23 / 105
22.帰り道
しおりを挟む
私はイリアスに引っ張られるまま、ペルトサーク家の馬車の前まで連れてこられた。
「ドロノア家まで行ってほしい。彼女を送っていく。それと、彼女の家の馭者にもそう伝えてくれ」
待っていた馭者に伝えて、イリアスが馬車の扉を開く。同意を得ることもなく、無言で私を馬車に乗り込ませる。
後ろに続いたイリアスがどさりと腰を下ろす。
私も戸惑いながら席に座った。
「…………」
「……」
沈黙があたりを漂う。我が家の馭者トマスに伝え終わったのか、馭者が戻ってきて馬車が走り出した。
私はちらっとイリアスを伺った。
むかえの席に座ったイリアスが、不機嫌なオーラを漂わせ、こちらをじっと見てくる。
怖い!!
あの~何をそんなに怒ってらっしゃるのでしょうか?
確かにユーリウスとは良好とは言えないやり取りだったけど、それをまだ引きずってこっちにまで向けてくるなんて、八つ当たりもいいところよ。
ああ。なんて運が悪い。ライバルになる運命のユーリウスとイリアスが出くわすところにたまたま居合わせるなんて。
あれ? っていうか、そもそもなんであんなところにイリアスが?
帰り道とは外れているし、何もない校舎裏になんて用があるはずもない。
もしかして私を探していたとか?
でも何で? もしかして一緒に帰ろうとしてくれたとか?
いやいやそれはない。イリアスが婚約者としての義理を果たそうとするような殊勝な性格ではないことは私がよくわかっている。その上、基本人を甘やかすようなことをしない、己にも他人にも厳しい一本気で筋の通った人だ。
そんな真面目で正義感をもった人だから、ヒロインに恋に落ちた時にたまに見せるデレ姿はぐっとくるものがある。
だから間違っても、私相手に『一緒に帰ろう』なんて言いに来るわけがない。
これは別の理由があるはず。
考えてすぐに、頭に閃くものがあった。
そうだ! これはきっと私に忠告しに来たんだわ。これから学園で嫌でも一緒に過ごすわけだから、今後一切学園で話しかけるなと、言いに来たに違いない。入学初日から、先手を打ちに来たってわけね。
ええ、ええ。言われなくても近づかないわよ。私だって自分と家族が大事なだもの。間違っても、将来断罪されてお父様とお兄様を不幸にさせることはしないわ。
私がふんすふんすと、鼻息を荒くしたところで、イリアスが第一声を放った。
「あの男とは知り合いか?」
思考から抜け出して、イリアスを見る。イリアスは腕と足を両方組んで、こちらを見据えている。無言の圧力に屈して、私の口は勝手に開く。
「ユーリウス? ええ、知ってるわ」
「名前で呼ぶほど親しいのか」
「べ、別に親しくないわ」
ゲームで攻略した過去があるとは言えない。
「いつ知り合ったんだ」
「四年前の十二歳の時よ」
「どこで?」
間髪入れずの問いかけ。普段よりも低い声。姿勢も崩す気配なし。
まるで尋問されているみたい。
どうして?! 何でイリアスからも尋問されなくちゃいけないわけ?
悪役は何もしてなくても罪があると思われちゃうのかしら。
「…………」
私が何も答えずにいると、イリアスが腕を解いた。
「どうして答えない」
「……」
答えたくても答えられないのよ!
