熊ちゃん配達員を食べたい腹ペコな私 清純なのは見た目だけ！とにかくおとなしく食べられなさい！

出会っちゃいました

干からび生活を続けていたある日。
その日は本当に珍しくちゃんとしたお休みが取れて、外出する用事もなく、家におとなしくいたのです。

ネットで注文した本が何冊か届く予定で、いつもなら宅配ボックスを利用してるんだけど、今回は日付指定して、自分で受け取ることにしてた。


エントランスのオートロックのインターフォンが鳴って、ロックを解除して上まで上がってきてもらって、玄関を開けたら

「コアラ運輸です。お荷物お届けにきました」

って、かわいい会社名に全然似合わない、おっきーい人がいたわけです。もちろん、男性。

「受け取りのサインお願いします」

ってペン差し出されてるのに、その胸筋とか、腕の張り具合とか見入っちゃって。目線を下げて、太ってるわけじゃないがっしりした腰回りとか太そうな脚とか見つけちゃって。

「お客様…？」

とか不審がられて。はっとして、すみません！って顔を上げたら、なんていうか純朴そうなまだ垢抜けない人のよさそうな男性がそこにいた。
そんでもって、私を見てほわんって微笑んで…
とりあえずサインを書いて、荷物を受け取って、さっさと帰っていっちゃったんだけど、ドア閉めて、へなへなとその場に座り込んでしまった。


あの人がいい…！！


人生初の一目惚れをしました。
素朴な見た目といい、誠実そうな人当たりといい、そしてなんといっても、制服の上からでもはっきりとわかるその筋肉！おっきい体！
抱きつきたい！ぎゅってされたい！乗っかりたいし、乗っかられたい！
とか一足飛びの妄想までかましちゃいました。

頭の中では森のくまさんがずっと流れてる。白い貝殻のイヤリングを届けてくれるあのくまさん！
森からひょっこり出てきて、女の子のペースに流されてダンスまで踊らされちゃうあのくまさん！

よし、決めました！
私、あの人捕まえます！！私のペースに持ち込んで、踊ってもらっちゃいます！