追放イベントで捨てられた魔族は、出会った変態Sランク冒険者二人組に何故か気に入られて拾われた

4◆冒険者ギルド

冒険者ギルドとは、町にならどこにでもある冒険者に仕事を斡旋する場所だ。

冒険者カードは身分証の代わりにもなるぞ。

ランクはS～Fまであり、Fは駆け出し、E・Dは下級、C・Bは中級、A・Sは上級となる。

依頼ボードに様々な依頼書が貼ってあるから、その中から仕事を選ぶ。

ギルドは魔物の解体や魔物の素材、さらにダンジョンから得た物の買い取りなどもしている。

ギルド内には酒場もあり、冒険者だけでなく一般の人も飲食が可能だ。

ちなみに、メニューはとにかくボリューム満点、なのに安くて美味いということで毎日大人気だ。

冒険者になるにはギルドに登録する必要があり、パーティー結成も解散も登録する必要がある。

ギルドマスターという一番偉い人と、副ギルドマスターという二番目に偉い人がいるぞ。略してギルマスだ。



冒険者は冒険者になる際に、説明を受けた上でルールブックのようなものを貰い、ギルドはトラブルを無くそうと頑張ってはいるのだが………。

残念なことに、説明は右から左に聞き流して聞いてる風に頷く者や、ルールブックを開きもしないという者もいる。

………皆が皆そういうわけじゃないから、ギルドとしても難しい問題なのだ。

さて、ルールブックには【ギルドに無断でパーティー結成、もしくは解散することは違反対象。違約金が発生する。これはメンバーを勝手に入れ替える行為も含まれる】というルールも書かれている。

レイモンドのように、勝手にパーティーから追放することはしっかり違反対象なのだ。

ちなみに、追放された側のレイモンドは違反対象ではない。

対してルージュとギュンターは、早々にレイモンドをギルドに連れていきパーティーメンバーとして手続きをしたので、三人はルールを守っている。



ルージュとギュンターは、ギルマスのレオナルドと話をしたいと受け付けに言う。

だがその受け付けがレオナルドに確認をする前に、レオナルドからギルマス室に来いと呼び出しがきた。

レイモンドは元仲間に自分がされたことを知ったレオナルドが、烈火の如く怒る姿を容易に想像してしまう。

その理由は………。