ユーリウスの生い立ちの秘密は、ヒロインが攻略を進めていくうちに明らかになるからだ。
ユーリウスの大事な者だけが知っている秘密。
だから今、ここでユーリウスの出生に関わることを話すのは彼のプライベートに踏み込むこと。
例え祖父とのわだかまりがなくなったとしても、栄えあるフェレール家の跡取りが平民出身であるとばれるのは、この先の瑕疵になりかねない。
彼の将来に影響を及ぼすかもしれないそんな重大事を私なんかがやすやすと言っていいはずがない。
既に貴族の一員となって何年も過ごしてきた私には、貴族の事情というものがある程度理解できている。
だから、ユーリウスと平民街で会ったとは口が裂けても言えない。
私がだんまりを続けていると、イリアスが溜め息をついた。
「……言わない、か」
組んでいた足も解く。
「俺は婚約者なんだから、知る権利はあると思うが」
何よ。こんな時ばっかり婚約者面しないでよ。
顎を下げたまま恨みがましく見つめれば、イリアスがわざとらしく咳をする。耳が僅かに赤くなった気がする。
おっ。ひるんでる。悪女の睨みも伊達じゃなかったみたい。
「まあいい。今度からあの男に勝手についていくなよ」
あれは不可抗力だったのよ。引っ張られたんだから、仕方ないでしょ。
私が内心言い訳を並べていると、馬車ががたんと止まった。どうやら、我が家についたらしい。
意識が外に向いている間に、イリアスがいつの間にか立ち上がり距離をつめてきていた。
私の後ろに手をついて、中腰の姿勢になる。急にドアップで見つめることになり、頭が追いつかない私。
イリアスが空いたほうの手で私の長い髪を手にとった。
伏せていた睫毛が上がり、瞳が私を捉える。
「今度、もし付いていったら――」
私の髪を唇に引き寄せ、青い双眸がきらりと光った。
「お仕置きだからな」
私の中で時が止まった。呼吸ひとつ、指先ひとつさえ自分の意識から外れてしまったみたい。
まるで、自分を映すその青い瞳の中に閉じ込められてしまったよう。
完全に固まってしまった私を見て、イリアスがはらりと髪を離した。
すっと離れ、馬車の扉を開ける。
「着いた。降りないのか?」
首を傾げるイリアスにはっとして、機械仕掛けの人形が急に動き出したように、私は下手な動きで、ぎくしゃくと馬車を降りる。
「じゃあ、また明日学校で」
いつもと変わらぬ涼しい顔つきで告げて、扉が閉まる。ペルトサーク家の馬車が再び走り出した。
その後ろ姿を見つめながら、唖然と呟く。
「なに、あれ……」
地面にひとり降り立った私は拳を握って、ぷるぷると震えだす。
「攻略対象者は脅し方も普通にできないわけ?……」
悪女じゃなかったら、完全に口説き落としにかかっているとしか思えないほど気障な仕草と台詞回し。
まさに攻略対象者だけが成せる業。
どんな時でも格好良く振る舞うように出来ている技はまさに天性の才能と言っていい。
「心臓に悪すぎる……」
自分が悪女だとわかっていなかったら、間違いなく胸をときめかしていただろうけど、あいにく私は自分の立場をよくわきまえている。
「間違っても、甘い響きのほうじゃないわよねえ」
はあーと盛大な溜め息を吐く。
なんだって悪女なんかに憑依してしまったのだろう。自分の運のなさが憎い。
それにしても『お仕置き』って、どんな種類のお仕置きなの? まさかもう牢獄行き!? 絶対イヤだ! 私は恐怖で自分の腕をさする。
いろんな意味で心臓がドキドキして疲れてしまった私は、力ない足取りで家に帰ったのだった。
「ドロノア家まで行ってほしい。彼女を送っていく。それと、彼女の家の馭者にもそう伝えてくれ」
待っていた馭者に伝えて、イリアスが馬車の扉を開く。同意を得ることもなく、無言で私を馬車に乗り込ませる。
後ろに続いたイリアスがどさりと腰を下ろす。
私も戸惑いながら席に座った。
「…………」
「……」
沈黙があたりを漂う。我が家の馭者トマスに伝え終わったのか、馭者が戻ってきて馬車が走り出した。
私はちらっとイリアスを伺った。
むかえの席に座ったイリアスが、不機嫌なオーラを漂わせ、こちらをじっと見てくる。
怖い!!
あの~何をそんなに怒ってらっしゃるのでしょうか?
確かにユーリウスとは良好とは言えないやり取りだったけど、それをまだ引きずってこっちにまで向けてくるなんて、八つ当たりもいいところよ。
ああ。なんて運が悪い。ライバルになる運命のユーリウスとイリアスが出くわすところにたまたま居合わせるなんて。
あれ? っていうか、そもそもなんであんなところにイリアスが?
