8 / 64
王宮編
7話 聖女ではない
しおりを挟む
二日ほどかけ、馬車は王都へと入り、王宮へと辿り着いた。
レティシアにとって、王宮は初めてだった。
沢山の王宮仕えの使用人に出迎えられ、レティシアは小さくなる。
「彼女をよろしく」
アンドレアスが中年のメイドに声をかけると、「お疲れでしょう」とそのメイドがにこやかに話しかけ、レティシアはメイドたちにどこかへと連れられていった。
メイドたちは手際よくレティシアの服を脱がせ、体と髪を洗い、綺麗なワンピースドレスを着せた。
鏡の前に移った自分の姿を見て、レティシアは思わず感心する。
(まるで貴族のお嬢さんみたいだわ……)
生まれは本当に貴族なのだが、レティシアの中ではすっかり自分は貴族とは関係ないただの平民という認識に変わっていた。
メイドに案内された、『謁見の間』の前にアンドレアスが立っていた。
「レティシア」
アンドレアスはレティシアの姿を見て「似合っている」とにこやかに笑う。
アンドレアスに連れられ、謁見の間に入ると、広々とした空間に数人の使用人がいた。奥には玉座があり、そこに女性が座っていた。
このユハディーア国の女王、シャーロットである。レティシアは緊張で少し震えたが、なんとか頭を下げて礼をした。
「女王陛下、この者が私の呪いの進行を魔法で止めているレティシアです」
アンドレアスがそう紹介すると、シャーロットの切長の双眸がレティシアを捉えた。
「ふむ。よく参った。レティシア、頭を上げなさい」
「はい」
言われた通り、レティシアは頭を上げ、シャーロットを見た。シャーロットはアンドレアスと同じ黒髪に黒い瞳を持ち、圧倒的な美しさと、女王らしく威厳のあるオーラを纏っていた。
「我が息子の呪いを止めてくれていること、感謝する。……聞いたところ、あの魔導士オースティンの弟子という話だが、それは真か?」
レティシアが頷くと、シャーロットは微笑んだ。
「そうかそうか。……百年前から現在まで王家は黙って呪いを放置していたわけではない。呪いを解くため、国中の魔法使いだけでなく、黒魔術師やら霊媒師やら胡散臭い連中にも頼った」
どれも徒労に終わったがな、とシャーロットは続けた。
「魔導士オースティンの名は有名だ。しかし彼を頼るという選択肢は我々にはなかった。何故か分かるか?」
シャーロットは口元に笑みを浮かべながら、レティシアに問いかける。レティシアには全く検討がつかなかった。
確かにオースティンは放浪癖があり捕まりにくいが、それでも今回のアンドレアスのように噂を辿り、住処に訪ねることはできたはずだ。
「オースティンは、百年前、この王宮に乗りこんできて暴れたことがあるのだ」
「え……? し、師匠がですか?」
レティシアは耳を疑った。
「そうらしいぞ。なあミラ婆」
シャーロットは近くに控えていた背の低い老婆に声をかけた。ミラ婆と呼ばれた老婆は、「ええ、ええ」と答えた。
「このミラめは、当時まだ幼子でしたが、覚えておりまする。……まるで天災のようでしたのう。雷を落とし王宮内を停電させ、突風で王宮の一部の屋根を吹き飛ばしましたのじゃ」
「ええ……?」
レティシアは目を丸くした。
確かにオースティンなら造作もないことだろうが、一体何の気まぐれでそんなことをしたのだろうか。
「で、でもそんな悪行を犯して、何故師匠には悪評が付いてないのでしょうか?」
魔導士オースティンはこの国きっての高名な魔法使いで、国民からの支持も厚い。悪い噂等、特に聞いたこともなかった。
「当時の王妃カミーラが、オースティンを許し、緘口令を引いたからだ。なのでこの出来事は王宮の外に広まることはなく、現在では王族と一部の側近しか知らない」
「……なぜ、王妃様が?」
「さあ……それは分からない」
カミーラとは確か魔女マチルダに呪いをかけられた王妃の名だった。
オースティンとカミーラ王妃の間に何か関係があったのだろうか。
「それでも、呪いを受けてからの最初の何十年かは王家はオースティンに助けを求めるため、彼がいるという噂の場所に遣いをやったりしてたらしい。しかし、オースティンは誰の依頼でも受けると評判だったのに、王家の遣いは悉く撒いて姿をくらますのだ。そして、ある時こう遣いに伝言を寄越した。『時がくれば、こちらから訪ねる』と」
王家としても無理にオースティンの機嫌を損ねて敵に回すことは得策ではないと判断したため、それ以来関わり合うことを辞めたのだと言う。
(時がくれば……?)
