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ドキドキ出会い編
6.ギルドって実在するんだね
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ほぼ一目惚れで駿に恋したエドワードと駿への興味が湧いてたまらないアーヴィング、それから新しい生活にワクワクドキドキが止まらない駿の3人はご飯を食べ終えギルドに向かっていた。
ご飯を食べながら聞いたことだが、アーヴィングもギルドに所属しているらしい。エドワードとは違って戦闘メインではなく、薬剤を作ることをメインでやってるんだって。薬作りに縁がない駿はとても興味が湧いてくる。
アーヴィングによれば薬剤の種類もいくつかあり、ちょっとした痛み止めの初級薬剤から四肢欠損まで直せる神級の薬剤まで、様々な種類がありアーヴィングは致命傷まで行かなければ直せるくらいの上級薬剤まで作れる数少ない魔法使いなんだとか。本人は謙遜していたけどね。
そんなこんなで着いたギルドは今まで見てきた建物とは違い、無骨な感じがする。ヨーロッパ風の街並みの中にあると少し浮いてるが、かっこいい建物だった。
看板も扉も装飾などはなく、シンプルだがそれでいて存在感がある建物だ。
ギルドに入ると中にいた人たちの目が一斉に駿に向く。駿はまた嫌われてしまうのかと怖くなり、エドワードの服の裾をつまみながら俯いてしまう。
緊張で手汗が滲んでいる気がするがどうにもこうにもエドワードの近くにいないと緊張で潰れてしまいそうだった。
エドワードは駿がいきなり静かになったことに疑問を抱きつつも、裾を掴まれていることが信頼されている証のようで嬉しかったのでそのままにして受付へと向かう。
「エドワードが会いに来たと、ギルマスに伝えてくれないか。今すぐに話したいことがあるんだ。」
エドワードが受付に声をかけてからあまり時間が経たずにガタイがいいがそこまで背が高くない男性が2階から降りてくる。
「おい、エドワード話ってなんだ?俺を呼び出すなんざ珍しいじゃないか。
重要な話なんだろう?ギルマスの執務室で話そうじゃないか。来な!」
ちょっと怖そうな男性で駿はビクビクしてしまうがエドワードに頭を撫でられ落ち着きおずおずとエドワードの手を握り男性について行くことにした。
(エドワードは手が繋がれたことでびっくりし、何も言えずに駿について行くことになり、ギルドにいた冒険者たちは驚きを隠せないようである。)
ギルマスの執務室は学校の校長室のようだった。
大きめの机が一番奥にひとつあり、その手前に向かい合うソファが2つと低めのティーテーブルが並んでいた。どれもシンプルなものだったが綺麗に手入れされており趣がある。
着席を促され、エドワードとアーヴィングに挟まれ駿は座る。
目の前にはガタイのいい男の人が座り、駿は緊張がほぐれずついエドワードの手をギューッと握ってしまう。
「エドワードが骨抜きにされてるみたいだが、俺に話したいことってなんだ?
この青年の話かい?ギルマスを呼び出す程なんてよっぽどの事だろうよ。」
「そうなんだ、彼は駿。シュン・オオカワラと言うんだがな、草原で出会って俺がここへ連れてきた。ちーっとわけありでな。
駿、この人はカプスの街の冒険者ギルド、ギルドマスターだ。名前はカイデン・フランソワ。元S級冒険者で、二つ名は双槌の戦鬼。大きい槌を2本振り回しながら戦うんだが、本当に強くてカッコイイんだ。今は引退してギルドマスターをやってるがたまに魔物狩りとかに行っているからいつか見れるといいな。」
エドワードは駿に対して何も怖いことは無いと安心させるよう目の前ガタイのいい男もとい、カイデンについて説明してくれる。
「訳ってーのはなんだ?犯罪者とかじゃあるまいし。目と髪の色が珍しいことは珍しいがそれ以外は想像もつかん。」
とカイデンが訝しげな顔で駿の顔を覗き込むため駿はまた俯いてしまう。
「おいおい、ギルマス。あんまり怖がらせてくれるなよ。今からの話はギルマスとアーヴィングを信頼してるから話すから心して聞いてくれ。
、、、駿はな、渡来人なんだよ。
だからこの国の身分証もないし、もしかしたら今まで渡ってきたことのある渡来人の伝説のように知識や力が俺らの世界の人々とは違うかもしれないんだ。
だから、とりあえず身分証の発行と能力鑑定をしたい。ギルマス、頼めるか?」
そう真剣に言うエドワードにカイデンは驚きを隠せないが、今はエドワードの話の真偽を確かめる前に目の前の青年駿の能力を確かめることが先だと思い当たり
「あぁ、今用意してやるからちょっと待ってな。すぐに戻ってくる。」
といい執務室を後にし準備を始めた。
ご飯を食べながら聞いたことだが、アーヴィングもギルドに所属しているらしい。エドワードとは違って戦闘メインではなく、薬剤を作ることをメインでやってるんだって。薬作りに縁がない駿はとても興味が湧いてくる。
アーヴィングによれば薬剤の種類もいくつかあり、ちょっとした痛み止めの初級薬剤から四肢欠損まで直せる神級の薬剤まで、様々な種類がありアーヴィングは致命傷まで行かなければ直せるくらいの上級薬剤まで作れる数少ない魔法使いなんだとか。本人は謙遜していたけどね。
そんなこんなで着いたギルドは今まで見てきた建物とは違い、無骨な感じがする。ヨーロッパ風の街並みの中にあると少し浮いてるが、かっこいい建物だった。
看板も扉も装飾などはなく、シンプルだがそれでいて存在感がある建物だ。
ギルドに入ると中にいた人たちの目が一斉に駿に向く。駿はまた嫌われてしまうのかと怖くなり、エドワードの服の裾をつまみながら俯いてしまう。
緊張で手汗が滲んでいる気がするがどうにもこうにもエドワードの近くにいないと緊張で潰れてしまいそうだった。
エドワードは駿がいきなり静かになったことに疑問を抱きつつも、裾を掴まれていることが信頼されている証のようで嬉しかったのでそのままにして受付へと向かう。
「エドワードが会いに来たと、ギルマスに伝えてくれないか。今すぐに話したいことがあるんだ。」
エドワードが受付に声をかけてからあまり時間が経たずにガタイがいいがそこまで背が高くない男性が2階から降りてくる。
「おい、エドワード話ってなんだ?俺を呼び出すなんざ珍しいじゃないか。
重要な話なんだろう?ギルマスの執務室で話そうじゃないか。来な!」
ちょっと怖そうな男性で駿はビクビクしてしまうがエドワードに頭を撫でられ落ち着きおずおずとエドワードの手を握り男性について行くことにした。
(エドワードは手が繋がれたことでびっくりし、何も言えずに駿について行くことになり、ギルドにいた冒険者たちは驚きを隠せないようである。)
ギルマスの執務室は学校の校長室のようだった。
大きめの机が一番奥にひとつあり、その手前に向かい合うソファが2つと低めのティーテーブルが並んでいた。どれもシンプルなものだったが綺麗に手入れされており趣がある。
着席を促され、エドワードとアーヴィングに挟まれ駿は座る。
目の前にはガタイのいい男の人が座り、駿は緊張がほぐれずついエドワードの手をギューッと握ってしまう。
「エドワードが骨抜きにされてるみたいだが、俺に話したいことってなんだ?
この青年の話かい?ギルマスを呼び出す程なんてよっぽどの事だろうよ。」
「そうなんだ、彼は駿。シュン・オオカワラと言うんだがな、草原で出会って俺がここへ連れてきた。ちーっとわけありでな。
駿、この人はカプスの街の冒険者ギルド、ギルドマスターだ。名前はカイデン・フランソワ。元S級冒険者で、二つ名は双槌の戦鬼。大きい槌を2本振り回しながら戦うんだが、本当に強くてカッコイイんだ。今は引退してギルドマスターをやってるがたまに魔物狩りとかに行っているからいつか見れるといいな。」
エドワードは駿に対して何も怖いことは無いと安心させるよう目の前ガタイのいい男もとい、カイデンについて説明してくれる。
「訳ってーのはなんだ?犯罪者とかじゃあるまいし。目と髪の色が珍しいことは珍しいがそれ以外は想像もつかん。」
とカイデンが訝しげな顔で駿の顔を覗き込むため駿はまた俯いてしまう。
「おいおい、ギルマス。あんまり怖がらせてくれるなよ。今からの話はギルマスとアーヴィングを信頼してるから話すから心して聞いてくれ。
、、、駿はな、渡来人なんだよ。
だからこの国の身分証もないし、もしかしたら今まで渡ってきたことのある渡来人の伝説のように知識や力が俺らの世界の人々とは違うかもしれないんだ。
だから、とりあえず身分証の発行と能力鑑定をしたい。ギルマス、頼めるか?」
そう真剣に言うエドワードにカイデンは驚きを隠せないが、今はエドワードの話の真偽を確かめる前に目の前の青年駿の能力を確かめることが先だと思い当たり
「あぁ、今用意してやるからちょっと待ってな。すぐに戻ってくる。」
といい執務室を後にし準備を始めた。
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