帰り道とは外れているし、何もない校舎裏になんて用があるはずもない。
もしかして私を探していたとか?
でも何で? もしかして一緒に帰ろうとしてくれたとか?
いやいやそれはない。イリアスが婚約者としての義理を果たそうとするような殊勝な性格ではないことは私がよくわかっている。その上、基本人を甘やかすようなことをしない、己にも他人にも厳しい一本気で筋の通った人だ。
そんな真面目で正義感をもった人だから、ヒロインに恋に落ちた時にたまに見せるデレ姿はぐっとくるものがある。
だから間違っても、私相手に『一緒に帰ろう』なんて言いに来るわけがない。
これは別の理由があるはず。
考えてすぐに、頭に閃くものがあった。
そうだ! これはきっと私に忠告しに来たんだわ。これから学園で嫌でも一緒に過ごすわけだから、今後一切学園で話しかけるなと、言いに来たに違いない。入学初日から、先手を打ちに来たってわけね。
ええ、ええ。言われなくても近づかないわよ。私だって自分と家族が大事なだもの。間違っても、将来断罪されてお父様とお兄様を不幸にさせることはしないわ。
私がふんすふんすと、鼻息を荒くしたところで、イリアスが第一声を放った。
「あの男とは知り合いか?」
思考から抜け出して、イリアスを見る。イリアスは腕と足を両方組んで、こちらを見据えている。無言の圧力に屈して、私の口は勝手に開く。
「ユーリウス? ええ、知ってるわ」
「名前で呼ぶほど親しいのか」
「べ、別に親しくないわ」
ゲームで攻略した過去があるとは言えない。
「いつ知り合ったんだ」
「四年前の十二歳の時よ」
「どこで?」
間髪入れずの問いかけ。普段よりも低い声。姿勢も崩す気配なし。
まるで尋問されているみたい。
どうして?! 何でイリアスからも尋問されなくちゃいけないわけ?
悪役は何もしてなくても罪があると思われちゃうのかしら。
「…………」
私が何も答えずにいると、イリアスが腕を解いた。
「どうして答えない」
「……」
答えたくても答えられないのよ!
ユーリウスの生い立ちの秘密は、ヒロインが攻略を進めていくうちに明らかになるからだ。
ユーリウスの大事な者だけが知っている秘密。
だから今、ここでユーリウスの出生に関わることを話すのは彼のプライベートに踏み込むこと。
例え祖父とのわだかまりがなくなったとしても、栄えあるフェレール家の跡取りが平民出身であるとばれるのは、この先の瑕疵になりかねない。
彼の将来に影響を及ぼすかもしれないそんな重大事を私なんかがやすやすと言っていいはずがない。
既に貴族の一員となって何年も過ごしてきた私には、貴族の事情というものがある程度理解できている。
だから、ユーリウスと平民街で会ったとは口が裂けても言えない。
私がだんまりを続けていると、イリアスが溜め息をついた。
「……言わない、か」
組んでいた足も解く。
「俺は婚約者なんだから、知る権利はあると思うが」
何よ。こんな時ばっかり婚約者面しないでよ。
顎を下げたまま恨みがましく見つめれば、イリアスがわざとらしく咳をする。耳が僅かに赤くなった気がする。
おっ。ひるんでる。悪女の睨みも伊達じゃなかったみたい。
「まあいい。今度からあの男に勝手についていくなよ」
あれは不可抗力だったのよ。引っ張られたんだから、仕方ないでしょ。
私が内心言い訳を並べていると、馬車ががたんと止まった。どうやら、我が家についたらしい。
意識が外に向いている間に、イリアスがいつの間にか立ち上がり距離をつめてきていた。
私の後ろに手をついて、中腰の姿勢になる。急にドアップで見つめることになり、頭が追いつかない私。
イリアスが空いたほうの手で私の長い髪を手にとった。
伏せていた睫毛が上がり、瞳が私を捉える。
「今度、もし付いていったら――」
私の髪を唇に引き寄せ、青い双眸がきらりと光った。
「お仕置きだからな」
私の中で時が止まった。呼吸ひとつ、指先ひとつさえ自分の意識から外れてしまったみたい。
まるで、自分を映すその青い瞳の中に閉じ込められてしまったよう。
完全に固まってしまった私を見て、イリアスがはらりと髪を離した。
すっと離れ、馬車の扉を開ける。
「着いた。降りないのか?」
首を傾げるイリアスにはっとして、機械仕掛けの人形が急に動き出したように、私は下手な動きで、ぎくしゃくと馬車を降りる。
「じゃあ、また明日学校で」
いつもと変わらぬ涼しい顔つきで告げて、扉が閉まる。ペルトサーク家の馬車が再び走り出した。
その後ろ姿を見つめながら、唖然と呟く。
「なに、あれ……」
地面にひとり降り立った私は拳を握って、ぷるぷると震えだす。
「攻略対象者は脅し方も普通にできないわけ?……」
悪女じゃなかったら、完全に口説き落としにかかっているとしか思えないほど気障な仕草と台詞回し。
まさに攻略対象者だけが成せる業。
どんな時でも格好良く振る舞うように出来ている技はまさに天性の才能と言っていい。
「心臓に悪すぎる……」
自分が悪女だとわかっていなかったら、間違いなく胸をときめかしていただろうけど、あいにく私は自分の立場をよくわきまえている。
「間違っても、甘い響きのほうじゃないわよねえ」
はあーと盛大な溜め息を吐く。
なんだって悪女なんかに憑依してしまったのだろう。自分の運のなさが憎い。
それにしても『お仕置き』って、どんな種類のお仕置きなの? まさかもう牢獄行き!? 絶対イヤだ! 私は恐怖で自分の腕をさする。
いろんな意味で心臓がドキドキして疲れてしまった私は、力ない足取りで家に帰ったのだった。
1
お気に入りに追加
979
あなたにおすすめの小説

幽霊じゃありません!足だってありますから‼
かな
恋愛
私はトバルズ国の公爵令嬢アーリス・イソラ。8歳の時に木の根に引っかかって頭をぶつけたことにより、前世に流行った乙女ゲームの悪役令嬢に転生してしまったことに気づいた。だが、婚約破棄しても国外追放か修道院行きという緩い断罪だった為、自立する為のスキルを学びつつ、国外追放後のスローライフを夢見ていた。
断罪イベントを終えた数日後、目覚めたら幽霊と騒がれてしまい困惑することに…。えっ?私、生きてますけど
※ご都合主義はご愛嬌ということで見逃してください(*・ω・)*_ _)ペコリ
※遅筆なので、ゆっくり更新になるかもしれません。
転生ガチャで悪役令嬢になりました
みおな
恋愛
前世で死んだと思ったら、乙女ゲームの中に転生してました。
なんていうのが、一般的だと思うのだけど。
気がついたら、神様の前に立っていました。
神様が言うには、転生先はガチャで決めるらしいです。
初めて聞きました、そんなこと。
で、なんで何度回しても、悪役令嬢としかでないんですか?

【完結】魔女令嬢はただ静かに生きていたいだけ
こな
恋愛
公爵家の令嬢として傲慢に育った十歳の少女、エマ・ルソーネは、ちょっとした事故により前世の記憶を思い出し、今世が乙女ゲームの世界であることに気付く。しかも自分は、魔女の血を引く最低最悪の悪役令嬢だった。
待っているのはオールデスエンド。回避すべく動くも、何故だが攻略対象たちとの接点は増えるばかりで、あれよあれよという間に物語の筋書き通り、魔法研究機関に入所することになってしまう。
ひたすら静かに過ごすことに努めるエマを、研究所に集った癖のある者たちの脅威が襲う。日々の苦悩に、エマの胃痛はとどまる所を知らない……

小説主人公の悪役令嬢の姉に転生しました
みかん桜(蜜柑桜)
恋愛
第一王子と妹が並んでいる姿を見て前世を思い出したリリーナ。
ここは小説の世界だ。
乙女ゲームの悪役令嬢が主役で、悪役にならず幸せを掴む、そんな内容の話で私はその主人公の姉。しかもゲーム内で妹が悪役令嬢になってしまう原因の1つが姉である私だったはず。
とはいえ私は所謂モブ。
この世界のルールから逸脱しないように無難に生きていこうと決意するも、なぜか第一王子に執着されている。
そういえば、元々姉の婚約者を奪っていたとか設定されていたような…?

