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7◆闇堕ちメリー君vs本体のメリー君
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その日、メリー君が急に胸を抑えて苦しみだした。
「ど、どうした!?」
「ぐっ……僕の分身体が……一人闇堕ちしたみたい」
「闇堕ち……?」
メリー君ってもともと闇堕ちしているような存在な気がするけれど、違うんだろうか?
……ほら、メリー君ってヤンデレだからさ。
それはともかく、メリー君は部屋の扉を睨みつけている。
え……まさか、その闇堕ちした(?)メリー君が来るの?
そう思っていると、スマホが鳴り出した。
ピロピロピロ。
「……メリー君、これって」
「栗栖君は僕が守るからね」
「……」
俺は不安だったけど、スマホを手に取り電話に出る。
「もしもし」
「もしもし、僕メリー君、今……」
バンッ!
勢い良く扉が開くと、黒い靄を纏う不穏極まりないメリー君が目の前に現れた。
「今、貴方の目の前にいるのぉ………」
闇堕ちメリー君は右手に包丁を持ってるけど、メリー君ってナイフを愛用していたのに何故に包丁なんだろう。
そして、闇堕ちメリー君の瞳にはハイライトがない。
アニメでみるようなザ・ヤンデレみたいな表情をしている。
なんか、命の危険を感じるのは気の所為だよね?
「栗栖君、愛してるのぉ……。だから、栗栖君を食べちゃいたいのぉ……。栗栖君も、僕を愛してるよねぇ……?だから、僕と一つになろうねぇ……♡骨も残さず、血の一滴も残さず、髪も爪も肉も残さず、全部全部全部残さず、愛しみながら食べるからねぇ……♡」
「カニバリズム!?」
命の危険、気の所為じゃなかった!!
食欲って意味で俺の身体を狙っている!
メリー君が警戒するはずだよ。
メリー君は俺を殺すどころか、毎日美味しい食事を食べさせて健康についても考えてくれて、俺を長生きさせようとしてるからね。
有り難いよね。
まぁ、性欲って意味でならメリー君も俺の身体を狙っているけれど……。
それはともかく、なんで闇堕ちしたんだろう?
「メリー君、なんで闇堕ちしたの?」
「僕より強い悪霊の邪気にあてられたみたい」
「へ、へぇ……」
それで闇堕ちするんだ……。
「どうするの?」
「もちろん、邪気を祓うよ」
「……メリー君も幽霊なのに、祓えるの?」
「聖職者みたいな方法じゃないけどできるよ」
メリー君、カテゴリー的には悪霊のはずなんだけど……。
でも、やれると言うならば俺はメリー君に頼るしかない。
俺、無力なので……。
メリー君は霊力で縄を出すと、闇堕ちメリー君に容赦なく巻きつける。
な、なんて手早いんだ!?
みえないほどの素早さに、闇堕ちメリー君はあっという間に床にコロンと倒されてモゾモゾ動いている。
手足を縛られた闇堕ちメリー君は、イモムシのように俺に向かって来るがメリー君が足で踏みつけてしまった。
……あの、それ闇堕ちしているけど分身なんだよね?
あまりの容赦のなさに呆然としてしまう。
だが、メリー君の邪気祓いの方法はもっと容赦なかった。
ビシバシビシバシビシバシビシバシ!!
「ギャーーーっ!!」
「オラオラオラオラオラオラ!!」
「………」
何が起きたのか、みたままを話そう。
縛られた闇堕ちメリー君を、メリー君が踏みつけたまま馬用みたいなムチでオラオラ言いながらビシバシとしばき倒してたんだ。
ちなみに、二人共幽霊だから近所迷惑にはなっていない。
しばかれまくった闇堕ちメリー君の邪気は、口から魂的なモノを吐き出して祓われたらしい。
………号泣する何かが飛んでいったよ。
そして分身体はメリー君の中に戻されて、闇堕ちメリー君事件は幕をおろしたのだった。
「ど、どうした!?」
「ぐっ……僕の分身体が……一人闇堕ちしたみたい」
「闇堕ち……?」
メリー君ってもともと闇堕ちしているような存在な気がするけれど、違うんだろうか?
……ほら、メリー君ってヤンデレだからさ。
それはともかく、メリー君は部屋の扉を睨みつけている。
え……まさか、その闇堕ちした(?)メリー君が来るの?
そう思っていると、スマホが鳴り出した。
ピロピロピロ。
「……メリー君、これって」
「栗栖君は僕が守るからね」
「……」
俺は不安だったけど、スマホを手に取り電話に出る。
「もしもし」
「もしもし、僕メリー君、今……」
バンッ!
勢い良く扉が開くと、黒い靄を纏う不穏極まりないメリー君が目の前に現れた。
「今、貴方の目の前にいるのぉ………」
闇堕ちメリー君は右手に包丁を持ってるけど、メリー君ってナイフを愛用していたのに何故に包丁なんだろう。
そして、闇堕ちメリー君の瞳にはハイライトがない。
アニメでみるようなザ・ヤンデレみたいな表情をしている。
なんか、命の危険を感じるのは気の所為だよね?
「栗栖君、愛してるのぉ……。だから、栗栖君を食べちゃいたいのぉ……。栗栖君も、僕を愛してるよねぇ……?だから、僕と一つになろうねぇ……♡骨も残さず、血の一滴も残さず、髪も爪も肉も残さず、全部全部全部残さず、愛しみながら食べるからねぇ……♡」
「カニバリズム!?」
命の危険、気の所為じゃなかった!!
食欲って意味で俺の身体を狙っている!
メリー君が警戒するはずだよ。
メリー君は俺を殺すどころか、毎日美味しい食事を食べさせて健康についても考えてくれて、俺を長生きさせようとしてるからね。
有り難いよね。
まぁ、性欲って意味でならメリー君も俺の身体を狙っているけれど……。
それはともかく、なんで闇堕ちしたんだろう?
「メリー君、なんで闇堕ちしたの?」
「僕より強い悪霊の邪気にあてられたみたい」
「へ、へぇ……」
それで闇堕ちするんだ……。
「どうするの?」
「もちろん、邪気を祓うよ」
「……メリー君も幽霊なのに、祓えるの?」
「聖職者みたいな方法じゃないけどできるよ」
メリー君、カテゴリー的には悪霊のはずなんだけど……。
でも、やれると言うならば俺はメリー君に頼るしかない。
俺、無力なので……。
メリー君は霊力で縄を出すと、闇堕ちメリー君に容赦なく巻きつける。
な、なんて手早いんだ!?
みえないほどの素早さに、闇堕ちメリー君はあっという間に床にコロンと倒されてモゾモゾ動いている。
手足を縛られた闇堕ちメリー君は、イモムシのように俺に向かって来るがメリー君が足で踏みつけてしまった。
……あの、それ闇堕ちしているけど分身なんだよね?
あまりの容赦のなさに呆然としてしまう。
だが、メリー君の邪気祓いの方法はもっと容赦なかった。
ビシバシビシバシビシバシビシバシ!!
「ギャーーーっ!!」
「オラオラオラオラオラオラ!!」
「………」
何が起きたのか、みたままを話そう。
縛られた闇堕ちメリー君を、メリー君が踏みつけたまま馬用みたいなムチでオラオラ言いながらビシバシとしばき倒してたんだ。
ちなみに、二人共幽霊だから近所迷惑にはなっていない。
しばかれまくった闇堕ちメリー君の邪気は、口から魂的なモノを吐き出して祓われたらしい。
………号泣する何かが飛んでいったよ。
そして分身体はメリー君の中に戻されて、闇堕ちメリー君事件は幕をおろしたのだった。
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