レティシアにはオースティンの考えていることがちっとも分からない。王家を敵視しているとか、そういう類の思想を彼から聞いたことはなかった。
「という訳で、オースティンに頼ることはタブーという不文律があったわけだが……。それをアンドレアスがブチ破り、見事弟子である其方の協力を得られることができたのだ」
シャーロットはハッハッハッと豪快に笑った。
黙って聞いていたアンドレアスはコホンと咳払いし、「……しょうがないでしょう。時間がなかったんです」と言った。
アンドレアスはいつ呪いで死ぬか分からない瀬戸際だった。だとしたらそれがかつて王家に牙を向いた者だろうと何だろうと可能性があるなら賭けたくなるのは自然なことだ。
「ふむ。レティシア、オースティンはいつ頃帰って来るのだったかな」
「はい。三ヶ月以内には。戻り次第王宮に来るよう、手紙を置いてきました」
レティシアが答えると、シャーロットは神妙な顔をした。
「……オースティンが大人しく解呪に協力してくれればいいがなぁ」
とシャーロットがボソリと呟くので、レティシアは慌てた。
「だ、大丈夫です! その……百年前は暴れたかも知れませんが……基本的には優しい人ですので! あ、師匠でも解呪の方法が分からないとかの可能性は勿論ありますが……。でも協力はしてくれるはずです!」
レティシアが汗をかきながら、捲し立てると。
「フ……まあ良い。オースティンでも解けないとすれば、レティシア。其方が一生ここに居て、アンドレアスに魔法をかけ続けてくれれば済む話だ」
「はいっ……?」
シャーロットの発言に、レティシアはしばしフリーズした。
「なぁ、アンドレアス。お前も、レティシアにずっと居てほしいだろう」
シャーロットに話を振られたアンドレアスは少し顔を赤くして、「……母上!」と抗議するように言った。
それを見て、なんだか分からないがレティシアも釣られて赤くなる。
ほわほわした変な空気になったところで、褒美は何が良いか考えておいてくれ、と言われ謁見の間を出た。
先程のミラ婆に、この王宮でのレティシアが使用する部屋を案内してもらうことになり、彼女の後をついていく。
ミラ婆はこの王宮では一番の古株で、代々の王付きの使用人だということだった。
レティシアが使う部屋に到着すると、ミラ婆から軽く部屋の中の案内を受けた。部屋はとても綺麗で、中央には大きなベッドがあり、クローゼットには美しいドレスが幾つも並んでいた。この部屋だけでオースティンの家の二倍はある、とレティシアは面食らった。
レティシアがミラ婆にお礼を言うと、ミラ婆はレティシアの顔をジッと見つめた。
「はて、昔どこかで会った事がありましたかな?」
「……え?」
ミラ婆の問いにレティシアが戸惑っていると、ミラ婆は「気のせいじゃな」と独りごちた。
その日は、王宮で夜会があった。
何故かレティシアも急遽参加することになり、これまたメイド達に夜会用の煌びやかなドレスに着替えさせらたレティシアを、夜会用の礼服を着たアンドレアスが迎えに来てくれて、エスコートされることになった。
「レティシア、綺麗だ」
そう、アンドレアスに言われ、先ほど変な空気になったこともあり、レティシアは恥ずかしくなった。赤くなった顔を俯いて隠しながら、「アンディ様もかっこいいですよ」とぽそりと返した。
アンドレアスがどんな反応をしたか、俯いているレティシアには分からない。
夜会会場に入ると、既に会場にいた貴族達からの注目を浴びる。
皆、アンドレアスの隣にいるレティシアに興味津々な表情を向けていた。
女王シャーロットが、近くに二人を呼び寄せ立たせると、高々に言う。
「諸君、周知の事実だが、我が息子であるアンドレアス王子は、呪いに体を蝕まれていた。しかし! ある魔法使いの少女により現在アンドレアスの呪いの進行を止めることに成功した。これは百年叶うことがなかった悲願である! その少女の名はレティシア! 女王としてアンドレアスの母として、彼女に敬意と感謝を送りたい!」
まさか紹介されるとは思っていなかったレティシアは驚愕した。
周囲の貴族達が奇異の目から、一転尊敬の眼差しに変わる。
歓声と拍手に会場が包まれる。
ふと、誰かが「聖女だ……」とつぶやく。それに呼応するように、誰かが「そうだ、聖女だ」と言い、口々に貴族達が聖女だ、と囁きあった。
(いやいやいや……聖女って……)
レティシアはただの魔法使いだ。どうあがいても聖女などではない。そして、呪いを解いてもいない。
しかし、会場内の熱気がすごく、レティシアはただただ引き攣った笑顔を浮かべることしかできなかった。
レティシアにとって、王宮は初めてだった。
沢山の王宮仕えの使用人に出迎えられ、レティシアは小さくなる。
「彼女をよろしく」
アンドレアスが中年のメイドに声をかけると、「お疲れでしょう」とそのメイドがにこやかに話しかけ、レティシアはメイドたちにどこかへと連れられていった。
メイドたちは手際よくレティシアの服を脱がせ、体と髪を洗い、綺麗なワンピースドレスを着せた。
鏡の前に移った自分の姿を見て、レティシアは思わず感心する。
(まるで貴族のお嬢さんみたいだわ……)
生まれは本当に貴族なのだが、レティシアの中ではすっかり自分は貴族とは関係ないただの平民という認識に変わっていた。
メイドに案内された、『謁見の間』の前にアンドレアスが立っていた。
「レティシア」
アンドレアスはレティシアの姿を見て「似合っている」とにこやかに笑う。
アンドレアスに連れられ、謁見の間に入ると、広々とした空間に数人の使用人がいた。奥には玉座があり、そこに女性が座っていた。
このユハディーア国の女王、シャーロットである。レティシアは緊張で少し震えたが、なんとか頭を下げて礼をした。
「女王陛下、この者が私の呪いの進行を魔法で止めているレティシアです」
アンドレアスがそう紹介すると、シャーロットの切長の双眸がレティシアを捉えた。
「ふむ。よく参った。レティシア、頭を上げなさい」
「はい」
言われた通り、レティシアは頭を上げ、シャーロットを見た。シャーロットはアンドレアスと同じ黒髪に黒い瞳を持ち、圧倒的な美しさと、女王らしく威厳のあるオーラを纏っていた。
「我が息子の呪いを止めてくれていること、感謝する。……聞いたところ、あの魔導士オースティンの弟子という話だが、それは真か?」
レティシアが頷くと、シャーロットは微笑んだ。
「そうかそうか。……百年前から現在まで王家は黙って呪いを放置していたわけではない。呪いを解くため、国中の魔法使いだけでなく、黒魔術師やら霊媒師やら胡散臭い連中にも頼った」
どれも徒労に終わったがな、とシャーロットは続けた。
「魔導士オースティンの名は有名だ。しかし彼を頼るという選択肢は我々にはなかった。何故か分かるか?」
シャーロットは口元に笑みを浮かべながら、レティシアに問いかける。レティシアには全く検討がつかなかった。
確かにオースティンは放浪癖があり捕まりにくいが、それでも今回のアンドレアスのように噂を辿り、住処に訪ねることはできたはずだ。
「オースティンは、百年前、この王宮に乗りこんできて暴れたことがあるのだ」
「え……? し、師匠がですか?」
レティシアは耳を疑った。
「そうらしいぞ。なあミラ婆」
シャーロットは近くに控えていた背の低い老婆に声をかけた。ミラ婆と呼ばれた老婆は、「ええ、ええ」と答えた。
「このミラめは、当時まだ幼子でしたが、覚えておりまする。……まるで天災のようでしたのう。雷を落とし王宮内を停電させ、突風で王宮の一部の屋根を吹き飛ばしましたのじゃ」
「ええ……?」
レティシアは目を丸くした。
確かにオースティンなら造作もないことだろうが、一体何の気まぐれでそんなことをしたのだろうか。
「で、でもそんな悪行を犯して、何故師匠には悪評が付いてないのでしょうか?」
魔導士オースティンはこの国きっての高名な魔法使いで、国民からの支持も厚い。悪い噂等、特に聞いたこともなかった。
「当時の王妃カミーラが、オースティンを許し、緘口令を引いたからだ。なのでこの出来事は王宮の外に広まることはなく、現在では王族と一部の側近しか知らない」
「……なぜ、王妃様が?」
「さあ……それは分からない」
カミーラとは確か魔女マチルダに呪いをかけられた王妃の名だった。
オースティンとカミーラ王妃の間に何か関係があったのだろうか。
「それでも、呪いを受けてからの最初の何十年かは王家はオースティンに助けを求めるため、彼がいるという噂の場所に遣いをやったりしてたらしい。しかし、オースティンは誰の依頼でも受けると評判だったのに、王家の遣いは悉く撒いて姿をくらますのだ。そして、ある時こう遣いに伝言を寄越した。『時がくれば、こちらから訪ねる』と」
王家としても無理にオースティンの機嫌を損ねて敵に回すことは得策ではないと判断したため、それ以来関わり合うことを辞めたのだと言う。
(時がくれば……?)
レティシアにはオースティンの考えていることがちっとも分からない。王家を敵視しているとか、そういう類の思想を彼から聞いたことはなかった。
「という訳で、オースティンに頼ることはタブーという不文律があったわけだが……。それをアンドレアスがブチ破り、見事弟子である其方の協力を得られることができたのだ」
シャーロットはハッハッハッと豪快に笑った。
黙って聞いていたアンドレアスはコホンと咳払いし、「……しょうがないでしょう。時間がなかったんです」と言った。
アンドレアスはいつ呪いで死ぬか分からない瀬戸際だった。だとしたらそれがかつて王家に牙を向いた者だろうと何だろうと可能性があるなら賭けたくなるのは自然なことだ。
「ふむ。レティシア、オースティンはいつ頃帰って来るのだったかな」
「はい。三ヶ月以内には。戻り次第王宮に来るよう、手紙を置いてきました」
レティシアが答えると、シャーロットは神妙な顔をした。
「……オースティンが大人しく解呪に協力してくれればいいがなぁ」
とシャーロットがボソリと呟くので、レティシアは慌てた。
「だ、大丈夫です! その……百年前は暴れたかも知れませんが……基本的には優しい人ですので! あ、師匠でも解呪の方法が分からないとかの可能性は勿論ありますが……。でも協力はしてくれるはずです!」
レティシアが汗をかきながら、捲し立てると。
「フ……まあ良い。オースティンでも解けないとすれば、レティシア。其方が一生ここに居て、アンドレアスに魔法をかけ続けてくれれば済む話だ」
「はいっ……?」
シャーロットの発言に、レティシアはしばしフリーズした。
「なぁ、アンドレアス。お前も、レティシアにずっと居てほしいだろう」
シャーロットに話を振られたアンドレアスは少し顔を赤くして、「……母上!」と抗議するように言った。
それを見て、なんだか分からないがレティシアも釣られて赤くなる。
ほわほわした変な空気になったところで、褒美は何が良いか考えておいてくれ、と言われ謁見の間を出た。
先程のミラ婆に、この王宮でのレティシアが使用する部屋を案内してもらうことになり、彼女の後をついていく。
ミラ婆はこの王宮では一番の古株で、代々の王付きの使用人だということだった。
レティシアが使う部屋に到着すると、ミラ婆から軽く部屋の中の案内を受けた。部屋はとても綺麗で、中央には大きなベッドがあり、クローゼットには美しいドレスが幾つも並んでいた。この部屋だけでオースティンの家の二倍はある、とレティシアは面食らった。
レティシアがミラ婆にお礼を言うと、ミラ婆はレティシアの顔をジッと見つめた。
「はて、昔どこかで会った事がありましたかな?」
「……え?」
ミラ婆の問いにレティシアが戸惑っていると、ミラ婆は「気のせいじゃな」と独りごちた。
その日は、王宮で夜会があった。
何故かレティシアも急遽参加することになり、これまたメイド達に夜会用の煌びやかなドレスに着替えさせらたレティシアを、夜会用の礼服を着たアンドレアスが迎えに来てくれて、エスコートされることになった。
「レティシア、綺麗だ」
そう、アンドレアスに言われ、先ほど変な空気になったこともあり、レティシアは恥ずかしくなった。赤くなった顔を俯いて隠しながら、「アンディ様もかっこいいですよ」とぽそりと返した。
アンドレアスがどんな反応をしたか、俯いているレティシアには分からない。
夜会会場に入ると、既に会場にいた貴族達からの注目を浴びる。
皆、アンドレアスの隣にいるレティシアに興味津々な表情を向けていた。
女王シャーロットが、近くに二人を呼び寄せ立たせると、高々に言う。
「諸君、周知の事実だが、我が息子であるアンドレアス王子は、呪いに体を蝕まれていた。しかし! ある魔法使いの少女により現在アンドレアスの呪いの進行を止めることに成功した。これは百年叶うことがなかった悲願である! その少女の名はレティシア! 女王としてアンドレアスの母として、彼女に敬意と感謝を送りたい!」
まさか紹介されるとは思っていなかったレティシアは驚愕した。
周囲の貴族達が奇異の目から、一転尊敬の眼差しに変わる。
歓声と拍手に会場が包まれる。
ふと、誰かが「聖女だ……」とつぶやく。それに呼応するように、誰かが「そうだ、聖女だ」と言い、口々に貴族達が聖女だ、と囁きあった。
(いやいやいや……聖女って……)
レティシアはただの魔法使いだ。どうあがいても聖女などではない。そして、呪いを解いてもいない。
しかし、会場内の熱気がすごく、レティシアはただただ引き攣った笑顔を浮かべることしかできなかった。
58
お気に入りに追加
336
あなたにおすすめの小説
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。

【完結】今世も裏切られるのはごめんなので、最愛のあなたはもう要らない
曽根原ツタ
恋愛
隣国との戦時中に国王が病死し、王位継承権を持つ男子がひとりもいなかったため、若い王女エトワールは女王となった。だが──
「俺は彼女を愛している。彼女は俺の子を身篭った」
戦場から帰還した愛する夫の隣には、別の女性が立っていた。さらに彼は、王座を奪うために女王暗殺を企てる。
そして。夫に剣で胸を貫かれて死んだエトワールが次に目が覚めたとき、彼と出会った日に戻っていて……?
──二度目の人生、私を裏切ったあなたを絶対に愛しません。
★小説家になろうさまでも公開中

傷物令嬢シャルロットは辺境伯様の人質となってスローライフ
悠木真帆
恋愛
侯爵令嬢シャルロット・ラドフォルンは幼いとき王子を庇って右上半身に大やけどを負う。
残ったやけどの痕はシャルロットに暗い影を落とす。
そんなシャルロットにも他国の貴族との婚約が決まり幸せとなるはずだった。
だがーー
月あかりに照らされた婚約者との初めての夜。
やけどの痕を目にした婚約者は顔色を変えて、そのままベッドの上でシャルロットに婚約破棄を申し渡した。
それ以来、屋敷に閉じこもる生活を送っていたシャルロットに父から敵国の人質となることを命じられる。
うたた寝している間に運命が変わりました。
gacchi
恋愛
優柔不断な第三王子フレディ様の婚約者として、幼いころから色々と苦労してきたけど、最近はもう呆れてしまって放置気味。そんな中、お義姉様がフレディ様の子を身ごもった?私との婚約は解消?私は学園を卒業したら修道院へ入れられることに。…だったはずなのに、カフェテリアでうたた寝していたら、私の運命は変わってしまったようです。
挙式後すぐに離婚届を手渡された私は、この結婚は予め捨てられることが確定していた事実を知らされました
結城芙由奈@2/28コミカライズ発売
恋愛
【結婚した日に、「君にこれを預けておく」と離婚届を手渡されました】
今日、私は子供の頃からずっと大好きだった人と結婚した。しかし、式の後に絶望的な事を彼に言われた。
「ごめん、本当は君とは結婚したくなかったんだ。これを預けておくから、その気になったら提出してくれ」
そう言って手渡されたのは何と離婚届けだった。
そしてどこまでも冷たい態度の夫の行動に傷つけられていく私。
けれどその裏には私の知らない、ある深い事情が隠されていた。
その真意を知った時、私は―。
※暫く鬱展開が続きます
※他サイトでも投稿中

探さないでください。旦那様は私がお嫌いでしょう?
雪塚 ゆず
恋愛
結婚してから早一年。
最強の魔術師と呼ばれる旦那様と結婚しましたが、まったく私を愛してくれません。
ある日、女性とのやりとりであろう手紙まで見つけてしまいました。
もう限界です。
探さないでください、と書いて、私は家を飛び出しました。

この度、皆さんの予想通り婚約者候補から外れることになりました。ですが、すぐに結婚することになりました。
鶯埜 餡
恋愛
ある事件のせいでいろいろ言われながらも国王夫妻の働きかけで王太子の婚約者候補となったシャルロッテ。
しかし当の王太子ルドウィックはアリアナという男爵令嬢にべったり。噂好きな貴族たちはシャルロッテに婚約者候補から外れるのではないかと言っていたが
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる