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002 4月:入学式
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季節は移ろい、14歳の4月。
待ちに待った冒険者学校の入学式が近づいてきた。
冒険者学校は王都にあり、入学式もそこで行われる。
僕は、数日前から、王都での暮らしを始めていた。
学校に隣接されている学生寮が、王都における我が家となる。
寮を案内してくれた職員の方が、
「狭い部屋だけど我慢してね」
と言っていたけれど、村にある我が家よりも広かった。
居間と寝間が分かれており、更には浴室まである。
しかも、魔法石を使う最新の給湯器まで備わっていた。
村には老朽化の著しい大浴場しかない。雲泥の差だ。
入学式までの間、僕は部屋に引きこもっていた。
最初は王都内を散策したが、田舎者特有の迷子になり、半泣きになりながら、這々の体でどうにか帰還すると、1人で出歩くのが億劫になったのだ。
引きこもっている間は、瞑想に耽っていた。
既に、全基礎魔法の魔法レベルが、上限の999だ。
基礎スキル〈魔力強化〉のスキルレベルも、上限の999。
だから、瞑想をする意味はないのだが、癖になっていた。
ビクトル先生が村を去ってから約10年。
その間、ただの1日たりとも休むことなく、瞑想をしている。
1日10時間、来る日も、来る日も、瞑想を続けてきた。
ここまで基礎を鍛えているのは、おそらく僕くらいだ。
寮内にある自室と食堂を往来すること数日。
いよいよ入学式の日がやってきた。
◇
入学式は、退屈で気を失いかけた頃に終わった。
校長先生の話が実に長くて、魂が抜けるかと思った。
その後、クラス単位で教室へ移動した。
冒険者学校の生徒数は、1学年90人。
1クラス30人で構成されていて、全部で3クラスある。
途中で消える人が多く、全4学年の合計生徒数は、約300人しかいない。
僕が所属するのは1年3組。
隣の席に座っているクラスメート曰く、
「1組はエリート、2組・3組は凡人と分かれているんだぜ」
とのことだが、僕には全員がエリートに見えた。
「皆で簡単な自己紹介をした後、早速、授業をしましょう」
3組の担任であり、破廉恥な格好とダークブラウンのポニーテールが特徴的な、背中に大きな弓を装備した女性が切り出した。
「言い出しっぺの私からお手本として名乗りますね。
名前はミストラル。クラスはアーチャーで、レベルは110です。
あ、ここでのレベルというのは、本体レベルのことですよ」
誰かが「知ってるわ!」と突っ込むと、教室中が温かい笑いに包まれた。
僕は知らなかったのだけれど、皆に合わせて、ヘラヘラと笑っておく。
この時点で、自分は落ちこぼれだろうなぁ、と思っていた。
「ミストラル先生って彼氏いるのー?」
「やっぱり大人の女って色気がやべー!」
男子の多くが、ミストラル先生に興奮していた。
美人だし、大人の色気があるし、何より、服装の露出度が高い。
上半身に目を向けると、胸の谷間と丸出しのヘソに目が行く。
下半身に目を向けると、ショートパンツなので太ももが見える。
ミストラル先生は、静かに場が落ち着くのを待ってから、
「それでは、そこの貴方からどうぞ」
と、何食わぬ顔で自己紹介を開始させた。強い。
「俺の名は~~、クラスは~~、レベルは~~」
自己紹介が滞りなく進んでいく。
皆、ミストラル先生を真似して、名前、クラス、レベルを言う。
この場合におけるクラスとは、戦闘スタイルのこと。
剣士とか、アーチャーとか。僕で言えば魔法使いになる。
「次、武器を持っていない君、自己紹介を始めて下さい」
僕の番がやってきた。
皆の視線が僕に集まると同時に、様々な憶測が飛び交う。
武器を持っていないことについて、気になっているようだ。
僕のクラスを、拳闘士又は武闘家と、勝手に予測している。
実際は、貧しくて買えなかっただけだ。
「僕の名前はレイです」
女みたいな名前だな、というヒソヒソ声が聞こえた。
村でも何度か言われたことがあるので、気にはしない。
「クラスは……」
ここで僕は、「3組です」と、小粋なジョークを言うつもりでいた。
しかし、皆がウケるかは分からないし、世間一般の笑いがどのようなものかも分からないし、ミストラル先生のレベルに関する笑いも分からなかったので、色々と考えた結果、真面目に「魔法使いです」と答えた。
「男なのに魔法使いかよ」
「男なら前に出て戦うべきだろ」
「名前もそうだけど、クラスも女っぽいなぁ」
「服も魔法使いなのに魔法衣じゃない、ただの布キレだ」
散々な言われ様だ。
この時点で、僕は軽く泣きそうになったが、
「レベルは1です」
と言った後、場が大爆笑に包まれてしまったことから、
泣きたいという気持ちを超えて、絶望してしまった。
「実技の授業を行いますので、訓練場に移動しますよ」
全員の自己紹介が終わり、教室から移動することになった。
この時点で、既に、クラス内に格差が生まれていた。レベルが高い者の周りには、たくさんの男女が集まっている。
本体レベルが1の僕は格差の最底辺に位置していた。ちやほやされることはなく、それでいて、話の種になっている。
「男の魔法使いでレベル1って、ネタにしても酷すぎだろ」
同級生の誰かが、僕の話をしている。
ぎゃははは、という笑い声が、僕の胸に突き刺さった。
待ちに待った冒険者学校の入学式が近づいてきた。
冒険者学校は王都にあり、入学式もそこで行われる。
僕は、数日前から、王都での暮らしを始めていた。
学校に隣接されている学生寮が、王都における我が家となる。
寮を案内してくれた職員の方が、
「狭い部屋だけど我慢してね」
と言っていたけれど、村にある我が家よりも広かった。
居間と寝間が分かれており、更には浴室まである。
しかも、魔法石を使う最新の給湯器まで備わっていた。
村には老朽化の著しい大浴場しかない。雲泥の差だ。
入学式までの間、僕は部屋に引きこもっていた。
最初は王都内を散策したが、田舎者特有の迷子になり、半泣きになりながら、這々の体でどうにか帰還すると、1人で出歩くのが億劫になったのだ。
引きこもっている間は、瞑想に耽っていた。
既に、全基礎魔法の魔法レベルが、上限の999だ。
基礎スキル〈魔力強化〉のスキルレベルも、上限の999。
だから、瞑想をする意味はないのだが、癖になっていた。
ビクトル先生が村を去ってから約10年。
その間、ただの1日たりとも休むことなく、瞑想をしている。
1日10時間、来る日も、来る日も、瞑想を続けてきた。
ここまで基礎を鍛えているのは、おそらく僕くらいだ。
寮内にある自室と食堂を往来すること数日。
いよいよ入学式の日がやってきた。
◇
入学式は、退屈で気を失いかけた頃に終わった。
校長先生の話が実に長くて、魂が抜けるかと思った。
その後、クラス単位で教室へ移動した。
冒険者学校の生徒数は、1学年90人。
1クラス30人で構成されていて、全部で3クラスある。
途中で消える人が多く、全4学年の合計生徒数は、約300人しかいない。
僕が所属するのは1年3組。
隣の席に座っているクラスメート曰く、
「1組はエリート、2組・3組は凡人と分かれているんだぜ」
とのことだが、僕には全員がエリートに見えた。
「皆で簡単な自己紹介をした後、早速、授業をしましょう」
3組の担任であり、破廉恥な格好とダークブラウンのポニーテールが特徴的な、背中に大きな弓を装備した女性が切り出した。
「言い出しっぺの私からお手本として名乗りますね。
名前はミストラル。クラスはアーチャーで、レベルは110です。
あ、ここでのレベルというのは、本体レベルのことですよ」
誰かが「知ってるわ!」と突っ込むと、教室中が温かい笑いに包まれた。
僕は知らなかったのだけれど、皆に合わせて、ヘラヘラと笑っておく。
この時点で、自分は落ちこぼれだろうなぁ、と思っていた。
「ミストラル先生って彼氏いるのー?」
「やっぱり大人の女って色気がやべー!」
男子の多くが、ミストラル先生に興奮していた。
美人だし、大人の色気があるし、何より、服装の露出度が高い。
上半身に目を向けると、胸の谷間と丸出しのヘソに目が行く。
下半身に目を向けると、ショートパンツなので太ももが見える。
ミストラル先生は、静かに場が落ち着くのを待ってから、
「それでは、そこの貴方からどうぞ」
と、何食わぬ顔で自己紹介を開始させた。強い。
「俺の名は~~、クラスは~~、レベルは~~」
自己紹介が滞りなく進んでいく。
皆、ミストラル先生を真似して、名前、クラス、レベルを言う。
この場合におけるクラスとは、戦闘スタイルのこと。
剣士とか、アーチャーとか。僕で言えば魔法使いになる。
「次、武器を持っていない君、自己紹介を始めて下さい」
僕の番がやってきた。
皆の視線が僕に集まると同時に、様々な憶測が飛び交う。
武器を持っていないことについて、気になっているようだ。
僕のクラスを、拳闘士又は武闘家と、勝手に予測している。
実際は、貧しくて買えなかっただけだ。
「僕の名前はレイです」
女みたいな名前だな、というヒソヒソ声が聞こえた。
村でも何度か言われたことがあるので、気にはしない。
「クラスは……」
ここで僕は、「3組です」と、小粋なジョークを言うつもりでいた。
しかし、皆がウケるかは分からないし、世間一般の笑いがどのようなものかも分からないし、ミストラル先生のレベルに関する笑いも分からなかったので、色々と考えた結果、真面目に「魔法使いです」と答えた。
「男なのに魔法使いかよ」
「男なら前に出て戦うべきだろ」
「名前もそうだけど、クラスも女っぽいなぁ」
「服も魔法使いなのに魔法衣じゃない、ただの布キレだ」
散々な言われ様だ。
この時点で、僕は軽く泣きそうになったが、
「レベルは1です」
と言った後、場が大爆笑に包まれてしまったことから、
泣きたいという気持ちを超えて、絶望してしまった。
「実技の授業を行いますので、訓練場に移動しますよ」
全員の自己紹介が終わり、教室から移動することになった。
この時点で、既に、クラス内に格差が生まれていた。レベルが高い者の周りには、たくさんの男女が集まっている。
本体レベルが1の僕は格差の最底辺に位置していた。ちやほやされることはなく、それでいて、話の種になっている。
「男の魔法使いでレベル1って、ネタにしても酷すぎだろ」
同級生の誰かが、僕の話をしている。
ぎゃははは、という笑い声が、僕の胸に突き刺さった。
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