❲完結❳傷物の私は高貴な公爵子息の婚約者になりました

 彼は私を愛していない。
 ただ『責任』から私を婚約者にしただけ――。

 しがない貧しい男爵令嬢の『エレン・レヴィンズ』と王都警備騎士団長にして突出した家柄の『フェリシアン・サンストレーム』。
 
 幼い頃出会ったきっかけによって、ずっと淡い恋心をフェリシアンに抱き続けているエレン。
 
 彼は人気者で、地位、家柄、容姿含め何もかも完璧なひと。
 でも私は、誇れるものがなにもない人間。大勢いる貴族令嬢の中でも、きっと特に。

 この恋は決して叶わない。
 そう思っていたのに――。 

 ある日、王都を取り締まり中のフェリシアンを犯罪者から庇ったことで、背中に大きな傷を負ってしまうエレン。
 その出来事によって、ふたりは婚約者となり――。

 全てにおいて完璧だが恋には不器用なヒーローと、ずっとその彼を想って一途な恋心を胸に秘めているヒロイン。
 

 ――ふたりの道が今、交差し始めた。



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 前半ヒロイン目線、後半ヒーロー目線です。
 中編から長編に変更します。

 世界観は作者オリジナルです。
 この世界の貴族の概念、規則、行動は実際の中世・近世の貴族に則っていません。あしからず。

 緩めの設定です。細かいところはあまり気にしないでください。


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