熊ちゃん配達員を食べたい腹ペコな私 清純なのは見た目だけ!とにかくおとなしく食べられなさい!

あさひれい

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かき捨てたい恥はいくらでもある

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玲奈さんが眠りについてからの俺は、頭をかきむしりたい衝動を抑えるのに必死だった。
すやすやと寝息を立てている玲奈さんの横で暴れるわけにはいかない。俺のせいでこんなに疲れ切ってしまったのに、睡眠の妨害なんて許されない。
しばらくして、玲奈さんの体から完全に力が抜けきって、熟睡したのを見計らって、そっとベッドから降りると、床で転げ回った。

あーーあ゛ーーと叫びたい気持ちをこらえてはいたものの、心の中では大絶叫だった。


一人でとんだ勘違いをして、玲奈さんに無理させてしまった挙句、さっき俺はテンパった頭で受け答えをしてたもんだから、うっかり自分のAVの趣味まで暴露してしまったじゃないか!
ほんとに何やってるんだ俺は!

情けなくて泣きたいし、床も叩き割りたいほど恥ずかしい。
自分が全裸だったことはわかってるけど、あまりの自分の失態に、じっとしていることなんてできなかった。

あーもーだめだ。走ろう。走ってこよう。

やや落ち着きを取り戻した股間をおさめつつ、持ってきた荷物の中で比較的動きやすい服に着替えた。
布団の中ですうすう眠る玲奈さんを見て、まだ裸のままだったことを思い出して、軽く体を拭いてあげてから、玲奈さんに服を着せないとと思い至った。

体を拭くのは何度目かだからまぁいつもの通りにすんだんだが。
このままでは寒いが、俺が玲奈さんのかばんからあれこれと取り出していいとはとても思えない。しかも風呂上りにかっさらってしまったせいで、そこらへんにあるのはバスタオル一枚だ。
しかし、誰にだって見られたくないものはあるはずだ。かばんは漁れない。

下着はつけなくてもいいものだろうか。Tシャツを着せるだけでもいいだろうか。
…というのももちろん本音なんだが。あのブラジャーというものを俺が一人で装着させることは無理だと思う。
玲奈さんは行為になると、ばーんと自ら全裸になっていくスタイルが多いから、俺が外すことがあまりない。
数少ないが、あったとしても、もたもたして、向き合った状態でホックを外すのがうまくいかない。
玲奈さんは俺が焦っているのを知ってか知らずか、そんな時でもにこにこしながら俺の体を触ったり、股間に手を伸ばしてくる。

「あのね、ブラジャーのサイズがおっきくなるとホックの数が増えるの。それに全然かわいくないでしょ?」

「でもね、輸入モノだとサイズがおっきくてもかわいいし、セクシーだし、ホックが1つってのも多いんだよ!でも、1枚1万円とかすっごく高くて…。そんなにたくさん買えないのが残念…」

なんて豆知識を披露しつつ、俺の緊張をほぐそうとしてくれているんだと思う。そして、俺がようやく外し終わってふぅ~と息を吐くと目の前には美しいものが現れるわけで。ひと息つくどころか、そのまま息が止まりそうになる。

いかんいかん。こうやって思い出すから股間がいつまで経っても平常時に戻らないんだってのに。

玲奈さんにTシャツを着せるために体を抱き起こして、寄りかからせて、頭から通して細い腕を恐る恐る通していく。
なすがままの玲奈さんはふにゃふにゃでとても可愛らしい。

「ん~…」

俺の胸に頬をすり寄せる仕草がたまらない。思わずぎゅうと抱きしめてしまう。
ほんとに、ほんとにこんなに素敵な人が俺の婚約者でいいんだろうか。ちっとも女性に縁のなかった俺に神様が見せてくれた長い長い夢なんじゃないんだろうか。
そんな思いがいつまで経っても消えない。嬉しくて、幸せで、これ以上ないほどなのに。不安が胸の中に湧いてしまう。
自分がこれ程何かを心配したり、失いたくないと思うことはなかった。
玲奈さんだけは。絶対に失いたくない。ずっとずっとそばにいたい。
惜しみなく与えられる愛の深さに、慣れてしまって慢心することがないようにしなければ。

玲奈さんの体をそっと横たわらせ、布団をかけてから額に口づけた。

火照った体とのぼせそうな頭を冷ますためにランニングに出ることにした。
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