63 / 105
62.告白③
しおりを挟む
休みが明けた次の日、学園から帰るとお父様の執務室に呼ばれた。
部屋に入ると、難しい顔のお父様が机の前に座っている。机の上には一通の手紙。
「お父様、お話とは?」
「うむ。実はフェレール家から手紙が来たんだ。お前とユーリウス君を婚約させたいとのことだ」
「えええ?!」
「びっくりするだろう?」
「い、一体なぜそんなことに……」
悪女の私と婚約したいだなんて、何故そんなとんでもない申し出が来てしまったのだろう。
「そうだろう。カレンにはもうイリアス君という婚約者がいるから、断ろうと思ったんだが、手紙にはその旨も書かれていた。『お相手がいるのは存ぜれど、幼き頃のこと。時過ぎれば、また気持ちも移り変わる。人生が左右される一大事において、本人同士の気持ちが何よりも大事』とあってね、これを読んだとき私もまさにそのとおりだと思った」
お父様が手紙を握りしめ、顔をあげる。
「改めて問いたい。カレンの気持ちは今もあの頃と変わらないだろうか?」
「えっと………」
イリアスと結婚したいと言ったのは、私じゃないからどう答えていいかわからない。私が答えないのを迷いととったのか、お父様が息を吐いた。
「カレン。私はお前には本当に好きなひとと結ばれてほしいと思っている。それが娘の幸せを願う親としては当然のこと。お前に迷いがあるなら、私も真剣にこの話を考える必要がある――」
「ちょっと待ってください!」
この婚約話は公爵ひとりだけの独断ではないのだろう。もしまかり通るなら、ゲームの中でもユーリウスの婚約者がいないとおかしくなってしまう。つまり、この婚約話はユーリウス自身からの申し出ということだ。
それに気付いた途端、頬が熱くなるのを感じた。先日の光景が頭をよぎる。抱きしめられて、囁かれた言葉が蘇る。
『今この時はあんたが俺のもんだって実感できるから』
ユーリウスは本当に、私が好きってこと? ずっとからかわれているとばかり思ってたけど、本当は本心だったの? 婚約云々の前に、そのことで頭が回らなくなる。
恋愛初心者の私にとっては頭がパンクしそうな事態だ。
頭がくらくらしている私がわかったのだろう、お父様が助け舟を出してくれた。
「どうやら、カレンの中でも戸惑っているようだね。ユーリウス君からも事前に聞いていなかったようだし。とりあえず、ここはふたりで話し合ったらどうだろう? ひとからあれこれ言われるより、当人同士で話し合うのが一番早い」
確かに。一度ふたりで話し合う機会は絶対に必要だ。ユーリウスから直接気持ちを聞くまでは確定ではないし、私の勘違いだったら、恥ずかし過ぎて目も当てられない。
「はい。わかりました。そうしてみます」
私は顔をあげて頷くと、お父様が目を和らげた。
「ああ。そうしてみなさい。でも、これだけは伝えておく。私はカレンの幸せを一番に願っているよ」
「ありがとうございます。お父様」
私は思わずお父様に駆け寄り、その胸に飛び込む。暖かい腕に抱きしめられ、ほっとしながらも、ちょっと別の考えが頭をもたげる。
ゲームのカレンがあれほどわがままになったのも、このお父様の優しさもあるわねと。
改めて家族思いのお父様のために頑張ろうと心に決めた私なのだった。
翌日のお昼休み、私は早速ユーリウスを呼びに教室まで足を運んだ。教室を覗くと、ユーリウスがすぐに私に気付いてくれた。
「カレンじゃん。どうしたの? もしかして一緒にお昼とろうとか? 言ってくれれば俺から行ったのに」
私のほうまで歩いてきて、扉の上に手をかける。体格があって、イケメンじゃないと様にならない格好だ。いちいちキマっているのが憎いわね。
「ちょっと話があるの。できれば落ち着けるところでしたいの」
「わかった。支度してくるからちょっと待ってて」
再び自分の席に戻っていくユーリウス。
その間、クラスの女子の視線が私に集まってくる。
「ユーリウス様が誘いに乗るなんて――。誰なの、あの子」
「私たちがいくら誘っても断られるのに」
コソコソと話す声が聞こえる。
イケメンって、不便ね。いっつも注目の的なんだから。
これ以上余計な視線を浴びないよう、小さくなって縮こまっていると、ユーリウスがやってきた。
「おまたせ」
「うん、じゃあ行こう」
しばらく廊下を歩いていると、今度はミレイアが向こうから歩いて来るのが見えた。
あの一件以来顔を合わせることなく過ごしてきたけど、どうやら私の存在に気がついたみたい。
私の横を歩くユーリウスに気がつくと、目を尖らせた。ちなみに後ろにいたミレイアの取り巻きたちも目を鋭くさせる。
彼女たちの視線を受け、なんだか、ミレイア、ゲームの『カレン』みたいだなと思ってしまう。他のライバル令嬢と違って、カレンはイリアスが好きなのに、ヒロインが他の攻略対象者と仲良くしていても突っかかってくるのだ。
まさか、あなたまで私の命狙ってこないわよね。
ドキドキしながら歩を進めていると、幸いにも何事もなく通り過ぎた。ほっとして胸を撫で下ろす。
無事中庭に到着すると、私はユーリウスに向き直った。
「昨日、あなたの家から手紙が来たの」
「ああ。祖父さん、出してくれたんだ」
「書いてあった内容、本気なの?」
「ああ。本気」
ユーリウスの目が楽しそうに輝き、口の端をあげる。
これはもしや、またからかわれるのかしら。
「私がイリアス様と婚約してるの知ってるわよね?」
「あいつじゃないと駄目なの?」
途端、ユーリウスがすっと表情を消し真面目な顔つきになった。
こちらに向けて、足を踏み出してくる。
上背のある彼に迫られると、追い詰められた獲物になったような気がして、無意識に体が退いた。
一歩、ニ歩と進んだところで、トンと、壁に背中がぶつかった。ユーリウスが私の目の前で立ち止まった。その顔に影ができたせいで、一層真剣味が帯びる。
「俺は家柄だって血筋だって、能力だって、引けをとらない」
私の手を取って、引き寄せる。
「なら、俺が婚約者になってもいいだろ?」
私の手を包み込んで、頬に添わせる。自分の手と唇の間に挟んで、まるでキスを贈るかのような形。でも、ぎりぎり当てていない感じ。
少し横を向いているせいで、はっきりとわかる男らしい顎の線。すっと通った形のよい、でも逞しさも感じる鼻筋。そして、いつもより深く、濃い赤い瞳。
私の視界がユーリウスによって埋め尽くされる。追い込まれた獲物のように、私の心臓がうるさく早鐘を打つ。
凄まじい色気に当てられ、思考が一瞬時の彼方へと飛び立ったけど、砂粒ほどの理性をかき集め、なんとか言葉を紡ぐ。
「ど、どうして……」
どうしてそんなに私の婚約者になりたいの。
動揺のあまり最後まで言葉は続かなかったけど、その先をユーリウスは正確に読み取った。
頬に寄せた手を握りしめたまま、ユーリウスが私をじっと見つめる。
「あんただけが俺の心に触れられるんだ」
雷のような衝撃が私の身を貫いた。
ゲームの一場面が砕け散って、私にばらばらと落ちてくる。
『あんただけが俺の心に触れられる』
ユーリウスの唇がとうとう私に触れた。下目遣いの流し目で、まるで私に見せつけるみたいに手のひらに唇を押し当てる。それでいて、相手の反応は少しも見逃さないかのように。
まるで捕らえた獲物が自分の手の中で、どんな反応をしているのか、逐一観察しているような目。
私の様子を視界におさめて、まるで味わうように瞳を閉じた。
あまりの衝撃と色気に、私はずるずると、壁に沿って落ちていく。
途中、カクンと足の力が抜けて倒れそうになると、
「おっと」
ユーリウスが背中に手をあてて、支えてくれる。
そうして、間近でユーリウスの顔を見つめることになった私は――
ボンッ――――!!
頭の中が破裂した。そのあとどうやって教室に戻ったのか、どうやって家に帰ったかはあまりの衝撃で思い出せない私なのだった。
#################################
ユーリウスのイベントはカレンがユーリウスと出会ったときにフラグ(祖父とのわだかまり解消)を折ってしまったので、ありません。
ユーリウスの出番の場を奪ってしまったので、その分ユーリウスにはカレンとの絡みを多めにして、手心を加えさせてもらいました。(あと、他の攻略対象者と違って、四年間ずっと一途にカレンを思っていた背景もあったため、デートさせてやりたいという私の気持ちもありました(^_^;)イリアスの場合は四年間、一ヶ月には一回は必ず会っているので(その間、デートも何回もしてるでしょうし。カレンはデートだと思っていないと思いますが(汗))でも好きになったのは、ユーリウスのほうが先です。イリアスの場合は信頼関係を築いて徐々に好きになっていった感じです)
##################################
部屋に入ると、難しい顔のお父様が机の前に座っている。机の上には一通の手紙。
「お父様、お話とは?」
「うむ。実はフェレール家から手紙が来たんだ。お前とユーリウス君を婚約させたいとのことだ」
「えええ?!」
「びっくりするだろう?」
「い、一体なぜそんなことに……」
悪女の私と婚約したいだなんて、何故そんなとんでもない申し出が来てしまったのだろう。
「そうだろう。カレンにはもうイリアス君という婚約者がいるから、断ろうと思ったんだが、手紙にはその旨も書かれていた。『お相手がいるのは存ぜれど、幼き頃のこと。時過ぎれば、また気持ちも移り変わる。人生が左右される一大事において、本人同士の気持ちが何よりも大事』とあってね、これを読んだとき私もまさにそのとおりだと思った」
お父様が手紙を握りしめ、顔をあげる。
「改めて問いたい。カレンの気持ちは今もあの頃と変わらないだろうか?」
「えっと………」
イリアスと結婚したいと言ったのは、私じゃないからどう答えていいかわからない。私が答えないのを迷いととったのか、お父様が息を吐いた。
「カレン。私はお前には本当に好きなひとと結ばれてほしいと思っている。それが娘の幸せを願う親としては当然のこと。お前に迷いがあるなら、私も真剣にこの話を考える必要がある――」
「ちょっと待ってください!」
この婚約話は公爵ひとりだけの独断ではないのだろう。もしまかり通るなら、ゲームの中でもユーリウスの婚約者がいないとおかしくなってしまう。つまり、この婚約話はユーリウス自身からの申し出ということだ。
それに気付いた途端、頬が熱くなるのを感じた。先日の光景が頭をよぎる。抱きしめられて、囁かれた言葉が蘇る。
『今この時はあんたが俺のもんだって実感できるから』
ユーリウスは本当に、私が好きってこと? ずっとからかわれているとばかり思ってたけど、本当は本心だったの? 婚約云々の前に、そのことで頭が回らなくなる。
恋愛初心者の私にとっては頭がパンクしそうな事態だ。
頭がくらくらしている私がわかったのだろう、お父様が助け舟を出してくれた。
「どうやら、カレンの中でも戸惑っているようだね。ユーリウス君からも事前に聞いていなかったようだし。とりあえず、ここはふたりで話し合ったらどうだろう? ひとからあれこれ言われるより、当人同士で話し合うのが一番早い」
確かに。一度ふたりで話し合う機会は絶対に必要だ。ユーリウスから直接気持ちを聞くまでは確定ではないし、私の勘違いだったら、恥ずかし過ぎて目も当てられない。
「はい。わかりました。そうしてみます」
私は顔をあげて頷くと、お父様が目を和らげた。
「ああ。そうしてみなさい。でも、これだけは伝えておく。私はカレンの幸せを一番に願っているよ」
「ありがとうございます。お父様」
私は思わずお父様に駆け寄り、その胸に飛び込む。暖かい腕に抱きしめられ、ほっとしながらも、ちょっと別の考えが頭をもたげる。
ゲームのカレンがあれほどわがままになったのも、このお父様の優しさもあるわねと。
改めて家族思いのお父様のために頑張ろうと心に決めた私なのだった。
翌日のお昼休み、私は早速ユーリウスを呼びに教室まで足を運んだ。教室を覗くと、ユーリウスがすぐに私に気付いてくれた。
