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くまちゃんちに行こう!
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くまちゃんの感動的なプロポーズから少し経って、だいぶ私の調子も良くなり、久しぶりに電車に乗ってお店近くまでくまちゃんと行くことができた。
帰りに人の少ないレストランで食事をしたり、また電車に乗って帰れたり。
着実に元に戻れていることが嬉しかった。薬を飲まなくても夜は眠れるようになったし、復職ももうすぐかなーと思っているところ。
そして、この週末はいよいよくまちゃんの実家に行くのです。
次の週末にお引越しをするので、ほんとに直前になってしまったんだけど、私がやっぱりくまちゃんのご両親にも同棲のご挨拶に行きたいと行って実現しました。
くまちゃんは、私に無理してほしくないとか、男なんでそういうのは気にしなくていいんですとか、大人だからって散々言ってくれたけど、私の両親には挨拶したのに、くまちゃんのご両親にはしなかったってのが後からわかるのはいい気がしないはずなんだよね。
大人の付き合いって難しいけど、そういうことを丁寧にやっていかないと信頼は築けないよね。
ということで、手土産の和菓子を持って、今日はくまちゃんの運転でドライブです。
くまちゃんの実家は車で3~4時間と言われたので、日帰りだと少々ハード。でも、いきなり実家に泊まるのは気が引けるので、私のマンションとくまちゃんの実家の中間地点くらいで一泊することにしています。
私が体調万全なら日帰りでも全然よかったんだけどね。
くまちゃんの実家でどれくらい滞在するかわかんないし、そんなにそそくさと帰るのもね。
うちの両親なんて焼肉パーティしちゃったくらいだし。
でも、どうやらくまちゃんは私を連れて帰るのは言ってないらしい。
「彼女…こ、婚約者を連れて帰ると言ったら、親戚中に声かけまくって、全員を集めかねないので、だめです」と言ってたなぁ。婚約者って響き、いいよね。とっても素敵。
そうじゃなくて。くまちゃんの実家に関しては、くまちゃんの意向に沿うのが一番と思って了承した。
私の今日のミッションは「息子さんを必ず私が幸せにします!息子さんと結婚させてください!」という一世一代の大告白をすることなわけです。
今日の日のために清楚系ワンピースをお店のみんなが選びに選んで持って来てくれました。
店長からの「復職の前祝い」とそっけないのに、あったかい伝言付きでした。ありがとうございます。
そんなみんなの気持ちのこもったこの服を着て、失敗するわけにはいかないんですよ!
鼻息荒く、助手席でふんふん気合を入れています。
「あの、玲奈さん、うちの家族…騒がしいかもしれないんですけど、ほんとに、ほんとに何も気にしなくていいので。俺は、誰が何を言っても玲奈さんと一緒になりますから」
あら、もう。そんなことをさらっと言えちゃうなんて。くまちゃんも大人になっちゃって。
うっかり赤面しちゃうじゃない。むふふ。
くまちゃんのおうちは郊外の一軒家。住宅街の中なのに、公園とか散歩コースとかあるみたいで、自然豊か。
うん、確かにくまちゃんがすくすく育つ感じがする。
おうちからちょっと離れた公民館裏は住民は停めていいらしく、今日はくまちゃんのお母様が許可をとってくれてたらしく、そこに停めた。車の中で最後のお化粧チェック。髪の毛も変じゃないかな。
よーし。橘玲奈、くまちゃんを我が物にせんがために、出陣です!
「くまちゃん、用意はいいかー!」
「…?おー?」
相変わらず私の言うことにはなんでも従順なくまちゃんの手を握り、くまちゃんのおうちを目指した。
帰りに人の少ないレストランで食事をしたり、また電車に乗って帰れたり。
着実に元に戻れていることが嬉しかった。薬を飲まなくても夜は眠れるようになったし、復職ももうすぐかなーと思っているところ。
そして、この週末はいよいよくまちゃんの実家に行くのです。
次の週末にお引越しをするので、ほんとに直前になってしまったんだけど、私がやっぱりくまちゃんのご両親にも同棲のご挨拶に行きたいと行って実現しました。
くまちゃんは、私に無理してほしくないとか、男なんでそういうのは気にしなくていいんですとか、大人だからって散々言ってくれたけど、私の両親には挨拶したのに、くまちゃんのご両親にはしなかったってのが後からわかるのはいい気がしないはずなんだよね。
大人の付き合いって難しいけど、そういうことを丁寧にやっていかないと信頼は築けないよね。
ということで、手土産の和菓子を持って、今日はくまちゃんの運転でドライブです。
くまちゃんの実家は車で3~4時間と言われたので、日帰りだと少々ハード。でも、いきなり実家に泊まるのは気が引けるので、私のマンションとくまちゃんの実家の中間地点くらいで一泊することにしています。
私が体調万全なら日帰りでも全然よかったんだけどね。
くまちゃんの実家でどれくらい滞在するかわかんないし、そんなにそそくさと帰るのもね。
うちの両親なんて焼肉パーティしちゃったくらいだし。
でも、どうやらくまちゃんは私を連れて帰るのは言ってないらしい。
「彼女…こ、婚約者を連れて帰ると言ったら、親戚中に声かけまくって、全員を集めかねないので、だめです」と言ってたなぁ。婚約者って響き、いいよね。とっても素敵。
そうじゃなくて。くまちゃんの実家に関しては、くまちゃんの意向に沿うのが一番と思って了承した。
私の今日のミッションは「息子さんを必ず私が幸せにします!息子さんと結婚させてください!」という一世一代の大告白をすることなわけです。
今日の日のために清楚系ワンピースをお店のみんなが選びに選んで持って来てくれました。
店長からの「復職の前祝い」とそっけないのに、あったかい伝言付きでした。ありがとうございます。
そんなみんなの気持ちのこもったこの服を着て、失敗するわけにはいかないんですよ!
鼻息荒く、助手席でふんふん気合を入れています。
「あの、玲奈さん、うちの家族…騒がしいかもしれないんですけど、ほんとに、ほんとに何も気にしなくていいので。俺は、誰が何を言っても玲奈さんと一緒になりますから」
あら、もう。そんなことをさらっと言えちゃうなんて。くまちゃんも大人になっちゃって。
うっかり赤面しちゃうじゃない。むふふ。
くまちゃんのおうちは郊外の一軒家。住宅街の中なのに、公園とか散歩コースとかあるみたいで、自然豊か。
うん、確かにくまちゃんがすくすく育つ感じがする。
おうちからちょっと離れた公民館裏は住民は停めていいらしく、今日はくまちゃんのお母様が許可をとってくれてたらしく、そこに停めた。車の中で最後のお化粧チェック。髪の毛も変じゃないかな。
よーし。橘玲奈、くまちゃんを我が物にせんがために、出陣です!
「くまちゃん、用意はいいかー!」
「…?おー?」
相変わらず私の言うことにはなんでも従順なくまちゃんの手を握り、くまちゃんのおうちを目指した。
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