❲完結❳乙女ゲームの世界に憑依しました! ~死ぬ運命の悪女はゲーム開始前から逆ハールートに突入しました~

四つ葉菫

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68.脱出

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戦闘シーンあります。


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「こっちだ」

イリアスが私の手をひいて、人のいない気配を読み取って近くの洞穴に隠れてやり過ごす。
敵が部屋の前を通り過ぎて、ほっとしたのもつかの間、「女が逃げたぞ!」という叫び声が遠くから聞こえてきた。
やばい。ばれてしまったみたい。血の気がひいた私の手をイリアスがぎゅっと握った。

「行こう」

抜け出したことが気付かれたなら、いつまでも隠れてはいられない。一刻でも早くこの悪党の棲み家から出るのが先決だ。
私たちは部屋から抜け出し、一気に駆け出した。
途中会う敵はイリアスが剣でねじ伏せていく。
急に出現した正体不明の男に戸惑い、反撃する間もなく倒れていく男たちの体を私は何度も飛び越えていく。
流石、イリアス。攻略難易度ナンバーワンにして、ずば抜けた能力の持ち主。剣の腕もピカイチだ。
でも敵も馬鹿じゃない。状況を察っしてか、敵が集まりだした。こんな狭い場所で集団で挟み撃ちになったら、私なんかすぐに捕まってしまう。
三叉路の場所に来たところで、イリアスが手を離した。

「行くんだ。俺はここで敵を防ぐ。この道を真っ直ぐいって、左に曲がれば出口だ。――レオン、彼女を守れ」

ふたつの道から来る敵をひとりで相手をするつもりだ。ゲームでもこんな似たような場面があった。

『俺が奴らを引きつけるから、君は逃げてくれ』

『そんなのダメ。私も一緒に』

イリアスと一緒に残ろうとするヒロイン。

『駄目だ。君が無事なら、俺は平気だ。君のところに必ず戻るから。約束する。――君のところに必ず戻る』

力強く見つめ合うふたり。イリアスの意思を汲み取って、ヒロインは泣く泣くイリアスをおいて逃げるのだ。
残念ながら、悪女とイリアスではそんなロマンチックな場面は誕生しない。
それにここに残ってもただの足手まといになるだけだとわかっている私は頷いた。

「気をつけて。怪我したら許しません」

自分の無力感が悔しくて、唇を噛んで睨みつけてしまう。
イリアスが緊迫感漂う中だというのに、微笑んだ。

「ああ。必ず戻る」 

私は走り出した。
背後から敵の怒声がしたかと思うと、剣戟の音が鳴り響いた。
イリアス、どうか無事で。
私は突き当りの道を左に曲がる。
見えた! 出口だわ! 明るい外の光を感じて、私の足に一層力がはいる。

「いたぞ! 女だ!」

左とは反対の右側の道から、男たちが追ってくる。やっぱりこれもゲームの通り。
私は懸命に走った。光が届き、私の顔を照らしだす。
外へと一歩踏み出し、全身に光を浴びたところで、まるで悪夢から解放されたみたいに私の心はほっとした。
この洞窟の出口で、イリアスは追いついてくれるはず。敵に捕まる寸前、イリアスの刃が敵に届くのだ。

「このアマッ!!」

「きゃあ!」

追いついてきた男が私に掴みかかろうとする。
けれどその前に、男の腕にレオンが噛み付いた。

「ぎゃっ!」

男が慌てて、腕を振り払う。
レオンが地面に降り立ち、いつでも襲いかかれる姿勢で身を立て直す。
犬歯を剥き出しにした大型犬に牽制され、男たちがたじろぐ。
流石レオン。飼い主の言いつけを守る良い子だ。
ゲームでもヒロインと男たちとの間に割ってはいり、ヒロインが捕まるのを防いでくれた。
男たちに囲まれる中レオンに守られながら、身をかわしているうちにイリアスは来てくれるのだ。

「この野郎っ!」

掴みかかってきた敵を私はすんでのところでかわす。今度は別方向から来た敵をレオンが相手をするため踊りかかった。

「うわっ!」

男が怯み、噛み付いてこようとするレオンの牙を避けようと首を捻る。

「このクソ犬っ!」

カッとなった男が、胸にしがみついたレオンに向かって剣を振り上げた。
その瞬間、私の頭は目まぐるしく回転した。
この場面、見たことあるわ。
このあとすぐに、イリアスが助けに来てくれたのを覚えている。
でも、その前になにか見落としている気がする。ほんの小さな記憶の欠片。
あまりに小さな出来事だったから、今の今まで完全に忘れ去られていた記憶が私の頭の中で突如光の速さで蘇った。
イリアスの愛犬が男の胸に飛びついている。男が剣を振り上げ、その直後「キャンッ」って鳴き声が耳に届いた、あのシーン。
イリアスの愛犬が実際斬られる描写はなかった。でもその悲痛な鳴き声は確かに鼓膜に焼き付いている。
で、そのあと再び敵がヒロインに迫ってきて、捕まる寸前にイリアスが追いついたのよ。
でも、そのあとレオンはどうなったんだろう?
事件が無事解決したあと、イリアスの愛犬については一切触れられなかった。レオンが出てきたのはたったの二度だけ。ヒロインを見つけたときと、男に飛びかかったシーンのみ。だから、失念していた。
レオンが斬られるシーンがなかったのは、残酷な場面をプレイヤーに見せたくなかっただけだとしたら?
もしかして、レオンはここで命を落としているのだとしたら――。
そんなの――。

「だめー!!」

私は剣を振り上げた男に向かって、突進した。

「うおっ!」

私の勢いに押され、男がバランスを崩し地面にひっくり返る。
突進した勢いを殺せないまま、私もずざざっと音を立てて転がった。

「いたた」

擦れて体中が痛い。
私は顰めながら、頭をあげた。

「レオン、良かった――」

少し離れたところでレオンの無事な姿を見てほっとしたのもつかの間、髪を後ろから掴み上げられた。

「痛いっ!」

「やってくれるじゃねえか、てめえら」

どすの聞いた声に背筋が粟立つ。見れば私を掴み上げたのは、狐顔の男。
気付けば、イリアスが洞窟の出口にやってきたところだった。
私を無理矢理立たせ、首に剣を押しあてながら、イリアスを睨めつける。

「剣を捨てろ」

イリアスは肩で息をしていた。必死に戦い、ここまでやってきたのがわかる。
イリアスの後ろからはおよび腰の男たちが六人ほど剣を片手に走ってくる。
おそらく、どんどん仲間が倒れていくのを見て、あまりの気迫と強さに飛びかかる決心ができなった男たちなのかもしれない。イリアスはそういった輩に早々に見切りをつけ、私のあとを追ってきたに違いない。イリアスを追ってきた男たちはそのまま見過ごすこともできず、かといって斬りかかる勇気もなく、ここまでただついてきたって感じだ。でも、今この形勢逆転の気配を見て、にんまりと微笑むとにわかに活気づいてきた。

「おら! 捨てろ! 女が殺られたくなかったら、剣を捨てやがれ!」

負け犬の遠吠えね。あ、ハナとレオンと同じ犬扱いするのも、失礼な話だったわ。奴らはミジンコ以下ね。
イリアスが素早く目線を動かす。状況を把握しているみたい。洞窟の外に狐顔含め、敵六人。洞窟の中にも同じ敵の数。加えて、私は人質に取られている。
ごめんなさい、イリアス。私が人質にさえ取られなかったら、ゲームみたいに敵を倒せたはずなのに。
私ってつくづく足手まとい。
でも、あのままレオンが斬られるのを黙って見ているわけにはいかなかったのよ。
私の顔は今、悔しさで涙を懸命にこらえてる表情になっていると思う。

「早く、捨てろ!」

逡巡しているようなイリアスに、狐顔が声を荒げる。
しばらく無言だったイリアスは剣を地面におこうと、ゆっくりとしゃがみこむ。
ああ! イリアスが剣をおいたら、私たち終わりよ。命を捨てる覚悟で、足を踏みつけようかしら。
私が躊躇っている間に、イリアスが剣を地面に置き終えた。
しかし、ゆっくりだったイリアスの動きが次の瞬間、信じられないほど早い動きに変わった。そばにあった石を掴むと、洞窟の入口のそばに立っていた木に向かって、振り投げた。
敵のいる方角とはてんで見当知らずな方向な上に、木に向かって石を投げるというわけのわからない行動に、一同ぽかんとした。

「……なにやってんだ、てめえ……」

狐顔が眉を寄せて訝した瞬間、低い唸り声のような音が聞こえてきた。

「うわあ、蜂だ!」  

木の近くにいた男が叫んだ。

「なに? 蜂?」 

狐顔が木の方へ首を傾ける。
狐顔が状況を把握する前に、木から無数の羽音を響かせて、なにかが勢いよく飛び立った。よく見れば、木の枝に茶色い巣がぶら下がっている。そこから、蜂が黒い塊となって次から次へと出てくる。
低い唸り声のような音は蜂の羽音だったのだ。
あの巣にイリアスは石を命中させたのだ。
ああ! そういえばヒロインが追い詰められた時、画面上にあの木も映り込んでいたわ! なんか茶色いのが見えると思ってたけど、あれ蜂の巣だったのね。制作陣、芸がこまかっ!
っていうより、あれに気付けたイリアス、すごっ!!
危機的状況にあっても、周りを見渡せる冷静さと観察力。そこから瞬時に窮地を突破する方法を導き出す思考力。そして、的確に巣に石を当てるコントロールさばき。
流石オールラウンダー。あなたにはもう足を向けて寝られません。
逡巡してたようにみせたのは、周りをよく観察し、そのあとの行動を計算していたせいね。
蜂が私たちに向かってくると、その場は騒然となった。みんな慌てふためき、逃げようとたたらを踏む。
狐顔も例外ではなかった。蜂に気を取られ焦りだした隙を狙って、剣を取り戻したイリアスが猛然と斬りかかる。

「うわっ!」

避けようと体を反らしたおかげで、私の首から剣が外れる。イリアスが剣を掴んだ反対の手で私の手をぎゅっと握った。

「走れっ!」

私を取り戻したイリアスが走り出した。私も一緒に駆ける。
イリアスの隣にレオンの姿もある。
イリアスとは反対側の茂みからザザザと音がしたと思ったら、茶色い影が飛び出してきた。

「ハナッ!!」

私は茶色い影の姿を認めて、叫ぶ。私の喜びの声に応えるように、ハナが「わふっ」と返事を返した。
私の隣もハナが並んで走る。
私たちふたりと二匹は懸命に走った。

「追いかけろ!」

狐顔の男の声がする。男たちが一斉に私たちを追いかけてくる。
蜂が追いかけて来なくなる距離までくると、イリアスが立ち止まった。下手に体力を使い切る前に勝負をつける気かもしれない。というか、私の体力が尽きてコケるヘマを心配して、立ち止まったのかもしれないけど。

「観念したみたいだな」

狐顔が息をきらせながら追いついてきて、にやりと笑った。仲間の男たちも続いて追いつき、私たちを取り囲んだ。

「絶対、俺から離れるな」

イリアスが私と背中を合わせるように庇いながら呟く。

「この背を絶対離すな――」

「――はい」

私はごくりと唾を鳴らして、頷く。私の背とイリアスの背がぴったりとくっついている。イリアスは剣を持ちながら敵と相対し、私は両脇からハナとレオンに守られている。敵がじりじりと忍び寄る。ハナとレオンが牙をむき出し唸り声をあげた。

「行けっ! この人数でかかれば、負けるはずがない!」

敵のふたりが同時にイリアスに斬りかかった。イリアスの剣が一閃した。

「がはっ」

「ぐっ!」

あっという間に一人目の男を倒したかと思ったら、剣を返しざま、もうひとりの男の胸元を突き刺す。胸を押さえて男が倒れ込む。目にも止まらない速さ。一瞬何が起こったのかさえ、わからなかった。
常人にはおよそ真似できない早技――。
イリアスの戦いを見守りたかったけど、余所見をしている場合じゃない。私側にも敵が迫ってきていた。
目の前の男はどこから襲いかかろうか、迷っているみたいだった。なにせ相手は大型犬二頭だ。正常な判断を持った人間なら、まず相手にしたくない相手。ハナとレオンは犬歯を剥き出しにして、身を低くして待ち構えている。
男は迷った末にハナに斬りかかった。けれど、ハナは素早く横に飛び退いた。剣を振り下ろし、がら空きになった脇腹を今度はレオンが男へと襲いかかった。

「ぎゃあっ!」

男が痛みで叫び声をあげたところで、態勢を立て直したハナが容赦なく襲いかかった。その様子を見て、周りの男たちが若干青ざめる。目の前の男の戦線離脱が確定したところで、イリアスが私に剣を渡してきた。

「持ってろ。牽制くらいにはなる」

どうやら敵から奪った剣のようだ。イリアスの足元には既に三人の男たちが転がっていた。

「ありがとう」

私はぎゅっと柄を握りしめて、剣を構える。
これで男たちは余計私を攻撃しづらくなっただろう。私、ハナ、レオン、どれかひとつでも狙えば、両方から攻撃される可能性がある。 
その後何度も男たちが襲いかかってくるたびにハナとレオンが牽制してくれた。反対側ではイリアスがひとりで敵を相手どっていく。
私達は常に背中合わせで戦った。
合わさった背中から、イリアスの呼吸、鼓動、躍動、筋肉の動き、全てが伝わってくる。
こんな状況なのに、イリアスと一体となったような不思議な感覚に包まれる。背中を通して、まるで強い繋がりで結ばれたみたいに。
苛立ったひとりが私たちを切り離そうと間に襲いかかってきた。
同時に私の正面からも敵がやってくる。そちらはハナとレオンが立ち向かっていく。
間に襲いかかってきた男に、イリアスが横向きで剣を振り下ろした。
男が短い悲鳴をあげ、倒れる。
しかし、当然イリアスの正面からも敵が襲いかかってくるわけで――。
男が喊声をあげ、イリアスに襲いかかっていく。
――あぶない!!
心の中の私の叫びは、けれど杞憂に終わった。

「ぐふっ」 

イリアスの正面の敵の胸が刺しつらぬかれていた。
視線を向ければ、イリアスの反対側の腕にも剣が握られている。
二刀流!?
驚きのあまり、状況も忘れて、目が点になる。
イリアスは男の胸から剣を抜くと、流れるような動作でさっと両剣を振るって血を払った。その涼しい顔から片腕にかかる重さも、両剣をふるう技量に対しても何の憂慮もないことが窺える。
すごっ。天は二物を与えずというけれど、イリアスに対しては神様も大盤振る舞いしたらしい。二刀流もできる非凡の才。これでは付け入る隙など、どこにもない。
イリアスが軽々とまた双剣を構え直した。

「――来い」

イリアスが逡巡した敵に向かって、静かに言い放つ。
尻込みしていた男たちはイリアスの言葉に覚悟を決めたのか、叫びをあげて一斉にかかっていく。
イリアスの双剣が宙を舞い、唸りをあげた。
二つも剣を操れるとは到底思えない、細身の体格。でも、やすやすと操るその姿には微塵の危うさもない。力強い卓出した動き。それでいて、気品さえ感じる、流麗な動き。
野蛮な男たちと対比して、流れるその汗にさえ、見惚れそうなくらいの美しさがあった。
敵がひとり、またひとりと倒れて、とうとう最後のひとりとなった。
狐顔の男だ。
イリアスが用を失った片方の剣を地面に投げ捨てる。

「これで、お前ひとりだ。降参するなら命だけはとらないでおいてやろう」

向けた刃先とともに、青い目が鋭く光り言い放つ。

「くっそぉっ!!」

イリアスの慈悲は狐顔には届かなかった。
目を血走らせ、凶暴な顔つきで剣を振りかざしてくる。
冷静な判断を失った男の刃は、イリアスにとって一合する価値もなかった。
走りざま体を低くしてかわすと、流れるような一打ちで狐顔を倒した。

「がはっ」

狐顔が口から血を吐いて、倒れた。

「イリアス様っ!」

私はイリアスに急いで駆け寄った。
イリアスが剣をおさめ、私の瞳を見つめる。

「怪我は?」

「ありません。あ、この戦いの間は。本当はあちこち痛いんですけど」

縛られていた手首足首はもちろん痛いが、レオンを助けたときに盛大に擦りむいた膝や、全力疾走したせいで足も筋肉痛だ。
イリアスは私を上から下まで眺めたあと、しゃがみ込む。

「見せてみろ」

私の擦りむいた膝をどうやら検分する気だ。私は慌てた。事件に巻き込んで色々迷惑をかけてしまったことにも申し訳ないのに、そんなイリアスをさらに跪かせてしまうなんて、本当に居たたまれない。

「あのっ、大丈夫です! こんなの舐めとけば治るし。それより、イリアス様のほうこそ、お怪我は!?」

イリアスは私の言葉に構わず、上着を脱ぎシャツの袖を破ると、膝に巻いてくれた。

「……ありがとうございます」

イリアスの優しさに感動していると、イリアスが立ち上がった。
なんだか、顔が不満そう。今私なんか、不機嫌になるようなことしましたっけ? お礼を言っただけですよね。

「イリアス様?」

イリアスの様子に首を傾げる。
イリアスがさらに嘆息した。

「……さっき言ったこと忘れたのか」

「え?」

私は首を傾げる。さっき言ったこと……。思い巡らしていると、洞窟でのイリアスの台詞が脳裏にリピート再生された。
ええ?! あれ?! あれ今言うの?!
私が真っ赤な顔で見上げると、イリアスがじっと私を見つめて待っている。

「い……イ、イリアス……」
 
私がぽつりと呟くと、イリアスがふっと表情を崩して破顔した。
まるで、少年みたいな笑顔――。
目の前の光景に思わず、ぽかんと見上げる。

「よしっ」

私の言葉に満足気に笑う瞳は、今中天で輝く太陽に負けないくらい、眩しく輝いて見えた。








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犯罪集団、多すぎですが、乙女ゲームの世界がもとなので、ゆるーい目で見てください(^_^;)
細かい設定もゆるーいですが、生暖かい目で見てくださると嬉しいです(汗)。
ゲームでは一周回につき、(グッドエンドを迎えていれば)最大一回しか大きなイベントは起こりません。
カレンの場合は物語の進行上、イベントが多発しております。


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