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しまっていこうぜ!
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仕切り直しの初デート!ということで、俄然気合の入った私です!
といっても、デートプランは既に練ってしまっているし、今から練り直せるほどできるヤツではないので、要所要所で楽しんでもらえるように気を配るくらいしかできないんだけど…
だって、このデートプランだって、マキちゃんとか相川店長に紙資料まで作って指導受けたからね!
私と熊野さんの食べる量違うけど、お互い満足できる量になってるかとか
熊野さんが入っても気後れしない感じのお店かとか
トイレの間隔とかも考えたからね!
化粧直しできそうなくらい綺麗めのトイレがあるかどうかまで、ありとあらゆる情報を調べましたから!
おまえのその根性、店長昇進審査でも見せろよって言われたけど、それはそれ、これはこれ。
でも、結局、最後には、楽しんでこいっていつものように背中を押してくれたけどね。
ほんとに、みんないい人。
運転してる熊野さんの写真も撮りたいけど、邪魔になっちゃうかな。
いいのにな、悶えるのにな、このシャツの上からでもわかっちゃう太い腕が特に。
…はぁ…
見てると吸い寄せられるように触りたくなるんですけど~。
ふふっ。でも今日はいっぱい写真を撮ります宣言したから、一緒に撮りますとも言ったから、後でしれっとくっついちゃうもんね。ひひひ。ぐへへへへ。
あ、だめだめ。すぐにエロオヤジが出てくるから。
道中、それぞれの仕事の話をしたりしてたら、あっという間に古民家カフェに到着。でも、予約をしてなかったから、30分くらいかかると言われて、カフェの近くをぶらぶら歩くとことに。
車でしか来られない場所ってだけあって、周りは山というか、森というか。
ウォーキングマップによるも近くに滝もあるみたいなんだけど、そこまで行くと予約に間に合わなくなるから微妙で。
カフェの数軒となりにあった雑貨屋さんに入って、手作りの食器や陶器のアクセサリーを見て楽しんだ。
あー、いつかペアのマグカップにコーヒーでも注いで、2人で朝を迎えたい…
と妄想を挟みつつ。
ふと、アクセサリーコーナーに並んでいるシルバーのネックレスに目が留まった。
あ、これ、かわいい…
とても小さいけれど、かわいいテディベアのようなくまさんがピンクのラインストーンからぷらーんって垂れてるデザインのネックレスだった。
指先でそのくまさんを持ち上げると、ツルツルと気持ちの良い感触。
それに、なんていうか、くまさんの目が「連れて帰って…」って訴えてる気がして…
「気に入ったんですか?」
「はい、これ、とってもかわいくて。せっかくお出かけしたし、記念に買っちゃおうかな」
下がっていたネックレスを手に取ろうとしたら、横から熊野さんの手が伸びてきた。
「それなら、俺に買わせてください」
「え、だめですよ、そんなの」
「今日の記念、なんでしょう?だったら、俺から渡させてください」
ほ、ほ、惚れてまうやろ~~~。
いえ、もうぞっこん惚れてるんですけど!
そんなことスマートにされちゃうなんて。もしかして、初めてのデートとか、嘘だったの?!
こんなにドキドキさせちゃう初めての人とかいるの?!
もぉー、妬いちゃいそうです!
私がぽぉーっと舞い上がってる間に、熊野さんはさっさとお会計を済ませてしまって、くまさんネックレスはかわいい手のひらサイズの紙袋になって戻ってきました。
「あ、あの、ありがとうございます」
「いえ、こんなことしかできませんけど」
「とんでもないです。すっごく嬉しいです」
お店を出て、古民家カフェに戻ると、あと2組というところまで来たので、外の椅子に座って待つことにした。
私は椅子に座ると、早速紙袋を開けて、ネックレスを取り出すと、首の後ろに手を回してつけてみた。
わぁ~やっぱり、このゆらゆら揺れるくまさんの感じかわいい。
「すっごくかわいいです。ありがとうございます」
「いえ…そんなに喜んでもらえて、俺も嬉しいです」
耳を赤くした熊野さんが照れるように頭をかくのがすっごくかわいかった。
やっと順番が回ってきて、縁側近くの座敷席に案内された。
ここは、中庭を見渡せて気持ちがいい。
古民家っていうだけあって、田舎のおばあちゃんちに来たみたいな懐かしさを感じる。
熊野さんとメニューを見て、私は季節のお膳という、和食メインのヘルシーなお料理にして、熊野さんはこのお店1番のボリュームメニューであるとんかつ定食にしてました。なんと、ロースカツとヒレカツが同時に楽しめるという。ごはんはもちろん大盛り。
私も食べられるならそっちを食べたいくらい…大食いうらやましい…
出された温かいほうじ茶を飲みながら、ふぅーっとひと息。
目の前に熊野さんがいて、一緒にランチを待ってるなんて信じられないなぁ
つい、にやけちゃうけど、今日は浮かれているばかりではいけません!
なにせ、今日は告白する予定ですから!
でも、その前にひとつだけ、確認しておかないといけないことがあるわけで…
同じようにお茶を飲んでいた熊野さんに勇気を振り絞って切り出しました。
「あの…熊野さんは…つ、付き合ってる人とかいるんですか…?」
そうです。確認はしておかないといけないですよね。ずっと片想いしてる人がいたりとか、実はずっと遠距離恋愛してますとかだったら、私、身を引かないといけない…いや、付け入る隙があるなら入り込みたいなって思ったりもしますけど、ひとまず、ひとまずは、フリーかどうかを確認しないといけないですよね!
「あ…いえ、いないです」
よっしゃああああ!
心の中で盛大にガッツポーズですよ!
喜びのダンスですよ!
狂喜乱舞とはこのことです!
笑顔の下でこんなことできるんだから、女って怖いですね。
くふふふふ。
ライバルがいないとあらば、もう遠慮はいらないですよね。
あの手この手で誘惑したっていいってことですよね。
熊野さん、何をそんなに照れているのか知りませんが、あなたはもうスナイパーに照準を合わせられてますからね。
もうほんとじっとしててください。おとなしく撃ち抜かれて、その皮ひっぺがされて、おいしく食べられちゃってくださいよ!
といっても、デートプランは既に練ってしまっているし、今から練り直せるほどできるヤツではないので、要所要所で楽しんでもらえるように気を配るくらいしかできないんだけど…
だって、このデートプランだって、マキちゃんとか相川店長に紙資料まで作って指導受けたからね!
私と熊野さんの食べる量違うけど、お互い満足できる量になってるかとか
熊野さんが入っても気後れしない感じのお店かとか
トイレの間隔とかも考えたからね!
化粧直しできそうなくらい綺麗めのトイレがあるかどうかまで、ありとあらゆる情報を調べましたから!
おまえのその根性、店長昇進審査でも見せろよって言われたけど、それはそれ、これはこれ。
でも、結局、最後には、楽しんでこいっていつものように背中を押してくれたけどね。
ほんとに、みんないい人。
運転してる熊野さんの写真も撮りたいけど、邪魔になっちゃうかな。
いいのにな、悶えるのにな、このシャツの上からでもわかっちゃう太い腕が特に。
…はぁ…
見てると吸い寄せられるように触りたくなるんですけど~。
ふふっ。でも今日はいっぱい写真を撮ります宣言したから、一緒に撮りますとも言ったから、後でしれっとくっついちゃうもんね。ひひひ。ぐへへへへ。
あ、だめだめ。すぐにエロオヤジが出てくるから。
道中、それぞれの仕事の話をしたりしてたら、あっという間に古民家カフェに到着。でも、予約をしてなかったから、30分くらいかかると言われて、カフェの近くをぶらぶら歩くとことに。
車でしか来られない場所ってだけあって、周りは山というか、森というか。
ウォーキングマップによるも近くに滝もあるみたいなんだけど、そこまで行くと予約に間に合わなくなるから微妙で。
カフェの数軒となりにあった雑貨屋さんに入って、手作りの食器や陶器のアクセサリーを見て楽しんだ。
あー、いつかペアのマグカップにコーヒーでも注いで、2人で朝を迎えたい…
と妄想を挟みつつ。
ふと、アクセサリーコーナーに並んでいるシルバーのネックレスに目が留まった。
あ、これ、かわいい…
とても小さいけれど、かわいいテディベアのようなくまさんがピンクのラインストーンからぷらーんって垂れてるデザインのネックレスだった。
指先でそのくまさんを持ち上げると、ツルツルと気持ちの良い感触。
それに、なんていうか、くまさんの目が「連れて帰って…」って訴えてる気がして…
「気に入ったんですか?」
「はい、これ、とってもかわいくて。せっかくお出かけしたし、記念に買っちゃおうかな」
下がっていたネックレスを手に取ろうとしたら、横から熊野さんの手が伸びてきた。
「それなら、俺に買わせてください」
「え、だめですよ、そんなの」
「今日の記念、なんでしょう?だったら、俺から渡させてください」
ほ、ほ、惚れてまうやろ~~~。
いえ、もうぞっこん惚れてるんですけど!
そんなことスマートにされちゃうなんて。もしかして、初めてのデートとか、嘘だったの?!
こんなにドキドキさせちゃう初めての人とかいるの?!
もぉー、妬いちゃいそうです!
私がぽぉーっと舞い上がってる間に、熊野さんはさっさとお会計を済ませてしまって、くまさんネックレスはかわいい手のひらサイズの紙袋になって戻ってきました。
「あ、あの、ありがとうございます」
「いえ、こんなことしかできませんけど」
「とんでもないです。すっごく嬉しいです」
お店を出て、古民家カフェに戻ると、あと2組というところまで来たので、外の椅子に座って待つことにした。
私は椅子に座ると、早速紙袋を開けて、ネックレスを取り出すと、首の後ろに手を回してつけてみた。
わぁ~やっぱり、このゆらゆら揺れるくまさんの感じかわいい。
「すっごくかわいいです。ありがとうございます」
「いえ…そんなに喜んでもらえて、俺も嬉しいです」
耳を赤くした熊野さんが照れるように頭をかくのがすっごくかわいかった。
やっと順番が回ってきて、縁側近くの座敷席に案内された。
ここは、中庭を見渡せて気持ちがいい。
古民家っていうだけあって、田舎のおばあちゃんちに来たみたいな懐かしさを感じる。
熊野さんとメニューを見て、私は季節のお膳という、和食メインのヘルシーなお料理にして、熊野さんはこのお店1番のボリュームメニューであるとんかつ定食にしてました。なんと、ロースカツとヒレカツが同時に楽しめるという。ごはんはもちろん大盛り。
私も食べられるならそっちを食べたいくらい…大食いうらやましい…
出された温かいほうじ茶を飲みながら、ふぅーっとひと息。
目の前に熊野さんがいて、一緒にランチを待ってるなんて信じられないなぁ
つい、にやけちゃうけど、今日は浮かれているばかりではいけません!
なにせ、今日は告白する予定ですから!
でも、その前にひとつだけ、確認しておかないといけないことがあるわけで…
同じようにお茶を飲んでいた熊野さんに勇気を振り絞って切り出しました。
「あの…熊野さんは…つ、付き合ってる人とかいるんですか…?」
そうです。確認はしておかないといけないですよね。ずっと片想いしてる人がいたりとか、実はずっと遠距離恋愛してますとかだったら、私、身を引かないといけない…いや、付け入る隙があるなら入り込みたいなって思ったりもしますけど、ひとまず、ひとまずは、フリーかどうかを確認しないといけないですよね!
「あ…いえ、いないです」
よっしゃああああ!
心の中で盛大にガッツポーズですよ!
喜びのダンスですよ!
狂喜乱舞とはこのことです!
笑顔の下でこんなことできるんだから、女って怖いですね。
くふふふふ。
ライバルがいないとあらば、もう遠慮はいらないですよね。
あの手この手で誘惑したっていいってことですよね。
熊野さん、何をそんなに照れているのか知りませんが、あなたはもうスナイパーに照準を合わせられてますからね。
もうほんとじっとしててください。おとなしく撃ち抜かれて、その皮ひっぺがされて、おいしく食べられちゃってくださいよ!
応援ありがとうございます!
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