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第10話
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「人形が喋った……!?」
エリザベスと夫人が思わず後ずさろうとして背中がソファの背凭れに当たる。
まさか本物のアマーリエの正体が人形などとは言わないだろうなと不審な目で見ていると、当主は何てことのないように説明を始めた。
「本物のアマーリエの魂は肉体をテンセイシャに乗っ取られた際に追い出されてしまいました。ですので仮の身体として人形に宿っていただいているのですよ」
当主の説明には嘘が大分入っている。アマーリエは実際にはメイドのアイリーンの身体を借りて絶賛通学中なのだがそこまで説明する必要はない。
情報漏洩のリスクを考えれば、彼等には本物のアマーリエは人形の身体を借りて過ごしていると思ってもらった方が心配がないのだ。
「そんな事情が……、大変でしょうに……」
まだ若いのに大変な苦労をと夫人が気遣うと、人形のアマーリエは「いえ」と首を横に振る。
「リングブルク家の方々のお陰で何とかやってこれております。エリザベス様や他の方には大変申し訳ございません」
そう言って頭を下げようとするアマーリエを制しながらエリザベスは彼女を観察する。
本物のアマーリエは至って普通の令嬢であった。きちんと常識も礼儀も持ち合わせていて会話をしていて全く苦にならないし、テンセイシャに乗っ取られたのは不幸以外の何物でもないのに、気丈に振舞おうとする気概と他者への気遣いが感じられた。
「本当に普通の方なのね……」
人形故に表情は動かないが、声には申し訳無さそうな色をヒシヒシと感じる。テンセイシャが入ってる方のアマーリエしか知らなかったエリザベスは意外過ぎて思わず本音がポロリと出た。
「現在我々は彼女が肉体を取り戻せるように動いております。本当は事が動く前に済ませたかったのですが、テンセイシャには加護が働いているので失敗に終わりました。
その為申し訳ないのですが、全てが片付くまでエリザベス嬢には静観の姿勢を貫いていただきます」
要望ではなく指示に近い言い方だった。
本当は別の女性に心を向ける彼を見るのは辛くて仕方がない。だが嫌とは言えない。彼の家が動いたということはそういうことなのだ。
それに一部のテンセイシャには、小説の主人公のように運に恵まれる加護を与えられているのは彼女もよく理解していた。自分があそこで大勢の前で八つ当たりしようとも結局無駄だったわけだ。
何も起きないうちから動いてくれただけでもありがたいと思わなければならない。しかし理屈と感情は別物である。
ここまでプライドも愛情もズタズタにされて、全てが終わった後でも彼とまた信頼関係を築けるかどうかは、今となっては全く分からなくなっていた。エリザベスはそれくらい疲れてしまっていたのだ。
「テンセイシャの企みを暴くに至って、婚約者の方々には非は無かったという事実が必要なのです。今向こうに手を出してしまえば相手の思う壺です。恐らく小さな事実を大袈裟に彼等に吹聴し、貴女方の有責で婚約破棄に持ち込もうとするでしょう。そうなれば今後傷付くのはエリザベス嬢達です」
あの時に邪魔が入って本当に良かった。ちょっとした八つ当たり程度に済ます予定だったのだが、それを大袈裟に悲しんで彼等の同情を誘い、ゆくゆくは婚約を破談させようとは。常識も恥も知らないのに悪知恵だけは働くようだ。
「……かしこまりました。友人達にも静観するよう伝えます」
今の自分にできることは不利にならないよう、テンセイシャと彼等のやり取りを見て見ぬフリをすることだけだった。
尚これは余談だが、話し合いが終わりリンブルク家の当主を見送ると、不思議なことに誰一人として彼の顔を思い出せなくなってしまっていた。
「急な訪問だったが上手く協力を取り付けられてよかったね」
帰りの馬車の中で当主が自身の肩を揉み解す。交渉は得意な方だが身体が凝ってしょうがない。
学校からの帰り道でテンセイシャの目的を知ったヘスターは早速当主にそのことを伝え、今後の動きについて相談していた。
密かに媚を売るのではなく、どうぞ非難してくださいとばかりに大っぴらに親密さを見せつけるテンセイシャの行動はアマーリエも当主も違和感を抱いていたのだが、まさか共有の妻になることを企んでいたとは。
どこかのハレムの女性版のようで、マイナスのテンセイシャの考える事はいつの時代もタチが悪い。
急遽エリザベスの家には当主が直接状況を説明し、彼女の友人達の中でも例の男子と婚約している生徒にはヘスターが訪問して釘を刺していた。
いくらエリザベス本人が制していても周囲の暴走というのも起こり得る。これが彼女とは関係のない一ファンの暴走であったなら本人達は知らぬ存ぜぬで済むのだが、彼女の直接の友人達がやらかしてしまえば言い訳も苦しい。
そこでヘスターも彼女達の部屋を訪れて手出し無用と伝えたのである。これでもしテンセイシャがエリザベス達に嫌がらせをされたと訴えても、こちらには真っ赤な嘘だと分かる。
念の為王家から彼女達に影を付ける旨を嘆願して承諾されれば、根回しは概ね問題無いであろう。保険はいくらあっても良い。
エリザベス達の説得の為にアマーリエには人形に憑依してついててもらっていた。そのお陰で相手側には学校で騒ぎを起こしているのはテンセイシャの方だとすんなり納得してもらえてなによりだ。
「私もエリザベス様が信じてくださってホッとしております」
アマーリエとってもこの話し合いは有意義なものであった。多数の声も大事だが、一目置かれる人物の声はそれ以上に重要である。特に公爵家の人間で知性も教養もあり、尚且つ未来の国母と定められているエリザベスの言葉は鶴の一声にも等しい。
身体を取り戻した後に様々な噂が飛び交ってもエリザベスが一言、本当のアマーリエは常識的な人間であると周囲に告げれば、あの人がそう言うのであればと遠巻きにされることも無くなるだろう。
安心しきっている様子のアマーリエを眺めながら、当主は「アレは彼女には伏せておいた方が良いだろうな」と記憶を思い返す。
ヘスターとの相談の後で執務室に現れたミカに耳打ちされたのだ。アマーリエについての記録を思い出したから話す場が欲しいと。
彼女が課題をしている間を狙ってヘスターを部屋に呼び出してミカから話を聞けば、アマーリエは彼女の世界で存在した物語の主人公だったそうなのだ。
突如魔法の才能に目覚めて国内でも有数の魔法学校に入学できた主人公は、様々な男子生徒と出会い、時には友情を、時には愛を深めていく物語である。
全体的に聞けばよくあるシナリオだが、一部のエンディングが問題だった。途中の主人公の選択肢によりエンディングが分岐するのだが、円満な形で収まるルートもあれば、修羅場の末に略奪するルートもあったらしい。
どうしてそんなのが……と引いてしまったが、ドロドロな恋愛物が好きな層への需要だそうだ。家同士の繋がりや政略結婚などの意識が薄い向こうの世界の住人だからこそ、他人事として一定の層に受け入れられているのだろう。
つまりテンセイシャは家柄や爵位の問題を考えなくて良い、既に居る婚約者との円満な解決も無視して良い、面倒な工程を手っ取り早く省ける代わりに周囲から白い目で見られるルートを選んだのだそうだ。
周囲と隔絶された学校という空間、まだまだ未熟な生徒達。大人のように上手い対処ができずに、分かりやすい嫌がらせに走る者も出て来るのは止むを得ないのかもしれない。
周囲の反感を買うルートではそれを利用し、嫌がらせの犯人をそれぞれの婚約者だと突き止めて婚約破棄を誘導させるらしい。そして自分は晴れて彼と婚約できてハッピーエンド。まったくとんだハッピーエンドだ。
貴族の世界は狭い。男を略奪してしまえば、周囲からは腫れ物扱いされて自分も夫も不遇に終わるだろうに、無知とは恐ろしいものである。
そしてこれが特に重要なのだが、アマーリエはその物語の主人公であり、彼女を取り巻く全てが創作に過ぎない。つまりテンセイシャにとっては自分以外の人間全てが意思のある人間ではなく、自分の為に用意された舞台の中の単なる案山子か、もしくは人形でしかないと考えている点である。
エリザベスと夫人が思わず後ずさろうとして背中がソファの背凭れに当たる。
まさか本物のアマーリエの正体が人形などとは言わないだろうなと不審な目で見ていると、当主は何てことのないように説明を始めた。
「本物のアマーリエの魂は肉体をテンセイシャに乗っ取られた際に追い出されてしまいました。ですので仮の身体として人形に宿っていただいているのですよ」
当主の説明には嘘が大分入っている。アマーリエは実際にはメイドのアイリーンの身体を借りて絶賛通学中なのだがそこまで説明する必要はない。
情報漏洩のリスクを考えれば、彼等には本物のアマーリエは人形の身体を借りて過ごしていると思ってもらった方が心配がないのだ。
「そんな事情が……、大変でしょうに……」
まだ若いのに大変な苦労をと夫人が気遣うと、人形のアマーリエは「いえ」と首を横に振る。
「リングブルク家の方々のお陰で何とかやってこれております。エリザベス様や他の方には大変申し訳ございません」
そう言って頭を下げようとするアマーリエを制しながらエリザベスは彼女を観察する。
本物のアマーリエは至って普通の令嬢であった。きちんと常識も礼儀も持ち合わせていて会話をしていて全く苦にならないし、テンセイシャに乗っ取られたのは不幸以外の何物でもないのに、気丈に振舞おうとする気概と他者への気遣いが感じられた。
「本当に普通の方なのね……」
人形故に表情は動かないが、声には申し訳無さそうな色をヒシヒシと感じる。テンセイシャが入ってる方のアマーリエしか知らなかったエリザベスは意外過ぎて思わず本音がポロリと出た。
「現在我々は彼女が肉体を取り戻せるように動いております。本当は事が動く前に済ませたかったのですが、テンセイシャには加護が働いているので失敗に終わりました。
その為申し訳ないのですが、全てが片付くまでエリザベス嬢には静観の姿勢を貫いていただきます」
要望ではなく指示に近い言い方だった。
本当は別の女性に心を向ける彼を見るのは辛くて仕方がない。だが嫌とは言えない。彼の家が動いたということはそういうことなのだ。
それに一部のテンセイシャには、小説の主人公のように運に恵まれる加護を与えられているのは彼女もよく理解していた。自分があそこで大勢の前で八つ当たりしようとも結局無駄だったわけだ。
何も起きないうちから動いてくれただけでもありがたいと思わなければならない。しかし理屈と感情は別物である。
ここまでプライドも愛情もズタズタにされて、全てが終わった後でも彼とまた信頼関係を築けるかどうかは、今となっては全く分からなくなっていた。エリザベスはそれくらい疲れてしまっていたのだ。
「テンセイシャの企みを暴くに至って、婚約者の方々には非は無かったという事実が必要なのです。今向こうに手を出してしまえば相手の思う壺です。恐らく小さな事実を大袈裟に彼等に吹聴し、貴女方の有責で婚約破棄に持ち込もうとするでしょう。そうなれば今後傷付くのはエリザベス嬢達です」
あの時に邪魔が入って本当に良かった。ちょっとした八つ当たり程度に済ます予定だったのだが、それを大袈裟に悲しんで彼等の同情を誘い、ゆくゆくは婚約を破談させようとは。常識も恥も知らないのに悪知恵だけは働くようだ。
「……かしこまりました。友人達にも静観するよう伝えます」
今の自分にできることは不利にならないよう、テンセイシャと彼等のやり取りを見て見ぬフリをすることだけだった。
尚これは余談だが、話し合いが終わりリンブルク家の当主を見送ると、不思議なことに誰一人として彼の顔を思い出せなくなってしまっていた。
「急な訪問だったが上手く協力を取り付けられてよかったね」
帰りの馬車の中で当主が自身の肩を揉み解す。交渉は得意な方だが身体が凝ってしょうがない。
学校からの帰り道でテンセイシャの目的を知ったヘスターは早速当主にそのことを伝え、今後の動きについて相談していた。
密かに媚を売るのではなく、どうぞ非難してくださいとばかりに大っぴらに親密さを見せつけるテンセイシャの行動はアマーリエも当主も違和感を抱いていたのだが、まさか共有の妻になることを企んでいたとは。
どこかのハレムの女性版のようで、マイナスのテンセイシャの考える事はいつの時代もタチが悪い。
急遽エリザベスの家には当主が直接状況を説明し、彼女の友人達の中でも例の男子と婚約している生徒にはヘスターが訪問して釘を刺していた。
いくらエリザベス本人が制していても周囲の暴走というのも起こり得る。これが彼女とは関係のない一ファンの暴走であったなら本人達は知らぬ存ぜぬで済むのだが、彼女の直接の友人達がやらかしてしまえば言い訳も苦しい。
そこでヘスターも彼女達の部屋を訪れて手出し無用と伝えたのである。これでもしテンセイシャがエリザベス達に嫌がらせをされたと訴えても、こちらには真っ赤な嘘だと分かる。
念の為王家から彼女達に影を付ける旨を嘆願して承諾されれば、根回しは概ね問題無いであろう。保険はいくらあっても良い。
エリザベス達の説得の為にアマーリエには人形に憑依してついててもらっていた。そのお陰で相手側には学校で騒ぎを起こしているのはテンセイシャの方だとすんなり納得してもらえてなによりだ。
「私もエリザベス様が信じてくださってホッとしております」
アマーリエとってもこの話し合いは有意義なものであった。多数の声も大事だが、一目置かれる人物の声はそれ以上に重要である。特に公爵家の人間で知性も教養もあり、尚且つ未来の国母と定められているエリザベスの言葉は鶴の一声にも等しい。
身体を取り戻した後に様々な噂が飛び交ってもエリザベスが一言、本当のアマーリエは常識的な人間であると周囲に告げれば、あの人がそう言うのであればと遠巻きにされることも無くなるだろう。
安心しきっている様子のアマーリエを眺めながら、当主は「アレは彼女には伏せておいた方が良いだろうな」と記憶を思い返す。
ヘスターとの相談の後で執務室に現れたミカに耳打ちされたのだ。アマーリエについての記録を思い出したから話す場が欲しいと。
彼女が課題をしている間を狙ってヘスターを部屋に呼び出してミカから話を聞けば、アマーリエは彼女の世界で存在した物語の主人公だったそうなのだ。
突如魔法の才能に目覚めて国内でも有数の魔法学校に入学できた主人公は、様々な男子生徒と出会い、時には友情を、時には愛を深めていく物語である。
全体的に聞けばよくあるシナリオだが、一部のエンディングが問題だった。途中の主人公の選択肢によりエンディングが分岐するのだが、円満な形で収まるルートもあれば、修羅場の末に略奪するルートもあったらしい。
どうしてそんなのが……と引いてしまったが、ドロドロな恋愛物が好きな層への需要だそうだ。家同士の繋がりや政略結婚などの意識が薄い向こうの世界の住人だからこそ、他人事として一定の層に受け入れられているのだろう。
つまりテンセイシャは家柄や爵位の問題を考えなくて良い、既に居る婚約者との円満な解決も無視して良い、面倒な工程を手っ取り早く省ける代わりに周囲から白い目で見られるルートを選んだのだそうだ。
周囲と隔絶された学校という空間、まだまだ未熟な生徒達。大人のように上手い対処ができずに、分かりやすい嫌がらせに走る者も出て来るのは止むを得ないのかもしれない。
周囲の反感を買うルートではそれを利用し、嫌がらせの犯人をそれぞれの婚約者だと突き止めて婚約破棄を誘導させるらしい。そして自分は晴れて彼と婚約できてハッピーエンド。まったくとんだハッピーエンドだ。
貴族の世界は狭い。男を略奪してしまえば、周囲からは腫れ物扱いされて自分も夫も不遇に終わるだろうに、無知とは恐ろしいものである。
そしてこれが特に重要なのだが、アマーリエはその物語の主人公であり、彼女を取り巻く全てが創作に過ぎない。つまりテンセイシャにとっては自分以外の人間全てが意思のある人間ではなく、自分の為に用意された舞台の中の単なる案山子か、もしくは人形でしかないと考えている点である。
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