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ライバル出現?!
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飲み物を買いに行くと言ったら、北川さんもついてきたので二人で自販機の前にいたら、北川さんに声をかけてきた女の人がいた。
「怪我、大丈夫?」
「よぅ、智美。もうほとんど痛くねーし、リハビリすればなんとかなるだろ」
「よかったねー。ねぇ、彼女?」
「いや、達哉の彼女」
あっ、固まった。私見て固まったよ、この子。
えっ、やだ、こんなところでライバル出現とかやだからね!
茶髪をポニーテールにして、タートルの上にセーターを着て、結構細めのジーンズを履きこなしてて、なかなかのスタイルと見た!
えー、やだなぁ、こんな子がくまちゃん好きだったらやだぁ。
「く、熊野君に彼女ができたの…?」
ほらぁ、やっぱり、こんな展開になるんじゃん…
と思ってたら、北川君の両肩をがしっとつかんでがくがくと揺さぶってる。
あ、あの、怪我人…松葉杖ついてる、怪我人…
「なんでよ!いつになったら、あんたが熊野君を引き取るのかと思ってたら、ちゃっかり横取りされてるんじゃないわよ!」
「だから!妄想と現実を混ぜんな!俺と達哉はダチなだけで、おまえの考えるようなことは何もない!」
「絶対、うそ!あんた達の距離感、高校の時からおかしかったから!絶対、あんたか氷室君とひっつくんだって信じてたのに!」
情報の渦に飲み込まれて、なにも状況がつかめません。
いったい、なにが起きているのでしょうか…?
でも、どこか、私のとても近くにいる人と同じ匂いがするような気がします。
「現実を受け止めろ。見ろ、達哉も所詮は普通の男だったんだ。こんな美人を好きになるんだから、俺たちみたいなゴツい男同士をくっつける夢はもう諦めろ」
「いやっ!そんなのうそっ!信じないんだからっ!」
とてもにぎやかに去って行った彼女は大丈夫なのかな…?
えっと、とりあえずライバルでは、ないのかな…?
訳もわからず立ち尽くしていると、北川さんがぽりぽりと頭をかいていた。
「えーと、すみません、騒がしいやつで。高校の同級生なんです。俺の幼馴染なんですけど、なんてゆーか、ああいう思考なんで、しょっちゅう俺と達哉と、あとムロって呼んでるんですけど、氷室の3人で仲良かったから妄想に拍車がかかって…」
「あー、男同士の…」
ふと、アイリちゃんに見せてもらったBL漫画を思い出していた。
そうだ。店長に閲覧禁止にされたんだった、私。
「高校のときに距離が近いと思われるほどの仲の良さ…」
えっ、ライバルこっち?!
北川さんがライバルだったの?!それか、氷室さん?!
困る困る。私、そんな厚い胸板もちんちんもないから!
勝てない勝てない。勝てる武器がない!
青ざめてたら、遠くからまたしても北川さんに声をかけてくる男性が。
「マサ!」
「よぅ、ムロ。ちょうどおまえの話してたとこだったんだよ」
ずんずんと歩いてくる男性が近くなればなるほど、で、でかい…
くまちゃんで相当慣れてるはずだけど、くまちゃん並みの男性が2人揃うと迫力があるのね。
私、捕獲された宇宙人みたいになってる。
「おまえ怪我して出ねーくせに、しっかり彼女みせびらかしてんじゃねーよ」
「ちげーよ、俺のじゃない。達哉の彼女だっての」
「はっ?!」
うわっ。なんですかぁ。急にぐりんって目線向けられると怖いです。
氷室さんだったかな、背は高いし、体も大きいんだけど、髪は割と長めだし、しっかりおしゃれしてる感じがくまちゃんとも北川さんとも全然違う。
「あ…初めまして…橘です」
とりあえず挨拶はちゃんとしておこう。
「へぇー。タツが女連れて来るなんて想像もしてなかったわ」
なんていうか視線が上下に二度は行きましたよね。
私のことめっちゃ見ましたよね。
「俺、タツとは中学からの付き合いで、氷室健吾って言います」
おぉ。割としっかり挨拶してくれるんですね。意外。
さすが体育会系でも武道の方々。そういう基本的なことはチャラくないのね。
「橘さん、そろそろ戻りません?あいつもさっき多分気づいてたから、いないと心配すると思いますよ」
「あ、ほんとだ。急がなきゃ」
「怪我、大丈夫?」
「よぅ、智美。もうほとんど痛くねーし、リハビリすればなんとかなるだろ」
「よかったねー。ねぇ、彼女?」
「いや、達哉の彼女」
あっ、固まった。私見て固まったよ、この子。
えっ、やだ、こんなところでライバル出現とかやだからね!
