姫、始めました。〜男子校の「姫」に選ばれたので必要に応じて拳で貞操を守り抜きます。(「欠片の軌跡if」)

ねぎ(塩ダレ)

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お遊び

4月1日、エイプリルフール。

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【ウィルとサークが付き合っていた場合】

「サーク、別れよう。」

「……え、」

「今日言うって決めてたんだ。」

「そんな……!!何で?!まだ付き合いだしたばかっりだよ?!何で?!俺、嫌な事しちゃった?!」

「………………。」

「ごめんなさい!直すから!!絶対直すから!!だから捨てないでぇ~。」

半泣きでウィルにすがりつくサーク。
ここでウィル、テッテレーの効果音付きで、「今日は4月1日です」と書いたノートを見せる。

「ウィル~!!」

「ごめんごめん。驚いた?」

「驚いたよ~!!死ぬかと思った~!!」

「よしよし。ごめんね?」

「お願い、冗談でもそれやらないで~。俺、寂しくて死んじゃう……。」

「ふふっ。可愛いうさぎさんだなぁ~。」

「うさぎでも何でもいいよ~!ウィル~!捨てないでぇ~!!」

「捨てない捨てない。……むしろ、逃さないから……。」

サークの必死さを見て、ウィルは上手い事サークを洗脳できている事に満足した。(え?)







【ギルとサークが付き合っていた場合】

「……ギル。」

「なんだ?」

「お前の事、やっぱ、嫌い。好きになれない。」

「?!」

「ゴメンな?」

無表情だが顔面蒼白でフリーズするギル。
それを黙って見つめるサーク。

「……おい?」

「……………………。」

「おい?!しっかりしろ?!戻ってこい!!」

「……………………。」

「嘘だよ!!今日はエイプリルフールだろうが!!しっかりしろ!!変態!!」

「……ハッ。」

一応、再起動したようだ。
それにほっとするサーク。

「……エイプリルフール?」

「そう、エイプリルフール。たく、それぐらいの事、覚えとけよ。面白くない奴だな?!」

フリーズが溶けて、やっと事態を理解したギル。
そして無表情にサークを見つめる。

「な、何だよ?!」

「……今すぐセッ(ピー)したい。」

「は?!」

「〇〇したい。嫌がっても押さえ込んで✕✕して、(ピーーーーー)で(ピーーーーーーー)……無理やり(ピーーーーーー)嫌がるお前を(ピーーーーーーー)……一晩中鳴かせて(ピーーーーーーーー)そして……」

「おい!おいおいおいおい!!止まれ止まれ!!暴走列車!!無表情で淡々と機械的にやべぇ事言うな!!怖えよ!!」(ガクブル)

「……エイプリルフールなのだろう?」

「なら嘘なんだな??」(ほっ。)

「…………。今すぐ、のところは嘘だ。」(しれっと)

「ぜってぇやらねぇぞ?このド変態!!」(ガチギレ)

※二人は清い関係です。(付き合ってるけど友達以上恋人未満)







【シルク&イヴァン+サーク】

「シルク、ごめん。」

「僕、サークさんと浮気しました。」

「へー。」(棒読み)

「ちょっとした弾みで、な……。」

「悪気はなかったんです!!」

「へー。」(棒読み)

「だからな、シルク。」

「僕と別れ……るとか、言わないでくださいね?!」

「おい?!イヴァン?!」(打ち合わせと違うだろうが?!別れてくださいじゃなかったのかよ?!)

「ん~。」(真面目に聞いてない)

「シルクさん!!エイプリルフールです!!冗談です!!先輩とは何もありません!!僕はあなたしか見てません!!」(必死)

「おいおい~。」(呆れ)

「いや、別にいいよ??」(ケロッと)

「シルクさん!!」(半泣き)

「むしろ、ALL OK!!ドンと来い!なんだけど?!」(満面の笑み)

「シルク??」

「シルクさん??」

シルクは呆ける二人の腕を逃げないよう、がっしりホールドした。
どういう事かわからず狼狽えるイヴァンとサーク。

そんな二人に、シルクはニンマリと笑う。


「……ふふっ♡なら、3(ピー)しようか?♡」(伏せ字とは?)


イヴァンとサークの顔から血の気が引いた。
しかし小悪魔はニタァ……と楽しげに笑うと、抵抗する二人をものともせず、引きずって夜の闇に消えて行った。







【ガスパーとサークが付き合っていた場合】

「……あ、おい!」

「あ!ガスパー!!久しぶり!!」

「……だな。」

「何だよ~!やっと会えたのにその態度は~?!」

「べ、別に俺は嬉しくねぇし。」

「え?!遠距離恋愛に悶々としてるの、俺だけ?!」

「……わざわざ駅まで迎えに来てんだから、察しろよ、馬鹿野郎……。」(ボソッと)

「え?何??」

「何でもねぇ!!」(つんけんと)

「……えへへ~。」

「何だよ?気色ワリィ……。」

「ん?いや~、俺もだいぶガスパーの天邪鬼さ加減がわかってきたからさ~。可愛いなぁ~と思って。」

「かっ?!可愛い?!」(赤面)

「とにかくお前の家に行こうぜ?こんなところで話してても仕方ないし。俺、腹減った。」

「…………。(可愛い?!俺が?!)」

混乱してぐるぐるしているガスパーをサークは微笑ましく見守る。

「……そういうトコ。全部可愛いよ、ガスパー。」

「?!?!」(オーバーヒート)

へなへなとその場にしゃがみ込むガスパー。
それにサークが慌てる。

「あ、ごめん。やり過ぎたな??」

「……馬鹿!アホ!!お前なんか好きじゃねぇ!!」

「ふふっ。首や耳まで真っ赤~。」

「うるせぇ!!」

「ひとまずその辺のカフェで休むか~。立てるか?」

「……立てる。」

「なら、ん。」

「……は??」

差し出された手に、ガスパーは怪訝な顔をする。

「一人で立てるって言ってんだろうが??」

「違うよ。恋人なんだから、手を繋ぐんだよ。」

「?!」(ボンッ)

その瞬間、一度立ち上がったガスパーはまた、へなへなとしゃがみこんだ。








【リオとサークが付き合っていた場合】

「サーク?」

「……………………。」

「サーク?ほら?」

「………………。」

「ほら?あ~んして??」

「……っ!やだやだ!!食べないぞ!!何?!今日は何?!」

「カレーだってば。サーク、カレー好きだよね?」

「好きだけど!!好きだけれども?!何で「あ~ん」?!」

「私が食べさせたいからだけど、イヤ??」

そう言って困ったような悲しそうな顔で笑うリオ。
サークはそんなリオの顔と、目の前に差し出されたスプーンを交互に見つめながら戸惑った。

「……嫌じゃないけど……。」

「なら、あ~ん?」

「待って、待って!!その前に確認!!」

「何を?」

「それ?!普通に食べれる辛さのカレー?!」

そう言われ、リオは差し出していたスプーンをパクッと自分の口に入れた。

「ね?大丈夫だよ?」

「……あ、うん。ごめんね、疑って……。」

「いいよ。はい、あ~ん?」

リオが食べた事を見届け、サークは申し訳なさそうに口を開いた。
そしてパクッと差し出されたカレーを口にした。

「…………っ?!?!」

満足気ににっこり笑うリオ。
口を押さえてパニックになるサーク。
顔色は赤くなったり青くなったりしながら、ダラダラと汗が吹き出し始める。

「ふふっ。大成功~!!」

「~~~~っ?!」

「ジャジャーン!!今日はエイプリルフールだよ、サーク?」

冗談だろ?!とばかりにサークはリオを見つめる。
その間もやばい汗が止まらない。

「最初のスプーンに乗ってたのは別物なんだ。サークが警戒すると思って、ちょっと仕込んでみたんだ。どう?!見事でしょ?!」

にこにこと無邪気に笑う可愛い恋人。
サークはその純真無垢な悪魔を、死ぬ思いで見つめていた。
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感想 5

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みんなの感想(5件)

唯我
2024.07.31 唯我
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2024.07.31 ねぎ(塩ダレ)

【唯我様】
ご感想ありがとうございます!面白いと言って頂けてとても嬉しいです。
どうしてもどっちと決められず、それなら好きな方で想像できる形に……と、どっちつかずの終わりにしてしまったので中途半端かなと思ったのですが、そう言って頂けると有り難いです。
そしてライルに喜んでもらえてとても嬉しいです!
拙い話ではありましたが、唯我様に少しでもお楽しみ頂けていたなら、本望です。
ありがとうございました!

解除
オレンジハッピー
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2024.04.02 ねぎ(塩ダレ)

【オレンジハッピー様】
いつもありがとうございます!エイプリルフールと言う事で何かしたいなぁと思った結果こうなりました。(笑)『もし二人が付き合っていたら…』の話はいずれ書きたいと思っていたので、書けて良かったです。確かにサークは基本、酷い目に合ってますね…気づかなかった…。ギルは表面に出さないだけで常にクソデカ感情を抱えているので下手に刺激すると危険です。(笑)ガスパーは初々しすぎてそこまでの耐久性がなく、アレで嘘とか入れたらイジメになってしまいそうで…。でも常にガスパーが嘘(反対の事)を口走ってるので良いかなと…。ウィルとリオ(シルク&イヴァンも)は通常運転ですね。いつもの事です。(笑)
中々「欠片の軌跡」関連の更新等が進まずすみません!いつも応援下さるオレンジハッピー様の為にもどうにか続けていきたいと思っています。(本当色々スミマセン)
ご感想、ありがとうございました!!

解除
オレンジハッピー
ネタバレ含む
2024.02.14 ねぎ(塩ダレ)

【オレンジハッピー様】
長らくおまたせしました!「姫」完結です!ライルがいっぱい書けて良かったです。美味しい所は全部持っていきましたよ彼。(笑)サークの手形。力士かよって書きながらツッコみました。多分、色紙を出されて、このスペースを埋めるには手形が手っ取り早いと思ったんだと思います。(笑)
好きすぎて一緒にいるとついカッコつけて気を張ってしまう人と、そうじゃないけど一緒にいるのが楽で気を許して寄りかかれる相手、どっちといるのが幸せかは多分、誰にもわからない事なのかなぁと。その時のその人の心身のモチベーションにもよるだろうし。付き合ってれば気が抜けるようになるだろうし、ずっと寄りかかってるだけだと関係は悪くなるだろうし、いきなり違う人に掻っ攫われるかもしれないし。(笑)
一先ずバレンタインまでに終われて良かったです。少しでも楽しんで頂けましたなら、とても嬉しいです。
ご感想、ありがとうございました!!

解除

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