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022 ウォンの旦那
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草原を抜けて、森に入って程なく。
「この辺でいいやー。降ろしてくんろー」
レイナが馬車を止めた。
きっちりと運賃を支払い、馬車から降りる。
「この森にはモンスターが出るからなぁ」
「マジかよ。2人で大丈夫なのか?」
「大丈夫っしょ!」
「ならいいが……」
「ま、敵が出たら守ってくれよな? ラウド」
「可能な限り頑張るよ。厳しかったら石で逃げるぞ」
「おうよ!」
モンスターとの戦闘は想定していなかった。
なぜなら、今はデートの真っ最中だからだ。
デートで戦闘する可能性を考える奴がいるか?
俺の知る限り、そんな奴はレイナくらいだ。
「レイナ、武器はあるのか? 戦闘になったら」
「いんや、なんもねーなー! 主に祈るのみさ」
「それでは心許ないな」
俺は魔導銃のクロックを取り出し、レイナに渡す。
「護身用に持っておくといい」
「なんだこれー? なんなん?」
「魔導銃さ。魔力を弾丸に変換して放出する武器」
簡単に使い方を説明する。
「なるほどなー! 引き金を引けばドカンといくわけだ?」
「そういうこと」
「なー、試しに一発撃っていいか? いいよなー?」
今すぐにでも撃ちたそうなレイナ。
まぁ、一発ぐらいなら問題はないだろう。
それに、ぶっつけ本番で使うのも怖いところだ。
「いいよ。適当な木に向かって試し撃ちをしてみるんだ」
「やったぜ! そんじゃ、撃っちゃうぜー?」
レイナが、5メートル程離れた細めの木に向けて銃を構えた。
俺と違って剣を装備していない彼女は、利き手の右で銃を持っている。
目を細めて照準を定めた後、迷うことなく引き金を引いた。
バンッ!
銃声と共に弾丸が放出され、木に命中して、ポキッとへし折る。
弾丸は貫通し、さらに別の木にも傷をつけた。
「うおー! すげー! これおもしれー!」
「なかなかクールだろ? それがあればレイナも戦えるよ」
戦力は多い方がいい。
森の魔物がヘボだとしても、戦闘員が俺だけだと危険だ。
「やっべー! こんな武器があるのか! おもしれー!」
レイナが再び引き金を引く。
「お、おい、あんまり調子にのって撃ちすぎるなよ」
「大丈夫大丈夫! もうちょっと練習するだけさ!」
その後、レイナは20発もぶっ放した。
付近の木がバッキバキに折れている。
「ラウド、私、コレ気に入った!」
「お、おう。それより、レイナ……」
俺は唖然としていた。
森林破壊に勤しむ姿に――ではない。
「お前の魔力、どうなってるんだ?」
「んへー?」
レイナがピンピンしていることにだ。
俺は10発たらずで立つのも厳しい状態になった。
それが、レイナは20発以上撃っても余裕である。
額に小粒の汗すら浮かべていない。
「別に普通じゃん?」
「普通なもんかよ」
よくよく思えば、納骨堂の時だっておかしい。
なにせ1人でB1を殲滅して、B2にまで進んでいるのだから。
それも、全ての戦闘で〈ターンアンデッド〉を使ってだ。
常人なら魔力が底を突き、途中でポーションが必要になる。
それをレイナは、ポーションを使うことなく、余裕そうにしていた。
推定される魔力の量は、少なく見積もっても常人の数倍。
「桁違いの魔力量とは……すごい才能だな」
「マジー? やったね! サンキュー主よ」
もしかすると、とんでもない逸材が仲間になったのかもしれない。
◇
ウドロ村に向かう為、森の中を進んでいく俺達。
魔物が出るとのことで最初は警戒していたのだが……。
カサカサ。
「そこかぁー!」
バンッ。
「ピェェェェー」
カサカサ。
「敵かぁー!?」
バンッ
「ホゲェェェー」
レイナが無双したおかげで、出番がなかった。
少しでも茂みが揺れようなら、即座に銃をぶっ放すのだ。
左腕を俺に絡ませたまま、右手だけ使ってサクサクと倒していく。
しかもきっちり1発で仕留める腕前ときた。
「この武器楽しいー! なぁラウド、コレ、譲ってくれよー?」
「ま、まぁ、そこまで気に入ったのなら別にかまわないが」
今後は、色々と武具を譲ってもらう予定だ。
そのことを考えれば、銃の1つくらい問題なかろう。
さして躊躇することもなく、俺はクロックを譲った。
「サンキューな! ほんと良い男だねー。ますます惚れちゃうよ」
「本当に惚れているのかよ」
言葉のわりに惚れているような素振りはない。
「本気だよー? こんなにアタックしてるじゃん?」
むにっむにっ。
レイナの胸が、俺の右腕を襲う。
素晴らしい弾力に、思わず頬が緩みかける。
しかし、なぜだかユリィの顔が浮かんで、冷静になった。
「それなら嬉しいけど」
その後も、これといった問題はなかった。
稀にある変化といえば、未鑑定品を拾うくらいだ。
「ラウド、未鑑定品はいるかー?」
「いや、レイナが倒したんだし、レイナの物でいいよ」
「ほんとかー? 欲しいならくれてやるぜー?」
「かまわないさ。良い武具が出たら安く売ってくれ」
「はいよー」
そうこうしている内に、目的地であるウドロ村が見えてきた。
貧弱な木の柵によって囲まれた小さな村だ。
民家の数は20ちょっとで、他には教会と酒場があるくらいか。
酒場の前には馬車が停まっているが、御者の姿は見当たらない。
「レイナちゃんだ」
「レイナちゃんが帰ってきたぞー」
柵の内側で畑仕事していた老夫婦が、レイナに気づいて声を上げる。
「よぉ、お前ら! シスター様が男連れでご帰還だぞー! なっはっは!」
レイナが豪快に笑う。
更に、空に向けて銃を2発ぶっ放した。
「レイナちゃん!」
「無事だったんだね!」
「よかったよかった!」
「そちらの子は彼氏さんかい?」
村の爺さん婆さんが集まってくる。
若者どころか中年の姿すら見当たらない。
どうやらレイナは、この村で唯一の若者のようだ。
「おいおい一斉に話すなって、わかんねぇだろーがよぉ」
照れ笑いともとれる笑みを浮かべるレイナ。
「ところでよぉ、ウォンの旦那はまだ居るか?」
レイナが尋ねると、村民達は首を縦に振った。
「ウォンさんなら酒場に居るよ。今日になってもレイナちゃんが戻ってこなかったら村を出るって云ってたよ」
レイナが戻らなかったら村を出る?
もしかして、ウォンという人物はレイナの恋人か?
口ぶりから察するに、家族ではなさそうだが。
「そーかい、旦那は酒場に居るのか。ならちょいと失礼するぜ」
レイナが絡めていた左腕を解く。
そのまま爺さん婆さんをかきわけて、酒場の中に入っていった。
そして、次の瞬間――。
「ひぃいいいいいいいいいい!」
酒場から、ハットを被ったグラサンのおっさんが飛び出してきた。
おっさんは馬車に乗ると、大慌てで走らせる。
「どけどけぇ!」
こちらに突っ込んでくる馬車。
爺さん婆さん、それに俺は慌てて道を譲った。
「待てオラァ!」
続いて、レイナが酒場から出てきた。
レイナは馬車に銃口を向け、怒濤の勢いで連射する。
バン、バン、バン、バン、バン!
しかし、馬車には当たらなかった。
いや、おそらくわざと外したのだろう。
レイナの腕ならば当てられたはず。
「チクショー! ウォンの野郎、逃げやがった!」
こちらに来て悪態をつくレイナ。
「あのおっさんに何か因縁でもあるのか?」
「あいつだよ! 未鑑定品を買い叩いていたクソは!」
「ああ、例の商人ってあのおっさんだったのか」
レイナは未鑑定品の価値について、偽りの情報を教えられていた。
その為、彼女は鑑定することなく、未鑑定品のまま激安で譲っていたのだ。
彼女にデタラメを吹き込み、そう仕向けたのが先ほどのおっさんとのこと。
「主に仕えしシスター様をカモろうだなんて、とんだ畜生だぜあの野郎!」
「主に仕えしシスター様とは思えないセリフだけどな……」
そんなこんなで、村に入るのだった。
「この辺でいいやー。降ろしてくんろー」
レイナが馬車を止めた。
きっちりと運賃を支払い、馬車から降りる。
「この森にはモンスターが出るからなぁ」
「マジかよ。2人で大丈夫なのか?」
「大丈夫っしょ!」
「ならいいが……」
「ま、敵が出たら守ってくれよな? ラウド」
「可能な限り頑張るよ。厳しかったら石で逃げるぞ」
「おうよ!」
モンスターとの戦闘は想定していなかった。
なぜなら、今はデートの真っ最中だからだ。
デートで戦闘する可能性を考える奴がいるか?
俺の知る限り、そんな奴はレイナくらいだ。
「レイナ、武器はあるのか? 戦闘になったら」
「いんや、なんもねーなー! 主に祈るのみさ」
「それでは心許ないな」
俺は魔導銃のクロックを取り出し、レイナに渡す。
「護身用に持っておくといい」
「なんだこれー? なんなん?」
「魔導銃さ。魔力を弾丸に変換して放出する武器」
簡単に使い方を説明する。
「なるほどなー! 引き金を引けばドカンといくわけだ?」
「そういうこと」
「なー、試しに一発撃っていいか? いいよなー?」
今すぐにでも撃ちたそうなレイナ。
まぁ、一発ぐらいなら問題はないだろう。
それに、ぶっつけ本番で使うのも怖いところだ。
「いいよ。適当な木に向かって試し撃ちをしてみるんだ」
「やったぜ! そんじゃ、撃っちゃうぜー?」
レイナが、5メートル程離れた細めの木に向けて銃を構えた。
俺と違って剣を装備していない彼女は、利き手の右で銃を持っている。
目を細めて照準を定めた後、迷うことなく引き金を引いた。
バンッ!
銃声と共に弾丸が放出され、木に命中して、ポキッとへし折る。
弾丸は貫通し、さらに別の木にも傷をつけた。
「うおー! すげー! これおもしれー!」
「なかなかクールだろ? それがあればレイナも戦えるよ」
戦力は多い方がいい。
森の魔物がヘボだとしても、戦闘員が俺だけだと危険だ。
「やっべー! こんな武器があるのか! おもしれー!」
レイナが再び引き金を引く。
「お、おい、あんまり調子にのって撃ちすぎるなよ」
「大丈夫大丈夫! もうちょっと練習するだけさ!」
その後、レイナは20発もぶっ放した。
付近の木がバッキバキに折れている。
「ラウド、私、コレ気に入った!」
「お、おう。それより、レイナ……」
俺は唖然としていた。
森林破壊に勤しむ姿に――ではない。
「お前の魔力、どうなってるんだ?」
「んへー?」
レイナがピンピンしていることにだ。
俺は10発たらずで立つのも厳しい状態になった。
それが、レイナは20発以上撃っても余裕である。
額に小粒の汗すら浮かべていない。
「別に普通じゃん?」
「普通なもんかよ」
よくよく思えば、納骨堂の時だっておかしい。
なにせ1人でB1を殲滅して、B2にまで進んでいるのだから。
それも、全ての戦闘で〈ターンアンデッド〉を使ってだ。
常人なら魔力が底を突き、途中でポーションが必要になる。
それをレイナは、ポーションを使うことなく、余裕そうにしていた。
推定される魔力の量は、少なく見積もっても常人の数倍。
「桁違いの魔力量とは……すごい才能だな」
「マジー? やったね! サンキュー主よ」
もしかすると、とんでもない逸材が仲間になったのかもしれない。
◇
ウドロ村に向かう為、森の中を進んでいく俺達。
魔物が出るとのことで最初は警戒していたのだが……。
カサカサ。
「そこかぁー!」
バンッ。
「ピェェェェー」
カサカサ。
「敵かぁー!?」
バンッ
「ホゲェェェー」
レイナが無双したおかげで、出番がなかった。
少しでも茂みが揺れようなら、即座に銃をぶっ放すのだ。
左腕を俺に絡ませたまま、右手だけ使ってサクサクと倒していく。
しかもきっちり1発で仕留める腕前ときた。
「この武器楽しいー! なぁラウド、コレ、譲ってくれよー?」
「ま、まぁ、そこまで気に入ったのなら別にかまわないが」
今後は、色々と武具を譲ってもらう予定だ。
そのことを考えれば、銃の1つくらい問題なかろう。
さして躊躇することもなく、俺はクロックを譲った。
「サンキューな! ほんと良い男だねー。ますます惚れちゃうよ」
「本当に惚れているのかよ」
言葉のわりに惚れているような素振りはない。
「本気だよー? こんなにアタックしてるじゃん?」
むにっむにっ。
レイナの胸が、俺の右腕を襲う。
素晴らしい弾力に、思わず頬が緩みかける。
しかし、なぜだかユリィの顔が浮かんで、冷静になった。
「それなら嬉しいけど」
その後も、これといった問題はなかった。
稀にある変化といえば、未鑑定品を拾うくらいだ。
「ラウド、未鑑定品はいるかー?」
「いや、レイナが倒したんだし、レイナの物でいいよ」
「ほんとかー? 欲しいならくれてやるぜー?」
「かまわないさ。良い武具が出たら安く売ってくれ」
「はいよー」
そうこうしている内に、目的地であるウドロ村が見えてきた。
貧弱な木の柵によって囲まれた小さな村だ。
民家の数は20ちょっとで、他には教会と酒場があるくらいか。
酒場の前には馬車が停まっているが、御者の姿は見当たらない。
「レイナちゃんだ」
「レイナちゃんが帰ってきたぞー」
柵の内側で畑仕事していた老夫婦が、レイナに気づいて声を上げる。
「よぉ、お前ら! シスター様が男連れでご帰還だぞー! なっはっは!」
レイナが豪快に笑う。
更に、空に向けて銃を2発ぶっ放した。
「レイナちゃん!」
「無事だったんだね!」
「よかったよかった!」
「そちらの子は彼氏さんかい?」
村の爺さん婆さんが集まってくる。
若者どころか中年の姿すら見当たらない。
どうやらレイナは、この村で唯一の若者のようだ。
「おいおい一斉に話すなって、わかんねぇだろーがよぉ」
照れ笑いともとれる笑みを浮かべるレイナ。
「ところでよぉ、ウォンの旦那はまだ居るか?」
レイナが尋ねると、村民達は首を縦に振った。
「ウォンさんなら酒場に居るよ。今日になってもレイナちゃんが戻ってこなかったら村を出るって云ってたよ」
レイナが戻らなかったら村を出る?
もしかして、ウォンという人物はレイナの恋人か?
口ぶりから察するに、家族ではなさそうだが。
「そーかい、旦那は酒場に居るのか。ならちょいと失礼するぜ」
レイナが絡めていた左腕を解く。
そのまま爺さん婆さんをかきわけて、酒場の中に入っていった。
そして、次の瞬間――。
「ひぃいいいいいいいいいい!」
酒場から、ハットを被ったグラサンのおっさんが飛び出してきた。
おっさんは馬車に乗ると、大慌てで走らせる。
「どけどけぇ!」
こちらに突っ込んでくる馬車。
爺さん婆さん、それに俺は慌てて道を譲った。
「待てオラァ!」
続いて、レイナが酒場から出てきた。
レイナは馬車に銃口を向け、怒濤の勢いで連射する。
バン、バン、バン、バン、バン!
しかし、馬車には当たらなかった。
いや、おそらくわざと外したのだろう。
レイナの腕ならば当てられたはず。
「チクショー! ウォンの野郎、逃げやがった!」
こちらに来て悪態をつくレイナ。
「あのおっさんに何か因縁でもあるのか?」
「あいつだよ! 未鑑定品を買い叩いていたクソは!」
「ああ、例の商人ってあのおっさんだったのか」
レイナは未鑑定品の価値について、偽りの情報を教えられていた。
その為、彼女は鑑定することなく、未鑑定品のまま激安で譲っていたのだ。
彼女にデタラメを吹き込み、そう仕向けたのが先ほどのおっさんとのこと。
「主に仕えしシスター様をカモろうだなんて、とんだ畜生だぜあの野郎!」
「主に仕えしシスター様とは思えないセリフだけどな……」
そんなこんなで、村に入るのだった。
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