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やってみせて、やらせてみせて
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その日の夢はいつになく玲奈さんが大胆だった。
柔らかい体を俺に押し付けてきて、甘いキスを繰り返し、俺の首筋に何度かキスをくれた後に胸元を触ったり、腹を指でなぞったりして、ゆっくりと下へと下りていく。
あまりにゆっくりとした、丁寧過ぎるひとつひとつが、もどかしいほどで。散々焦らされ、うわごとのように「もう我慢できない」と玲奈さんの体をつかもうとすると、妖艶な笑みを浮かべて「だめ」と断られる。
更には「起きちゃだめ」「動いちゃだめ」と甘い声で命令される。夢の中にいるのだとわかっている。それでもいつもよりも体が重い。玲奈さんの体に触れたいのに、腕を上げるどころか、指一本も動かすことができない。
目が覚めると、この至福の時が終わってしまうのはわかっているのに、『夢から覚めたい』と願ってしまう。
起きて、思い切り玲奈さんを抱きしめたい。
そう強く思わずにはいられなかった。
「あ、起きちゃった?やっぱり挿れちゃうとわかっちゃうんだね」
瞼を開けたのに、夢は終わっていなかった。
体の感覚がいきなり鮮明になってきた。腕も脚も、好きに動かせる。
玲奈さんにやっと触れられる。
解放された気持ちが爆発して、俺の体の上にいる玲奈さんを思い切り引き寄せて唇を重ねた。
驚いたように開かれた唇の奥へと無遠慮に暴いていく。
「んんっ。んー、んっ」
玲奈さんの細い指が俺の二の腕を必死につかむ。上半身が倒れたせいで玲奈さんの腰が少し浮いた。つながっている感覚が失われそうで、思わず下から強く突き上げた。
「んんんっ」
玲奈さんの頭ごと抱え込んでキスから逃げさせはしない。突き上げる度に漏れる嬌声に俺の興奮は更に高まるばかりだった。
玲奈さんの自由を奪っていた手を頭から腰へと移すと玲奈さんは上半身を起き上がらせた。
体勢が安定するのを待って、両手で腰を支え、再び思い切り下から突き上げる。
「あああっ」
何度もこの体勢を経験したおかげで玲奈さんが気持ちいいと感じる場所がわかるようになってきた。
時折漏れる声を恥じらうように両手で口元を覆う姿が余計に嗜虐心を煽ってくる。
「やっ、あっ、ああっ」
玲奈さんが体をよじって逃げようとしているのを本能的に察した。両手を少しだけ緩めると玲奈さんが少し腰を浮かせて、俺に背を向けようとするタイミングでその腰をもう一度つかみ、つながったまま後ろを向かせた。
「ひぅっ」
慣れない感覚に玲奈さんの体がびくりと震え動きが鈍くなる。俺に背を向けた体勢のまま、今度は俺が体を起こし、玲奈さんが四つん這いの姿勢になった。
「待って、待って。くまちゃん、待って」
玲奈さんが俺から逃げる。何度か夢に見てしまった玲奈さんからお別れを告げられる場面が不意に脳裏をよぎった。
「だめ…です」
玲奈さんの両肩に手を伸ばし、細い肩をつかむとそのまま腰を強く打ちつけた。
「ああっ」
「くっ」
その衝撃は俺の腰に甘い痺れをもたらした。玲奈さんが「だっ…めっ…奥…すぎ…」と声を漏らしても、到底やめられなかった。
ぱんぱんと肌のぶつかる音が響く。その度にくちゅくちゅと水音が重なる。
玲奈さんの背中にぴったりと体をひっつけて、耳元に顔を寄せた。
「玲奈さん…すごい音ですね…」
「もぅっ。そこばっかりっ」
頬に感じる玲奈さんの熱さにまた興奮して腰を強く押し付けると、玲奈さんの体がベッドに倒れ込んだ。
押しつぶしてしまわないように両腕で自分の体を支え、玲奈さんが逃げ出さないように下半身はがっちりと固定していた。
「もっと奥、いってもいいですか?」
「え?」
玲奈さんの返答を待たずに激しく律動を始めた。そうせざるを得ないほどに全身に熱いものが流れていた。
「玲奈さんっ、玲奈さんっ。好きです。好きです」
「あっ。やぁっ。まっ…て。はげし…すぎるってばぁ」
深い楔を打たれたように逃げられない玲奈さんの見下ろして、その無防備な首筋や背中にキスを繰り返した。
ところどころに赤い鬱血を残し、白い肌に浮かび上がる痕に余計にかき立てられた。
「俺の、俺の玲奈さんっ。どこにもいかないで」
思わず漏れた言葉に我ながら情けなさを感じてしまった。すると、俺の頬に触れるものに気づいて目を開けた。
「くまちゃん」
玲奈さんは優しく微笑みながら、俺の頬を引き寄せると、体をよじらせてキスをしてくれた。
「大丈夫、大丈夫だよ」
重なるだけのキスを何度もする合間に玲奈さんは何度もそう言ってくれた。
「玲奈さん。俺には…玲奈さんだけなんです…」
「私もだよ。私もくまちゃんだけだよ」
キスをしながら玲奈さんの体をゆっくりと俺に向き合わせ。体をぴったりと重ねて抱きしめた。
「悪い夢を見たの?大丈夫、大丈夫」
俺の背中を撫でる手の温もりに少しずつ焦りにも似た感情は消え去っていく。
それと同時に玲奈さんがゆっくりと腰を動かし始めた。組み敷いていても、その緩やかな動きが段々と強い刺激になってくる。
「だめです。そんな風にされると、もうっ」
「いいよ、いって」
玲奈さんの体を抱きしめながら激しく動いた。全身を駆け巡るような震えに感覚を支配される。
全部を吐き出しても、玲奈さんの体は小さく震えていた。
「もう…、あんなに激しくするから。まだびりびりしてるじゃん」
俺の頬をぴしぴしと叩いて笑う玲奈さんにもう一度キスをして、瞼を閉じた。
体ががくんと重くなったが、もう嫌な夢を見ることはないんだという安心感に包まれていた。
そして、もう一度目を開けたとき。
隣に裸の玲奈さんが寝ていて。明らかに事後で。俺の下半身の感覚としても、絶対に致していた。
どこまでが夢で、どこまでが現実だったのか、考えるだけで背中に冷や汗がどんどんにじみ出てきた。
「んー…」
と寝返りを打った玲奈さんの背中には俺のつけたキスマークがいくつもあった。
それじゃあ…あんな乱暴に抱いてしまったのは夢じゃなかったのか…!?
呆然としながら、いったい何をしたのか必死に思い出そうとしていた。
「くまちゃん…?おはよー」
俺が上半身を起こしたまま座っているところに、玲奈さんが後ろから抱きついてきた。
「お、おはようございます。昨夜は…その…」
「ふふっ。すんごい激しくてびっくりしちゃった。くまちゃんは寝込みを襲うとこんなことになるんだねぇ」
「玲奈さんっ!」
ああ、やっぱり何もかもが現実だった。玲奈さんには優しく丁寧に触れたいといつもいつも心に誓ってきたのに。
頭を抱えてできるだけ小さく収まろうとしたが、この巨体には無駄な足掻きだった。
「こんな感じで寝込みを襲うの」
「…玲奈さん…?まさか…」
慌ててベットサイドのゴミ箱を確認した。
「ちゃんとゴムつけてたよ?」
後ろから声をかけられ、確かにそこには使用後と思われるものが包まれて捨てられていた。
俺は、コンドームを被せられても起きなかったというのか…?