茶髪をポニーテールにして、タートルの上にセーターを着て、結構細めのジーンズを履きこなしてて、なかなかのスタイルと見た!
えー、やだなぁ、こんな子がくまちゃん好きだったらやだぁ。
「く、熊野君に彼女ができたの…?」
ほらぁ、やっぱり、こんな展開になるんじゃん…
と思ってたら、北川君の両肩をがしっとつかんでがくがくと揺さぶってる。
あ、あの、怪我人…松葉杖ついてる、怪我人…
「なんでよ!いつになったら、あんたが熊野君を引き取るのかと思ってたら、ちゃっかり横取りされてるんじゃないわよ!」
「だから!妄想と現実を混ぜんな!俺と達哉はダチなだけで、おまえの考えるようなことは何もない!」
「絶対、うそ!あんた達の距離感、高校の時からおかしかったから!絶対、あんたか氷室君とひっつくんだって信じてたのに!」
情報の渦に飲み込まれて、なにも状況がつかめません。
いったい、なにが起きているのでしょうか…?
でも、どこか、私のとても近くにいる人と同じ匂いがするような気がします。
「現実を受け止めろ。見ろ、達哉も所詮は普通の男だったんだ。こんな美人を好きになるんだから、俺たちみたいなゴツい男同士をくっつける夢はもう諦めろ」
「いやっ!そんなのうそっ!信じないんだからっ!」
とてもにぎやかに去って行った彼女は大丈夫なのかな…?
えっと、とりあえずライバルでは、ないのかな…?
訳もわからず立ち尽くしていると、北川さんがぽりぽりと頭をかいていた。
「えーと、すみません、騒がしいやつで。高校の同級生なんです。俺の幼馴染なんですけど、なんてゆーか、ああいう思考なんで、しょっちゅう俺と達哉と、あとムロって呼んでるんですけど、氷室の3人で仲良かったから妄想に拍車がかかって…」
「あー、男同士の…」
ふと、アイリちゃんに見せてもらったBL漫画を思い出していた。
そうだ。店長に閲覧禁止にされたんだった、私。
「高校のときに距離が近いと思われるほどの仲の良さ…」
えっ、ライバルこっち?!
北川さんがライバルだったの?!それか、氷室さん?!
困る困る。私、そんな厚い胸板もちんちんもないから!
勝てない勝てない。勝てる武器がない!
青ざめてたら、遠くからまたしても北川さんに声をかけてくる男性が。
「マサ!」
「よぅ、ムロ。ちょうどおまえの話してたとこだったんだよ」
ずんずんと歩いてくる男性が近くなればなるほど、で、でかい…
くまちゃんで相当慣れてるはずだけど、くまちゃん並みの男性が2人揃うと迫力があるのね。
私、捕獲された宇宙人みたいになってる。
「おまえ怪我して出ねーくせに、しっかり彼女みせびらかしてんじゃねーよ」
「ちげーよ、俺のじゃない。達哉の彼女だっての」
「はっ?!」
うわっ。なんですかぁ。急にぐりんって目線向けられると怖いです。
氷室さんだったかな、背は高いし、体も大きいんだけど、髪は割と長めだし、しっかりおしゃれしてる感じがくまちゃんとも北川さんとも全然違う。
「あ…初めまして…橘です」
とりあえず挨拶はちゃんとしておこう。
「へぇー。タツが女連れて来るなんて想像もしてなかったわ」
なんていうか視線が上下に二度は行きましたよね。
私のことめっちゃ見ましたよね。
「俺、タツとは中学からの付き合いで、氷室健吾って言います」
おぉ。割としっかり挨拶してくれるんですね。意外。
さすが体育会系でも武道の方々。そういう基本的なことはチャラくないのね。
「橘さん、そろそろ戻りません?あいつもさっき多分気づいてたから、いないと心配すると思いますよ」
「あ、ほんとだ。急がなきゃ」
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