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020 避難者と野宿(後編)
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右手に森を見ながら迂回することしばらく。
左前方に林が見えてきた。
それほど大きくない林で、モンスターも出現しない。
「あそこで食材を調達するぞ」
「はいなのー♪」
林に侵入する。
ここの木はどれも細く感じた。
栄養不足じゃないのかと思えるほどだ。
「お猿さんがいるなの!」
「あっちにはフクロウが居るゴブ!」
林には様々な小動物が生息している。
どれも見ていて可愛く、癒される存在だ。
ザ・自然といった感じ。
「猿を丸焼きにして食べるゴブ?」
「ゴブちゃん! 駄目なの!」
ネネイにピシャリと注意されるゴブちゃん。
頭をポリポリ掻きながら「ごめんゴブ」とペコリ。
それを笑顔で許した後、ネネイは俺に言った。
「お猿さんを、食べるなの?」
まるで質問になっていない。
目が「そんなことをしたら許さん」と言っているのだ。
俺は「お猿さんは食べないよ」と笑顔で答えた。
「そろそろ見えてくるはず――おっ、噂をすればあったぞ」
やってきたのは湖だ。
林の中にポツンとある湖。
色は綺麗なエメラルドグリーン。
陽光を反射して燦然と輝いている。
その湖には、様々な魚が泳いでいた。
「うわぁ、すごく綺麗ですね」
「お魚さんがたくさん泳いでいるなの」
「水浴びしたいゴブーッ!」
三人が声を弾ませた。
水辺に駆け寄り、口を開けて覗き込んでいる。
「ここで釣りをするぞ」
「それが晩御飯になるゴブ?」
「そうだ」
「やったーゴブ!」
「お魚さんなのー♪」
ネネイとゴブちゃんが大喜び。
一方、エリザの表情は浮かない。
「私、釣りをしたことがなくて……」
「教えてあげるよ」
「いいのですか?」
「かまわん」
「ありがとうございます、フリード様」
エリザの表情もパッと明るくなった。
今日の晩御飯はここで釣った魚だ。
釣れたものによって、作る料理は異なる。
まぁ、なんだって問題はない。
料理人のスキルで、自動的に調理されるからね。
「ボートと人数分の釣り竿を用意するよ」
「よろしくお願いします」
エリザが頭をペコリ。
残りの二人は湖に夢中だ。
やれやれ。
まずはボートから作る。
職業を木工師に変え、スキルをポチッとな。
『木工師のレベルが14に上がりました』
完成と共にレベルアップ。
次に鍛冶屋へ職業を切り替える。
同じ要領で釣り竿を作る為、ポチッとな。
『鍛冶屋のレベルが6に上がりました』
これまたレベルアップ。
これで、釣りの準備は完了だ。
「ボートを出すから二人とも離れて」
「はいなのー」
「ゴブーッ!」
インベントリからボートを展開する。
湖の上にポンッと木のボートが現れた。
四人で利用するので、少し大きめに作ってある。
「さぁ、乗ってくれ」
ボートの端を手で押さえ、三人に搭乗を促す。
最初にゴブちゃんが「ゴブーッ!」と乗った。
次いでエリザが「失礼します」と続く。
最後にネネイ……なのだが。
「ネネイ、どうした?」
「こ、怖いなの」
「湖の上を移動するのが怖いのか?」
「違うなの、乗るのが怖いなの」
昔、祖母がエスカレーターに苦戦していた。
最初の一歩を踏み出すタイミングが分からない、と。
今のネネイもそんな感じなのだろうか。
「じゃあ、俺が乗せてやるよ」
「ふぇぇぇ?」
ボートから手を離し、ネネイを抱える。
「ネネイ、ずるいゴブー!」
「まぁまぁ、ゴブちゃんも後で抱っこしてあげるよ」
「絶対ゴブ!」
「おうおう」
適当にゴブちゃんをなだめ、すかさずボートに乗った。
その後、ネネイをちょこんと座らせる。
「ありがとーなの、おとーさん!」
「おうおう、もう怖くないか?」
「怖くないなのー♪」
ネネイがニッコリと微笑む。
よしよし、これで問題は解決だ。
「動かすぜ」
声をかけてから、湖の真ん中に向けて動かした。
「おとーさん、その棒は何なの?」
「オールだよ。こいつで舟を動かしているのさ」
「すごいなの! おとーさんは流石なの!」
オールを漕ぐ俺に、ネネイがもたれてくる。
そして、ニィっと白い歯を見せて笑った。
「ここらでいいか」
快適に進み、適当な場所でストップ。
続いて、インベントリから釣り竿を取り出した。
それを皆に渡した後、エリザに言う。
「今から釣り方を教えるよ」
「ありがとうございます、フリード様」
エリザが微笑む。
妙に神秘的な雰囲気が感じられた。
湖が陽光を反射し、照らしているからだろう。
「おとーさん、ネネイにも釣り方を教えてなの」
「ゴブも教えて欲しいゴブー!」
「何言ってんだよ。二人には前に教えただろ」
「忘れちゃったなのー♪」
「忘れたゴブー♪」
「はぁ……」
出たな、甘えん坊コンビ!
やれやれ、俺は苦笑いを浮かべた。
「じゃあ皆に教えるからよく見ててね」
「はーいなの」
「ゴブーッ」
「よろしくお願いします」
釣り方を簡単に説明する。
エリザが理解したことを確認すると、釣りを始めた。
◇
約二時間、まったりと釣りを楽しんだ。
その結果、なかなか良い塩梅に食材が集まった。
俺は「よしよし」と満足気味。
「二種類しか釣れなかったゴブ」
「もっとたくさんのお魚さんを釣りたかったなの」
一方、二人は不満そうだ。
釣れた数は多いが、種類は少なかった。
テナガエビとアユの二種類のみ。
しかし、どちらも調理可能な食材だ。
何の問題もない。
たらふく食べられるだけ御の字さ。
ボートから降りると、足早に林を出た。
そのまま草原の真ん中まで移動する。
「ここらでテントを作ろうか」
「わかりました」
エリザがリュックからテントを取り出す。
本人の言った通り、テントは二個あった。
一つのテントに三人は入れそうな大きさ。
「今すぐ組み立てますね」
エリザがテントを立てようとする。
すぐさま「待て」とストップをかけた。
「そんな面倒くさい作業をする必要はない。任せろ」
俺はテントを手に持ち、インベントリに収納した。
その後、すぐさまインベントリから外に展開する。
すると――。
「わお、なの!」
ポンッと完成したテントが設置された。
適度な間隔を開け、横に並んでいる。
冒険者にかかれば、設置など容易いものだ。
ちまちま手作業で組み立てる必要などない。
「すごい……流石です、フリード様」
エリザがうっとりした目を向けてくる。
俺は「造作もないことだよ」と軽く流した。
テントが出来たので、次は食事の準備に移る。
木工師に切り替え、すぐさまテーブル席を作成。
ネネイとゴブちゃんに配慮して、脚は低めに設定。
完成したテーブル席をテントの前に展開する。
「おとーさん、凄いなの!」
「これが、フリード様のお力……」
ネネイとエリザが目を輝かせている。
ゴブちゃんは、ゴブゴブと空腹を訴えていた。
「もうお腹ペコペコゴブーッ!」
「待て待て、今用意するからな」
最後に料理だ。
でもその前に、食器を用意しないとね。
テーブルの四隅に、人数分の取り皿を設置する。
その後、中央に大皿を二つ置いた。
調理する為、職業を料理人に切り替える。
まずはテナガエビからだ。
作れる料理はいくつかある。
その中から、パッと目についたものを選んだ。
料理には興味がないので適当さ。
「出すぞー、それ!」
そう言って展開したのは、テナガエビの素揚げだ。
綺麗な赤色にこんがりと仕上がっている。
大皿の一つが、山盛りのテナガエビで埋め尽くされた。
「美味しそうなの♪」
「食べるゴブーッ!」
「待て、アユがまだだ」
「ワクワクなのー」
次にアユの調理を開始する。
これまた何も考えず、適当に選択。
完成すると、大皿の上に展開した。
「串焼きなのー♪」
「正確には塩焼きだけどね」
作ったのはアユの塩焼きだ。
口から尾にかけて、木の串が刺さっている。
「これで準備完了」
「食べるゴブ! 食べるゴブ!」
ゴブちゃんが急かしてくる。
よほど空腹のようだ。
やれやれ。
「「「「いただきます」」」」
料理が揃ったので食べ始める。
素揚げと塩焼き、どちらも手掴みだ。
出来立てだからか、思ったよりも熱かった。
「あちち、なの」
ネネイがテナガエビを取ろうとして諦める。
俺は「フォークか箸を作ろうか?」と提案した。
ネネイは悩みながら、視線をゴブちゃんに移す。
「ゴブブのブー! ゴブブのブー!」
ゴブちゃんは満面な笑みでバリバリ食べていた。
テナガエビを一口でペロリと平らげる。
さらに、今度はすかさずアユをペロリ。
どちらも気に入ったみたいで、幸せそうだ。
「大丈夫なの、おとーさん!」
ゴブちゃんに負けじと、ネネイがテナガエビを掴む。
しかし、すぐに「あちちなの」と表情を歪めた。
何を勝手に張り合っているんだ、と俺は苦笑い。
ネネイは妙に負けず嫌いなところがある。
「「「「ごちそうさまでした」」」」
楽しい食事が終了する。
俺を含め、全員が料理に満足していた。
やっぱり、自分で調達した食材で作る料理は格別だ。
「お月様が綺麗なの♪」
「野宿ならではの楽しみだな」
夕日が沈み、夜空が訪れていた。
月と無数の星が出ている。
どうやら今日は満月らしい。
くっきりと綺麗な月が見えた。
月光が周囲を淡く照らしている。
「さて、後は寝るだけだが……」
問題はここからだ。
二つのテントにどう別れるか。
理想は、一つ目に俺とネネイ又はゴブちゃん。
そして二つ目にエリザと残った一人だ。
背丈を考慮すると、それが快適である。
しかし――。
「ネネイはおとーさんと一緒がいいなの!」
「ゴブもフリードと一緒がいいゴブ!」
現実はこうなってしまう。
二人とも俺と一緒がいいとわめくのだ。
さて、どうやって決めようか。
「ネネイ、ここは譲るゴブ」
「嫌なの。おとーさんと一緒がいいなの」
「ゴブブ……!」
二人はバチバチと火花を散らしている。
やれやれ、仕方がない。
「決めた。二人は同じテントで寝るんだ。俺はもう一つのテントを使う」
「そ、そんな、酷いゴブ! フリード、酷いゴブ!」
「ネネイ、おとーさんと一緒がいいなの!」
「だって、一方とだけ一緒に寝たら、あとあと問題になりそうじゃん」
二人が押し黙る。
俺の発言に納得したのだろう。
「フリード様、私は一人でも別に問題ありませんよ」
「いやいや、PTメンバーにそんな寂しい思いはさせないさ」
「まぁ……! あ、ありがとうございます!」
エリザが顔を赤らめて頭をペコリと下げる。
意識していなかったが、クールなセリフになったようだ。
なんだか俺まで恥ずかしくなってきたよ。
「そんなわけで、二人で仲良く寝るように」
「分かったなの」
「仕方ないゴブ」
二人はしょげながらも同意した。
しかし、その数秒後にはケロッと復活。
「テントに入ろうなの、ゴブちゃん!」
「ゴブーッ! ワクワクゴブーッ!」
手を繋ぎ、仲良くテントに消えていった。
五歳児のカップルだな、と二人の背中を見て微笑む。
「それじゃ、俺達もテントに」
「あの、その前に、お礼のむふふんをさせていただけませんか?」
「え、お礼のむふふんだって?」
「はい」
エリザが恥ずかしそうに俺の腕を掴む。
さらに、掴んだ腕を胸に押し当て、上目遣いで見てくる。
それだけで、俺の心臓は激しく鼓動し、動揺し、高揚した。
「まだ村に着いてないし、移住の話も終わってないよ?」
「分かっております。ただ、タイミングは今が最適かと思いまして」
「まぁ、後は休むだけだしな」
「はい。それに、村に着いた後、どうなるかもわかりませんから」
「それもそうだな」
エリザの立場を思うと、確かに今が最適だ。
明日は移住の可否に関わらず忙しくなるからな。
許可されれば、移住に向けて慌ただしくなるだろう。
逆に拒否されれば、その足で別の村を探すことになる。
のんびりむふふんをする時間はないわけだ。
出来れば任務完了後に楽しみたかったが、まぁいいだろう。
「オーケー、むふふんを受け入れよう」
「ありがとうございます、フリード様」
「気にするな、事情が事情だからな」
エリザの頬を軽く撫でる。
それだけで、エリザの表情が恍惚とした。
「しばし待たれよ」
エリザに微笑みかけた後、ネネイ達のテントを開ける。
