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アマリア・アルバートン/フローラ・エインズワース
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公爵領のお屋敷で過ごしながら今後のことをヘンドリックとも繰り返し話し合った。
お墓の手配は速やかに行ってくれて、あの子の名前は『ショーン』になる予定だったことを初めて知った。お墓には『ショーン・アルバートン』と刻まれることになり、お義母様の棺からショーンを移すことも考えたけれど、二人にはこのまま一緒にいてもらって、ショーンの棺にはたくさんの花や本やおもちゃを入れることにした。私も何かしてあげたくて、ショーンのために洋服を縫うことにした。ひと針ひと針進めるごとに色々な思いがこみ上げてきた。そしてようやく母として何かができることに嬉しさも同時に覚えた。
私が公爵夫人としてこなしていた業務はこの1年のうちに少しずつ執事達でこなしてくれていたようで、離れることにも支障はそれほどなかった。
私達の知らせが届き、ロビンとエルザが公爵領まで来てくれた。私が公爵家を離れること、対外的には死んだことになることを説明すると、二人は絶句した後に「奥様のお決めになられたことを尊重いたします」とエルザは絞り出すように言った。
ヘンドリックが二人に「コンラッドも公爵家を出ることになった。商売をすることも容易くはないだろうが、これまでのことも踏まえてそれを後押しすることにアマリアを話し合って決めた」と話すと、当然公爵家の後継ぎの話になった。
「アマリアが亡くなったということにするならば、再婚の打診もこれから山ほど来るだろうけれど、再婚して子どもを作るつもりはないということでいいと…?」
とロビンが確認すると、ヘンドリックは短く「再婚はしない、子どもを設けるつもりもない」と言い切った。
「…まぁ、俺だってエルザがいなくなったから再婚しろと言われても断固拒否するだろうなと思うから…仕方ないか…」
と二人には何か通じるものがあったようで存外すんなりと受け入れてくれた。最終的に、ロビンとエルザには長男を筆頭に、次男、長女、三男、次女と5人の子どもがいるため、次男のアドルフが公爵家の後継ぎとなる教育を今後受けることが決められた。今はまだアカデミーに所属しているので、あと数年すれば公爵家での本格的な後継ぎ教育が始まることだろう。
長い話し合いが終わった後は、ヘンドリックとロビンは二人でワインを飲んで過ごし、私とエルザとハンナは久しぶりに3人だけで過ごすことができた。
「えっ、ハンナは辺境伯のご子息と結婚するの?」
「いたしません!」
「でも、ハンナはできれば奥様について辺境領に行きたいのでしょう?」
「で、ですが、それはまだ奥様にお許しもいただいておりませんし」
「あら、私はハンナが来てくれるならとても嬉しいわ」
「で、でも、ご一緒に参りましてもそれは決してセザール様との、その」
しどろもどろになるハンナに二人で微笑みかけながら、そっと手を取った。
「いいのよ。誰と一緒になるのかはゆっくり決めてね。セザール以外の人と心を交わすこともあるでしょうから、その時はその時よ」
「でも、私は…貴族であったのはもう幼い時で爵位を返上して平民になってから長いですし…」
「私なんて貴族であった時期すらなかったのよ?私もロビンと結婚する前に養女としてもらったのだもの」
「でも、エルザさんは…その…貴族の方々のこともお詳しいですけれど、私はどちらかというと騎士訓練などのほうが得意でしたから…」
「なおのこと頼もしいわ。あそこはまだまだ危険な地域だから、気丈な女主人が必要だもの。それに記憶のなかった私でもなんとかこなしていたくらいだから、ハンナなら全く問題ないと思うわ」
「奥様まで…」
「ふふふ。でも、本当に無理強いはしないから。ゆっくり人となりを知っていくといいわ。私もできる限りのことはするから。それに身分のことなら大丈夫よ。スタンリール侯爵家でもアルバートン公爵家でもどちらでもきっと養女にすることを喜んでくれるわ」
「そ、そんな恐れ多い身分になるなんてとんでもありません!」
慌てたり、難しい顔をしたりして悩むハンナを囲んで、まるで少女の頃に戻ったような楽しい時間はあっという間に過ぎた。
そして、公爵領墓地での葬儀を行う日にはコンラッドが王都からやってきた。参加するのはヘンドリック、ロビン、エルザ、コンラッドと私。そして、公爵領のお屋敷で働く者達だけに厳選した。全員で喪服に身を包み、厳かな雰囲気の中、懇意にしていた神父の進行のもと粛々と執り行われた。
ショーンの冥福を祈り、あちらで健やかに過ごすことを祈るうち、陽の光が私達に降り注いだ。それがお義母様やお義父様、お義姉様の温もりのようで、その温かさに自然に涙が溢れた。
そして、全てが執り行われた後、不思議な気持ちで『アマリア・アルバートン』の墓標の前に立った。
「ありがとう。さようなら、アマリア」
アマリア・アルバートンとして生きた時間は決して不幸なだけではなかった。
何も知らない少女だった私が、ヘンドリックの婚約者となり、妻になり、母になった。
たくさんの愛を交わし、嘘を重ね、取り返しのつかないところまでいってしまった。
それでも、こうしてまた向き合い、全く別の形で歩み続けることに少しの後悔もない。
「また、会いに来るわ、ショーン。お義母様、お義父様、お義姉様、またご挨拶に参ります」
ゆっくりと歩き出し、私の背中を押すようんに吹き抜ける風に少しだけ涙ぐみ墓地を後にした。
公爵家のお屋敷に着き、晩餐をヘンドリック、コンラッド、ロビン、エルザと共にとった。
この顔ぶれで和やかな空気でいられたのは初めてだったかもしれない。そして、それが最後になるだろうこともわかっていた。
ロビンとエルザが先に退席して、私達三人だけになったとき、コンラッドがヘンドリックに深々と頭を下げた。
「リアーナを裁判になる前に訴えを引き下げてくださってありがとうございました」
「ああ、そのことか」
「以前、お話に伺ったときには聞いていらっしゃらなかったかと思いまして、改めて感謝申し上げます」
荒んだ状態だった以前のヘンドリックのことを思い出し、私もちらりとヘンドリックに目をやった。
「私からも御礼を言うわ。彼女のためにも大事にしないでいてくれてありがとう。とても苦労してきた子だったみたいだし、コンラッドのためとはいえあんなことまで協力させて、きっと苦しかったと思うわ。コンラッド、あなたも、これ以上彼女を苦しめてはだめよ」
「はい。承知しています。それで、今日はリアーナとの結婚を報告に来ました。彼女は今、妊娠しています」
「まぁ、おめでとう、コンラッド!」
「はい…ありがとうございます」
照れているのか視線を外すコンラッドの様子についつい微笑んでしまう。ふとヘンドリックに視線を移すと眉間に皺を寄せたまま難しい顔をしていた。
「…本当に貴族としての人生を捨ててしまっていいのか。生まれてくる子のために公爵家という権力を利用することだって、十分過ぎるほどの富だって手に入るというのに」
「いいえ、俺達には必要ありません。俺は元々娼婦の子ども、リアーナも裕福ではあったけれど平民です。無理やり貴族にさせられた俺達にとって一度感じた違和感はもうなくせません。それにリアーナは社交界には絶対に戻りたくないと言っています。嫌な記憶も多い場所ですから。彼女の体や今後のことに見通しが立てば、王都も離れようと思ってます」
「…そう。あなた達のことを知っている人達も多いものね…」
「海を渡るか、陸路で国を出るかはまだわかりませんが、ゆくゆくはそうなると思います」
「そうか。おまえが決めたことなら、もう何も言うまい。できる限りのことはしよう。妊娠も出産も生死の関わることだ。王都で過ごすことが負担になるならば、公爵領で過ごせばいい。おまえも責任を急ぐあまり彼女を一人にするな。仕事ならば良い人材を見つけ育ててそこに任せろ。そんなものはいくらでも代わりはいるが、父親と夫の代わりは誰にもできはしない。良い夫と父親になってくれ。誰を反面教師とするかはわかっているとは思うが」
「…本当にそうよ。私も妊娠して無事に生まれるまで酷い日々だったもの。出産してからのしばらくの記憶がないほど衰弱してしまったし…できるだけリアーナに負担のないように準備をしてあげましょうね」
「はい、肝に銘じます」
二人が普通に会話することを心から嬉しく思い、遅くなってしまったけれど、こういう家族の形をずっと取れなかったことに胸がチクリと痛んだ。
「これから先のことはゆっくり考えましょう。新しい命以上に大切なものなんてないもの。本当におめでとう、コンラッド」
その会話の直後からヘンドリックは以前は旦那様付きの執事だったレイモンドの息子のチャールズをヘンドリックにつけることや公爵邸の部屋を整えることなどを指示し始めていて、私がショーンを妊娠したばかりの時とその姿が重なった。
新しい命の存在が、ヘンドリックの命もつないでくれるのだと心から感謝した。
私には彼との間に子どもは残せなかったけれど、コンラッドがこうして次へとつなげてくれることが素直に嬉しかった。
私が公爵家で果たす役割はあとわずかだと感じられた一日だった。
お墓の手配は速やかに行ってくれて、あの子の名前は『ショーン』になる予定だったことを初めて知った。お墓には『ショーン・アルバートン』と刻まれることになり、お義母様の棺からショーンを移すことも考えたけれど、二人にはこのまま一緒にいてもらって、ショーンの棺にはたくさんの花や本やおもちゃを入れることにした。私も何かしてあげたくて、ショーンのために洋服を縫うことにした。ひと針ひと針進めるごとに色々な思いがこみ上げてきた。そしてようやく母として何かができることに嬉しさも同時に覚えた。
私が公爵夫人としてこなしていた業務はこの1年のうちに少しずつ執事達でこなしてくれていたようで、離れることにも支障はそれほどなかった。
私達の知らせが届き、ロビンとエルザが公爵領まで来てくれた。私が公爵家を離れること、対外的には死んだことになることを説明すると、二人は絶句した後に「奥様のお決めになられたことを尊重いたします」とエルザは絞り出すように言った。
ヘンドリックが二人に「コンラッドも公爵家を出ることになった。商売をすることも容易くはないだろうが、これまでのことも踏まえてそれを後押しすることにアマリアを話し合って決めた」と話すと、当然公爵家の後継ぎの話になった。
「アマリアが亡くなったということにするならば、再婚の打診もこれから山ほど来るだろうけれど、再婚して子どもを作るつもりはないということでいいと…?」
とロビンが確認すると、ヘンドリックは短く「再婚はしない、子どもを設けるつもりもない」と言い切った。
「…まぁ、俺だってエルザがいなくなったから再婚しろと言われても断固拒否するだろうなと思うから…仕方ないか…」
と二人には何か通じるものがあったようで存外すんなりと受け入れてくれた。最終的に、ロビンとエルザには長男を筆頭に、次男、長女、三男、次女と5人の子どもがいるため、次男のアドルフが公爵家の後継ぎとなる教育を今後受けることが決められた。今はまだアカデミーに所属しているので、あと数年すれば公爵家での本格的な後継ぎ教育が始まることだろう。
長い話し合いが終わった後は、ヘンドリックとロビンは二人でワインを飲んで過ごし、私とエルザとハンナは久しぶりに3人だけで過ごすことができた。
「えっ、ハンナは辺境伯のご子息と結婚するの?」
「いたしません!」
「でも、ハンナはできれば奥様について辺境領に行きたいのでしょう?」
「で、ですが、それはまだ奥様にお許しもいただいておりませんし」
「あら、私はハンナが来てくれるならとても嬉しいわ」
「で、でも、ご一緒に参りましてもそれは決してセザール様との、その」
しどろもどろになるハンナに二人で微笑みかけながら、そっと手を取った。
「いいのよ。誰と一緒になるのかはゆっくり決めてね。セザール以外の人と心を交わすこともあるでしょうから、その時はその時よ」
「でも、私は…貴族であったのはもう幼い時で爵位を返上して平民になってから長いですし…」
「私なんて貴族であった時期すらなかったのよ?私もロビンと結婚する前に養女としてもらったのだもの」
「でも、エルザさんは…その…貴族の方々のこともお詳しいですけれど、私はどちらかというと騎士訓練などのほうが得意でしたから…」
「なおのこと頼もしいわ。あそこはまだまだ危険な地域だから、気丈な女主人が必要だもの。それに記憶のなかった私でもなんとかこなしていたくらいだから、ハンナなら全く問題ないと思うわ」
「奥様まで…」
「ふふふ。でも、本当に無理強いはしないから。ゆっくり人となりを知っていくといいわ。私もできる限りのことはするから。それに身分のことなら大丈夫よ。スタンリール侯爵家でもアルバートン公爵家でもどちらでもきっと養女にすることを喜んでくれるわ」
「そ、そんな恐れ多い身分になるなんてとんでもありません!」
慌てたり、難しい顔をしたりして悩むハンナを囲んで、まるで少女の頃に戻ったような楽しい時間はあっという間に過ぎた。
そして、公爵領墓地での葬儀を行う日にはコンラッドが王都からやってきた。参加するのはヘンドリック、ロビン、エルザ、コンラッドと私。そして、公爵領のお屋敷で働く者達だけに厳選した。全員で喪服に身を包み、厳かな雰囲気の中、懇意にしていた神父の進行のもと粛々と執り行われた。
ショーンの冥福を祈り、あちらで健やかに過ごすことを祈るうち、陽の光が私達に降り注いだ。それがお義母様やお義父様、お義姉様の温もりのようで、その温かさに自然に涙が溢れた。
そして、全てが執り行われた後、不思議な気持ちで『アマリア・アルバートン』の墓標の前に立った。
「ありがとう。さようなら、アマリア」
アマリア・アルバートンとして生きた時間は決して不幸なだけではなかった。
何も知らない少女だった私が、ヘンドリックの婚約者となり、妻になり、母になった。
たくさんの愛を交わし、嘘を重ね、取り返しのつかないところまでいってしまった。
それでも、こうしてまた向き合い、全く別の形で歩み続けることに少しの後悔もない。
「また、会いに来るわ、ショーン。お義母様、お義父様、お義姉様、またご挨拶に参ります」
ゆっくりと歩き出し、私の背中を押すようんに吹き抜ける風に少しだけ涙ぐみ墓地を後にした。
公爵家のお屋敷に着き、晩餐をヘンドリック、コンラッド、ロビン、エルザと共にとった。
この顔ぶれで和やかな空気でいられたのは初めてだったかもしれない。そして、それが最後になるだろうこともわかっていた。
ロビンとエルザが先に退席して、私達三人だけになったとき、コンラッドがヘンドリックに深々と頭を下げた。
「リアーナを裁判になる前に訴えを引き下げてくださってありがとうございました」
「ああ、そのことか」
「以前、お話に伺ったときには聞いていらっしゃらなかったかと思いまして、改めて感謝申し上げます」
荒んだ状態だった以前のヘンドリックのことを思い出し、私もちらりとヘンドリックに目をやった。
「私からも御礼を言うわ。彼女のためにも大事にしないでいてくれてありがとう。とても苦労してきた子だったみたいだし、コンラッドのためとはいえあんなことまで協力させて、きっと苦しかったと思うわ。コンラッド、あなたも、これ以上彼女を苦しめてはだめよ」
「はい。承知しています。それで、今日はリアーナとの結婚を報告に来ました。彼女は今、妊娠しています」
「まぁ、おめでとう、コンラッド!」
「はい…ありがとうございます」
照れているのか視線を外すコンラッドの様子についつい微笑んでしまう。ふとヘンドリックに視線を移すと眉間に皺を寄せたまま難しい顔をしていた。
「…本当に貴族としての人生を捨ててしまっていいのか。生まれてくる子のために公爵家という権力を利用することだって、十分過ぎるほどの富だって手に入るというのに」
「いいえ、俺達には必要ありません。俺は元々娼婦の子ども、リアーナも裕福ではあったけれど平民です。無理やり貴族にさせられた俺達にとって一度感じた違和感はもうなくせません。それにリアーナは社交界には絶対に戻りたくないと言っています。嫌な記憶も多い場所ですから。彼女の体や今後のことに見通しが立てば、王都も離れようと思ってます」
「…そう。あなた達のことを知っている人達も多いものね…」
「海を渡るか、陸路で国を出るかはまだわかりませんが、ゆくゆくはそうなると思います」
「そうか。おまえが決めたことなら、もう何も言うまい。できる限りのことはしよう。妊娠も出産も生死の関わることだ。王都で過ごすことが負担になるならば、公爵領で過ごせばいい。おまえも責任を急ぐあまり彼女を一人にするな。仕事ならば良い人材を見つけ育ててそこに任せろ。そんなものはいくらでも代わりはいるが、父親と夫の代わりは誰にもできはしない。良い夫と父親になってくれ。誰を反面教師とするかはわかっているとは思うが」
「…本当にそうよ。私も妊娠して無事に生まれるまで酷い日々だったもの。出産してからのしばらくの記憶がないほど衰弱してしまったし…できるだけリアーナに負担のないように準備をしてあげましょうね」
「はい、肝に銘じます」
二人が普通に会話することを心から嬉しく思い、遅くなってしまったけれど、こういう家族の形をずっと取れなかったことに胸がチクリと痛んだ。
「これから先のことはゆっくり考えましょう。新しい命以上に大切なものなんてないもの。本当におめでとう、コンラッド」
その会話の直後からヘンドリックは以前は旦那様付きの執事だったレイモンドの息子のチャールズをヘンドリックにつけることや公爵邸の部屋を整えることなどを指示し始めていて、私がショーンを妊娠したばかりの時とその姿が重なった。
新しい命の存在が、ヘンドリックの命もつないでくれるのだと心から感謝した。
私には彼との間に子どもは残せなかったけれど、コンラッドがこうして次へとつなげてくれることが素直に嬉しかった。
私が公爵家で果たす役割はあとわずかだと感じられた一日だった。
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