完璧(変態)王子は悪役(天然)令嬢を今日も愛でたい
咲桜りおな
恋愛
オルプルート王国第一王子アルスト殿下の婚約者である公爵令嬢のティアナ・ローゼンは、自分の事を何故か初対面から溺愛してくる殿下が苦手。
見た目は完璧な美少年王子様なのに匂いをクンカクンカ嗅がれたり、ティアナの使用済み食器を欲しがったりと何だか変態ちっく!
殿下を好きだというピンク髪の男爵令嬢から恋のキューピッド役を頼まれてしまい、自分も殿下をお慕いしていたと気付くが時既に遅し。不本意ながらも婚約破棄を目指す事となってしまう。
※糖度甘め。イチャコラしております。
第一章は完結しております。只今第二章を更新中。
本作のスピンオフ作品「モブ令嬢はシスコン騎士様にロックオンされたようです~妹が悪役令嬢なんて困ります~」も公開しています。宜しければご一緒にどうぞ。
本作とスピンオフ作品の番外編集も別にUPしてます。
「小説家になろう」でも公開しています。
記憶喪失になった嫌われ悪女は心を入れ替える事にした
結城芙由奈@コミカライズ発売中
ファンタジー
池で溺れて死にかけた私は意識を取り戻した時、全ての記憶を失っていた。それと同時に自分が周囲の人々から陰で悪女と呼ばれ、嫌われている事を知る。どうせ記憶喪失になったなら今から心を入れ替えて生きていこう。そして私はさらに衝撃の事実を知る事になる―。
悪役令嬢エリザベート物語
kirara
ファンタジー
私の名前はエリザベート・ノイズ
公爵令嬢である。
前世の名前は横川禮子。大学を卒業して入った企業でOLをしていたが、ある日の帰宅時に赤信号を無視してスクランブル交差点に飛び込んできた大型トラックとぶつかりそうになって。それからどうなったのだろう。気が付いた時には私は別の世界に転生していた。
ここは乙女ゲームの世界だ。そして私は悪役令嬢に生まれかわった。そのことを5歳の誕生パーティーの夜に知るのだった。
父はアフレイド・ノイズ公爵。
ノイズ公爵家の家長であり王国の重鎮。
魔法騎士団の総団長でもある。
母はマーガレット。
隣国アミルダ王国の第2王女。隣国の聖女の娘でもある。
兄の名前はリアム。
前世の記憶にある「乙女ゲーム」の中のエリザベート・ノイズは、王都学園の卒業パーティで、ウィリアム王太子殿下に真実の愛を見つけたと婚約を破棄され、身に覚えのない罪をきせられて国外に追放される。
そして、国境の手前で何者かに事故にみせかけて殺害されてしまうのだ。
王太子と婚約なんてするものか。
国外追放になどなるものか。
乙女ゲームの中では一人ぼっちだったエリザベート。
私は人生をあきらめない。
エリザベート・ノイズの二回目の人生が始まった。
⭐️第16回 ファンタジー小説大賞参加中です。応援してくれると嬉しいです
捨てた騎士と拾った魔術師
吉野屋
恋愛
貴族の庶子であるミリアムは、前世持ちである。冷遇されていたが政略でおっさん貴族の後妻落ちになる事を懸念して逃げ出した。実家では隠していたが、魔力にギフトと生活能力はあるので、王都に行き暮らす。優しくて美しい夫も出来て幸せな生活をしていたが、夫の兄の死で伯爵家を継いだ夫に捨てられてしまう。その後、王都に来る前に出会った男(その時は鳥だった)に再会して国を左右する陰謀に巻き込まれていく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる