「欠片の軌跡」②〜砂漠の踊り子

ねぎ(塩ダレ)

文字の大きさ
上 下
51 / 57
第四章「独身寮編」

羞恥と快楽 ☆

しおりを挟む
脱げと言ったが、地べたに大事な恋人を座らせる訳にはいかない。
俺はガウンを敷いてその上に座った。

「ウィル、脱いで俺の上に座って……って……!?」

俺は鼻血をふきかけた。
振り返って見たウィルは、あまり躊躇なくズボンに手をかけ、するりと下まで下ろしたのだ。
膝を折ることなく、前屈をするように腰を高く上げたままだ。
艶かしいヒップと足のラインが露になる。

あの、その体勢、襲えと言ってますが?
ウィルさん、悩ましすぎる……。

俺が見ている事に気づいたウィルは、クスリと笑った。
色気がありすぎて性欲がない俺でも辛い。

男前に脱いでくれたウィルは、言われた通り胡座をかいた俺の上に座った。
上まで脱がしたら、外で丸裸って事だよな?
うん、ちょっとそれは嫌だ。
見られないってわかってても、やだからやめよう。

「サーク。」

「何?」

「約束が違う。」

「約束?」

「俺が脱いだらサークも脱いで。」

ウィルは何故かいつも俺の服を脱がしたがる。
まあ、俺はとっちでもいいので上を脱いだ。

「ウィル、俺の体、好きだよね?何で?」

「サーク……俺がいつも、何に欲情してると思ってる?」

「え!?……何だろう?」

「わかんないのか!?」

「ごめん……。」

「サークに欲情してるんだ。言わせるな。」 

「俺に?」

「そうだよ……気持ちよくしてくれるからでも、意地悪なこと言われるからでもない。……サークが欲しいから欲情するんだよ……。」

「でも俺……。」

「ちんこだけが欲しい訳じゃない!」

「あ、うん。」

「体とか……体温とか……汗ばんでる肌とか……匂いとか……そういうの全部が欲しいんだよ……。」

ウィルがくたっともたれ掛かってきた。
赤い舌が俺の顎のラインを舐める。

「脱いでいい?」

ウィルが確認してくる。
頷くと、ウィルが屋外なのに糸一つ纏わない姿になった。
さすがに恥ずかしさはあるようで、身を隠すように、俺の腕の中で丸まった。

どうしよう……。
俺の恋人がエロ可愛すぎて辛い。

ウィルの手が俺の肌を撫でる。
俺もウィルの体を愛撫した。

「あ……っ。」

ここが外だというあり得ない状況で、ウィルの体はすぐに熱くなった。
恥ずかしい、でも感じてしまう、そんな顔だった。
もっと意識させてぐちゃぐちゃにしたい。
そんな事を思った。

「ウィル……誰か来たら、見られちゃうね?」

「見えないんだろ……。」

「どうかな?ウィルに夢中になって、術、解けちゃうかも……。」

びくんっとウィルが震える。
感じやすくなっている乳首を、思い切りつまみ上げた。

「あ……っ!んんん……っ!!」

「エッチな乳首、感じて固くなってる。裸だから隠せないね?こんなに立ってたら遠くからでも感じてるのバレちゃうね?」

「や……っ、ダメ……っ!!」

グリグリきつくつねり続けると、ウィルは大きく口を開いて息をし始めた。
赤く濡れた口から唾液が垂れる。

「そんな欲情した顔してたら、明日から歩いてるだけで誰かに犯されちゃうよ?誰が見てるかわからないのに、ウィルはいやらしいよね?」

「誰も見てない……。」

「わからないよ?そんなの?」

一度見られてるかもと思うと、止まらないのだろう。
体がぴくぴくしている。

「どこを見て欲しいの?ウィル?おっぱいだけじゃないよね?もっと見て欲しいところがあるよね?」

俺はそう言ってウィルの足を開かせた。

「ダメっ!!」

ウィルは慌てて足を閉じようとしたが、俺は両手で押さえてウィルの秘所を外気にさらした。

「んんんんん……っ!!」

ウィルが羞恥に震える。

「ほら、誰か見てるよ?」

「あ……やだ……見られるの……やだ……っ。」

「そうだね、こんなにびしょ濡れのぺニス見られたら、恥ずかしいね。」

「……っ!!」

俺はそう言ってウィルの竿を掴んだ。

「あ……あああぁ……っ!!」

そのまま先端をグリグリ苛める。

「い、痛い……っ!強くしないでくれっ!!」

「でもウィル、凄く濡れてきたよ?意地悪されるの気持ちいいんだ?そうだよね?」

「違う!馬鹿ぁ……っ!!」

「駄目だよウィル、大きな声を出したら。声は消してないんだから。本当に見られちゃうよ?」

「!!」

びくんっと体が跳ね口を押さえる。
顔はもう真っ赤だ。

「これからエッチな声たくさん出ちゃうのに、困ったね?我慢できる?それともいっぱい聞いてもらう?姿は隠せてるから、いっぱい喘いでも見られないからいいかな?」

「……ダメ……っ。」

「なら我慢するんだ?せっかく外で気持ちよくなってるんだから、いっぱい叫んじゃえばいいのに。」

「やだ……っ。」

俺はぐちぐちと濡れた竿をしごく。

「んんん……っ!!」

ウィルが体を震わせながら声を堪えている。
熱に濡れた目尻には涙がたまっている。
口元を押さえている手は唾液まみれだ。
俺はチュッと額にキスをした。

いやらしくて、綺麗で、ぷるぷる堪える姿は、もっと淫らにしたくなる。
俺は竿から手を離し、先走りで濡れた手で穴に触れた。
垂れ流れた先走りも手伝って、浅く入れた指を軽く抜き差しする。

「あ……っ!サーク……っ!!」

「ウィルがいっぱいいじるから、穴も簡単に指が入るようになったね?俺と会えない時は毎日してるの?」

「毎日なんて……してない……!」

「ならどれくらいでしてるの?」

「…………。」

ウィルが黙ってしまったので、俺はもっと深くに指を差し入れた。

「あああぁ……っ!!」

「どれくらいでしてるの?ウィル?」

「知らない……っ。」

「昨日はしたよね?こんなに指が簡単に入るんだもん。」

俺は指を増やしてぐっと奥まで突き刺した。

「んんんんん………っ!!」

ウィルの体が跳ねた。
恥ずかしくて仕方ないのに乱れてしまう姿が艶やかで可愛い。
なんだかたまらない気持ちになって、身を固くして小刻みに震えるウィルの耳に舌を入れた。

その時、遠くから足音が聞こえた。

「!!!?」

ギクッとウィルが震えた。
真っ赤になって、涙目で可愛い。
そんな顔されたらいっぱい虐めてあげたくなる。

「大変、誰か来たよ?見つかっちゃうね?」

中の指がきゅっと締め付けられた。
俺はその指を軽く動かす。

「………っ!!……っ!!」

ウィルが口を押さえて耐えている。
中は腸壁がぐにぐに動いている。
だからさらに大きく抜き差しした。

「~~~~っ!!」

ウィルの体が仰け反る。
必死に堪えているのでサービスする事にした。
俺は一度指を抜き、ウィルを抱えあげて足音のする方によく見えるように足を開かせた。

「ぁぁぁぁ……っ!!」

小さな喘ぎ声が漏れる。
俺はよく見えるように手で尻の肉を割り、穴を開いてあげた。
ウィルは抵抗はしないのに、恥ずかしさのあまり震えが止まらない。

「見られちゃうね?ウィルのいやらしい体。ウィルは綺麗だから、きっと舐め回すようにじっくり見てもらえるよ?」

「……………あぁ……っ!!」

とうとうウィルが堪えきれずに淫らな声をあげた。
艶かしく体を反らす。
その体がびくびくしている。
多分もうイキたくて仕方がないはずだ。
足音はまだ聞こえている。

「せっかくだからイクとこを見てもらおうね?大きな声で喘いで、おしりでイっちゃうところを舐めるように見てもらおうね。」

「……ダメ……っ!……見られちゃうから……!!」

嫌だと訴えるウィルの顔はどうしようもないほど熱に濡れていた。
ああ、こんな顔、誰にも見せたくない。
俺だけのものにしたい。
俺は穴に指を入れ、奥までかき回した。

「……ダメ……っ!イッちゃうからぁ……っ!!」

「イッていいよ。ほら、見られそうで気持ちいいんだよね?凄く気持ちいいんだよね?叫んで見てもらおうね?エッチな声をあげてごらん?」

「あああぁ……っ!!ダメ……っ!!ダメなのに……っ!!」

ウィルはもう限界だ。
限界なのに見られたくなくて耐えている。

この人はなんて淫らで綺麗な人なんだろう?
どうしてこんなにも衝動に駆られるんだろう?

俺は軽く前立腺を撫でる様に攻め立てた。
ウィルの体が激しく痙攣する。


「ぁ………あああぁ……っ!!」


堪えようとした声は艶やかに耳に響いた。
俺は落ち着かせるように優しく抱き締め、顔中にキスをした。
イってしまったウィルの中は激しくうねり、ぎゅっと絞まっている。
そこから指をゆっくりと抜く。
俺はウィルが楽なように抱きなおした。
そしてまだぼんやりしたウィルに、にっこり笑って言った。


「大丈夫だよ。声も消しといたから。」


ウィルの顔が一瞬、固まった。

そして俺が、ウィルから渾身の平手打ちを食らったのは言うまでもない。
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

最強の異世界やりすぎ旅行記

萩場ぬし
ファンタジー
主人公こと小鳥遊 綾人(たかなし あやと)はある理由から毎日のように体を鍛えていた。 そんなある日、突然知らない真っ白な場所で目を覚ます。そこで綾人が目撃したものは幼い少年の容姿をした何か。そこで彼は告げられる。 「なんと! 君に異世界へ行く権利を与えようと思います!」 バトルあり!笑いあり!ハーレムもあり!? 最強が無双する異世界ファンタジー開幕!

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?

音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。 役に立たないから出ていけ? わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます! さようなら! 5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!

ヤンデレエリートの執愛婚で懐妊させられます

沖田弥子
恋愛
職場の後輩に恋人を略奪された澪。終業後に堪えきれず泣いていたところを、営業部のエリート社員、天王寺明夜に見つかってしまう。彼に優しく慰められながら居酒屋で事の顛末を話していたが、なぜか明夜と一夜を過ごすことに――!? 明夜は傷心した自分を慰めてくれただけだ、と考える澪だったが、翌朝「責任をとってほしい」と明夜に迫られ、婚姻届にサインしてしまった。突如始まった新婚生活。明夜は澪の心と身体を幸せで満たしてくれていたが、徐々に明夜のヤンデレな一面が見えてきて――執着強めな旦那様との極上溺愛ラブストーリー!

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

オッサン、エルフの森の歌姫【ディーバ】になる

クロタ
BL
召喚儀式の失敗で、現代日本から異世界に飛ばされて捨てられたオッサン(39歳)と、彼を拾って過保護に庇護するエルフ(300歳、外見年齢20代)のお話です。

男子高校生だった俺は異世界で幼児になり 訳あり筋肉ムキムキ集団に保護されました。

カヨワイさつき
ファンタジー
高校3年生の神野千明(かみの ちあき)。 今年のメインイベントは受験、 あとはたのしみにしている北海道への修学旅行。 だがそんな彼は飛行機が苦手だった。 電車バスはもちろん、ひどい乗り物酔いをするのだった。今回も飛行機で乗り物酔いをおこしトイレにこもっていたら、いつのまにか気を失った?そして、ちがう場所にいた?! あれ?身の危険?!でも、夢の中だよな? 急死に一生?と思ったら、筋肉ムキムキのワイルドなイケメンに拾われたチアキ。 さらに、何かがおかしいと思ったら3歳児になっていた?! 変なレアスキルや神具、 八百万(やおよろず)の神の加護。 レアチート盛りだくさん?! 半ばあたりシリアス 後半ざまぁ。 訳あり幼児と訳あり集団たちとの物語。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 北海道、アイヌ語、かっこ良さげな名前 お腹がすいた時に食べたい食べ物など 思いついた名前とかをもじり、 なんとか、名前決めてます。     *** お名前使用してもいいよ💕っていう 心優しい方、教えて下さい🥺 悪役には使わないようにします、たぶん。 ちょっとオネェだったり、 アレ…だったりする程度です😁 すでに、使用オッケーしてくださった心優しい 皆様ありがとうございます😘 読んでくださる方や応援してくださる全てに めっちゃ感謝を込めて💕 ありがとうございます💞

髪の色は愛の証 〜白髪少年愛される〜

あめ
ファンタジー
髪の色がとてもカラフルな世界。 そんな世界に唯一現れた白髪の少年。 その少年とは神様に転生させられた日本人だった。 その少年が“髪の色=愛の証”とされる世界で愛を知らぬ者として、可愛がられ愛される話。 ⚠第1章の主人公は、2歳なのでめっちゃ拙い発音です。滑舌死んでます。 ⚠愛されるだけではなく、ちょっと可哀想なお話もあります。

処理中です...