「玲奈さん…一体どうやって…?」
聞きたいような決して聞きたくないようなことを恐る恐る尋ねる。
「企業秘密ですので教えられません」
玲奈さんはにっこりと完璧な笑顔をみせた。
だめだ。あんなことが二度あっては困る。
「玲奈さん、お願いですから俺の寝込みは襲わないでください。あんな乱暴なことするつもりはなくて」
「うん、ワイルドで、またよかったよ!」
「そういうことではなくてですね」
「でも、気持ちよさそうだったよ?寝てる間に好き放題してたら。ちんちんもかちかちになった後、とろーって」
「いいいいです!そういう解説はいらないです!」
だめだ。困る。意識がない間にいったいどんなこっぱずかしいことをしでかしていても、何もわからないなんて怖すぎる。
「でも、くまちゃんの本音も聞けたし」
それですよ!それが一番怖いです!あんな、弱音…
玲奈さんが背中からぎゅうと抱きついてきた。
「大丈夫大丈夫。一緒に過ごしてくうちに色んな不安は消えていくからね。まだまだこれからだもん。心配なことはいっぱいあるかもしれないけど、二人でいれば大丈夫だから」
俺の腰をぎゅうとしめる力はくすぐったいほどに弱々しいのに、俺の脆いところをしっかりと温かく包み込んでくれる。じんわりと胸の奥と目頭が熱くなる。
「何も隠さなくていいからね。どんな弱音だって吐いていいよ。私もそうするから。今までだって、くまちゃんは私の話を時間をかけて聞いてくれたでしょ?お互いそうやっていこうね」
「…はい」
強い俺でも、弱い俺でも構わないと言ってくれることがどれほど嬉しいか。それはもう言葉では足りない。
俺の目が潤んでいるのはきっと玲奈さんはわかっているだろうし、それを見せたって構わないと頭ではわかっていても、まだ少しだけかっこつけたい自分もいる。今日はまだ玲奈さんが後ろから抱きついてくれていてよかったと思いつつ、いつか向き合って弱音が吐けるようになる未来が確かに見えていた。
「うん、それで寝込みの襲い方は実践してみせたから、今度はくまちゃんがやってみてね!」
すみません、玲奈さん。その未来はちょっとまだ全く見えてこないです。
柔らかい体を俺に押し付けてきて、甘いキスを繰り返し、俺の首筋に何度かキスをくれた後に胸元を触ったり、腹を指でなぞったりして、ゆっくりと下へと下りていく。
あまりにゆっくりとした、丁寧過ぎるひとつひとつが、もどかしいほどで。散々焦らされ、うわごとのように「もう我慢できない」と玲奈さんの体をつかもうとすると、妖艶な笑みを浮かべて「だめ」と断られる。
更には「起きちゃだめ」「動いちゃだめ」と甘い声で命令される。夢の中にいるのだとわかっている。それでもいつもよりも体が重い。玲奈さんの体に触れたいのに、腕を上げるどころか、指一本も動かすことができない。
目が覚めると、この至福の時が終わってしまうのはわかっているのに、『夢から覚めたい』と願ってしまう。
起きて、思い切り玲奈さんを抱きしめたい。
そう強く思わずにはいられなかった。
「あ、起きちゃった?やっぱり挿れちゃうとわかっちゃうんだね」
瞼を開けたのに、夢は終わっていなかった。
体の感覚がいきなり鮮明になってきた。腕も脚も、好きに動かせる。
玲奈さんにやっと触れられる。
解放された気持ちが爆発して、俺の体の上にいる玲奈さんを思い切り引き寄せて唇を重ねた。
驚いたように開かれた唇の奥へと無遠慮に暴いていく。
「んんっ。んー、んっ」
玲奈さんの細い指が俺の二の腕を必死につかむ。上半身が倒れたせいで玲奈さんの腰が少し浮いた。つながっている感覚が失われそうで、思わず下から強く突き上げた。
「んんんっ」
玲奈さんの頭ごと抱え込んでキスから逃げさせはしない。突き上げる度に漏れる嬌声に俺の興奮は更に高まるばかりだった。
玲奈さんの自由を奪っていた手を頭から腰へと移すと玲奈さんは上半身を起き上がらせた。
体勢が安定するのを待って、両手で腰を支え、再び思い切り下から突き上げる。
「あああっ」
何度もこの体勢を経験したおかげで玲奈さんが気持ちいいと感じる場所がわかるようになってきた。
時折漏れる声を恥じらうように両手で口元を覆う姿が余計に嗜虐心を煽ってくる。
「やっ、あっ、ああっ」
玲奈さんが体をよじって逃げようとしているのを本能的に察した。両手を少しだけ緩めると玲奈さんが少し腰を浮かせて、俺に背を向けようとするタイミングでその腰をもう一度つかみ、つながったまま後ろを向かせた。
「ひぅっ」
慣れない感覚に玲奈さんの体がびくりと震え動きが鈍くなる。俺に背を向けた体勢のまま、今度は俺が体を起こし、玲奈さんが四つん這いの姿勢になった。
「待って、待って。くまちゃん、待って」
玲奈さんが俺から逃げる。何度か夢に見てしまった玲奈さんからお別れを告げられる場面が不意に脳裏をよぎった。
「だめ…です」
玲奈さんの両肩に手を伸ばし、細い肩をつかむとそのまま腰を強く打ちつけた。
「ああっ」
「くっ」
その衝撃は俺の腰に甘い痺れをもたらした。玲奈さんが「だっ…めっ…奥…すぎ…」と声を漏らしても、到底やめられなかった。
ぱんぱんと肌のぶつかる音が響く。その度にくちゅくちゅと水音が重なる。
玲奈さんの背中にぴったりと体をひっつけて、耳元に顔を寄せた。
「玲奈さん…すごい音ですね…」
「もぅっ。そこばっかりっ」
頬に感じる玲奈さんの熱さにまた興奮して腰を強く押し付けると、玲奈さんの体がベッドに倒れ込んだ。
押しつぶしてしまわないように両腕で自分の体を支え、玲奈さんが逃げ出さないように下半身はがっちりと固定していた。
「もっと奥、いってもいいですか?」
「え?」
玲奈さんの返答を待たずに激しく律動を始めた。そうせざるを得ないほどに全身に熱いものが流れていた。
「玲奈さんっ、玲奈さんっ。好きです。好きです」
「あっ。やぁっ。まっ…て。はげし…すぎるってばぁ」
深い楔を打たれたように逃げられない玲奈さんの見下ろして、その無防備な首筋や背中にキスを繰り返した。
ところどころに赤い鬱血を残し、白い肌に浮かび上がる痕に余計にかき立てられた。
「俺の、俺の玲奈さんっ。どこにもいかないで」
思わず漏れた言葉に我ながら情けなさを感じてしまった。すると、俺の頬に触れるものに気づいて目を開けた。
「くまちゃん」
玲奈さんは優しく微笑みながら、俺の頬を引き寄せると、体をよじらせてキスをしてくれた。
「大丈夫、大丈夫だよ」
重なるだけのキスを何度もする合間に玲奈さんは何度もそう言ってくれた。
「玲奈さん。俺には…玲奈さんだけなんです…」
「私もだよ。私もくまちゃんだけだよ」
キスをしながら玲奈さんの体をゆっくりと俺に向き合わせ。体をぴったりと重ねて抱きしめた。
「悪い夢を見たの?大丈夫、大丈夫」
俺の背中を撫でる手の温もりに少しずつ焦りにも似た感情は消え去っていく。
それと同時に玲奈さんがゆっくりと腰を動かし始めた。組み敷いていても、その緩やかな動きが段々と強い刺激になってくる。
「だめです。そんな風にされると、もうっ」
「いいよ、いって」
玲奈さんの体を抱きしめながら激しく動いた。全身を駆け巡るような震えに感覚を支配される。
全部を吐き出しても、玲奈さんの体は小さく震えていた。
「もう…、あんなに激しくするから。まだびりびりしてるじゃん」
俺の頬をぴしぴしと叩いて笑う玲奈さんにもう一度キスをして、瞼を閉じた。
体ががくんと重くなったが、もう嫌な夢を見ることはないんだという安心感に包まれていた。
そして、もう一度目を開けたとき。
隣に裸の玲奈さんが寝ていて。明らかに事後で。俺の下半身の感覚としても、絶対に致していた。
どこまでが夢で、どこまでが現実だったのか、考えるだけで背中に冷や汗がどんどんにじみ出てきた。
「んー…」
と寝返りを打った玲奈さんの背中には俺のつけたキスマークがいくつもあった。
それじゃあ…あんな乱暴に抱いてしまったのは夢じゃなかったのか…!?
呆然としながら、いったい何をしたのか必死に思い出そうとしていた。
「くまちゃん…?おはよー」
俺が上半身を起こしたまま座っているところに、玲奈さんが後ろから抱きついてきた。
「お、おはようございます。昨夜は…その…」
「ふふっ。すんごい激しくてびっくりしちゃった。くまちゃんは寝込みを襲うとこんなことになるんだねぇ」
「玲奈さんっ!」
ああ、やっぱり何もかもが現実だった。玲奈さんには優しく丁寧に触れたいといつもいつも心に誓ってきたのに。
頭を抱えてできるだけ小さく収まろうとしたが、この巨体には無駄な足掻きだった。
「こんな感じで寝込みを襲うの」
「…玲奈さん…?まさか…」
慌ててベットサイドのゴミ箱を確認した。
「ちゃんとゴムつけてたよ?」
後ろから声をかけられ、確かにそこには使用後と思われるものが包まれて捨てられていた。
俺は、コンドームを被せられても起きなかったというのか…?
「玲奈さん…一体どうやって…?」
聞きたいような決して聞きたくないようなことを恐る恐る尋ねる。
「企業秘密ですので教えられません」
玲奈さんはにっこりと完璧な笑顔をみせた。
だめだ。あんなことが二度あっては困る。
「玲奈さん、お願いですから俺の寝込みは襲わないでください。あんな乱暴なことするつもりはなくて」
「うん、ワイルドで、またよかったよ!」
「そういうことではなくてですね」
「でも、気持ちよさそうだったよ?寝てる間に好き放題してたら。ちんちんもかちかちになった後、とろーって」
「いいいいです!そういう解説はいらないです!」
だめだ。困る。意識がない間にいったいどんなこっぱずかしいことをしでかしていても、何もわからないなんて怖すぎる。
「でも、くまちゃんの本音も聞けたし」
それですよ!それが一番怖いです!あんな、弱音…
玲奈さんが背中からぎゅうと抱きついてきた。
「大丈夫大丈夫。一緒に過ごしてくうちに色んな不安は消えていくからね。まだまだこれからだもん。心配なことはいっぱいあるかもしれないけど、二人でいれば大丈夫だから」
俺の腰をぎゅうとしめる力はくすぐったいほどに弱々しいのに、俺の脆いところをしっかりと温かく包み込んでくれる。じんわりと胸の奥と目頭が熱くなる。
「何も隠さなくていいからね。どんな弱音だって吐いていいよ。私もそうするから。今までだって、くまちゃんは私の話を時間をかけて聞いてくれたでしょ?お互いそうやっていこうね」
「…はい」
強い俺でも、弱い俺でも構わないと言ってくれることがどれほど嬉しいか。それはもう言葉では足りない。
俺の目が潤んでいるのはきっと玲奈さんはわかっているだろうし、それを見せたって構わないと頭ではわかっていても、まだ少しだけかっこつけたい自分もいる。今日はまだ玲奈さんが後ろから抱きついてくれていてよかったと思いつつ、いつか向き合って弱音が吐けるようになる未来が確かに見えていた。
「うん、それで寝込みの襲い方は実践してみせたから、今度はくまちゃんがやってみてね!」
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