熊ちゃん配達員を食べたい腹ペコな私 清純なのは見た目だけ!とにかくおとなしく食べられなさい!

あさひれい

文字の大きさ
上 下
120 / 142

くまちゃんちに行こう!

しおりを挟む
くまちゃんの感動的なプロポーズから少し経って、だいぶ私の調子も良くなり、久しぶりに電車に乗ってお店近くまでくまちゃんと行くことができた。
帰りに人の少ないレストランで食事をしたり、また電車に乗って帰れたり。
着実に元に戻れていることが嬉しかった。薬を飲まなくても夜は眠れるようになったし、復職ももうすぐかなーと思っているところ。

そして、この週末はいよいよくまちゃんの実家に行くのです。
次の週末にお引越しをするので、ほんとに直前になってしまったんだけど、私がやっぱりくまちゃんのご両親にも同棲のご挨拶に行きたいと行って実現しました。
くまちゃんは、私に無理してほしくないとか、男なんでそういうのは気にしなくていいんですとか、大人だからって散々言ってくれたけど、私の両親には挨拶したのに、くまちゃんのご両親にはしなかったってのが後からわかるのはいい気がしないはずなんだよね。
大人の付き合いって難しいけど、そういうことを丁寧にやっていかないと信頼は築けないよね。

ということで、手土産の和菓子を持って、今日はくまちゃんの運転でドライブです。
くまちゃんの実家は車で3~4時間と言われたので、日帰りだと少々ハード。でも、いきなり実家に泊まるのは気が引けるので、私のマンションとくまちゃんの実家の中間地点くらいで一泊することにしています。
私が体調万全なら日帰りでも全然よかったんだけどね。
くまちゃんの実家でどれくらい滞在するかわかんないし、そんなにそそくさと帰るのもね。
うちの両親なんて焼肉パーティしちゃったくらいだし。

でも、どうやらくまちゃんは私を連れて帰るのは言ってないらしい。
「彼女…こ、婚約者を連れて帰ると言ったら、親戚中に声かけまくって、全員を集めかねないので、だめです」と言ってたなぁ。婚約者って響き、いいよね。とっても素敵。
そうじゃなくて。くまちゃんの実家に関しては、くまちゃんの意向に沿うのが一番と思って了承した。

私の今日のミッションは「息子さんを必ず私が幸せにします!息子さんと結婚させてください!」という一世一代の大告白をすることなわけです。

今日の日のために清楚系ワンピースをお店のみんなが選びに選んで持って来てくれました。
店長からの「復職の前祝い」とそっけないのに、あったかい伝言付きでした。ありがとうございます。
そんなみんなの気持ちのこもったこの服を着て、失敗するわけにはいかないんですよ!
鼻息荒く、助手席でふんふん気合を入れています。

「あの、玲奈さん、うちの家族…騒がしいかもしれないんですけど、ほんとに、ほんとに何も気にしなくていいので。俺は、誰が何を言っても玲奈さんと一緒になりますから」

あら、もう。そんなことをさらっと言えちゃうなんて。くまちゃんも大人になっちゃって。
うっかり赤面しちゃうじゃない。むふふ。

くまちゃんのおうちは郊外の一軒家。住宅街の中なのに、公園とか散歩コースとかあるみたいで、自然豊か。
うん、確かにくまちゃんがすくすく育つ感じがする。
おうちからちょっと離れた公民館裏は住民は停めていいらしく、今日はくまちゃんのお母様が許可をとってくれてたらしく、そこに停めた。車の中で最後のお化粧チェック。髪の毛も変じゃないかな。

よーし。橘玲奈、くまちゃんを我が物にせんがために、出陣です!

「くまちゃん、用意はいいかー!」

「…?おー?」

相変わらず私の言うことにはなんでも従順なくまちゃんの手を握り、くまちゃんのおうちを目指した。

しおりを挟む
感想 5

あなたにおすすめの小説

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

友達の母親が俺の目の前で下着姿に…

じゅ〜ん
エッセイ・ノンフィクション
とあるオッサンの青春実話です

淫らに、咲き乱れる

あるまん
恋愛
軽蔑してた、筈なのに。

会社の上司の妻との禁断の関係に溺れた男の物語

六角
恋愛
日本の大都市で働くサラリーマンが、偶然出会った上司の妻に一目惚れしてしまう。彼女に強く引き寄せられるように、彼女との禁断の関係に溺れていく。しかし、会社に知られてしまい、別れを余儀なくされる。彼女との別れに苦しみ、彼女を忘れることができずにいる。彼女との関係は、運命的なものであり、彼女との愛は一生忘れることができない。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

秘事

詩織
恋愛
妻が何か隠し事をしている感じがし、調べるようになった。 そしてその結果は...

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

処理中です...