61 / 142
朝からまぶしい
しおりを挟む
ぬくぬくとした温かさととても大好きな匂いで目を覚ました。
すぐには働かない頭がゆっくりと起動する。
目の前の厚い体、規則正しい寝息、大好きなくまちゃんの顔…
今、何時?!
目が限界まで開きました。
だって、体のすっきりさからして、絶対夜中じゃない。
えっちの途中で意識が飛んで戻ってきたわけじゃないとすぐにわかった。
私ってば…あのまま寝ちゃったんだ…
昨日の醜態を思い出して赤面する。
くまちゃん…童貞って…嘘なんじゃないかな…
私、リードするどころじゃないんですけど。
翻弄されてるんですけど。
なんであんなに丁寧に触ったり舐め…
きゃーーーー。だめーーー。
恥ずかしすぎるっ!
なにをイカされて、寝落ちしてるの、私。
くまちゃん、昨夜一度も出してないじゃん。
私、役立たずじゃん。信じられない。
こんなこと今までなかったのに。
思い出したくもない過去のことがふっと頭をよぎった。
適当にすませる前戯、自分が触りたいところだけにしか興味がないような、私の体も心も置いてけぼりのセックス…
こんなに濡れるのなんて、なかったのに。
イカされて寝ちゃうなんて…経験したこともなかったのに…
自分の体のはずなのに、全く知らないことばかりが次々と起こる。
でも、それだけ私の心も体も、くまちゃんに反応しているんだって気がする。
それに、くまちゃんの触り方というか、愛撫というか、絶妙に私好みなんです。
もーーーどうしたらいいんでしょう。
くまちゃんなしではいられない体になっちゃうよぅ。
ぐりぐりと頭を胸に押しつけてふと気付いた。
くまちゃんの匂いが薄い…うちのボディーソープの匂いがする…
はっとして、自分の格好を確認する。
これは、洗面所に置いておいたくまちゃんのスウェットだ。
くまちゃん、シャワー浴びたのかな?
なんか体もベタベタしてないってことはくまちゃんが綺麗にしてくれたのかな?
全然気づかなかった…
シャワー浴びたってことは、舐めたりえっちしたりしてもいいってことだよね?
朝だし勃ち上がってるだろうと思って、手を伸ばして止めた。
昨夜の失敗を思い出した。
買ったコンドームをリビングのテーブルの上に置きっぱなしにしてたせいで、えっちできなかったんでした。
コンドームあるって伝えれなかったために私は弄ばれるハメになっちゃったんだよね。
今朝はちゃんと取ってこよう。
そろりそろりとくまちゃんの腕から抜け出して、リビングに向かう。
テーブルの上には、パッケージを開けたコンドームの箱があった。
それを持って寝室に戻ろうとしたけど、昨日はメイクも落とさずに寝ちゃったと思い出して、急いでシャワー浴びた。
メイクぐちゃぐちゃなままえっちはいけませんからね。
髪もドライヤーで乾かして、バスタオルだけ巻いて寝室に戻った。
ちゃんと手にはコンドーム持ってますよ!
やったります!朝でも、襲ってやりますよ!
意気込んで部屋に入った。
のに、マットレスの上には誰もいない。
くまちゃん、どこ行ったの?!
まさかと思って、リビングに行ったら、キッチンでお湯を沸かしてるくまちゃんがいました。
「くまちゃん…」
呆然と呟いた私に気づいたくまちゃんが、笑顔を一瞬見せて、あわあわと顔を赤くして近づいてきた。
「玲奈さん、風邪ひきます。早く着替えてきてください。コーヒー飲むかなと思って、今お湯を沸かしてるとこなんで」
くまちゃんがもう朝のモードになってる!
夜の色っぽい、うっふんなムードじゃなくなってる!
やだやだやだやだ!
くまちゃんにバスタオル一枚で抱きつく。
「れ、玲奈さん…?」
昨夜あれだけ好き放題したくせに、今更何を赤くなってるの!
夜は別の人格でも現れるんですか、あなたは、もうっ。
「くまちゃん、えっちしよ…?」
「ふぐっ…」
なんか、変な音出たけど大丈夫?
見上げるとくまちゃんが口元を押さえていた。
「昨夜言いそびれたんだけど、コンドーム買っておいたの。だから、えっちしよ?」
くまちゃんが、上を向いて横を向いて、反対を向いて、なぜかやたら首を動かしている。
早く寝室に行きたいなって思いながら待っていたら、くまちゃんがまっすぐに私を見て言った。
「すごく、したいんです、俺も。でも、たぶん、始めたら終わりません」
「??」
「しっかり休ませてもらったおかげで体がほぼ万全になってしまったので、いつ終わるかわからないです」
お、おおう…
くまちゃんって挿入はしたことないけど、前回のとかも踏まえても何度でもイケるタイプだもんね。
しかも、自己申告するくらいの万全っぷりとなると…どうなるの…?
「そうすると、せっかくマキさんが休みを交代してくださったのに、ベッドの処分も布団の買い物もできずに終わってしまう気がして。それはよくないな、と」
「う、うん、そうだね」
確かにそうです。マキちゃんの善意により、今日はお休みなわけだから。
「あの、準備しててくれてありがとうございます。でも、俺、急いでないんで、また今度でも大丈夫です」
そんな素敵な笑顔で言われちゃうと何にも言えない…
えっちできないなら、ちょっとしゃぶらせてもらおうかな、なんて思ってたなんて言えない。
眩しい!眩しすぎます、このお方!
私ってば、穢れてる!
心の中で滝行をしながら、精神統一と身を清めることに努めました。
「着替えてくるね…」
なんとか絞り出して寝室に戻りました。
私の彼氏、出来が良すぎます。
すぐには働かない頭がゆっくりと起動する。
目の前の厚い体、規則正しい寝息、大好きなくまちゃんの顔…
今、何時?!
目が限界まで開きました。
だって、体のすっきりさからして、絶対夜中じゃない。
えっちの途中で意識が飛んで戻ってきたわけじゃないとすぐにわかった。
私ってば…あのまま寝ちゃったんだ…
昨日の醜態を思い出して赤面する。
くまちゃん…童貞って…嘘なんじゃないかな…
私、リードするどころじゃないんですけど。
翻弄されてるんですけど。
なんであんなに丁寧に触ったり舐め…
きゃーーーー。だめーーー。
恥ずかしすぎるっ!
なにをイカされて、寝落ちしてるの、私。
くまちゃん、昨夜一度も出してないじゃん。
私、役立たずじゃん。信じられない。
こんなこと今までなかったのに。
思い出したくもない過去のことがふっと頭をよぎった。
適当にすませる前戯、自分が触りたいところだけにしか興味がないような、私の体も心も置いてけぼりのセックス…
こんなに濡れるのなんて、なかったのに。
イカされて寝ちゃうなんて…経験したこともなかったのに…
自分の体のはずなのに、全く知らないことばかりが次々と起こる。
でも、それだけ私の心も体も、くまちゃんに反応しているんだって気がする。
それに、くまちゃんの触り方というか、愛撫というか、絶妙に私好みなんです。
もーーーどうしたらいいんでしょう。
くまちゃんなしではいられない体になっちゃうよぅ。
ぐりぐりと頭を胸に押しつけてふと気付いた。
くまちゃんの匂いが薄い…うちのボディーソープの匂いがする…
はっとして、自分の格好を確認する。
これは、洗面所に置いておいたくまちゃんのスウェットだ。
くまちゃん、シャワー浴びたのかな?
なんか体もベタベタしてないってことはくまちゃんが綺麗にしてくれたのかな?
全然気づかなかった…
シャワー浴びたってことは、舐めたりえっちしたりしてもいいってことだよね?
