家の鍵を無くしました。

パパッと簡単！売れ残り女子のリメイク術

そして暗黒期へ

中学校というものは誰しも身の回りに様々な変化が起きるものだ。
読み手の方々も何かしら環境が変わったりしたかと思う。

授業が難しくなりテストが本格化するとかいう小さな変化から、
部活動が始まる、別の小学校出身の子達が周りにいる、とか今まで当たり前だった小さな世界が一気に広くなるような大きな変化。

先輩後輩制度も大きな変化の１つだろう。
こうした変化は大小関わらず常に自身の環境を変える要因になるものだ。


率直に言うと私は部活の先輩にいじめられるようになった。
初彼氏に浮かれていた中学1年生の時、デートで散々な目に遭い傷心だった頃である。

無視や過度な接触、暴言に至るいじめは私が2年生になって部活を辞めるまで続いた。


私がターゲットにされた理由はいくつかあるのだろう。だがきっかけとなった出来事は確定的に明らかだった。

当時の部活動の女先輩が上村くんに告白したものの「彼女（私）がいるから」という理由でフラれたから。である。

実にしょうもないが要は八つ当たりだ。

先輩の一世一代の告白は部活の大会中だったため、男女問わず部活の先輩や新人の私達1年生、別の学校の生徒などが密集するような形だった。
よほど自信があったのか、スクランブル交差点レベルで様々な人間が行き交う場所で。
人目も憚らず。

なんというか、結果的に言えばフラれた先輩が悪目立ちする結果に繋がった。

告白する先輩と付き添う他の先輩らといった見たことあるけど知らない先輩集団に告られて棒立ちの上村くんとその友達Tくん、周囲にはその他の1年生部員らと野次馬的他校生が場を見守り、やべーぞ来いと遠くにいた私も場に召喚された。もはやちょっとした儀式。

からの
「彼女いるんで」
である。
KYにも程がある。
てかお前まともにデートもしてないのによく彼女だと言えたよな。
そして彼はあろうことかその彼女が私であることもご丁寧に説明したのである。
失礼な事に指も差された。

フラれた先輩はひとしきり上村くんと会話していたが実際どんな話をしていたのかは定かではない。
肝心の上村くんも告白自体記憶にないという無能っぷりである。ここまでくると逆にかわいいわ。

ともあれ、なんか先輩フラれてるねそうだねみたいな様子を他1年生らとぼーっと見ているだけの私だったが、一区切りおいて鬼の様な形相でこちらを睨んできた先輩の負のオーラには戦慄せざるを得なかった。多分舌打ちとかもしてたし。


その日はどんな顔で家路についたか忘れてしまったが、そんな感じで次の日から私へのいじめがスタートしたのである。
そして暗黒期へ。