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4◆メア視点
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それから、順調に宝石を集めた。
皆の願いや祈りを聞きながら、大切な命を捧げてもらった。
ミナトは明らかに僕に不信感を抱いていたけれど、僕が何も言わないから聞くことをやめたみたい。
12個の宝石が集まって、僕達は最初の神殿に戻る。
ここに、ミーナがいるからね。
「弟は、ここに封印されているんです。僕達は光と闇の神で、今まで人のために頑張っていました。でも、人に光の神が封印されて、僕は人を恨んだんです」
「それが、俺に隠していた真実?」
「そうです」
もう嘘なんてバレているから、ミナトはあまり驚かなかった。
「僕は、ミナトの魂を封印を解く鍵に使います」
「ショタを解き放つ鍵に………」
ねぇ、ちょっと嬉しそうなのなんで………?
僕は、ミナトから魂をグイグイ引っ張り出すと宝石達と合体させる。
『ぎゃー!?』
「あ、魂は使うけど使ったあとは身体に戻すから安心してください!」
封印を解くために魂を使うからといって、別に死ぬなんてことはない。
………パパっとやれば死なないよ。
というわけで、問答無用で封印解除に取り掛かる。
『なんか身体が熱い!いや冷たい!?ちょっと気持ちわるくなって………ぎゃーーーっ!!』
ごめんね……ちょっと耐えてね。
そんなこんなで数分後。
疲れ切ったミナトと、解き放たれた弟ミーナと、魔力使い切ってヘロヘロの僕は、お茶を飲みつつ寛いでいた。
「兄さん、なんかごめんね。心配かけちゃったね。ミナト君も、ありがとう」
ミーナがいそいそお茶やお菓子を用意して、わたわたとしていて実に可愛い。
「大丈夫……それにしても、ミーナとメアって髪と瞳の色違うんだね」
「うん!僕は光の神で、兄さんは闇の神だからね」
そう、僕は闇の神で髪と瞳は黒、ミーナは光の神で金色なんだ。
「封印されるなんて、大変だったね」
「はい、おかげで守護者皆を犠牲にしました」
しょんぼりする僕達を、ミナトは利用されたのに優しく撫でてくれる。
そして、慰めてくれた。
僕とミーナは、今回の光の神封印事件で人間に愛想を尽かした。
だから、しばらく人の世から隠れるつもりだ。
ミナトは元の世界より僕達といることを選んだから、一緒に生活している。
………実は、僕達三人は付き合ってたりするよ。
僕とミーナの力が完全に回復したら、また守護者を作ろうって話をしてたりもする。
完
★
読んでくれてありがとうございました!
皆の願いや祈りを聞きながら、大切な命を捧げてもらった。
ミナトは明らかに僕に不信感を抱いていたけれど、僕が何も言わないから聞くことをやめたみたい。
12個の宝石が集まって、僕達は最初の神殿に戻る。
ここに、ミーナがいるからね。
「弟は、ここに封印されているんです。僕達は光と闇の神で、今まで人のために頑張っていました。でも、人に光の神が封印されて、僕は人を恨んだんです」
「それが、俺に隠していた真実?」
「そうです」
もう嘘なんてバレているから、ミナトはあまり驚かなかった。
「僕は、ミナトの魂を封印を解く鍵に使います」
「ショタを解き放つ鍵に………」
ねぇ、ちょっと嬉しそうなのなんで………?
僕は、ミナトから魂をグイグイ引っ張り出すと宝石達と合体させる。
『ぎゃー!?』
「あ、魂は使うけど使ったあとは身体に戻すから安心してください!」
封印を解くために魂を使うからといって、別に死ぬなんてことはない。
………パパっとやれば死なないよ。
というわけで、問答無用で封印解除に取り掛かる。
『なんか身体が熱い!いや冷たい!?ちょっと気持ちわるくなって………ぎゃーーーっ!!』
ごめんね……ちょっと耐えてね。
そんなこんなで数分後。
疲れ切ったミナトと、解き放たれた弟ミーナと、魔力使い切ってヘロヘロの僕は、お茶を飲みつつ寛いでいた。
「兄さん、なんかごめんね。心配かけちゃったね。ミナト君も、ありがとう」
ミーナがいそいそお茶やお菓子を用意して、わたわたとしていて実に可愛い。
「大丈夫……それにしても、ミーナとメアって髪と瞳の色違うんだね」
「うん!僕は光の神で、兄さんは闇の神だからね」
そう、僕は闇の神で髪と瞳は黒、ミーナは光の神で金色なんだ。
「封印されるなんて、大変だったね」
「はい、おかげで守護者皆を犠牲にしました」
しょんぼりする僕達を、ミナトは利用されたのに優しく撫でてくれる。
そして、慰めてくれた。
僕とミーナは、今回の光の神封印事件で人間に愛想を尽かした。
だから、しばらく人の世から隠れるつもりだ。
ミナトは元の世界より僕達といることを選んだから、一緒に生活している。
………実は、僕達三人は付き合ってたりするよ。
僕とミーナの力が完全に回復したら、また守護者を作ろうって話をしてたりもする。
完
★
読んでくれてありがとうございました!
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