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009 銃火器普及計画③

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 翌日。
 再びソロで過ごす一日は始まった。
 サナ達のPTからは既に脱退している。

 昨日は夕食を済ませた後、すぐに解散となった。
 大人のドラマにありがちな「終電を逃した? ほならね……」みたいなことは起きていない。「じゃあまたね」でおしまいだ。

 起きてすぐ、レベルを確認する。
 寝ている間に42まで上がっていた。
 寝る前は40だったから、2レベルの上昇だ。

 レシピの販売効果が既に出ている。
 しかし、これはただの始まりに過ぎない。
 云うなれば前哨戦。
 加速して最高速に達するのはこれからだ。

「おい、起きろ」
「「ゴブゥ……ゴブゥ……」」

 ゴブリンズは、決まって俺よりも起きるのが遅い。
 この日もそのことに変わりなかった。
 ゴブちゃんは俺の右腕にギュッと抱き着き、いや、しがみついている。
 ゴブおは足と足の間で大の字。掛け布団には入らず、上に乗っている。

「起きろつってるだろ」

 まずは左手でゴブちゃんの額に強烈なデコピンをお見舞いする。ゴブちゃんはベッドの外に転がり落ちて、目を覚ました。
 次いで右足をバタつかせ、ゴブおを吹き飛ばす。ゴブちゃん同様、ゴブおもベッドの外に落ちたことによって起きた。
 二人は恨めし気に「ゴブゥ」と睨んでくる。ご主人様より遅くまで寝ているのが悪い。俺は悪びれることなく布団を出て、外に向かって歩き出す。

「今日は銃火器普及計画の最終仕上げだ。気合いを入れていくぞ」

 こうして、いつもと変わらぬ朝が始まった。

 ◇

 銃火器普及計画には二つの段階がある。

 第一段階は『関心』。
 銃火器という未知の武器に対して「使ってみたい」「欲しい」などと思わせること。
 昨日まで淡々とボスを倒し続けていたのは、これを達成する為だ。B級冒険者のサナという好機を経て、この段階は無事にクリアすることなった。

 第二段階は『拡散』。
 銃火器の凄さを知った者達に、その凄さを拡散してもらうこと。
 いわゆる“口コミ”と呼ばれるものだ。これも中々難しくて、「たくさん広めてね」と頼んだところで効果は薄い。とは云っても、第一段階が大成功だったので、何もしなくとも多少は広まるだろう。

 ただ、このままだと問題があった。
 前の世界で云うところの“支店”が存在していないことだ。
 現状だと、新たに銃火器を求める奴が出ても「<ロックハート>のジーク? 遠いし簡単に会えるかもわからないのでやっぱいいや」となりやすい。その為、情報の拡散に加えて、“欲しいと思うと同時に買える状態”を構築する必要があった。

 俺の予想だと今日から、遅くとも明日には好機が訪れる。
 その時、すかさず第二段階を成就させるための行動に出るつもりだ。

「さて、どうなっているかな」

 第二段階を始める時機にあるかを調べる為、<ギルド>にやってきた。
 時機が到来していないようなら、いつも通りレベル上げを行う予定だ。

「はぁ? てめぇが横殴りしてきたんだろうが!」
「お前は雑魚に<HRL>撃ってろよ!」
「あそこは俺が使ってるって言っただろうが!」

 <ギルド>は騒然としていた。
 あちらこちらで怒声が響いている。
 思った通りの展開、つまり“好機”だ。

「どうしたんだ?」

 ギャーギャー喚く者の一人に、何食わぬ顔で尋ねた。
 俺に話しかけられた男は、不機嫌そうに答える。

「ジークか。あんたの<HRL>すげー良かったぜ。でもな、駄目なんだよ。サイクロプス・ネオのリスポーン時間が長いせいでな、まともに狩れないんだ」
「なるほど。じゃあ他の敵を倒したらどうだ? <単眼砦>よりは遠いが、<HRL>で狩れて同等の報酬を貰える敵は他にもいるだろ。ウォーロックハントとかグレムリン・ボスとか」
「そういう所も先客でいっぱいさ。中には順番を決めてやろうって提案する奴もいるんだけど、俺達<冒険者>は自由気ままに生きる存在だからな。皆が皆、順番を守るわけではないし、抜け駆けする奴が出ればあっさりと破綻する」

 <ギルド>が騒がしい理由は“狩り場争い”に尽きた。
 ボスのリスポーン時間が遅いせいで、狩れない奴や抜け駆けしようとする奴が現れているのだ。
 こうなることは最初から想定済みだった。
 しかし、最初から気づいていたことを悟られるわけにはいかない。嫌われてしまうからな。
 だから、俺は「それは困ったな」と苦悶の表情を浮かべた。

「このままじゃレシピ代の10万を稼ぐなんて無理だ!」
「楽して稼げると思ったのにこのザマかよ!」
「やっぱ美味い話には皆が群がるもんだよな」

 周囲から不満の声が聞こえてくる。
 よし、やるか。

「皆! 聞いてくれ!」

 俺は<ギルド>の中央で大声を出した。
 何事かといった様子で、その場の全員がこちらを見る。

「事情は分かった! 皆、<HRL>に不満はないが、狩り場で活かすことができなくて困ってるんだろ?」
「「「そーだそーだ!」」」

 周囲の温度が再び上がる。
 沸騰する前に落ち着かせ、話を続けた。

「皆が<HRL>を使ってやりたいことはレベル上げではなく、金を稼ぐことだよな? 楽して金を稼ぐ! これに尽きるという認識で合っているか?」
「もちろんだ!」「レベルなんてどうでもいい!」

 これも予想通り。
 この世界の人間は、レベル上げに消極的だからな。
 死んだら終わりなのだから、それが普通だ。

「良かれと思ったことだったんだが、こんな事態になるとは露ほども思っていなかった。そこで、お詫びとして皆にレシピを20枚ずつ、無料で渡そうと思う!」
「「「な、なんだってーッ!?」」」
「この街では売れないかもしれないが、他所なら爆売れ間違いなしだ! 皆はこれを好きな額で売ればいい! 1枚10万で売っても、20枚なら200万と大金になる。ただ、これは俺の予想だが、もっと高値で売れるのではないかと思う。サナ曰く、相場は100万とのことだからな」

 場は再び騒然となった。
 だが、今度は誰も言い争っていない。

「<HRL>を実際に使ってみたが、あれはすげぇ代物だった。あれなら100万どころか200万でも積む奴はいるぞ!」
「他所の街ならガンガン売れるだろうし、最高に美味い話じゃねーか」
「元を取るだけなら、1枚5000でいいわけだしな」
「仮に売れなくても、無料でもらった分なら懐も痛まないぞ」

 黙っていると、ざわつきが落ち着き始めた。
 頃合いを見計らって、俺は続きを話す。

「もしも20枚以上欲しいというなら、以降は1枚1万で何枚でも売ろう」
「1万!?」「まじかよ!」「安すぎだろ……」

 大半が純粋に沸き上がる一方、疑問を投げかける者も居た。

「ジーク、あんたはどうしてそこまで安く提供してくれるんだ? 自分で売れば、一躍大富豪になれるだろ」
「そうかもしれないが、それだと皆に申し訳ないからな。俺はさ、ここの人達に恩を感じているんだ。ここの皆には幸せになってほしいんだ。これは俺の恩返しさ」

 もちろん、そんなことは毛ほども思っていない。
 受けた恩がないので、返す恩などありはしないのだ。

「ジーク……あんた、すげぇよ。俺はてっきり何か裏があるのかと思ったぜ」
「裏ってわけじゃないが、皆が広めてくれたら必然的に俺のレベルは上がりやすくなるな。でもそれだけだよ」
「金より名誉を欲するわけか。すごい英雄気質だな。いや、こんな言い方は失礼か。あんたのことだ、経験値なんてオマケみたいなものだろう」

 オマケもなにも大本命だ。
 だが、俺は話を合わせて「ははは」と笑い流した。

「そんなわけで、皆にレシピを配るよ! 値段や売り方は完全に自由だ。でも、他の人と揉めるようなことはしないでくれよ! 皆の笑顔が俺の力だからな」
「もちろんだ!」「喧嘩なんてしねぇ!」「ありがたく売らせてもらうぜ!」
「ありがとう。今日のところは、とりあえず無料分だけ配布するよ。追加で欲しくなったら、明日以降にここで声をかけてくれ。追加分は1枚1万、絶対に値上げすることはないと誓うよ」

 こうして、俺は全員にレシピを渡していった。

「ジーク。いや、ジーク神様!」
「本当にありがとう、最高だぜ」
「いつかお礼にメシでも奢らせてくれよ」
「お前程器の大きな人間はみたことねぇ!」
「国王様に褒賞を与えられる日も近いな!」

 口々に感謝の言葉を投げかけられる。
 皆の目は嬉々としており、幸福感に溢れていた。
 そんな顔を見ていると、こちらも良い気分になる。

 相手も幸せ、俺も幸せ。
 まさにWIN-WINの関係だ。

「ふぅ、これで全員だな」

 レシピの配布が終わった時、周囲に人はいなかった。
 今<ギルド>に居るのは、俺とゴブリンズ、それに受付嬢だけだ。
 昨日のレシピ販売後を超える閑散ぶり。

「あとは待つだけだな」

 第二段階『拡散』は、数の力で行う。
 レシピをばら撒くのは俺ではない。大量の<冒険者>だ。
 商魂たくましい奴は、より遠くの街で売ってくれるだろう。
 俺はただ、この場でレシピを供給しているだけでいい。
 ボタンをポチポチするだけの簡単な仕事だ。
 銃火器普及計画はもう止まらない。

「こんにちは、ジーク様。本日はクエストの受注ですか?」
「おう。トール・ネオを討伐してくるよ」

 皆が嬉々として売りに励む間、俺はレベル上げにいそしむのであった。
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