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4◆地獄絵図
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森の中を歩いていると、俺達は盗賊達に囲まれてしまった。
「美人なお二人さん、金目のもの出しな!」
盗賊の人数は10人といったところか。
ナイフやら斧やら剣やらを持ったニヤニヤ笑うむさい男達だ。
そんな盗賊達に対して、セレスさんは叫んだ。
「え!?金玉出せだって!?きゃー変態!ノヴィきゅん、変態が現れたよー!」
「……」
セレスさんの変態発言に慣れていた俺は動じなかったが、美人の変態発言に免疫がなかった盗賊達はズコッと皆転けていた。
すげぇ……言葉のみで敵全体に先制ダメージを入れるとは……。
流石セレスさんだとは思うが、褒め言葉ではない。
「は、はぁ!?何とんでもない聞き間違いしてるんだ!金目のものを出せと言っているんだ!」
怒鳴るようにそう言う盗賊の一人。
たぶんリーダーなのかもしれない。
「また金玉って言ったよ!ノヴィきゅんの可愛い金玉は僕が守るからね!」
「セレスさん、それ言いたくてわざと聞き間違いしてますよね」
「えへ♡バレた」
わざと聞き間違いしていたセレスさんに、盗賊達の怒りは届かない。
「盗賊に変態アピールはやめてくださいね。俺も変態だと思われるの嫌なので」
「辛辣!そんなノヴィきゅんに興奮するよ♡ハァハァ」
「俺達を無視してんじゃねぇ!もういい、野郎共殺るぞ!」
キレてる様子の盗賊達が、一斉に襲いかかる。
しかし……。
「うるさい」
セレスさんの冷たい一言の後、植物を魔術で操り全員を蔓で縛って吊るし上げた。
「むー!むーっ!?ゔー!!」
武器は地面に落ち、口は蔓で塞がれて、両手万歳で両足はM字開脚という恥ずかしい姿に、10人のむさい男達がなっている。
ちょっと見苦しいな……。
「……セレスさん、何故皆M字開脚なんですか?」
「え、金玉出せって言ってたからだよ」
「そのネタまだ引きずるんですね……。ん?え、まさか……」
ビリビリビリ!!
「んむーーーっ!?」
「セレスさん!?」
やりやがった!!
セレスさんは、盗賊達のズボンの股間部分だけを破ってさらなる地獄絵図を生み出してしまった。
パンツまで破くなんて、酷い……。
10人分のアレがぶらんぶらんしている。
M字開脚がより恥ずかしさを増している羞恥プレイ。
こ、これは酷い……。
「セレスさん……なんてことを……。玉どころかキノコまで露出するなんて……」
「実は、僕のノヴィきゅんをいやらしい目でみていたのが許せなかったんだ。だから粛清しないとって思って……」
セレスさんはしゅんとしているが、絶対悪いと思ってないと俺にはわかるよ。
「はぁ。仕方ない……。逃げますよ」
俺は、何も、みなかった。……そうだろ?
俺は盗賊達のことを忘れることにした。
「触手系魔物を召喚しておこうかな?」
「やめなさい!触手で何する気!?マジでやめなさい!」
これ以上の地獄を生み出そうとするセレスさんを阻止して、俺はセレスさんとその場から逃げ出したのだった。
「美人なお二人さん、金目のもの出しな!」
盗賊の人数は10人といったところか。
ナイフやら斧やら剣やらを持ったニヤニヤ笑うむさい男達だ。
そんな盗賊達に対して、セレスさんは叫んだ。
「え!?金玉出せだって!?きゃー変態!ノヴィきゅん、変態が現れたよー!」
「……」
セレスさんの変態発言に慣れていた俺は動じなかったが、美人の変態発言に免疫がなかった盗賊達はズコッと皆転けていた。
すげぇ……言葉のみで敵全体に先制ダメージを入れるとは……。
流石セレスさんだとは思うが、褒め言葉ではない。
「は、はぁ!?何とんでもない聞き間違いしてるんだ!金目のものを出せと言っているんだ!」
怒鳴るようにそう言う盗賊の一人。
たぶんリーダーなのかもしれない。
「また金玉って言ったよ!ノヴィきゅんの可愛い金玉は僕が守るからね!」
「セレスさん、それ言いたくてわざと聞き間違いしてますよね」
「えへ♡バレた」
わざと聞き間違いしていたセレスさんに、盗賊達の怒りは届かない。
「盗賊に変態アピールはやめてくださいね。俺も変態だと思われるの嫌なので」
「辛辣!そんなノヴィきゅんに興奮するよ♡ハァハァ」
「俺達を無視してんじゃねぇ!もういい、野郎共殺るぞ!」
キレてる様子の盗賊達が、一斉に襲いかかる。
しかし……。
「うるさい」
セレスさんの冷たい一言の後、植物を魔術で操り全員を蔓で縛って吊るし上げた。
「むー!むーっ!?ゔー!!」
武器は地面に落ち、口は蔓で塞がれて、両手万歳で両足はM字開脚という恥ずかしい姿に、10人のむさい男達がなっている。
ちょっと見苦しいな……。
「……セレスさん、何故皆M字開脚なんですか?」
「え、金玉出せって言ってたからだよ」
「そのネタまだ引きずるんですね……。ん?え、まさか……」
ビリビリビリ!!
「んむーーーっ!?」
「セレスさん!?」
やりやがった!!
セレスさんは、盗賊達のズボンの股間部分だけを破ってさらなる地獄絵図を生み出してしまった。
パンツまで破くなんて、酷い……。
10人分のアレがぶらんぶらんしている。
M字開脚がより恥ずかしさを増している羞恥プレイ。
こ、これは酷い……。
「セレスさん……なんてことを……。玉どころかキノコまで露出するなんて……」
「実は、僕のノヴィきゅんをいやらしい目でみていたのが許せなかったんだ。だから粛清しないとって思って……」
セレスさんはしゅんとしているが、絶対悪いと思ってないと俺にはわかるよ。
「はぁ。仕方ない……。逃げますよ」
俺は、何も、みなかった。……そうだろ?
俺は盗賊達のことを忘れることにした。
「触手系魔物を召喚しておこうかな?」
「やめなさい!触手で何する気!?マジでやめなさい!」
これ以上の地獄を生み出そうとするセレスさんを阻止して、俺はセレスさんとその場から逃げ出したのだった。
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