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おまけ・外伝
五月雨の幽霊
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「本日よりこちらでお世話になります。臨時任用の杵玄人です。クロウトと書いてゲントと読みます。担当は化学です。よろしくお願いいたします。」
古びれた校舎の職員室で、俺はそう挨拶した。
まばらな拍手を受け、隣のフレッシュな新任教師(女性)が自己紹介を始める。
俺はそれを聞き流しながら、内心、ため息をついていた。
彼女の挨拶の後の拍手は、心なしか俺より多く、盛大だった。
ここに2年間、閉じ込められるのかと思ったら、出勤初日だと言うのに憂鬱になったのを今でも覚えている。
バタバタした新年度の行事と、慣れない授業と今時の生徒達にも、何だかんだで順応し、何とかこなせるようになった頃、空模様は暗くどんよりし始めた。
ゴールデンウィークの初夏の暑さはどこへやら、何となく肌寒い。
そんな折、俺は明日の実験の準備の中で、用意し忘れたものがあることを思いだし、化学準備室に向かった。
一昨日から雨が続き、時間も時間なので辺りは薄暗い。
廊下の電気をつけても良かったが、すぐに済むので、自分ひとりの為にわざわざつけるのも面倒で、そのまま歩いて行った。
鍵を回し、ガラリと引き戸を開ける。
「……っ!!」
「……っ!?」
中に人がいた。
制服を着ていたので生徒だとわかる。
そいつは俺を見て、酷く驚いていたようだった。
悪いが驚いたのはこっちだ。
どうやって入ったんだ!?こいつ!?
化学準備室には、薬品保管庫もある。
いくらボロい学校だからと言っても、薬品の紛失は大問題になる。
そしてその責任は、この準備室を使っている俺になるのは目に見えている。
「おい!お前!どこから入った!ここで何をしているっ!!」
とにかく取っ捕まえて、生徒指導担当の先生と相談だ。
一歩間違えれば新聞沙汰の大問題だ。
逃がすわけには行かない。
「え?あ!?ご、ごめんなさいっ!!」
そいつは大胆に化学準備室に入り込んだ割には、おろおろと素直に謝った。
謝って済んだら警察は要らないんだよ!
「いいからこっちに来い!」
「すみません!ごめんなさい!」
俺が捕まえようと腕を伸ばしたその時、そいつは、すぅ、と薄くなって消えた。
「!?!?」
辺りをキョロキョロ見回す。
誰もいない。
あちこち探したが、見つからない。
辺りには冷たい雨音だけが、静かに響く。
「………………!?」
おいおいおいおいっ!!
嘘だろ!?冗談だろ!?
26年間生きてきて、初めて見たわ!!
しかも何だよ!?あのはっきりしない感じは!?
もっとそれっぽくしろよ!?
混乱した俺は、明日の準備も忘れて、無言のまま準備室を出た。
ピシャリと引き戸を閉め、鍵をかける。
「……どうしました??」
「うわあぁぁっ!!」
一息ついたと思ったその瞬間、声をかけられ、俺は飛び上がった。
振り向くと、再任用で週に数回来る生物講師の常田先生だった。
「あ、その……。」
俺は自分の見たものを話していいのか戸惑った。
今時、幽霊をみましたとか、いい大人が言えるわけがない。
しかもここは学校だ。
教師がそんな事を言っていたら問題になる。
そんな事をぐるぐると考えていると、常田先生は、ああ、と納得したような顔をした。
「もしかして、見ました?彼?」
「え?あ、ええと……多分??」
「そうですか……。う~ん、夏が近いですね~。」
どぎまぎする俺とは真逆に、常田先生はしみじみとそう言った。
そのまま生物準備室にお邪魔して、コーヒーを入れてもらった。
見たものが信じられなかったが、この学校に長い人にはお馴染みの幽霊らしい。
「いやはや、彼が出てきたという事は、もう夏ですね~。」
先生は呑気にそう言った。
聞いたところによると、あの幽霊はこの学校の七不思議の1つで、梅雨時に現れて特に何かしたりはしないそうだ。
見つかると逆にむこうが慌てたり、恐縮して謝ったりするそうだ。
見たからと言って、何か呪われたり付きまとわれたりもない、知る人ぞ知る、初夏の風物詩なのだそうだ。
「いや~、来て早々の杵先生がご覧になるとは思いませんでしたが…特に何もないので安心して下さい。」
「安心と言われましても……。」
「私もこの学校に長いですが、一度だけ見てそれっきりですよ。だから杵先生ももう探しても会うことはないと思いますよ?」
「探しませんけど……それなら良かったです。」
何でも、10年くらい前からたまに見かける人がいるらしい。
10年前に学生と言うことは、同い年位だな、等と少し思った。
そんな感じで、俺の初の心霊体験は終わった。
人に話せるほど面白いものでもなかったが、ある種、貴重な体験だった。
それにしても、何で梅雨時だけなのだろう?
変な幽霊だ。
長雨が続き、俺は小テストと授業プリントのチェックで、化学準備室に籠っていた。
職員室でやっても良かったのだが、今日は1年生が問題を起こして、ざわざわしていたので、こっちに逃げてきた。
単調に続く雨音をBGMにペンを走らせる。
集中しいて瞬きの回数が減っていたのか、目の中に違和感を感じて、ちょうどおいてあった鏡を手に取った。
「………!?」
ふと、鏡に映る自分の背後で何かが動いた。
じっと観察すると、例の幽霊だった。
何だ?あいつは??もう見ないんじゃなかったのか!?
幽霊は俺がいることを気にしながら、そうっと忍び足で窓と窓の間の壁を見に来た。
なぜ、幽霊の方が忍び足なんだ??
そもそも足音なんかしないだろうに??
そう言えば、初めて見た時も、あそこに立ってたな?
そこで、そこに何があったかを考えた。
温度計と湿度計だ。
それが何だって言うんだろう??
訳のわからない幽霊だ。
幽霊はやはり、温度計と湿度計を見ているようで、ノートのようなものにそれを書き込んでいた。
温度と湿度をチェックする幽霊??
何なんだろうか、一体??
「おい。」
「ひゃいっ!?」
俺が声をかけると、幽霊は飛び上がって驚いた。
本当、反応が逆だろう。
俺はくるりと向きを変えた。
「ごめんなさい!気づいてると思わなくて!!」
「あ~いい。別に消えるな。怒ってない。」
「……でも怖いでしょう?一応、幽霊?らしいんで??」
なぜ疑問系?
こっちが聞きたいわ。
「別にお前は怖くない。と言うか、幽霊って自覚があるなら、もう少し幽霊らしくしたらどうなんだ??」
「う~ん。なってみると、幽霊らしくってなんなのかよくわからなくて……。」
「何なんだよ、お前は??」
「さぁ?幽霊らしいです?」
「幽霊はわかったよ。何でこの学校にいるんだ?」
「さぁ?気づいたらここにいて、他の場所にも行けなくて……。」
「何か未練があるのか?」
「さぁ……?わからないです?」
「覚えてないのか?」
「あんまり……。」
「名前は?」
「わからないです。」
「変な奴だな。」
「すみません……。」
幽霊はそう言って恐縮してしまった。
何だ、本当、悪いやつでは無さそうだ。
なので俺は気になっていた事を聞いた。
「……何でお前、梅雨にしか出てこないんだ??」
「いや、ずっといるんです。でも、人に気付かれるのが梅雨時だけ見たいで……。」
「何だそれは??」
「だいたい雨が3日続いた時は見える見たいで、それで梅雨時によく見つかる見たいです。今、湿度と温度を記録してて、だいたい気温が20℃前後からで、湿度が60%が続くと見える見たいです。」
あ、それで温度計と湿度計を見てたわけか。
ずいぶん研究熱心だな、おい。
「カビか、お前は??」
「かびるんるんと呼んでください。」
「古いな、お前。」
懐かしい単語に少し笑った。
ちょっと親近感が持てた。
「呼び名としても、かびるんるんはちょっとな。」
「仕方ないじゃないですか。」
「ん~、霖(ながめ)とかどうだ?」
「え?」
「お前の呼び名。霖、長雨の事だよ。」
「確かに長雨の時にしか見えないですけど…。何で名前をつけるんですか?俺に?」
「面白いから。」
「面白い!?」
「お前の研究熱心さはちょっと面白い。だが、一人だと見えてるか見えないかわからないだろ?手伝ってやる。」
「本当ですか!?」
「ああ。」
「ありがとうございます!そこがいつも困ってたんです!あまり人前に出ると幽霊だって騒がれるし、皆、怖がるし!でも、いつ見えて見えないのかは自分だとわからないし!!」
「だろうな。」
「助かります!ええと……?」
「杵。杵玄人。」
「杵さんですね!あ、杵先生って言った方が良いのかな?」
「どっちでもいい。で?お前は霖でいいか?」
「はい!では、今後もよろしくお願いします!」
そう言って笑った初夏の風物詩の幽霊である霖は、そこいらの学生と何の代わり映えもしなかった。
いや、素直すぎる点では、今時の生徒とは違いすぎるが。
これが俺と霖の出会いであり、霖という幽霊についての探究の始まりだった。
古びれた校舎の職員室で、俺はそう挨拶した。
まばらな拍手を受け、隣のフレッシュな新任教師(女性)が自己紹介を始める。
俺はそれを聞き流しながら、内心、ため息をついていた。
彼女の挨拶の後の拍手は、心なしか俺より多く、盛大だった。
ここに2年間、閉じ込められるのかと思ったら、出勤初日だと言うのに憂鬱になったのを今でも覚えている。
バタバタした新年度の行事と、慣れない授業と今時の生徒達にも、何だかんだで順応し、何とかこなせるようになった頃、空模様は暗くどんよりし始めた。
ゴールデンウィークの初夏の暑さはどこへやら、何となく肌寒い。
そんな折、俺は明日の実験の準備の中で、用意し忘れたものがあることを思いだし、化学準備室に向かった。
一昨日から雨が続き、時間も時間なので辺りは薄暗い。
廊下の電気をつけても良かったが、すぐに済むので、自分ひとりの為にわざわざつけるのも面倒で、そのまま歩いて行った。
鍵を回し、ガラリと引き戸を開ける。
「……っ!!」
「……っ!?」
中に人がいた。
制服を着ていたので生徒だとわかる。
そいつは俺を見て、酷く驚いていたようだった。
悪いが驚いたのはこっちだ。
どうやって入ったんだ!?こいつ!?
化学準備室には、薬品保管庫もある。
いくらボロい学校だからと言っても、薬品の紛失は大問題になる。
そしてその責任は、この準備室を使っている俺になるのは目に見えている。
「おい!お前!どこから入った!ここで何をしているっ!!」
とにかく取っ捕まえて、生徒指導担当の先生と相談だ。
一歩間違えれば新聞沙汰の大問題だ。
逃がすわけには行かない。
「え?あ!?ご、ごめんなさいっ!!」
そいつは大胆に化学準備室に入り込んだ割には、おろおろと素直に謝った。
謝って済んだら警察は要らないんだよ!
「いいからこっちに来い!」
「すみません!ごめんなさい!」
俺が捕まえようと腕を伸ばしたその時、そいつは、すぅ、と薄くなって消えた。
「!?!?」
辺りをキョロキョロ見回す。
誰もいない。
あちこち探したが、見つからない。
辺りには冷たい雨音だけが、静かに響く。
「………………!?」
おいおいおいおいっ!!
嘘だろ!?冗談だろ!?
26年間生きてきて、初めて見たわ!!
しかも何だよ!?あのはっきりしない感じは!?
もっとそれっぽくしろよ!?
混乱した俺は、明日の準備も忘れて、無言のまま準備室を出た。
ピシャリと引き戸を閉め、鍵をかける。
「……どうしました??」
「うわあぁぁっ!!」
一息ついたと思ったその瞬間、声をかけられ、俺は飛び上がった。
振り向くと、再任用で週に数回来る生物講師の常田先生だった。
「あ、その……。」
俺は自分の見たものを話していいのか戸惑った。
今時、幽霊をみましたとか、いい大人が言えるわけがない。
しかもここは学校だ。
教師がそんな事を言っていたら問題になる。
そんな事をぐるぐると考えていると、常田先生は、ああ、と納得したような顔をした。
「もしかして、見ました?彼?」
「え?あ、ええと……多分??」
「そうですか……。う~ん、夏が近いですね~。」
どぎまぎする俺とは真逆に、常田先生はしみじみとそう言った。
そのまま生物準備室にお邪魔して、コーヒーを入れてもらった。
見たものが信じられなかったが、この学校に長い人にはお馴染みの幽霊らしい。
「いやはや、彼が出てきたという事は、もう夏ですね~。」
先生は呑気にそう言った。
聞いたところによると、あの幽霊はこの学校の七不思議の1つで、梅雨時に現れて特に何かしたりはしないそうだ。
見つかると逆にむこうが慌てたり、恐縮して謝ったりするそうだ。
見たからと言って、何か呪われたり付きまとわれたりもない、知る人ぞ知る、初夏の風物詩なのだそうだ。
「いや~、来て早々の杵先生がご覧になるとは思いませんでしたが…特に何もないので安心して下さい。」
「安心と言われましても……。」
「私もこの学校に長いですが、一度だけ見てそれっきりですよ。だから杵先生ももう探しても会うことはないと思いますよ?」
「探しませんけど……それなら良かったです。」
何でも、10年くらい前からたまに見かける人がいるらしい。
10年前に学生と言うことは、同い年位だな、等と少し思った。
そんな感じで、俺の初の心霊体験は終わった。
人に話せるほど面白いものでもなかったが、ある種、貴重な体験だった。
それにしても、何で梅雨時だけなのだろう?
変な幽霊だ。
長雨が続き、俺は小テストと授業プリントのチェックで、化学準備室に籠っていた。
職員室でやっても良かったのだが、今日は1年生が問題を起こして、ざわざわしていたので、こっちに逃げてきた。
単調に続く雨音をBGMにペンを走らせる。
集中しいて瞬きの回数が減っていたのか、目の中に違和感を感じて、ちょうどおいてあった鏡を手に取った。
「………!?」
ふと、鏡に映る自分の背後で何かが動いた。
じっと観察すると、例の幽霊だった。
何だ?あいつは??もう見ないんじゃなかったのか!?
幽霊は俺がいることを気にしながら、そうっと忍び足で窓と窓の間の壁を見に来た。
なぜ、幽霊の方が忍び足なんだ??
そもそも足音なんかしないだろうに??
そう言えば、初めて見た時も、あそこに立ってたな?
そこで、そこに何があったかを考えた。
温度計と湿度計だ。
それが何だって言うんだろう??
訳のわからない幽霊だ。
幽霊はやはり、温度計と湿度計を見ているようで、ノートのようなものにそれを書き込んでいた。
温度と湿度をチェックする幽霊??
何なんだろうか、一体??
「おい。」
「ひゃいっ!?」
俺が声をかけると、幽霊は飛び上がって驚いた。
本当、反応が逆だろう。
俺はくるりと向きを変えた。
「ごめんなさい!気づいてると思わなくて!!」
「あ~いい。別に消えるな。怒ってない。」
「……でも怖いでしょう?一応、幽霊?らしいんで??」
なぜ疑問系?
こっちが聞きたいわ。
「別にお前は怖くない。と言うか、幽霊って自覚があるなら、もう少し幽霊らしくしたらどうなんだ??」
「う~ん。なってみると、幽霊らしくってなんなのかよくわからなくて……。」
「何なんだよ、お前は??」
「さぁ?幽霊らしいです?」
「幽霊はわかったよ。何でこの学校にいるんだ?」
「さぁ?気づいたらここにいて、他の場所にも行けなくて……。」
「何か未練があるのか?」
「さぁ……?わからないです?」
「覚えてないのか?」
「あんまり……。」
「名前は?」
「わからないです。」
「変な奴だな。」
「すみません……。」
幽霊はそう言って恐縮してしまった。
何だ、本当、悪いやつでは無さそうだ。
なので俺は気になっていた事を聞いた。
「……何でお前、梅雨にしか出てこないんだ??」
「いや、ずっといるんです。でも、人に気付かれるのが梅雨時だけ見たいで……。」
「何だそれは??」
「だいたい雨が3日続いた時は見える見たいで、それで梅雨時によく見つかる見たいです。今、湿度と温度を記録してて、だいたい気温が20℃前後からで、湿度が60%が続くと見える見たいです。」
あ、それで温度計と湿度計を見てたわけか。
ずいぶん研究熱心だな、おい。
「カビか、お前は??」
「かびるんるんと呼んでください。」
「古いな、お前。」
懐かしい単語に少し笑った。
ちょっと親近感が持てた。
「呼び名としても、かびるんるんはちょっとな。」
「仕方ないじゃないですか。」
「ん~、霖(ながめ)とかどうだ?」
「え?」
「お前の呼び名。霖、長雨の事だよ。」
「確かに長雨の時にしか見えないですけど…。何で名前をつけるんですか?俺に?」
「面白いから。」
「面白い!?」
「お前の研究熱心さはちょっと面白い。だが、一人だと見えてるか見えないかわからないだろ?手伝ってやる。」
「本当ですか!?」
「ああ。」
「ありがとうございます!そこがいつも困ってたんです!あまり人前に出ると幽霊だって騒がれるし、皆、怖がるし!でも、いつ見えて見えないのかは自分だとわからないし!!」
「だろうな。」
「助かります!ええと……?」
「杵。杵玄人。」
「杵さんですね!あ、杵先生って言った方が良いのかな?」
「どっちでもいい。で?お前は霖でいいか?」
「はい!では、今後もよろしくお願いします!」
そう言って笑った初夏の風物詩の幽霊である霖は、そこいらの学生と何の代わり映えもしなかった。
いや、素直すぎる点では、今時の生徒とは違いすぎるが。
これが俺と霖の出会いであり、霖という幽霊についての探究の始まりだった。
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