「二人とも、テントの中で大人しく過ごしていなさい」
「はいなの」
「ゴブッ!」
一応言ったが、言う必要はなかったかもしれない。
二人は既に寝る体勢に入っていた。
仲良く手を繋ぎ、仰向けに寝ていたのだ。
「準備が出来たぞ、エリザ」
「はい、ではテントの中へ」
「いや、場所を移そう。ここは二人に近すぎる」
「わかりました、どこがよろしいでしょうか?」
「そうだな――」
ということで、林にやってきた。
湖のすぐ傍だ。
天より降り注ぐ月光を、湖が反射している。
おかげで、湖の周辺だけほんのり明るかった。
「ここでいいだろう」
「わかりました、では」
「待て。まずは楽しませろ」
エリザの両肩に手を添え、唇を重ねる。
そのままゆっくりと押し、エリザを木にもたれさせた。
「フリード様、私、恥ずかしゅう……」
「よきかな、よきかな、たまらんがな」
エリザの首に唇を当てる。
舌を出し、チロチロと舐め上げていく。
「あっ、フ、フリード様、あぅ」
エリザの息遣いが荒くなっていく。
顔も紅潮していて、熱を帯びている。
その可愛らしい反応が、俺の心を昂らせた。
「フリード様、んっ」
エリザの唇を塞ぐ濃厚な接吻。
胸で彼女の身体を木に押し付けながら行う。
舌はしつこいくらいにねっとりと絡ませた。
更に、掌を使いってスベスベの肌を堪能する。
ドレスを捲し上げ、太腿を撫でた。
「もっと楽しみたいが、そろそろむふふんに入ろうか」
「は、はい……はぁ……はぁ……」
あまり遅いと、二人が心配する。
だから、そう長くはお楽しみできない。
「最後に、その綺麗なドレスを剥ぎ取らせてくれないか?」
「か、かまいませんが、他に着るものが……」
「同じ物を作ってやるよ」
上品な黒のドレス。
それを全力で剥ぎ取る。
否、正確には引き裂いた。
「芸術とすら呼べる素晴らしい身体だな」
「そう言っていただけると、エリザは嬉しいです」
エリザが恥ずかしそうに俯く。
「むふふんはあちらでしようか」
俺は湖上に泊まっているボートを指した。
釣りをする際に作った物だ。
「ボートの上でするのですか?」
「そうだ。問題か?」
「初めてのむふふんが慣れない船上ということで不安が……」
「始まれば場所など忘れるさ」
「わ、わかりました」
裸のエリザと手を繋ぎ、ボートに近づく。
服を脱いで裸になった後、ボートに乗った。
静かにオールを漕いでいく。
「ここらでいいか」
湖の真ん中でボートを停止させた。
その後、ゆっくりと寝転んだ。
「それでは――」
エリザが跨ってくる。
月光にライトアップされ、かつてない妖艶さが漂っていた。
金色の長い髪もこの雰囲気に合っている。
思わず鷲掴みしたくなる大きさの胸もグッドォ!
「転覆したら、胸を掴んで陸まで泳いでやるからな」
「もぉ、フリード様ったら……」
エリザが顔を近づけてくる。
そして、そのまま接吻を始めた。
舌を使って、俺の口を攻めてくる。
まずはストレートのど真ん中からだ。
「目を瞑って下さい、フリード様」
「おう」
接吻を終えると、エリザが言ってきた。
俺は直ちに目を瞑り、指示に従う。
あとはされるがままだ。
次の球はなんだ。
変化球か、それとも、もう一度直球か。
「んっ」
直球だ。
再び濃厚な接吻が始まる。
しかし、今度はすぐに終わった。
これは、直球に見せかけた変化球。
カットボールだ。
エリザの舌が、下へ向かっていく。
口から顎、そして首筋。
鎖骨で一度、チュッと。
その後、進行を再開。
ゆっくりと丁寧に下っていく。
胸を通過して、腹に到着。
「失礼します」
エリザがズボンに手をかける。
そして――。
むふふん、完了!
「これが……船上のエリザ……グッドォ……」
俺は尽き果てた。
左前方に林が見えてきた。
それほど大きくない林で、モンスターも出現しない。
「あそこで食材を調達するぞ」
「はいなのー♪」
林に侵入する。
ここの木はどれも細く感じた。
栄養不足じゃないのかと思えるほどだ。
「お猿さんがいるなの!」
「あっちにはフクロウが居るゴブ!」
林には様々な小動物が生息している。
どれも見ていて可愛く、癒される存在だ。
ザ・自然といった感じ。
「猿を丸焼きにして食べるゴブ?」
「ゴブちゃん! 駄目なの!」
ネネイにピシャリと注意されるゴブちゃん。
頭をポリポリ掻きながら「ごめんゴブ」とペコリ。
それを笑顔で許した後、ネネイは俺に言った。
「お猿さんを、食べるなの?」
まるで質問になっていない。
目が「そんなことをしたら許さん」と言っているのだ。
俺は「お猿さんは食べないよ」と笑顔で答えた。
「そろそろ見えてくるはず――おっ、噂をすればあったぞ」
やってきたのは湖だ。
林の中にポツンとある湖。
色は綺麗なエメラルドグリーン。
陽光を反射して燦然と輝いている。
その湖には、様々な魚が泳いでいた。
「うわぁ、すごく綺麗ですね」
「お魚さんがたくさん泳いでいるなの」
「水浴びしたいゴブーッ!」
三人が声を弾ませた。
水辺に駆け寄り、口を開けて覗き込んでいる。
「ここで釣りをするぞ」
「それが晩御飯になるゴブ?」
「そうだ」
「やったーゴブ!」
「お魚さんなのー♪」
ネネイとゴブちゃんが大喜び。
一方、エリザの表情は浮かない。
「私、釣りをしたことがなくて……」
「教えてあげるよ」
「いいのですか?」
「かまわん」
「ありがとうございます、フリード様」
エリザの表情もパッと明るくなった。
今日の晩御飯はここで釣った魚だ。
釣れたものによって、作る料理は異なる。
まぁ、なんだって問題はない。
料理人のスキルで、自動的に調理されるからね。
「ボートと人数分の釣り竿を用意するよ」
「よろしくお願いします」
エリザが頭をペコリ。
残りの二人は湖に夢中だ。
やれやれ。
まずはボートから作る。
職業を木工師に変え、スキルをポチッとな。
『木工師のレベルが14に上がりました』
完成と共にレベルアップ。
次に鍛冶屋へ職業を切り替える。
同じ要領で釣り竿を作る為、ポチッとな。
『鍛冶屋のレベルが6に上がりました』
これまたレベルアップ。
これで、釣りの準備は完了だ。
「ボートを出すから二人とも離れて」
「はいなのー」
「ゴブーッ!」
インベントリからボートを展開する。
湖の上にポンッと木のボートが現れた。
四人で利用するので、少し大きめに作ってある。
「さぁ、乗ってくれ」
ボートの端を手で押さえ、三人に搭乗を促す。
最初にゴブちゃんが「ゴブーッ!」と乗った。
次いでエリザが「失礼します」と続く。
最後にネネイ……なのだが。
「ネネイ、どうした?」
「こ、怖いなの」
「湖の上を移動するのが怖いのか?」
「違うなの、乗るのが怖いなの」
昔、祖母がエスカレーターに苦戦していた。
最初の一歩を踏み出すタイミングが分からない、と。
今のネネイもそんな感じなのだろうか。
「じゃあ、俺が乗せてやるよ」
「ふぇぇぇ?」
ボートから手を離し、ネネイを抱える。
「ネネイ、ずるいゴブー!」
「まぁまぁ、ゴブちゃんも後で抱っこしてあげるよ」
「絶対ゴブ!」
「おうおう」
適当にゴブちゃんをなだめ、すかさずボートに乗った。
その後、ネネイをちょこんと座らせる。
「ありがとーなの、おとーさん!」
「おうおう、もう怖くないか?」
「怖くないなのー♪」
ネネイがニッコリと微笑む。
よしよし、これで問題は解決だ。
「動かすぜ」
声をかけてから、湖の真ん中に向けて動かした。
「おとーさん、その棒は何なの?」
「オールだよ。こいつで舟を動かしているのさ」
「すごいなの! おとーさんは流石なの!」
オールを漕ぐ俺に、ネネイがもたれてくる。
そして、ニィっと白い歯を見せて笑った。
「ここらでいいか」
快適に進み、適当な場所でストップ。
続いて、インベントリから釣り竿を取り出した。
それを皆に渡した後、エリザに言う。
「今から釣り方を教えるよ」
「ありがとうございます、フリード様」
エリザが微笑む。
妙に神秘的な雰囲気が感じられた。
湖が陽光を反射し、照らしているからだろう。
「おとーさん、ネネイにも釣り方を教えてなの」
「ゴブも教えて欲しいゴブー!」
「何言ってんだよ。二人には前に教えただろ」
「忘れちゃったなのー♪」
「忘れたゴブー♪」
「はぁ……」
出たな、甘えん坊コンビ!
やれやれ、俺は苦笑いを浮かべた。
「じゃあ皆に教えるからよく見ててね」
「はーいなの」
「ゴブーッ」
「よろしくお願いします」
釣り方を簡単に説明する。
エリザが理解したことを確認すると、釣りを始めた。
◇
約二時間、まったりと釣りを楽しんだ。
その結果、なかなか良い塩梅に食材が集まった。
俺は「よしよし」と満足気味。
「二種類しか釣れなかったゴブ」
「もっとたくさんのお魚さんを釣りたかったなの」
一方、二人は不満そうだ。
釣れた数は多いが、種類は少なかった。
テナガエビとアユの二種類のみ。
しかし、どちらも調理可能な食材だ。
何の問題もない。
たらふく食べられるだけ御の字さ。
ボートから降りると、足早に林を出た。
そのまま草原の真ん中まで移動する。
「ここらでテントを作ろうか」
「わかりました」
エリザがリュックからテントを取り出す。
本人の言った通り、テントは二個あった。
一つのテントに三人は入れそうな大きさ。
「今すぐ組み立てますね」
エリザがテントを立てようとする。
すぐさま「待て」とストップをかけた。
「そんな面倒くさい作業をする必要はない。任せろ」
俺はテントを手に持ち、インベントリに収納した。
その後、すぐさまインベントリから外に展開する。
すると――。
「わお、なの!」
ポンッと完成したテントが設置された。
適度な間隔を開け、横に並んでいる。
冒険者にかかれば、設置など容易いものだ。
ちまちま手作業で組み立てる必要などない。
「すごい……流石です、フリード様」
エリザがうっとりした目を向けてくる。
俺は「造作もないことだよ」と軽く流した。
テントが出来たので、次は食事の準備に移る。
木工師に切り替え、すぐさまテーブル席を作成。
ネネイとゴブちゃんに配慮して、脚は低めに設定。
完成したテーブル席をテントの前に展開する。
「おとーさん、凄いなの!」
「これが、フリード様のお力……」
ネネイとエリザが目を輝かせている。
ゴブちゃんは、ゴブゴブと空腹を訴えていた。
「もうお腹ペコペコゴブーッ!」
「待て待て、今用意するからな」
最後に料理だ。
でもその前に、食器を用意しないとね。
テーブルの四隅に、人数分の取り皿を設置する。
その後、中央に大皿を二つ置いた。
調理する為、職業を料理人に切り替える。
まずはテナガエビからだ。
作れる料理はいくつかある。
その中から、パッと目についたものを選んだ。
料理には興味がないので適当さ。
「出すぞー、それ!」
そう言って展開したのは、テナガエビの素揚げだ。
綺麗な赤色にこんがりと仕上がっている。
大皿の一つが、山盛りのテナガエビで埋め尽くされた。
「美味しそうなの♪」
「食べるゴブーッ!」
「待て、アユがまだだ」
「ワクワクなのー」
次にアユの調理を開始する。
これまた何も考えず、適当に選択。
完成すると、大皿の上に展開した。
「串焼きなのー♪」
「正確には塩焼きだけどね」
作ったのはアユの塩焼きだ。
口から尾にかけて、木の串が刺さっている。
「これで準備完了」
「食べるゴブ! 食べるゴブ!」
ゴブちゃんが急かしてくる。
よほど空腹のようだ。
やれやれ。
「「「「いただきます」」」」
料理が揃ったので食べ始める。
素揚げと塩焼き、どちらも手掴みだ。
出来立てだからか、思ったよりも熱かった。
「あちち、なの」
ネネイがテナガエビを取ろうとして諦める。
俺は「フォークか箸を作ろうか?」と提案した。
ネネイは悩みながら、視線をゴブちゃんに移す。
「ゴブブのブー! ゴブブのブー!」
ゴブちゃんは満面な笑みでバリバリ食べていた。
テナガエビを一口でペロリと平らげる。
さらに、今度はすかさずアユをペロリ。
どちらも気に入ったみたいで、幸せそうだ。
「大丈夫なの、おとーさん!」
ゴブちゃんに負けじと、ネネイがテナガエビを掴む。
しかし、すぐに「あちちなの」と表情を歪めた。
何を勝手に張り合っているんだ、と俺は苦笑い。
ネネイは妙に負けず嫌いなところがある。
「「「「ごちそうさまでした」」」」
楽しい食事が終了する。
俺を含め、全員が料理に満足していた。
やっぱり、自分で調達した食材で作る料理は格別だ。
「お月様が綺麗なの♪」
「野宿ならではの楽しみだな」
夕日が沈み、夜空が訪れていた。
月と無数の星が出ている。
どうやら今日は満月らしい。
くっきりと綺麗な月が見えた。
月光が周囲を淡く照らしている。
「さて、後は寝るだけだが……」
問題はここからだ。
二つのテントにどう別れるか。
理想は、一つ目に俺とネネイ又はゴブちゃん。
そして二つ目にエリザと残った一人だ。
背丈を考慮すると、それが快適である。
しかし――。
「ネネイはおとーさんと一緒がいいなの!」
「ゴブもフリードと一緒がいいゴブ!」
現実はこうなってしまう。
二人とも俺と一緒がいいとわめくのだ。
さて、どうやって決めようか。
「ネネイ、ここは譲るゴブ」
「嫌なの。おとーさんと一緒がいいなの」
「ゴブブ……!」
二人はバチバチと火花を散らしている。
やれやれ、仕方がない。
「決めた。二人は同じテントで寝るんだ。俺はもう一つのテントを使う」
「そ、そんな、酷いゴブ! フリード、酷いゴブ!」
「ネネイ、おとーさんと一緒がいいなの!」
「だって、一方とだけ一緒に寝たら、あとあと問題になりそうじゃん」
二人が押し黙る。
俺の発言に納得したのだろう。
「フリード様、私は一人でも別に問題ありませんよ」
「いやいや、PTメンバーにそんな寂しい思いはさせないさ」
「まぁ……! あ、ありがとうございます!」
エリザが顔を赤らめて頭をペコリと下げる。
意識していなかったが、クールなセリフになったようだ。
なんだか俺まで恥ずかしくなってきたよ。
「そんなわけで、二人で仲良く寝るように」
「分かったなの」
「仕方ないゴブ」
二人はしょげながらも同意した。
しかし、その数秒後にはケロッと復活。
「テントに入ろうなの、ゴブちゃん!」
「ゴブーッ! ワクワクゴブーッ!」
手を繋ぎ、仲良くテントに消えていった。
五歳児のカップルだな、と二人の背中を見て微笑む。
「それじゃ、俺達もテントに」
「あの、その前に、お礼のむふふんをさせていただけませんか?」
「え、お礼のむふふんだって?」
「はい」
エリザが恥ずかしそうに俺の腕を掴む。
さらに、掴んだ腕を胸に押し当て、上目遣いで見てくる。
それだけで、俺の心臓は激しく鼓動し、動揺し、高揚した。
「まだ村に着いてないし、移住の話も終わってないよ?」
「分かっております。ただ、タイミングは今が最適かと思いまして」
「まぁ、後は休むだけだしな」
「はい。それに、村に着いた後、どうなるかもわかりませんから」
「それもそうだな」
エリザの立場を思うと、確かに今が最適だ。
明日は移住の可否に関わらず忙しくなるからな。
許可されれば、移住に向けて慌ただしくなるだろう。
逆に拒否されれば、その足で別の村を探すことになる。
のんびりむふふんをする時間はないわけだ。
出来れば任務完了後に楽しみたかったが、まぁいいだろう。
「オーケー、むふふんを受け入れよう」
「ありがとうございます、フリード様」
「気にするな、事情が事情だからな」
エリザの頬を軽く撫でる。
それだけで、エリザの表情が恍惚とした。
「しばし待たれよ」
エリザに微笑みかけた後、ネネイ達のテントを開ける。
「二人とも、テントの中で大人しく過ごしていなさい」
「はいなの」
「ゴブッ!」
一応言ったが、言う必要はなかったかもしれない。
二人は既に寝る体勢に入っていた。
仲良く手を繋ぎ、仰向けに寝ていたのだ。
「準備が出来たぞ、エリザ」
「はい、ではテントの中へ」
「いや、場所を移そう。ここは二人に近すぎる」
「わかりました、どこがよろしいでしょうか?」
「そうだな――」
ということで、林にやってきた。
湖のすぐ傍だ。
天より降り注ぐ月光を、湖が反射している。
おかげで、湖の周辺だけほんのり明るかった。
「ここでいいだろう」
「わかりました、では」
「待て。まずは楽しませろ」
エリザの両肩に手を添え、唇を重ねる。
そのままゆっくりと押し、エリザを木にもたれさせた。
「フリード様、私、恥ずかしゅう……」
「よきかな、よきかな、たまらんがな」
エリザの首に唇を当てる。
舌を出し、チロチロと舐め上げていく。
「あっ、フ、フリード様、あぅ」
エリザの息遣いが荒くなっていく。
顔も紅潮していて、熱を帯びている。
その可愛らしい反応が、俺の心を昂らせた。
「フリード様、んっ」
エリザの唇を塞ぐ濃厚な接吻。
胸で彼女の身体を木に押し付けながら行う。
舌はしつこいくらいにねっとりと絡ませた。
更に、掌を使いってスベスベの肌を堪能する。
ドレスを捲し上げ、太腿を撫でた。
「もっと楽しみたいが、そろそろむふふんに入ろうか」
「は、はい……はぁ……はぁ……」
あまり遅いと、二人が心配する。
だから、そう長くはお楽しみできない。
「最後に、その綺麗なドレスを剥ぎ取らせてくれないか?」
「か、かまいませんが、他に着るものが……」
「同じ物を作ってやるよ」
上品な黒のドレス。
それを全力で剥ぎ取る。
否、正確には引き裂いた。
「芸術とすら呼べる素晴らしい身体だな」
「そう言っていただけると、エリザは嬉しいです」
エリザが恥ずかしそうに俯く。
「むふふんはあちらでしようか」
俺は湖上に泊まっているボートを指した。
釣りをする際に作った物だ。
「ボートの上でするのですか?」
「そうだ。問題か?」
「初めてのむふふんが慣れない船上ということで不安が……」
「始まれば場所など忘れるさ」
「わ、わかりました」
裸のエリザと手を繋ぎ、ボートに近づく。
服を脱いで裸になった後、ボートに乗った。
静かにオールを漕いでいく。
「ここらでいいか」
湖の真ん中でボートを停止させた。
その後、ゆっくりと寝転んだ。
「それでは――」
エリザが跨ってくる。
月光にライトアップされ、かつてない妖艶さが漂っていた。
金色の長い髪もこの雰囲気に合っている。
思わず鷲掴みしたくなる大きさの胸もグッドォ!
「転覆したら、胸を掴んで陸まで泳いでやるからな」
「もぉ、フリード様ったら……」
エリザが顔を近づけてくる。
そして、そのまま接吻を始めた。
舌を使って、俺の口を攻めてくる。
まずはストレートのど真ん中からだ。
「目を瞑って下さい、フリード様」
「おう」
接吻を終えると、エリザが言ってきた。
俺は直ちに目を瞑り、指示に従う。
あとはされるがままだ。
次の球はなんだ。
変化球か、それとも、もう一度直球か。
「んっ」
直球だ。
再び濃厚な接吻が始まる。
しかし、今度はすぐに終わった。
これは、直球に見せかけた変化球。
カットボールだ。
エリザの舌が、下へ向かっていく。
口から顎、そして首筋。
鎖骨で一度、チュッと。
その後、進行を再開。
ゆっくりと丁寧に下っていく。
胸を通過して、腹に到着。
「失礼します」
エリザがズボンに手をかける。
そして――。
むふふん、完了!
「これが……船上のエリザ……グッドォ……」
俺は尽き果てた。
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