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ドキドキ出会い編
3.状況把握と赤い冒険者
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自分が異世界転生したのだと考えると今までのことがすとんと納得出来た。
天国でないなら案内人に会うこともなければ、迎えに来てくれることすらないだろう。
「あの、エドさん!僕を人里まで連れて行ってくれませんか?あの、戦ったりは出来ないですけど僕荷物持ちくらいなら出来ますし、話し相手にもなれます。
あと、えっとえっとお金はないんですけど、いつか稼いでご飯でも奢ります!だからお願いします!!」
駿は自分のアピールポイントを探してエドワードにお願いする。
「別にいいぞ。なんも見返りなんていらない。ここはFランクの魔物しか出ないしな。散歩ついでで出てきただけだから街まで案内してやるよ。
お前の話も聞きたかったしちょうどいい、着いてきな駿。」
「はい!ありがとうございます!
えへへ、嬉しいです。」
駿のはにかんだ笑顔にエドワードは一瞬固まった。
太陽の光が当たっていることも相まって駿の笑顔があまりにも可愛く見えたのだ。
「エドさん?どうかしましたか?」
こてんと首を傾げる駿はもちろん無自覚で自分のことを可愛いなどとは微塵も思っていないが1度可愛いと思ってしまうとエドワードは全ての仕草が可愛く見えてきてしまう。
「あぁ、なんでもないよ。さぁ行こう。
ここからは魔物も来るからしっかりと着いてくるんだ。駿のこれまでの話も聞かせてくれよな。」
エドワードは至って冷静に務めながら駿との会話を繋げ歩き出す。
「じゃあまず最初から聞きたいんだが、異世界から来たというのはどういう事なんだ?あと、駿が死んだということも聞きたい。」
もしかしたら信じられないかもしれない話なんですけどと前置きして駿は今までの状況を全てエドワードに話した。
「~という訳であの草原を歩き回って疲れて寝ちゃってたんです。」
「あぁ、そういう事だったのか。お前も苦労してるんだな。よし、俺はお前の話信じるぞ。この世界には伝説のようだが、渡来人っていう異世界から渡ってきた人がいるにはいたはずだしな。
まぁお前の話の後に言うのもなんだが俺は前世の記憶ってもんがあるんだよ。
俺も前世ではお前がいたとことは違うと思うが異世界で暮らしててな、ここに生まれてから10歳の時に思い出したんだ。
だから異世界と言われても簡単に納得できる。」
とエドワードは零す。
「え、エドさん異世界人だったんですか?すごい!前世の記憶を持ってるなんてエドさんは戸惑わなかったんですか?」
「あぁ、戸惑ったし周りは信じてくれなんかしなかった。周りは俺が変な妄想をするガキだとバカにしてたからな、今は必要な時以外は言わないようにしてるんだ。
前世の話なんかして近づいてくるのはよっぽどのバカか権力者だけだからな。
だが、駿、お前みたいに素直に褒めてくれる人はお前だけだった。お前がいてくれて俺の過去は救われた気がするよ。お前は良い奴だな。」
「エドさんは沢山悩んできたんですね。僕のことを良い奴って言ってくれてるけどエドさんこそいい人ですよね。見ず知らずの僕を助けて、言いたくないだろうに僕を安心させるために前世の話もしてくれて、僕はエドさんが強くて素敵な人だってこの短時間だけでも分かりますよ!」
そう胸を張って言う駿はエドワードにはやっぱり可愛いが、かっこよくも見えた。
駿の時折見せる笑顔や人を気遣う姿勢にエドワードはすぐに恋に落ちてしまった。
まだ駿もそしてエドワードさえも気付かぬうちに2人の恋路は進んでいく。それは駿にとって良い事なのか悪いことなのか、、、。
天国でないなら案内人に会うこともなければ、迎えに来てくれることすらないだろう。
「あの、エドさん!僕を人里まで連れて行ってくれませんか?あの、戦ったりは出来ないですけど僕荷物持ちくらいなら出来ますし、話し相手にもなれます。
あと、えっとえっとお金はないんですけど、いつか稼いでご飯でも奢ります!だからお願いします!!」
駿は自分のアピールポイントを探してエドワードにお願いする。
「別にいいぞ。なんも見返りなんていらない。ここはFランクの魔物しか出ないしな。散歩ついでで出てきただけだから街まで案内してやるよ。
お前の話も聞きたかったしちょうどいい、着いてきな駿。」
「はい!ありがとうございます!
えへへ、嬉しいです。」
駿のはにかんだ笑顔にエドワードは一瞬固まった。
太陽の光が当たっていることも相まって駿の笑顔があまりにも可愛く見えたのだ。
「エドさん?どうかしましたか?」
こてんと首を傾げる駿はもちろん無自覚で自分のことを可愛いなどとは微塵も思っていないが1度可愛いと思ってしまうとエドワードは全ての仕草が可愛く見えてきてしまう。
「あぁ、なんでもないよ。さぁ行こう。
ここからは魔物も来るからしっかりと着いてくるんだ。駿のこれまでの話も聞かせてくれよな。」
エドワードは至って冷静に務めながら駿との会話を繋げ歩き出す。
「じゃあまず最初から聞きたいんだが、異世界から来たというのはどういう事なんだ?あと、駿が死んだということも聞きたい。」
もしかしたら信じられないかもしれない話なんですけどと前置きして駿は今までの状況を全てエドワードに話した。
「~という訳であの草原を歩き回って疲れて寝ちゃってたんです。」
「あぁ、そういう事だったのか。お前も苦労してるんだな。よし、俺はお前の話信じるぞ。この世界には伝説のようだが、渡来人っていう異世界から渡ってきた人がいるにはいたはずだしな。
まぁお前の話の後に言うのもなんだが俺は前世の記憶ってもんがあるんだよ。
俺も前世ではお前がいたとことは違うと思うが異世界で暮らしててな、ここに生まれてから10歳の時に思い出したんだ。
だから異世界と言われても簡単に納得できる。」
とエドワードは零す。
「え、エドさん異世界人だったんですか?すごい!前世の記憶を持ってるなんてエドさんは戸惑わなかったんですか?」
「あぁ、戸惑ったし周りは信じてくれなんかしなかった。周りは俺が変な妄想をするガキだとバカにしてたからな、今は必要な時以外は言わないようにしてるんだ。
前世の話なんかして近づいてくるのはよっぽどのバカか権力者だけだからな。
だが、駿、お前みたいに素直に褒めてくれる人はお前だけだった。お前がいてくれて俺の過去は救われた気がするよ。お前は良い奴だな。」
「エドさんは沢山悩んできたんですね。僕のことを良い奴って言ってくれてるけどエドさんこそいい人ですよね。見ず知らずの僕を助けて、言いたくないだろうに僕を安心させるために前世の話もしてくれて、僕はエドさんが強くて素敵な人だってこの短時間だけでも分かりますよ!」
そう胸を張って言う駿はエドワードにはやっぱり可愛いが、かっこよくも見えた。
駿の時折見せる笑顔や人を気遣う姿勢にエドワードはすぐに恋に落ちてしまった。
まだ駿もそしてエドワードさえも気付かぬうちに2人の恋路は進んでいく。それは駿にとって良い事なのか悪いことなのか、、、。
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