朝だし勃ち上がってるだろうと思って、手を伸ばして止めた。
昨夜の失敗を思い出した。
買ったコンドームをリビングのテーブルの上に置きっぱなしにしてたせいで、えっちできなかったんでした。
コンドームあるって伝えれなかったために私は弄ばれるハメになっちゃったんだよね。
今朝はちゃんと取ってこよう。
そろりそろりとくまちゃんの腕から抜け出して、リビングに向かう。
テーブルの上には、パッケージを開けたコンドームの箱があった。
それを持って寝室に戻ろうとしたけど、昨日はメイクも落とさずに寝ちゃったと思い出して、急いでシャワー浴びた。
メイクぐちゃぐちゃなままえっちはいけませんからね。
髪もドライヤーで乾かして、バスタオルだけ巻いて寝室に戻った。
ちゃんと手にはコンドーム持ってますよ!
やったります!朝でも、襲ってやりますよ!
意気込んで部屋に入った。
のに、マットレスの上には誰もいない。
くまちゃん、どこ行ったの?!
まさかと思って、リビングに行ったら、キッチンでお湯を沸かしてるくまちゃんがいました。
「くまちゃん…」
呆然と呟いた私に気づいたくまちゃんが、笑顔を一瞬見せて、あわあわと顔を赤くして近づいてきた。
「玲奈さん、風邪ひきます。早く着替えてきてください。コーヒー飲むかなと思って、今お湯を沸かしてるとこなんで」
くまちゃんがもう朝のモードになってる!
夜の色っぽい、うっふんなムードじゃなくなってる!
やだやだやだやだ!
くまちゃんにバスタオル一枚で抱きつく。
「れ、玲奈さん…?」
昨夜あれだけ好き放題したくせに、今更何を赤くなってるの!
夜は別の人格でも現れるんですか、あなたは、もうっ。
「くまちゃん、えっちしよ…?」
「ふぐっ…」
なんか、変な音出たけど大丈夫?
見上げるとくまちゃんが口元を押さえていた。
「昨夜言いそびれたんだけど、コンドーム買っておいたの。だから、えっちしよ?」
くまちゃんが、上を向いて横を向いて、反対を向いて、なぜかやたら首を動かしている。
早く寝室に行きたいなって思いながら待っていたら、くまちゃんがまっすぐに私を見て言った。
「すごく、したいんです、俺も。でも、たぶん、始めたら終わりません」
「??」
「しっかり休ませてもらったおかげで体がほぼ万全になってしまったので、いつ終わるかわからないです」
お、おおう…
くまちゃんって挿入はしたことないけど、前回のとかも踏まえても何度でもイケるタイプだもんね。
しかも、自己申告するくらいの万全っぷりとなると…どうなるの…?
「そうすると、せっかくマキさんが休みを交代してくださったのに、ベッドの処分も布団の買い物もできずに終わってしまう気がして。それはよくないな、と」
「う、うん、そうだね」
確かにそうです。マキちゃんの善意により、今日はお休みなわけだから。
「あの、準備しててくれてありがとうございます。でも、俺、急いでないんで、また今度でも大丈夫です」
そんな素敵な笑顔で言われちゃうと何にも言えない…
えっちできないなら、ちょっとしゃぶらせてもらおうかな、なんて思ってたなんて言えない。
眩しい!眩しすぎます、このお方!
私ってば、穢れてる!
心の中で滝行をしながら、精神統一と身を清めることに努めました。
「着替えてくるね…」
なんとか絞り出して寝室に戻りました。
私の彼氏、出来が良すぎます。
1
お気に入りに追加
103
あなたにおすすめの小説


会社の上司の妻との禁断の関係に溺れた男の物語
六角
恋愛
日本の大都市で働くサラリーマンが、偶然出会った上司の妻に一目惚れしてしまう。彼女に強く引き寄せられるように、彼女との禁断の関係に溺れていく。しかし、会社に知られてしまい、別れを余儀なくされる。彼女との別れに苦しみ、彼女を忘れることができずにいる。彼女との関係は、運命的なものであり、彼女との愛は一生忘れることができない。

今日の授業は保健体育
にのみや朱乃
恋愛
(性的描写あり)
僕は家庭教師として、高校三年生のユキの家に行った。
その日はちょうどユキ以外には誰もいなかった。
ユキは勉強したくない、科目を変えようと言う。ユキが提案した科目とは。



どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる