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しおりを挟む「んぁあっ……光生……っ…んっ…!」
求めるように名前を呼べばさっきよりも速く腰を動かしてくれる。お互いを見つめ合いながらするえっちにこんなにも心が満たされていて光生も同じ気持ちでいてくれたらいいのにと思う。
「はぁっ………もっと俺の名前呼んで……」
気持ちいいのか吐息混じりに話す声は少し掠れていてかっこいい。
「…光生…大好きっ………光生っ…!」
「…っ……俺ずっと寂しかった…涼がみんなに取られていくみたいで……」
泣きそうに微笑む光生のほっぺたに触れると気持ちよさそうにスリッと寄ってくる。知らない間にこんなにも寂しい思いをさせてしまっていたことに後悔するけどもう遅い。
「ごめんね……でも俺は光生のものだからっ……絶対どこにも行かないよ……」
少しでも安心してほしくてそのままちゅっとキスをすると光生はビクッと震えた。
「やばい………イくっ!」
その瞬間ドサッと俺の上に倒れこんでくる。ドクドクと中に出されている初めての感覚に愛おしさが込み上げてくる。
「んっ……光生のすごい…いっぱい出てる……」
それに少し恥ずかしくてくすぐったい気持ちになる。でもすごく幸せだ。
「んっ………っ……涼…大好き……」
この体勢は光生の気持ちよさそうな声が直に聞こえるから心臓に悪い。
「……光生…そんなえっちな声出さないでよ……ドキドキして息できない……」
できることならもう少しかっこよさを抑えてほしい。それなのに耳に口を当ててくる。
「…はぁ……ずっと涼とこうしてたい……」
耳元で小さな声で囁かれるとゾクゾクと感じてしまう。
「ふふっ、いまキュッて締まった。かわい。」
もうこれは絶対にわざとだ。さっきまで寂しそうにシュンとしていてかわいかったのに。感じている俺をおもしろがって息がかかるように話す光生に仕返しをしたい。どこを触ると感じてくれるのかわからず試しに耳を軽く噛んでみるけど反応するどころか笑っている。
「ふふっ、なに?仕返しでもしてるの?」
俺の考えていることはすべて見透かされていてなんかむかつく。光生ばっかり余裕で全くおもしろくない。フンッと顔をそらすと大きな声で笑われてしまいもっとむかついてきた。
「あははっ、拗ねちゃった!」
どうせ俺はえっちが下手だしどこをどうすれば気持ちよくなってくれるのかもわからない。
「ねぇ、もう耳噛んでくれないの?すごい気持ちよかったのに!」
やっぱり光生はずるい。ほっぺたをツンツンと触って嬉しそうにするからすぐに許してしまいそうになる。
「……絶対嘘だ。光生全く声出なかったし!」
「ふふっ、必死に我慢してんの。俺が声出したら普通にきもいでしょ。」
全然きもくないしむしろ聞きたくない人なんていないに決まってる。光生は自分のかっこよさをわかっていなさすぎだ。
「……俺で感じてくれてる光生の声聞きたいから我慢しなくていいのに……」
「ふっ、我慢しなかったら俺すっごい声出るけどいいの?」
全力で何度も頷けばギュッと抱きつき首元に顔を埋め俺が耳を噛みやすいようにしてくれる。なんでいつも光生はそんなにしてまで俺に優しくしてくれるのだろう。
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