇ ◇ ◇
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