「カレンじゃん。どうしたの? もしかして一緒にお昼とろうとか? 言ってくれれば俺から行ったのに」
私のほうまで歩いてきて、扉の上に手をかける。体格があって、イケメンじゃないと様にならない格好だ。いちいちキマっているのが憎いわね。
「ちょっと話があるの。できれば落ち着けるところでしたいの」
「わかった。支度してくるからちょっと待ってて」
再び自分の席に戻っていくユーリウス。
その間、クラスの女子の視線が私に集まってくる。
「ユーリウス様が誘いに乗るなんて――。誰なの、あの子」
「私たちがいくら誘っても断られるのに」
コソコソと話す声が聞こえる。
イケメンって、不便ね。いっつも注目の的なんだから。
これ以上余計な視線を浴びないよう、小さくなって縮こまっていると、ユーリウスがやってきた。
「おまたせ」
「うん、じゃあ行こう」
しばらく廊下を歩いていると、今度はミレイアが向こうから歩いて来るのが見えた。
あの一件以来顔を合わせることなく過ごしてきたけど、どうやら私の存在に気がついたみたい。
私の横を歩くユーリウスに気がつくと、目を尖らせた。ちなみに後ろにいたミレイアの取り巻きたちも目を鋭くさせる。
彼女たちの視線を受け、なんだか、ミレイア、ゲームの『カレン』みたいだなと思ってしまう。他のライバル令嬢と違って、カレンはイリアスが好きなのに、ヒロインが他の攻略対象者と仲良くしていても突っかかってくるのだ。
まさか、あなたまで私の命狙ってこないわよね。
ドキドキしながら歩を進めていると、幸いにも何事もなく通り過ぎた。ほっとして胸を撫で下ろす。
無事中庭に到着すると、私はユーリウスに向き直った。
「昨日、あなたの家から手紙が来たの」
「ああ。祖父さん、出してくれたんだ」
「書いてあった内容、本気なの?」
「ああ。本気」
ユーリウスの目が楽しそうに輝き、口の端をあげる。
これはもしや、またからかわれるのかしら。
「私がイリアス様と婚約してるの知ってるわよね?」
「あいつじゃないと駄目なの?」
途端、ユーリウスがすっと表情を消し真面目な顔つきになった。
こちらに向けて、足を踏み出してくる。
上背のある彼に迫られると、追い詰められた獲物になったような気がして、無意識に体が退いた。
一歩、ニ歩と進んだところで、トンと、壁に背中がぶつかった。ユーリウスが私の目の前で立ち止まった。その顔に影ができたせいで、一層真剣味が帯びる。
「俺は家柄だって血筋だって、能力だって、引けをとらない」
私の手を取って、引き寄せる。
「なら、俺が婚約者になってもいいだろ?」
私の手を包み込んで、頬に添わせる。自分の手と唇の間に挟んで、まるでキスを贈るかのような形。でも、ぎりぎり当てていない感じ。
少し横を向いているせいで、はっきりとわかる男らしい顎の線。すっと通った形のよい、でも逞しさも感じる鼻筋。そして、いつもより深く、濃い赤い瞳。
私の視界がユーリウスによって埋め尽くされる。追い込まれた獲物のように、私の心臓がうるさく早鐘を打つ。
凄まじい色気に当てられ、思考が一瞬時の彼方へと飛び立ったけど、砂粒ほどの理性をかき集め、なんとか言葉を紡ぐ。
「ど、どうして……」
どうしてそんなに私の婚約者になりたいの。
動揺のあまり最後まで言葉は続かなかったけど、その先をユーリウスは正確に読み取った。
頬に寄せた手を握りしめたまま、ユーリウスが私をじっと見つめる。
「あんただけが俺の心に触れられるんだ」
雷のような衝撃が私の身を貫いた。
ゲームの一場面が砕け散って、私にばらばらと落ちてくる。
『あんただけが俺の心に触れられる』
ユーリウスの唇がとうとう私に触れた。下目遣いの流し目で、まるで私に見せつけるみたいに手のひらに唇を押し当てる。それでいて、相手の反応は少しも見逃さないかのように。
まるで捕らえた獲物が自分の手の中で、どんな反応をしているのか、逐一観察しているような目。
私の様子を視界におさめて、まるで味わうように瞳を閉じた。
あまりの衝撃と色気に、私はずるずると、壁に沿って落ちていく。
途中、カクンと足の力が抜けて倒れそうになると、
「おっと」
ユーリウスが背中に手をあてて、支えてくれる。
そうして、間近でユーリウスの顔を見つめることになった私は――
ボンッ――――!!
頭の中が破裂した。そのあとどうやって教室に戻ったのか、どうやって家に帰ったかはあまりの衝撃で思い出せない私なのだった。
#################################
ユーリウスのイベントはカレンがユーリウスと出会ったときにフラグ(祖父とのわだかまり解消)を折ってしまったので、ありません。
ユーリウスの出番の場を奪ってしまったので、その分ユーリウスにはカレンとの絡みを多めにして、手心を加えさせてもらいました。(あと、他の攻略対象者と違って、四年間ずっと一途にカレンを思っていた背景もあったため、デートさせてやりたいという私の気持ちもありました(^_^;)イリアスの場合は四年間、一ヶ月には一回は必ず会っているので(その間、デートも何回もしてるでしょうし。カレンはデートだと思っていないと思いますが(汗))でも好きになったのは、ユーリウスのほうが先です。イリアスの場合は信頼関係を築いて徐々に好きになっていった感じです)
##################################
1
お気に入りに追加
980
あなたにおすすめの小説
悪役令嬢エリザベート物語
kirara
ファンタジー
私の名前はエリザベート・ノイズ
公爵令嬢である。
前世の名前は横川禮子。大学を卒業して入った企業でOLをしていたが、ある日の帰宅時に赤信号を無視してスクランブル交差点に飛び込んできた大型トラックとぶつかりそうになって。それからどうなったのだろう。気が付いた時には私は別の世界に転生していた。
ここは乙女ゲームの世界だ。そして私は悪役令嬢に生まれかわった。そのことを5歳の誕生パーティーの夜に知るのだった。
父はアフレイド・ノイズ公爵。
ノイズ公爵家の家長であり王国の重鎮。
魔法騎士団の総団長でもある。
母はマーガレット。
隣国アミルダ王国の第2王女。隣国の聖女の娘でもある。
兄の名前はリアム。
前世の記憶にある「乙女ゲーム」の中のエリザベート・ノイズは、王都学園の卒業パーティで、ウィリアム王太子殿下に真実の愛を見つけたと婚約を破棄され、身に覚えのない罪をきせられて国外に追放される。
そして、国境の手前で何者かに事故にみせかけて殺害されてしまうのだ。
王太子と婚約なんてするものか。
国外追放になどなるものか。
乙女ゲームの中では一人ぼっちだったエリザベート。
私は人生をあきらめない。
エリザベート・ノイズの二回目の人生が始まった。
⭐️第16回 ファンタジー小説大賞参加中です。応援してくれると嬉しいです
悪役令嬢に成り代わったのに、すでに詰みってどういうことですか!?
ぽんぽこ狸
恋愛
仕事帰りのある日、居眠り運転をしていたトラックにはねられて死んでしまった主人公。次に目を覚ますとなにやら暗くジメジメした場所で、自分に仕えているというヴィンスという男の子と二人きり。
彼から話を聞いているうちに、なぜかその話に既視感を覚えて、確認すると昔読んだことのある児童向けの小説『ララの魔法書!』の世界だった。
その中でも悪役令嬢である、クラリスにどうやら成り代わってしまったらしい。
混乱しつつも話をきていくとすでに原作はクラリスが幽閉されることによって終結しているようで愕然としているさなか、クラリスを見限り原作の主人公であるララとくっついた王子ローレンスが、訪ねてきて━━━━?!
原作のさらに奥深くで動いていた思惑、魔法玉(まほうぎょく)の謎、そして原作の男主人公だった完璧な王子様の本性。そのどれもに翻弄されながら、なんとか生きる一手を見出す、学園ファンタジー!
ローレンスの性格が割とやばめですが、それ以外にもダークな要素強めな主人公と恋愛?をする、キャラが二人ほど、登場します。世界観が殺伐としているので重い描写も多いです。読者さまが色々な意味でドキドキしてくれるような作品を目指して頑張りますので、よろしくお願いいたします。
完結しました!最後の一章分は遂行していた分がたまっていたのと、話が込み合っているので一気に二十万文字ぐらい上げました。きちんと納得できる結末にできたと思います。ありがとうございました。
悪役令嬢はモブ化した
F.conoe
ファンタジー
乙女ゲーム? なにそれ食べ物? な悪役令嬢、普通にシナリオ負けして退場しました。
しかし貴族令嬢としてダメの烙印をおされた卒業パーティーで、彼女は本当の自分を取り戻す!
領地改革にいそしむ充実した日々のその裏で、乙女ゲームは着々と進行していくのである。
「……なんなのこれは。意味がわからないわ」
乙女ゲームのシナリオはこわい。
*注*誰にも前世の記憶はありません。
ざまぁが地味だと思っていましたが、オーバーキルだという意見もあるので、優しい結末を期待してる人は読まない方が良さげ。
性格悪いけど自覚がなくて自分を優しいと思っている乙女ゲームヒロインの心理描写と因果応報がメインテーマ(番外編で登場)なので、叩かれようがざまぁ改変して救う気はない。
作者の趣味100%でダンジョンが出ました。

悪役令嬢はSランク冒険者の弟子になりヒロインから逃げ切りたい
鍋
恋愛
王太子の婚約者として、常に控えめに振る舞ってきたロッテルマリア。
尽くしていたにも関わらず、悪役令嬢として婚約者破棄、国外追放の憂き目に合う。
でも、実は転生者であるロッテルマリアはチートな魔法を武器に、ギルドに登録して旅に出掛けた。
新米冒険者として日々奮闘中。
のんびり冒険をしていたいのに、ヒロインは私を逃がしてくれない。
自身の目的のためにロッテルマリアを狙ってくる。
王太子はあげるから、私をほっといて~
(旧)悪役令嬢は年下Sランク冒険者の弟子になるを手直ししました。
26話で完結
後日談も書いてます。
【完結】溺愛?執着?転生悪役令嬢は皇太子から逃げ出したい~絶世の美女の悪役令嬢はオカメを被るが、独占しやすくて皇太子にとって好都合な模様~
うり北 うりこ@ざまされ書籍化決定
恋愛
平安のお姫様が悪役令嬢イザベルへと転生した。平安の記憶を思い出したとき、彼女は絶望することになる。
絶世の美女と言われた切れ長の細い目、ふっくらとした頬、豊かな黒髪……いわゆるオカメ顔ではなくなり、目鼻立ちがハッキリとし、ふくよかな頬はなくなり、金の髪がうねるというオニのような見た目(西洋美女)になっていたからだ。
今世での絶世の美女でも、美意識は平安。どうにか、この顔を見られない方法をイザベルは考え……、それは『オカメ』を装備することだった。
オカメ狂の悪役令嬢イザベルと、
婚約解消をしたくない溺愛・執着・イザベル至上主義の皇太子ルイスのオカメラブコメディー。
※執着溺愛皇太子と平安乙女のオカメな悪役令嬢とのラブコメです。
※主人公のイザベルの思考と話す言葉の口調が違います。分かりにくかったら、すみません。
※途中からダブルヒロインになります。
イラストはMasquer様に描いて頂きました。

【完結】神から貰ったスキルが強すぎなので、異世界で楽しく生活します!
桜もふ
恋愛
神の『ある行動』のせいで死んだらしい。私の人生を奪った神様に便利なスキルを貰い、転生した異世界で使えるチートの魔法が強すぎて楽しくて便利なの。でもね、ここは異世界。地球のように安全で自由な世界ではない、魔物やモンスターが襲って来る危険な世界……。
「生きたければ魔物やモンスターを倒せ!!」倒さなければ自分が死ぬ世界だからだ。
異世界で過ごす中で仲間ができ、時には可愛がられながら魔物を倒し、食料確保をし、この世界での生活を楽しく生き抜いて行こうと思います。
初めはファンタジー要素が多いが、中盤あたりから恋愛に入ります!!

転生侍女は完全無欠のばあやを目指す
ロゼーナ
恋愛
十歳のターニャは、前の「私」の記憶を思い出した。そして自分が乙女ゲーム『月と太陽のリリー』に登場する、ヒロインでも悪役令嬢でもなく、サポートキャラであることに気付く。侍女として生涯仕えることになるヒロインにも、ゲームでは悪役令嬢となってしまう少女にも、この世界では不幸になってほしくない。ゲームには存在しなかった大団円エンドを目指しつつ、自分の夢である「完全無欠のばあやになること」だって、絶対に叶えてみせる!
*三十話前後で完結予定、最終話まで毎日二話ずつ更新します。
(本作は『小説家になろう』『カクヨム』にも投稿しています)
転生ガチャで悪役令嬢になりました
みおな
恋愛
前世で死んだと思ったら、乙女ゲームの中に転生してました。
なんていうのが、一般的だと思うのだけど。
気がついたら、神様の前に立っていました。
神様が言うには、転生先はガチャで決めるらしいです。
初めて聞きました、そんなこと。
で、なんで何度回しても、悪役令嬢としかでないんですか?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる