3 / 16
第003話 奴隷の解放
しおりを挟む
一定の速度でテクテクと道なりに進んでいた馬車が、いよいよ俺達の前までやってきた。二頭の馬からなる絵に描いたような馬車で、御者を務めるのは小太りで脂ぎっしゅなおっさんだ。荷台には大量の木箱――――ではなく、女の子が積まれていた。
女の子は日本だと幼稚園に通っていそうな年頃の幼女であり、驚いたことに猫みたいな耳と尻尾を生やしている。髪は俺と同じ黒色だし、猫耳も黒色だが、耳から生える毛はどういうわけか金色だ。
幼女に対する驚きは、猫耳と尻尾だけではない。
鉄の手枷と首枷が付けられているのだ。それらは鎖で連結していた。当然ながら、幼女の表情はよろしくない。死んだ魚のような目をしている。罪人に対するかのような惨たらしい仕打ちだ。俺は悲しい気持ちになった。
「君たち、こんなところで何をしている?」
おっさんが馬を止めて話しかけてきた。
怪訝そうな様子ではあるけれど、敵意は感じられない。
「俺達は」
俺はそこで口を閉ざした。
地球から転移してきた、などと言えばどうなるだろうか。
きっと、「頭のイカれた野郎だ!」と思われるに違いない。
返答に悩んだ結果、「見ての通りさ」とはぐらかした。
「家? こんな辺鄙な場所に住んでいるのか」
「そうだけど、そっちは何をしているんだ? 荷台の幼女に対する仕打ちはあんまりだろう。可哀想じゃないか」
おっさんが「可哀想?」と鼻で笑う。
「こいつは奴隷さ。君は奴隷を見たことがないのか?」
「ないよ。この国には奴隷制度が存在しているんだな」
「何を言っている? 奴隷なんぞどこの国でもあるだろう」
女神の言う通り、日本より物騒な国みたいだ。
「でもさ、やっぱり幼女を奴隷として扱うなんて酷いと思うよ、俺は」
「馬鹿なことを言うな。この年頃の女だからこそ、奴隷としての価値があるのではないか。奴隷商として、これほどの上物を扱えることを誇りに思うくらいだ」
おっさんが「それにしても」と話を続ける。
「えらく世間知らずのようだが、どこの田舎に住んでいるんだ?」
この時点で、俺のイライラは限界に達していた。
奴隷という制度に吐き気がするし、それを平然と売る神経も理解できない。
それになにより、おっさんの見下した態度が癪に障る。
「俺の故郷は岡山だ。田舎じゃねぇよ」
「オカヤマ? そんな村、聞いたことがないぞ」
「村じゃねぇ。岡山は大都会だ」
俺は視線をアリシアに向けた。
我が大都会の岡山を村扱いしたおっさんは許さない。
「アリシア、命令だ。こいつをぶっとばせ」
「かしこまりました、マスター」
「へっ? いや、ちょっ」
慌てるおっさんに、アリシアの右ストレートが炸裂する。
おっさんは「あんぎゃああ」と叫びながら吹き飛んだ。
「ぐ、ぐぐぐっ……」
派手に草原を転んだおっさんは、立ち上がると唾を吐く。
唾は血で真っ赤に染まっていた。中々に痛そうだ。
「ど、奴隷商人にこんなことをしてタダで済むと思うなよ!」
「岡山を田舎扱いして生きて帰れるだけありがたいと思えよ!」
おっさんは「チクショー!」と叫びながら、前方に走っていった。
「何が奴隷だ、気持ち悪い。反吐が出るぜ」
俺は馬車の荷台に上がり、猫耳幼女を抱えた。
その状態で、荷台からひょいっと飛び降りる。
「俺の言葉は分かるか?」
幼女は静かに頷いた。
「言葉、話せるか?」
「は、はな、話せます」
「オーケー、立てるか?」
幼女が「はい」と答えたので、ゆっくりと立たせる。
それから、アリシアに命令して手枷と首枷を破壊させた。
「凄まじい力だな、アリシア」
「マスターのおかげでございます」
驚いたことに、アリシアは指の力で枷を千切ったのだ。
手枷も、首枷も、指で摘まんで左右に引っ張っただけ。
流石は1億CPだ。凄まじい怪力である。
奴隷商人のおっさんが死ななかったのはある種の奇跡だ。いや、アリシアが手加減したに違いない。本気で殴っていれば、アソパソマンみたいに顔面がぴよーんと飛んで、失神しそうな程にグロテスクな展開が待っていたはずだ。
「俺はアリシア、こっちの女騎士はアリシアという。君の名は?」
「私はリアと申します。猫の獣人で、年は5歳です。ご、ご主人様……」
リアの口調は半ば棒読みだった。
奴隷商人からセリフを覚えさせられたのだろう。
何がご主人様だ。
「リア、俺達はご主人様ではない。それに君はもう奴隷ではない」
「えっ?」
「奴隷商人はもう消えた。これで君は自由の身だ。好きに生きるがよい」
てっきり「やったー! ありがとー!」と大喜びするかと思った。
ところがどっこい、実際には「…………」と沈黙している。
「う、嬉しくないのか?」
もしかして、解放したのはよろしくなかったのだろうか?
見るからに死んだ魚の目をしていたが、それがこの子にとっては正常であり、解放されることを願っていなかった、という可能性もありうる。もしもそうであれば、俺はとんでもなく悪いことをしてしまった。ここが日本ではないというのに、日本の常識で判断してしまったわけだから。
「いえ、すごく嬉しいです。ただ、突然のこと過ぎて……」
リアの返事に安堵する。
よかった、悪いことはしていなかったようだ。
「それに、今後はどうやって生きていけば……」
「お家はないのか?」
「私は生まれた頃から奴隷でした。帰るべき家はありません」
「そうなのか。親とか友達もいないのか?」
「両親は私を産んですぐに売られたと聞いています。友達はいません」
親も奴隷だったのか。
想像もつかないような悲しい話だ。
よし、こうなったら――。
「それならば、リア。もしも君がよければ、俺達と一緒にここで暮らさないか?」
「えっ?」
「見ての通り、そこに家を建てた。俺達は今日からここで暮らそうと思っている。君のベストプレイスが見つかるまでの間、俺達と一緒に過ごすというのはどうだろう?」
リアがきょとんとして、目をパチクリさせる。
静かにゆらゆらと揺れていた黒色の尻尾が、ピタリと止まった。
「よ、よろしいのですか?」
「もちろん。俺達は君のご主人様ではないから、一切の束縛をしない。どこかへ行きたくなったら勝手に行けばいいさ。ただ、一緒に過ごすのであれば、素材集めとかは手伝ってもらうよ。細かいことは後で説明するけれど、俺にはクラフトポイントっていうのが必要だからね」
リアの目に光が灯る。
死んだ魚の目から、燦然と輝く目に変わった。
「ありがとうございます! 不束者ですが、どうぞよろしくお願いします! ごしゅ――リュート様! アリシア様!」
アリシアが「よろしくお願いしますね、リアさん」と返す。
彼女が俺以外の人間と話せることを知り、俺はそこそこ驚いた。
「こちらこそよろしくな、リア」
アリシアに続いて、俺も言った。
なんとなく気が向いたので、リアの頭を撫でておく。
彼女は幸せそうな笑みを浮かべ、甘えた声で「にゃぁ」と鳴いた。
女の子は日本だと幼稚園に通っていそうな年頃の幼女であり、驚いたことに猫みたいな耳と尻尾を生やしている。髪は俺と同じ黒色だし、猫耳も黒色だが、耳から生える毛はどういうわけか金色だ。
幼女に対する驚きは、猫耳と尻尾だけではない。
鉄の手枷と首枷が付けられているのだ。それらは鎖で連結していた。当然ながら、幼女の表情はよろしくない。死んだ魚のような目をしている。罪人に対するかのような惨たらしい仕打ちだ。俺は悲しい気持ちになった。
「君たち、こんなところで何をしている?」
おっさんが馬を止めて話しかけてきた。
怪訝そうな様子ではあるけれど、敵意は感じられない。
「俺達は」
俺はそこで口を閉ざした。
地球から転移してきた、などと言えばどうなるだろうか。
きっと、「頭のイカれた野郎だ!」と思われるに違いない。
返答に悩んだ結果、「見ての通りさ」とはぐらかした。
「家? こんな辺鄙な場所に住んでいるのか」
「そうだけど、そっちは何をしているんだ? 荷台の幼女に対する仕打ちはあんまりだろう。可哀想じゃないか」
おっさんが「可哀想?」と鼻で笑う。
「こいつは奴隷さ。君は奴隷を見たことがないのか?」
「ないよ。この国には奴隷制度が存在しているんだな」
「何を言っている? 奴隷なんぞどこの国でもあるだろう」
女神の言う通り、日本より物騒な国みたいだ。
「でもさ、やっぱり幼女を奴隷として扱うなんて酷いと思うよ、俺は」
「馬鹿なことを言うな。この年頃の女だからこそ、奴隷としての価値があるのではないか。奴隷商として、これほどの上物を扱えることを誇りに思うくらいだ」
おっさんが「それにしても」と話を続ける。
「えらく世間知らずのようだが、どこの田舎に住んでいるんだ?」
この時点で、俺のイライラは限界に達していた。
奴隷という制度に吐き気がするし、それを平然と売る神経も理解できない。
それになにより、おっさんの見下した態度が癪に障る。
「俺の故郷は岡山だ。田舎じゃねぇよ」
「オカヤマ? そんな村、聞いたことがないぞ」
「村じゃねぇ。岡山は大都会だ」
俺は視線をアリシアに向けた。
我が大都会の岡山を村扱いしたおっさんは許さない。
「アリシア、命令だ。こいつをぶっとばせ」
「かしこまりました、マスター」
「へっ? いや、ちょっ」
慌てるおっさんに、アリシアの右ストレートが炸裂する。
おっさんは「あんぎゃああ」と叫びながら吹き飛んだ。
「ぐ、ぐぐぐっ……」
派手に草原を転んだおっさんは、立ち上がると唾を吐く。
唾は血で真っ赤に染まっていた。中々に痛そうだ。
「ど、奴隷商人にこんなことをしてタダで済むと思うなよ!」
「岡山を田舎扱いして生きて帰れるだけありがたいと思えよ!」
おっさんは「チクショー!」と叫びながら、前方に走っていった。
「何が奴隷だ、気持ち悪い。反吐が出るぜ」
俺は馬車の荷台に上がり、猫耳幼女を抱えた。
その状態で、荷台からひょいっと飛び降りる。
「俺の言葉は分かるか?」
幼女は静かに頷いた。
「言葉、話せるか?」
「は、はな、話せます」
「オーケー、立てるか?」
幼女が「はい」と答えたので、ゆっくりと立たせる。
それから、アリシアに命令して手枷と首枷を破壊させた。
「凄まじい力だな、アリシア」
「マスターのおかげでございます」
驚いたことに、アリシアは指の力で枷を千切ったのだ。
手枷も、首枷も、指で摘まんで左右に引っ張っただけ。
流石は1億CPだ。凄まじい怪力である。
奴隷商人のおっさんが死ななかったのはある種の奇跡だ。いや、アリシアが手加減したに違いない。本気で殴っていれば、アソパソマンみたいに顔面がぴよーんと飛んで、失神しそうな程にグロテスクな展開が待っていたはずだ。
「俺はアリシア、こっちの女騎士はアリシアという。君の名は?」
「私はリアと申します。猫の獣人で、年は5歳です。ご、ご主人様……」
リアの口調は半ば棒読みだった。
奴隷商人からセリフを覚えさせられたのだろう。
何がご主人様だ。
「リア、俺達はご主人様ではない。それに君はもう奴隷ではない」
「えっ?」
「奴隷商人はもう消えた。これで君は自由の身だ。好きに生きるがよい」
てっきり「やったー! ありがとー!」と大喜びするかと思った。
ところがどっこい、実際には「…………」と沈黙している。
「う、嬉しくないのか?」
もしかして、解放したのはよろしくなかったのだろうか?
見るからに死んだ魚の目をしていたが、それがこの子にとっては正常であり、解放されることを願っていなかった、という可能性もありうる。もしもそうであれば、俺はとんでもなく悪いことをしてしまった。ここが日本ではないというのに、日本の常識で判断してしまったわけだから。
「いえ、すごく嬉しいです。ただ、突然のこと過ぎて……」
リアの返事に安堵する。
よかった、悪いことはしていなかったようだ。
「それに、今後はどうやって生きていけば……」
「お家はないのか?」
「私は生まれた頃から奴隷でした。帰るべき家はありません」
「そうなのか。親とか友達もいないのか?」
「両親は私を産んですぐに売られたと聞いています。友達はいません」
親も奴隷だったのか。
想像もつかないような悲しい話だ。
よし、こうなったら――。
「それならば、リア。もしも君がよければ、俺達と一緒にここで暮らさないか?」
「えっ?」
「見ての通り、そこに家を建てた。俺達は今日からここで暮らそうと思っている。君のベストプレイスが見つかるまでの間、俺達と一緒に過ごすというのはどうだろう?」
リアがきょとんとして、目をパチクリさせる。
静かにゆらゆらと揺れていた黒色の尻尾が、ピタリと止まった。
「よ、よろしいのですか?」
「もちろん。俺達は君のご主人様ではないから、一切の束縛をしない。どこかへ行きたくなったら勝手に行けばいいさ。ただ、一緒に過ごすのであれば、素材集めとかは手伝ってもらうよ。細かいことは後で説明するけれど、俺にはクラフトポイントっていうのが必要だからね」
リアの目に光が灯る。
死んだ魚の目から、燦然と輝く目に変わった。
「ありがとうございます! 不束者ですが、どうぞよろしくお願いします! ごしゅ――リュート様! アリシア様!」
アリシアが「よろしくお願いしますね、リアさん」と返す。
彼女が俺以外の人間と話せることを知り、俺はそこそこ驚いた。
「こちらこそよろしくな、リア」
アリシアに続いて、俺も言った。
なんとなく気が向いたので、リアの頭を撫でておく。
彼女は幸せそうな笑みを浮かべ、甘えた声で「にゃぁ」と鳴いた。
0
お気に入りに追加
282
あなたにおすすめの小説
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
【完結】【勇者】の称号が無かった美少年は王宮を追放されたのでのんびり異世界を謳歌する
雪雪ノ雪
ファンタジー
ある日、突然学校にいた人全員が【勇者】として召喚された。
その召喚に巻き込まれた少年柊茜は、1人だけ【勇者】の称号がなかった。
代わりにあったのは【ラグナロク】という【固有exスキル】。
それを見た柊茜は
「あー....このスキルのせいで【勇者】の称号がなかったのかー。まぁ、ス・ラ・イ・厶・に【勇者】って称号とか合わないからなぁ…」
【勇者】の称号が無かった柊茜は、王宮を追放されてしまう。
追放されてしまった柊茜は、特に慌てる事もなくのんびり異世界を謳歌する..........たぶん…....
主人公は男の娘です 基本主人公が自分を表す時は「私」と表現します
若返ったおっさん、第2の人生は異世界無双
たまゆら
ファンタジー
事故で死んだネトゲ廃人のおっさん主人公が、ネトゲと酷似した異世界に転移。
ゲームの知識を活かして成り上がります。
圧倒的効率で金を稼ぎ、レベルを上げ、無双します。
クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~
いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。
他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。
「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。
しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。
1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化!
自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働!
「転移者が世界を良くする?」
「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」
追放された少年の第2の人生が、始まる――!
※本作品は他サイト様でも掲載中です。
異世界翻訳者の想定外な日々 ~静かに読書生活を送る筈が何故か家がハーレム化し金持ちになったあげく黒覆面の最強怪傑となってしまった~
於田縫紀
ファンタジー
図書館の奥である本に出合った時、俺は思い出す。『そうだ、俺はかつて日本人だった』と。
その本をつい翻訳してしまった事がきっかけで俺の人生設計は狂い始める。気がつけば美少女3人に囲まれつつ仕事に追われる毎日。そして時々俺は悩む。本当に俺はこんな暮らしをしてていいのだろうかと。ハーレム状態なのだろうか。単に便利に使われているだけなのだろうかと。
大和型戦艦、異世界に転移する。
焼飯学生
ファンタジー
第二次世界大戦が起きなかった世界。大日本帝国は仮想敵国を定め、軍事力を中心に強化を行っていた。ある日、大日本帝国海軍は、大和型戦艦四隻による大規模な演習と言う名目で、太平洋沖合にて、演習を行うことに決定。大和、武蔵、信濃、紀伊の四隻は、横須賀海軍基地で補給したのち出港。しかし、移動の途中で濃霧が発生し、レーダーやソナーが使えなくなり、更に信濃と紀伊とは通信が途絶してしまう。孤立した大和と武蔵は濃霧を突き進み、太平洋にはないはずの、未知の島に辿り着いた。
※ この作品は私が書きたいと思い、書き進めている作品です。文章がおかしかったり、不明瞭な点、あるいは不快な思いをさせてしまう可能性がございます。できる限りそのような事態が起こらないよう気をつけていますが、何卒ご了承賜りますよう、お願い申し上げます。
王宮で汚職を告発したら逆に指名手配されて殺されかけたけど、たまたま出会ったメイドロボに転生者の技術力を借りて反撃します
有賀冬馬
ファンタジー
王国貴族ヘンリー・レンは大臣と宰相の汚職を告発したが、逆に濡れ衣を着せられてしまい、追われる身になってしまう。
妻は宰相側に寝返り、ヘンリーは女性不信になってしまう。
さらに差し向けられた追手によって左腕切断、毒、呪い状態という満身創痍で、命からがら雪山に逃げ込む。
そこで力尽き、倒れたヘンリーを助けたのは、奇妙なメイド型アンドロイドだった。
そのアンドロイドは、かつて大賢者と呼ばれた転生者の技術で作られたメイドロボだったのだ。
現代知識チートと魔法の融合技術で作られた義手を与えられたヘンリーが、独立勢力となって王国の悪を蹴散らしていく!
異世界最弱のニート様 敵は異世界最強の勇者様? 俺 死亡フラグ回避するために棚ぼた勇者めざします!
風まかせ三十郎
ファンタジー
俺、神能秀一、二十歳。職業ニート。いや、実はね、親が金持ちなのをいいことに、まだ誰も目指したことのない”ニート王”となるべく、毎日ネトゲに勤しんでたんだけど、ある日、息抜きに散歩してたら事故に巻き込まれて、呆気なく昇天しちゃったんだ。でも死者の魂を浄化するという煉獄で女神様と遭遇して……。ニート王としての傍若無人な振る舞いが彼女の怒りを買い、とうとうスキルをひとつも与えられることなく、異世界へ転生させられちゃったんだ。異世界って、けっこう過酷でしょ? さあ、どうする、俺? 親の世話になれない以上、やはり普通に就職するしか手はねえのか? 冗談じゃねえぞ! しょうがねえ、こうなったら園児の頃の憧れの職業、勇者でも目指してみっか!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる