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パパッと簡単!売れ残り女子のリメイク術
さらなる不運
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笑えることに前回の初デートと同様、私は泣きながら帰路に着いた。午前中の待ち合わせ時間からもう昼にさしかかっていた。
怒るという感情は持ち合わせていなかったためただただ泣いて、母に事の顛末を話し同情を乞うた。ついでにお昼ごはんも食べた。
母は私に「もしかしたら日時とか聞き間違えてたのかもよ」と言い、クラスの連絡網を引っ張りだして「かけてみたら?」と続けた。私は私で、ごはん食べてからねと返していたような気がする。その時はお腹が空いていた。
小休止を経て、誰に非があるかをはっきりさせたかった私は恥ずかしさを抑えながら彼の家に電話をかけてみた。親が出るか蛇が出るか…緊張の瞬間である。
「もしもし、上村です」
思いのほか本人だった。
あれ?家にいる?海は?家族は?予定は?一瞬にして色々な考えが巡ったが、焦りでドッと汗が出た。慣れない場で話をするのですらどもってしまう私は電話口でしばらくモゴモゴすることしかできずにいた。
なんとか要件、デートで海に行く予定だったこと、日時と待ち合わせ場所の確認について伝えることができた。受話器を持った左手の手汗が尋常じゃないほどじっとりして気持ちが悪かった。
「あー海ね、中止になったわ。
言ってなかったっけ?」
もーーね、放心。
この時ほど放心したことないんじゃないかっていうほど放心。放心しすぎて何してるのか分からなくなるくらい放心。怒りよりも放心。
そのまま放心し尽くしていたものの、私は嫌われたくない別れたくない一心で取り繕った返事をしてから「電話してごめんね」と電話を切った。
まだ精神的にも幼かったのでその後また泣いた。で、また親に愚痴って同情してもらった。
夏休み明けが辛いだけになった。
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