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トライは大事
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生まれたての小鹿が脚をぷるぷるさせている様子を可愛らしいとか健気ね~ってくすって笑ったことがあったかもしれない。でも今ならわかる。ぷるぷるしていようとも自力で立てるだけ偉い。
いつだったか、打ち上げられた魚とか何かをからかったことがあったかもしれない。でも今ならわかる。自重に負けずにぴちぴちできるだけすごい。
今の私ですか?
ええ、そりゃもう、全身に力は入らず、腕も脚も投げ出して、うつ伏せの状態から顔も上げられませんよ。
くまちゃんが何やら温かいタオルで全身を拭いてくれてますけど、なすがままですよ。
いやあ、もう、4枚目のコンドーム開けようとした時点で降参したよね。
「くまちゃん、どうしちゃったの?!」って、もう言っちゃったよね。アルプスの山々を一緒に駆けようなんて気軽に思っちゃったけど、うちのクララったら険しい山々で24時間マラソンでも始めんのかって勢いと持久力でね。
ハイジ早々にくじけちゃった。
気持ちいいのは確かなのに、気持ちいいのも続きすぎるとバテるんだな…なんて意識も遠のきそうな感覚になったよ。
意識朦朧としてきてるのに、なんでかスーツ姿に丸メガネのおじさんが脳内で突然、家庭教師の宣伝とか始めてくるから、いや、そこはおじいさんとかペーター来ようよって妄想に突っ込んじゃったよね。
でも、勉強必要だなった思った。体力おばけの限界とか、疲れない体位とか、男性の体力を奪うえっちの仕方とか。
しょんぼりしてるくまちゃんが私の体を拭き終わって、タオルとかを片付けてから、そっと横に入ってきた。
「…玲奈さん…怒ってますか…?」
かーわいい。このままむっとした顔でもしとこうかしらって思わせるよねぇ、その表情。
こんなにおっきい体だとしょんぼりしてもまだ大きいという萌えも見せつけてくるし。できた子だわ、うちの婚約者様は。
「大丈夫。ちょっと疲れちゃっただけだから」
結局、くまちゃんには強く出られません。惚れた弱みとはよく言ったものです。
くまちゃんは安心したように息を吐きながら私の体ごと腕の中に閉じ込めてきた。
「すみません…1回1回を短くすればもっと玲奈さんの負担を軽くできましたよね…」
「え?」
「つい玲奈さんの反応が嬉しくて、長く中にいたくなってしまって…玲奈さんは回数増やしたほうがよかったんですよね?」
「ええ??」
何、その絶倫的発想は。
えっちって1回でも十分ですけど。くまちゃんとは有り余る体力のせいか2回とかすることが普通になりつつあったけど、そもそもそんな回数こなすタイプではないです。
えっち好きだけど、行為そのものというより、親密な二人の空気感が好きなのであって、あと自分と一緒に気持ちよくなってくれてる反応を楽しむのが好きなのであって、質より量!みたいなことはないです!
と頭の中では思ったものの、とりあえずまず最初に言わなきゃいけないのはこれだ。
「ど…どうしてそんなこと思ったの?」
「え?玲奈さんがコンドームを全部ばらしてくれてましたし、栄養ドリンクも俺の分まで用意してて、水分補給の水までベッドにあったんで。頑張ろうと思って」
ほ…ほう。
「栄養ドリンク飲んだの?」
「はい。あれって精力剤みたいなもんですよね?」
「あ…そういう効能…」
ごりっとしたものが太ももにあたる。うん、3回出したとは思えないたくましさがありますよね。
わかった、わかった。
我が家に栄養ドリンクは置きません。決して常備致しません!ただでさえ体力おばけなのに、そんなの飲んだせいで精力モンスターになっちゃったじゃない。
「くまちゃん?あれはね、私が明日の朝に飲もうかなって買っておいたやつで」
「?!」
「ゴムもただぼーっとぷちぷちちぎっちゃっただけでね。回数こなそうと思ってたわけじゃなくて」
「俺の持ちに不満があったんじゃないんですか?」
「餅?」
くまちゃんの体はどこもかしこも固いから、餅的な部分はないけれど…。
なんのことだ?と思いつつ体を触ってたら、くまちゃんががばっと身を起こした。
「どうしたの?」
「新しいの買ってきます!俺が飲んじゃったので!!」
「待ちなさい待ちなさい」
慌ててベッドから出て行こうとするくまちゃんの腕をつかんだ。
「そんな状態でお外に出てはいけません」
どうやってその状態のものをパンツに収めるつもりですか。ドリンクのせいなのか何もしてなくても反り返ってるじゃないですか。
「たぶん、バレな」
「バレます」
かぶせ気味に即答した私にくまちゃんは困ったように大きなものを片手で隠した。
「あと何回くらい出したら治まるかな?」
「え?」
手をのばして固いままのくまちゃんのを握りこんだ。嘘つきました。くまちゃんのは指が回り切りませんでした。
「相変わらずおっきいねぇ」
ずりずりと体をひきずってくまちゃんの太ももの上に体を載せた。眼前には全く収まる気配がないものがあります。
両手で握りこむとくまちゃんが苦し気に息を吐くのを感じた。
うーん、こんなになってるのに自分で出せっていうのも酷だし。ほんとは見たいけど、そんなこと言ったら余計やってくれないだろうし。
でも、正直体はへとへとなので受け入れるのも無理で。
にぎにぎしたり、上下にこすりつつ、私の記憶をくまなく検索致しました。
ヒットしました。
BLにおいて、初心者がまず通る道、スマタ!
アイリちゃん、ありがとう。初々しい高校生カップルBLを熱弁してくれたときの記憶が残ってました!
よし、これでいこう。
「くまちゃん、脚の間に挟んでみよう」
その時のくまちゃんのぽかんとした顔を写真に残しておければよかったのになって後から思った。
いつだったか、打ち上げられた魚とか何かをからかったことがあったかもしれない。でも今ならわかる。自重に負けずにぴちぴちできるだけすごい。
今の私ですか?
ええ、そりゃもう、全身に力は入らず、腕も脚も投げ出して、うつ伏せの状態から顔も上げられませんよ。
くまちゃんが何やら温かいタオルで全身を拭いてくれてますけど、なすがままですよ。
いやあ、もう、4枚目のコンドーム開けようとした時点で降参したよね。
「くまちゃん、どうしちゃったの?!」って、もう言っちゃったよね。アルプスの山々を一緒に駆けようなんて気軽に思っちゃったけど、うちのクララったら険しい山々で24時間マラソンでも始めんのかって勢いと持久力でね。
ハイジ早々にくじけちゃった。
気持ちいいのは確かなのに、気持ちいいのも続きすぎるとバテるんだな…なんて意識も遠のきそうな感覚になったよ。
意識朦朧としてきてるのに、なんでかスーツ姿に丸メガネのおじさんが脳内で突然、家庭教師の宣伝とか始めてくるから、いや、そこはおじいさんとかペーター来ようよって妄想に突っ込んじゃったよね。
でも、勉強必要だなった思った。体力おばけの限界とか、疲れない体位とか、男性の体力を奪うえっちの仕方とか。
しょんぼりしてるくまちゃんが私の体を拭き終わって、タオルとかを片付けてから、そっと横に入ってきた。
「…玲奈さん…怒ってますか…?」
かーわいい。このままむっとした顔でもしとこうかしらって思わせるよねぇ、その表情。
こんなにおっきい体だとしょんぼりしてもまだ大きいという萌えも見せつけてくるし。できた子だわ、うちの婚約者様は。
「大丈夫。ちょっと疲れちゃっただけだから」
結局、くまちゃんには強く出られません。惚れた弱みとはよく言ったものです。
くまちゃんは安心したように息を吐きながら私の体ごと腕の中に閉じ込めてきた。
「すみません…1回1回を短くすればもっと玲奈さんの負担を軽くできましたよね…」
「え?」
「つい玲奈さんの反応が嬉しくて、長く中にいたくなってしまって…玲奈さんは回数増やしたほうがよかったんですよね?」
「ええ??」
何、その絶倫的発想は。
えっちって1回でも十分ですけど。くまちゃんとは有り余る体力のせいか2回とかすることが普通になりつつあったけど、そもそもそんな回数こなすタイプではないです。
えっち好きだけど、行為そのものというより、親密な二人の空気感が好きなのであって、あと自分と一緒に気持ちよくなってくれてる反応を楽しむのが好きなのであって、質より量!みたいなことはないです!
と頭の中では思ったものの、とりあえずまず最初に言わなきゃいけないのはこれだ。
「ど…どうしてそんなこと思ったの?」
「え?玲奈さんがコンドームを全部ばらしてくれてましたし、栄養ドリンクも俺の分まで用意してて、水分補給の水までベッドにあったんで。頑張ろうと思って」
ほ…ほう。
「栄養ドリンク飲んだの?」
「はい。あれって精力剤みたいなもんですよね?」
「あ…そういう効能…」
ごりっとしたものが太ももにあたる。うん、3回出したとは思えないたくましさがありますよね。
わかった、わかった。
我が家に栄養ドリンクは置きません。決して常備致しません!ただでさえ体力おばけなのに、そんなの飲んだせいで精力モンスターになっちゃったじゃない。
「くまちゃん?あれはね、私が明日の朝に飲もうかなって買っておいたやつで」
「?!」
「ゴムもただぼーっとぷちぷちちぎっちゃっただけでね。回数こなそうと思ってたわけじゃなくて」
「俺の持ちに不満があったんじゃないんですか?」
「餅?」
くまちゃんの体はどこもかしこも固いから、餅的な部分はないけれど…。
なんのことだ?と思いつつ体を触ってたら、くまちゃんががばっと身を起こした。
「どうしたの?」
「新しいの買ってきます!俺が飲んじゃったので!!」
「待ちなさい待ちなさい」
慌ててベッドから出て行こうとするくまちゃんの腕をつかんだ。
「そんな状態でお外に出てはいけません」
どうやってその状態のものをパンツに収めるつもりですか。ドリンクのせいなのか何もしてなくても反り返ってるじゃないですか。
「たぶん、バレな」
「バレます」
かぶせ気味に即答した私にくまちゃんは困ったように大きなものを片手で隠した。
「あと何回くらい出したら治まるかな?」
「え?」
手をのばして固いままのくまちゃんのを握りこんだ。嘘つきました。くまちゃんのは指が回り切りませんでした。
「相変わらずおっきいねぇ」
ずりずりと体をひきずってくまちゃんの太ももの上に体を載せた。眼前には全く収まる気配がないものがあります。
両手で握りこむとくまちゃんが苦し気に息を吐くのを感じた。
うーん、こんなになってるのに自分で出せっていうのも酷だし。ほんとは見たいけど、そんなこと言ったら余計やってくれないだろうし。
でも、正直体はへとへとなので受け入れるのも無理で。
にぎにぎしたり、上下にこすりつつ、私の記憶をくまなく検索致しました。
ヒットしました。
BLにおいて、初心者がまず通る道、スマタ!
アイリちゃん、ありがとう。初々しい高校生カップルBLを熱弁してくれたときの記憶が残ってました!
よし、これでいこう。
「くまちゃん、脚の間に挟んでみよう」
その時のくまちゃんのぽかんとした顔を写真に残しておければよかったのになって後から思った。
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